びーむ色調補正3

そして何かが託された


アンコールからは桜井玲香卒業セレモニーでした。

ドレスを着て登場した彼女がひとりでファンに語りかけます。
そして歌われたのは、この場が最初で最後の披露となるソロ曲『時々 思い出してください』でした。最初は笑顔だった桜井。しかしステージ上に登場してきたメンバーの寂しさを感じ取り、自らも涙を流します。

続く曲は『夜明けまで強がらなくてもいい』。
イントロの4期フロント3人と先輩が手を取り合う振り付け。遠藤さくらの手を取った桜井が何か語りかけ、感極まったさくちゃんは力強く頷きながら顔をくしゃくしゃにして泣き出します。そこに被さるファンの「オイ!オイ!」の絶叫。いやあ、あれはグッときました。

「あとは任せたよ」なのか、それとも「あなたなら大丈夫」か。
初代キャプテンから、未来のエースへ。何かが託された瞬間でした。

桜井玲香の『夜明けまで』。大阪ドームと神宮、わずか4回しかステージ上では披露されなかった特別なものです。正直この曲あんまりだったんですがこれを見せられては抗えるはずもなく、好きな曲のひとつになりました。
ちなみに以前の記事で「ヘイはいらん」と書いたのですが、ライブではめちゃめちゃ盛り上がります笑


継承の儀式が済んだところで『ロマいか』から『僕だけの光』。
そしてトロッコで場内一周しステージに戻ってきた桜井が叫びます。「にゃんが来てくれたよ~!」。ただひとりこの日のステージに参加していなかった井上小百合がここでサプライズ登場!

この日は出演するミュージカル『リトル・ウィメン』の開幕2日前。既に劇場入りして劇場稽古を行なっている切羽詰まった状況の中、キャプテンの最後を見届けるために駆け付けます。
94年組。他星ユニット。犬メン。いくつもの共通点を持つふたりの間にはファンに見えている以上の深い結びつきがあるのでしょう。

そして先日卒業を発表した井上小百合にとってもこれが最後の神宮となりました。


思い出で散らかった部屋を出てゆくよ


次期キャプテン秋元真夏から心のこもった手紙が読まれ、最後はやはり『乃木坂の詩』。
涙にくれるメンバーに囲まれながら桜井は笑顔で最後の挨拶をし、退場していきました。

それでも「玲香」コールが鳴り止みません。

それに応えて駆け出してくるメンバーたち。そして歌われたのはなんと『会いたかったかもしれない』!!

ここでこの曲を持ってくるか!

AKB48の公式ライバルとしてスタートした乃木坂の歴史。
オケも歌詞も同じ、メロディラインをちょっといじっただけの、タイトルからしていかにもネタ先行の秋元康の思い付きっぽい曲。「パチモン」と呼ばれAKBファンから嘲笑されたけれど、ライブではやたらと盛り上がるので初期のセットリストでは重宝されていた曲。
しかし乃木坂が独自の個性と評価を確立した現在となっては歌われる機会も減っていました。

個人的には最初のプリンシパルが忘れられません。Bフレでメンバーが両サイドのカメラに駆け寄るシーンを下手側最前列で観た時に「一体俺はどこを見ればいいんだ!可愛いが多すぎて脳が処理できない!」と思ったあの日の衝撃。まあこれは完全に余談ですが。

この曲が選ばれた理由はきっと、
初心に返る。

言葉にするのは簡単だけれど、あまりにも状況が変わってしまった今となってはとても難しいこと。

初めて撮影したMVで、何が正解かもわからないままただ懸命に言われることをやっていたあの頃、メンバーもスタッフもそしてファンさえも、乃木坂がここまで大きくなるとは誰も思っていなかったあの頃へ。

私も、乃木坂46も。
もう一度、初心に返ろうよ。

そんな桜井玲香からのメッセージではないでしょうか。


最後に場内を一周する彼女の前に現れたのは相方、若月佑美(この日も相変わらず驚くほど美形!)。

「よく頑張りました」

この言葉にすべてが込められていた気がします。


セレモニーの中で桜井玲香はこう語っています。

「グループの外で、これからも乃木坂を作り続けていく」

私が外の世界でグループの価値を上げてくる。そう言ってるんです。

見ようによってはもの凄い自信。
でも、彼女だからこそ言える言葉。

全方位にハイスペックなポテンシャルを持つ彼女。これまではグループのことを第一にして、どこかブレーキをかけていた部分があったのかもしれません。

でもこれからは。

自分が全力を振り絞ることがグループのためになる。
そう信じて、堂々と「元乃木坂」を名乗っていく。

なんて頼もしい。惚れそうだ笑

これからの彼女がどんな姿を見せてくれるのか、本当に楽しみです。