びーむ色調補正3

4期の醸し出す乃木坂感


前の記事で書いた通り、即戦力ですが先輩たちとは少し異なる個性を持っていた3期生。
それに対し4期生の売りはズバリ「乃木坂感」でしょう。

4期の加入者が発表された時、私が最初に思ったことは「細い」でした。

何度か書いていますが私の思う乃木坂感は「清楚」「儚げ」「華奢」で「ガツガツしない」「体温低そう」。さらに付け加えるなら、どこか「ノスタルジック」で「切ない」(これはちょっと年齢のいったファンの方でないとピンと来ないかもしれませんが笑)。

他の要素はすべて雰囲気に関するものですが、唯一「華奢」は見た目のイメージであり、努力だけではどうにもならない先天的なもの。

この日、横浜アリーナのステージ上で一列に並んだ彼女たち。

細い肩幅と腰。長い首。まっすぐに伸びた足。
あの西野七瀬をして「乃木坂感がめっちゃある」と言わしめた遠藤さくらを筆頭に、4期生の印象は見事なまでに華奢でした。

かつて乃木坂46運営委員長の今野氏は「乃木坂の1期生は骨格で選んだ」と語っていますが、まさにその骨格の部分で、4期生は1期生のイメージを踏襲しているのです。


『4番目の光』は『ぐるぐるカーテン』へのセルフオマージュ


そして『4番目の光』のMVでは、乃木坂感の雰囲気部分をかなり強調しています。

ロケ地は廃校になった小学校。抑えた色調で統一された映像。
早くもノスタルジック。
窓から差し込む光の中で佇む彼女たちの姿はいかにも儚げです。

さらに顕著に表れているのがダンス。

サビで繰り返される、スカートの端をつまんではためかす振り付け。
これ、『ぐるぐるカーテン』へのセルフオマージュ(そんな言葉はないと思いますが笑)ですよね。
『ぐるカー』は出サビで隣の子のスカートをつまんで揺らす印象的な振り付けで始まり、Aフレとサビでも自分のスカートの端を持ってはためかせます。

そして振り付け自体の難易度の低さ。これも『ぐるカー』を思わせます。
4期生は決して踊れないわけではありません。「お見立て会」の時点で既に乃木坂史上最高難度の『インフルエンサー』を披露しています。にもかかわらず、ここで4期曲に付けられたシンプルな振り。
『ぐるカー』当時、「学芸会」「お遊戯」と散々他グループのファンから非難されたことが思い出されますが、今回、敢えてそれをやっているのです。

止めを刺すようにエンディング間際でカットインされる、逆光の中ではためくカーテン。
思わず「君は、誰だ?」って言いたくなっちゃいますよね笑

まさに原点回帰。


4期に課せられた使命


ここまで見れば明らかですね。
運営は、4期を1期推しのファンの受け皿として考えています。

もちろん彼女たちのフレッシュな魅力は3期と同様に新規ファンを取り込むこともできるでしょう。

ただ今後も続くであろう1期生の卒業、それと共に1期推しのファンが大量に離れていくことを運営は最も恐れているはずです。

だからこそ骨格(=引きでのビジュアルイメージ)が1期生に近い4期生に、1期のたどってきた道のりを重ね合わせることによって「正統後継者」として印象づけ、一定ボリューム存在すると思われる1期至上主義のファンをつなぎとめようとしているのでしょう。

古参オタの方々は、この先も4期曲やライブなどでなされるであろう1期にイメージを重ねる演出を探してニヤニヤするのも楽しいかもしれません笑

先輩たちがたどり着いた場所を守る3期
先輩たちがたどってきた道を再び歩むのが4期

そんなイメージの対比によってこれからの乃木坂は転がっていくのではないでしょうか。

「乃木坂感」の1期、「個性」の2期と3期を経て、4期で再び「乃木坂感」に戻る。
(個人的に2期は3期と同様に際立つ個性が魅力だと思います)

乃木坂運営のこの取り組みは非常に興味深いアプローチですね。

かつて世代交代に成功したグループアイドルはいません。
どうしてもオリジナルメンバーや黄金期と呼ばれるメンバーと比較され尻すぼみになります。かといってイメージが変わりすぎてもファンに「別物」と言われ否定されます。

ずっと同じで飽きられるのとも、どんどん変わって原型を留めなくなるのとも違う、循環。

これこそが乃木坂が目指すところでしょう。


続きます。

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