ロスジェネはえてしてこだわりすぎる

2019年01月

びーむ色調補正3

圧倒的逸材の苦悩


最後のポイントはアンダラ初登場となる久保ちゃんでした。

他の3期生たちは20th、21stシングルのアンダラに参加してステージを経験していました。
つまり、今回彼女だけが曲と振り付けをいちから覚えなければならなかったのです。

彼女は3期生の中でも早くから頭角を現しました。
舞台『3人のプリンシパル』では最多の第2幕選出回数(15回中11回)。
『Seventeen』で3期生初の専属モデル。
地元宮城の銘菓「萩の月」の菓匠三全のCM起用。
そして乃木坂の20thシングル『シンクロニシティ』では初選抜初福神。

圧倒的な歌唱力と高い演技力、そして舞台度胸。
乃木坂感溢れる儚げなビジュアル。それとは裏腹の高いトークスキル。
そして誰にも負けない乃木坂愛。

どこからどう見ても逸材。
あの「怪物」生田絵梨花の後継者に推す声が上がるほどのポテンシャル。

まさに、乃木坂の未来。

このまま選抜、いや福神に定着し、いずれはセンターを張る人材。
私個人もそう思っていました。

しかし、持っているもののあまりの大きさと、そして強すぎる乃木坂への愛情が生来ネガティブ思考である彼女を苦しめることになります。

体調を崩し、活動休止。

21stシングルと夏の間の活動をほぼすべて不参加だった彼女は、22ndシングルで選抜に選ばれることはありませんでした。


私は正直心配でした。

3期単独ライブや2017年7月神宮での期別ライブで彼女が見せた溢れんばかりのキラキラ感。

あれは失われてしまったのではないか。

そんな恐怖に近い予感がありました。
事実、ライブ開始から数曲の間は彼女の姿を探してもなかなか見つけられませんでした。

でもすべてが杞憂でした。

『私のために 誰かのために』が流れ始め。

久保史緒里は、あのキラキラ感をまき散らしていました。


お帰り。

そう語りかけるような笑顔で歌うかりんちゃんとずんな。

ろってぃー、ちはる、じょーさん。アンダラのいわゆる歌うまメンが今年相次いで卒業する中、現在のアンダラを歌で支えているふたりです。

ふたりと久保ちゃんが微笑みあいながら織りなすハーモニー。

2期生のふたりが後輩の復活を温かく祝福する光景はとても胸に迫るものでした。


おそらく、活動休止さえなければ、彼女がアンダラに参加することはなかったでしょう。

しかし彼女にとってアンダラは約束の場所でもあったのです。


「久保ちゃんがたまに、ひめたんに見えました」


彼女が乃木坂を好きになったきっかけは『何度目の青空か?』。
そう、伝説のアンダラ2ndシーズンの時のシングルです。ここでは多くは語りませんが、いわくつきのあの曲です。

そして初めて乃木坂をTVで観たのが2014年大晦日のCDTV年越しライブ。その時披露されたのがこの『何度目の青空か?』でした。深夜であるため出演できなかった生ちゃんに替わりセンターを務めたのは、2ndシーズンの極限の日々の中、毎日センターとしてこの曲を歌い続けた井上小百合でした。

さらに初めて生で乃木坂を観たのもアンダラでした。中元日芽香が座長として乗り込んだ2016年のアンダラ東北シリーズ。集客面で大苦戦しアンダーメンバーが大きな挫折を味わった公演でしたが、その観客席で感動に身を震わせていたひとりの少女。

それが久保ちゃんでした。

この時の衝撃で彼女は乃木坂入りを熱望するようになります。

2016年9月、3期生オーディションに合格しその夢をかなえた久保ちゃん。

2017年5月、3期生ライブが開催された際に、彼女はあの曲のセンターを任されます。

『何度目の青空か?』。

まさに運命の子。


運命のいたずらが彼女の復活の舞台にアンダラを選びました。

まして座長は2017年アンダラ九州シリーズ、ひめたんの最後を隣で見送ったきいちゃん。

現実は時に、なんてできすぎたシナリオを描くのでしょう。


初日のステージを観た井上小百合はこう言っています。

「久保ちゃんがたまに、ひめたんに見えました」

アンダーセンターを最も多く務めた人。
アンダーの苦悩と輝きの両面を残酷なまでにその身に纏ってしまった人。
そして久保ちゃんに「絶対乃木坂に入る」という決心のきっかけを与えてくれた人。

2017年11月の東京ドーム、最後の『きっかけ』で花道を歩き出したひめたんの手を握り、泣きじゃくっていた久保ちゃんの姿が忘れられません。

ひめたんの代表曲『君は僕と会わないほうがよかったのかな』で場内がピンク一色に染まる中、花道を歩いてきた久保ちゃんの姿は本当にひめたんのようで。

胸が締め付けられました。


デスティニー・チャイルド久保史緒里、堂々の帰還。

彼女は今も、乃木坂の未来です。


変わりゆくもの、受け継がれるもの


アンダラは変わりました。

初期アンダラのヒリヒリするような緊張感はもうありません。

でもあの頃と同じように魂をたぎらせる、きいちゃんのようなメンバーがいます。
アンダラの成長を誇りに思い、後輩に引き継いでいく川後Pをはじめとする先輩たちも。

そして乃木坂愛に溢れる3期生たちは、きっとアンダラの歴史を、その素晴らしさを受け継ぎ、4期生にも伝えてくれるでしょう。


2019年1月時点で、1期生はとうとう15人にまで減りました。

ななみん卒コン、そしてその翌日から3期生がライブに参加し新体制となった2017年2月と同じように、なーちゃんの卒コンと4期生の加入により、また乃木坂は新しい段階に入ります。

でも大丈夫。

この日のアンダラを観て確信したことがひとつあります。

乃木坂は変わり続ける。

でも、乃木坂であり続ける。


長々と書いてしまったアンダラ東京公演レポもこれでようやく終わりです。

お付き合いいただきありがとうございました。


びーむ色調補正3

反骨の炎の果てに


アンダラのこの日のポイント2は川後Pの卒業でした。

アンダラ皆勤賞。

それを初めて聞いた時、彼女は「悔しくて泣いた」そうです。

なぜならそれは2014年4月のアンダラ開始から4年8ヶ月の間、一度も選抜に上がれなかったことを意味しているから。

しかしこの日、彼女はこう語りました。

「私が誇れるものがあるとしたら、それは乃木坂46のメンバーで一番ライブをやってきたということです」

その曇りのない笑顔を見た時に思いました。


ああ、もう本当に「反骨」のアンダーは終わったんだ。


意味わからないですよね笑

さゆ推しである自分にとって、初期アンダラ、特に2ndシーズンが至高です。

初期アンダラ。

当時、今からは想像できないほど選抜とアンダーには格差がありました。
率直に言って、選抜メンバー推しのファンはアンダラにほとんど興味を持っていませんでした。
一部の心ないファンはアンダーを「無職」「2軍」と揶揄し、アンダラのことを「アンダー固定メンバーのガス抜き企画」と笑いました。

運営からも最初は「ビジネスにならない」と判断され、楽天カードの販促イベントとしてスタート。
握手券3枚での特典会として募集してもまったく応募がなくメンバーがブログでファンに呼びかけるという屈辱。
アンダラスタートから2年たち、武道館公演まで成功させた自信を胸に挑んだ東北シリーズでまたも集客できず、心をへし折られたこともありました。

何度も何度も現実に打ちのめされながらも、反骨の魂を燃やし選抜を食ってやろうと全員が懸命に闘っていた、あの頃のギラギラしたアンダラが忘れられません。

当時と比べると、正直言ってこの日の客席の雰囲気は若干物足りなく感じました。

当たり前ですよね。

当時のアンダーは、冠番組さえ出演させてもらえず、もちろん外仕事なんてものもない。全体ライブでの見せ場も全くない。

メンバーもファンも、アンダラにすべてをかけるしかなかった。
そしてそれすら次回開催の保証などなく、いつ終わるかわからなかった。

それに対し現在ではアンダーメンバーも当たり前のように『乃木坂工事中』や『NOGIBINGO!』に出演できます。全体ライブではアンダーのコーナーが設けられて、舞台やグラビアの外仕事も定期的にあり、かりんちゃんに至っては全国ネットでのTVレギュラーまで持っています。

そしてアンダラ自体、乃木坂の重要コンテンツとしてほぼ毎シングル開催されています。

当時のような切迫感など望むべくもありません。


でも、もういいじゃないか。

闘って闘って、ようやく得た平和なんだから。

現在のアンダーの地位、それはこれまでアンダラで己の魂を削るようなパフォーマンスをしてきたメンバーが勝ち得たものなのだから。

アンコール、『帰り道は遠回りしたくなる』の大間奏できいちゃんとくるくる回りながら笑顔で顔を見合わせる川後P。

そのやり切った誇らしげな表情に、素直にそう思いました。


未来も希望もなかったアンダーが、今こうして乃木坂の重要なファクターとして確立されている。

アンダラの守護神として、その道のりすべてを見届けてきた人が、この日卒業しました。


毒舌だけど、それはメンバーのことが大好きでよく見ているから。
だからこそメンバーをプロデュースすることができて。
でも自分をよく見せるのはちょっと苦手でついつい自虐に走ってしまう。

本当はきっと素直でいい子なのでしょう。
あの橋本奈々未が可愛がっていたのですから。

MCで楽しそうに彼女とのエピソードを語る佐々木琴子を見つめて穏やかに微笑む川後P。
その表情は、彼女が敬愛してやまない「聖母」まいまいを思わせるものでした。


川後陽菜さん、7年間お疲れさまでした。



まだ続きます。
【乃木坂46ライブレポ】2018.12.20 アンダーライブ@武蔵野の森総合スポーツプラザ⑤

びーむ色調補正3

北野日奈子とアンダラの物語


続いてこの日のポイント1、きいちゃんのセンターについて。

これまであまり語られてこなかったと思いますが、きいちゃんにとってアンダラはとても特別なものです。

それは彼女の歴史を振り返るとよくわかります。


『バレッタ』での堀ちゃんサプライズセンターに続く2期生抜擢第2弾として『気づいたら片想い』で選抜入りした彼女。

しかし当時の彼女はパフォーマンス力も見せ方も芸能人オーラも、何もかもが先輩たちと比べて見劣りしました。(あくまでも当時は、の話です)
音楽番組でのこわばった表情と全く踊れていなかった姿を思い出します。率直に言って悪目立ちしていました。

さらに次のシングルで自身は選抜落ち。それだけでなく、彼女に続く2期生抜擢第3弾はありませんでした。

「自分がダメだったから、次に繋がらなかったんだ」

そう思ったと、後にきいちゃんは語っています。

そんな失意のどん底にあった彼女。しかし試練はまだ続きます。

それが9枚目のアンダラ、通称1stシーズンへの参加でした。

当時の2期生たちはほとんどが「研究生」という扱いでアンダラも一部の曲のみへの参加でした。しかし既に選抜を経験していたきいちゃん、そしてOLアイドルとして活動をはじめていたまいちゅんのふたりだけは正規メンバーに昇格していたため全曲参加。

ファンにとって出番が多いのは何よりも嬉しいこと。
しかし、どの曲も初めて踊るきいちゃんにとって、それは恐怖でした。ましてや彼女はダンスが特に苦手。

選抜で何もできず打ちのめされ、選抜落ちで落ち込んだところにアンダラで沢山の曲をパフォーマンスしなければならないという恐怖。

今回きいちゃんが「久保史緒里はひとりだけ初めてのアンダラ参加になるから…」と気遣う言葉を発していたのは、きっとこの時の経験から来たのではないでしょうか。

勝手な想像ですが、何もできない当時のきいちゃんを、永さんをはじめとする先輩たちが必死にサポートしたんだと思います。そして彼女もそれに懸命に食らいついたのでしょう。


真ん中に立つということ


そして経験したアンダラ。

そこできいちゃんが目にしたのは、ふたりのレジェンドの姿でした。

無料でも人が入らなったアンダラをわずか3ヶ月でチケット即完のライブにした「カリスマ」伊藤万理華。

過酷なスケジュールと自身の負傷欠場、さらにまっつんのスキャンダルによる凄まじい逆風の中、日々最高潮を更新するような鬼神のパフォーマンスを見せた「炎のセンター」井上小百合。そして2ndシーズンは伝説となりました。

この伝説の日々について小説を書いていますのでよろしければこちらもどうぞ。


真ん中に立つことの意味と覚悟と恐怖、そして素晴らしさを、きいちゃんはふたりから学んだのではないでしょうか。

本編最終ブロックは既に書いた通り、初期アンダラのようにノンストップで踊りまくる構成。その全ての曲できいちゃんはセンターを務めました。

全てを背負って真ん中で踊っていたあの頃のさゆまりのように。

威風堂々。そう表現したくなる見事なパフォーマンスでした。

楽曲『アンダー』への想いを語ってから、1万人のファンの前でソロダンスを踊るきいちゃん。

その凛とした姿は、極寒の西武ドーム3rd YEAR BIRTHDAY LIVEの『咄嗟』でソロダンスを踊った井上小百合と重なるものでした。

さゆまりセンターなんて正直大昔です。メンバーもファンも大幅に変わりました。
でもこの日のきいちゃんの姿を見た人たちはきっと何かを感じたことでしょう。

そうやって何かが受け継がれていく。

そう信じています。


ダンスが楽しくなってきた3rdシーズン、選抜落ち即座長の堀ちゃんとの確執、永さん卒コンでの「卒業許しません!」、盟友ひめたんを見送った九州シリーズなどなど、きいちゃんとアンダラにまつわる物語は他にも山ほどありますが、長くなりましたので今回はここまでにします。


まだ続きます。
【乃木坂46ライブレポ】2018.12.20 アンダーライブ@武蔵野の森総合スポーツプラザ④

インパクトある見た目とは裏腹に計算された1杯


行列のできる辛味噌ラーメン店「麺創研 紅」のお隣にある姉妹店。
こちらは「ブラックらーめん」と銘打って、富山ブラックを思わせる真っ黒なスープが売りのお店です。

個人的には富山ブラックの経験値がほとんどないのですが、かつて都電荒川線の東池袋4丁目駅近くにあった「焼豚ソバ 黒ナベ」が大好きでした。
黒ナベはビッシビシの鶏スープに強烈な醤油の塩辛さ、さらに大量の黒コショウに薄切りチャーシューがどっさり、という素晴らしく破壊力のある一杯でした。
まさに「ライス必須のラーメン」という感じで、「これ絶対体に悪いよな~、でも美味いな~」と思いながら何度も通ったものでした。

ということで黒ナベライクな一杯が食べれれるのでは?という仄かな期待を抱いての訪問となりました。

平日の17時30分、夜開店に合わせて到着。先客0後客2。
非常に感じの良い店員さんがワンオペで対応してくれました。

注文はブラックらーめん+辛みそ+小ライス(値段は忘れてしまいました)。

公式HPによれば、

・濃口丸大豆醤油と再仕込醤油を独自にブレンドした黒醤油ダレ
・挽き方の異なる3種類の黒胡椒+細挽きの白コショウ
・国産にこだわだった刻み生ニンニク
・自家製チャーシューはデフォルトで4枚(80g以上)
・麺創研のオリジナル、自家製極太乱切り麺!

とのことですので、黒ナベ的なガツンと濃い味を期待して普段あまり足さないライスもオーダーです。

10分ほどで着丼。そのビジュアルがこちら。

20181220_173759

いい面構えですね笑

中華鍋を使用しスープも野菜もチャーシューもすべて香ばしい焦がし醤油の香りをまとい、そこに黒コショウの刺激と生ニンニクでパンチを加えた一品。
丼のヘリにたっぷりと辛味噌もついてます。

まずスープを一口。
美味い!
でもマイルドな美味さ。ガツン系っぽいビジュアルだけどしっかりと計算された味ですね。
塩辛さはあまりなく、香ばしさと旨味が丼を支配しています。
そういう意味ではライスはなくても良かったかと。

そしてそこに絡むのは7種類の太さの極太乱切り麺。
太さも茹で具合もムラがあって、それが口の中で暴れる。
これが楽しい。
個人的にはもうちょい茹でてもいい気がしますが。美味しい麺であることは間違いありません。

野菜もしっかり味があり、チャーシューも大判。具もスキなしです。

ちょっと気になったのが辛味噌。おそらく姉妹店「紅」と同じ辛味噌だと思うのですが、このスープには合わない気がします。
自分で足しておいて言うなって感じですが笑
ここから出る酸味がトータルで完成されているデフォの味と喧嘩するというか。

このスープの味変アイテムとしては、やはりガッツリ系に振るものが合うと思います。
追加ニンニクとかチーズとか、辛味でも味噌ではなく海老辛味とか。

自分の期待していた「黒ナベの再現」とは違いましたが、非常に美味しい1杯でした。ぜひ再訪したいです。

ごちそうさまでした。



人気&有名店のラーメン・つけ麺をお取り寄せ 宅麺.com

このページのトップヘ