ロスジェネはえてしてこだわりすぎる

2019年10月

びーむ色調補正3
今年もやってまいりました、聖地・神宮球場。幸いにも千秋楽に参戦できました。
ツアースタート地点である名古屋も(2日目でしたが)行きましたのでので、結果的に今年の全ツの最初と最後を目撃することができました。ナゴヤドームとの比較を中心にレポします。

いつもと違う夏の風物詩


8月30日からこの日まで3DAYSだった今回の神宮。千秋楽を最後にキャプテン桜井玲香の卒業がアナウンスされていましたので、例年以上に特別な意味を持つツアー最終日となりました。

神宮初日からいよいよ大園桃子も復帰し、井上小百合以外の全メンバーが揃います。

セトリはこちらです。

Overture
01. ガールズルール
02. 太陽ノック(飛鳥)
03. 夏のFree&Easy(堀)
04. 裸足でSummer

05. 三番目の風
06. 4番目の光
07. トキトキメキメキ(3期生&4期生)
08. キスの手裏剣(3期生&4期生)

乃木坂46ミュージアムコーナー
09. 自由の彼方(堀センター、佐々木、理々杏、佐藤、北川、早川)
10. 他の星から(飛鳥、遠藤)
11. 白米様(生田センター、純奈、久保、賀喜)
12. 自分じゃない感じ(桜井センター、中田、和田、阪口、金川)

13. インフルエンサー(白石、飛鳥)
14. 命は美しい(飛鳥)
15. 何度目の青空か?
16. シンクロニシティ
17. 滑走路
18. 日常

19. あの日 僕は咄嗟に嘘をついた(生田)
20. ここにいる理由(寺田)
21. 不等号(飛鳥)

22. 僕のこと知ってる?(飛鳥)
23. そんなバカな…
24. ハウス!

齋藤飛鳥ドラムパフォーマンス(M25~29まで生バンド演奏)
25. 世界で一番孤独なLover
26. スカイダイビング
27. おいでシャンプー
28. ジコチューで行こう!
29. Sing Out!

EN
EN1. 時々 思い出してください
EN2. 夜明けまで強がらなくてもいい
EN3. ロマンティックいか焼き
EN4. 僕だけの光
EN5. 乃木坂の詩

WEN
WEN1. 会いたかったかもしれない


全35曲、3時間半。夏の終わり。やっぱり神宮は特別、って感じです。

アンコール前までのセトリは日替わりのミュージアムコーナーを除けば名古屋から大きな変化はありませんでした。

名古屋では不在だった白石麻衣と大園桃子がいましたので『ガルル』『シンクロ』『三番目の風』がオリジナルセンターでの披露。

名古屋では2ブロック目でやった「選抜とアンダーの融合」が後半に移されていました。これは『咄嗟』でさゆがサプライズ登場するために違いない!と思ったのですが違いましたね笑

その後に『そんバカ』『ハウス!』という沸き曲が追加。

そして変更点ではありませんが印象に残ったのが『スカイダイビング』。
神宮でこの曲をやると2017年、期別ライブからの全員集合で乃木坂の底力を見せつけたあの日のことが思い出されます。

そして斉藤優里がいない寂しさも。


雲の隙間 差し込む光たち


最初のハイライトはやはり『他の星から』。

齋藤飛鳥と遠藤さくらが左右のサイドステージに分かれて登場し、センターステージへと歩み寄ります。モニターでは交互に映し出されるふたりのアップ。

2017年東京ドームの『逃げ水』でもこれと同じ演出がありました。
大園桃子と与田祐希。リリース当時はサビ前の『月光』部分ですら間を持たせられなかったふたりが堂々と歩く姿に感動したものです。
しかし今回のさくちゃんのパートナーは共に困難に立ち向かった同期ではなく、飛鳥ちゃん。

衝撃でした。
いわゆる「画が持つ」力。さくちゃんのそれの凄まじさ。
だって、齋藤飛鳥ですよ。あの今最も画が持つ(俺調べ)飛鳥ちゃんと交互に映されてそう感じさせるって、普通じゃない。

そしてセンターステージで踊るふたりの美しいシルエット。『乃木坂工事中』でバナナマンのふたりが撮った写真でもそれが切り取られていました。


『白米様』…いや『Dear white rice』も強烈でした。

モータウン風アレンジに変更された楽曲を朗々と歌い上げる4人。
生田絵梨花、伊藤純奈、久保史緒里という各期の最強歌唱メンの中に放り込まれた4期生は賀喜遥香。相当プレッシャーだったようですが、しっかりとこなしていました。

個人的には4期最強歌唱メンは柴田柚菜だと思いますが、かっきーの武器は声質。3人の先輩同様にドスの効いた声を出せるので、舞台メンとしての素質を見込まれているのでしょう。

万能型のかっきー。既にあからさまに有能であからさまに酷使されている彼女がこの先どんな目標を見つけるのか、そして運営はそれをどうサポートするのか注目したいですね。山下美月の時と同じ轍は踏まないと信じていますが…


4期生は全体的にだいぶ頼もしくなった印象でした。2ヶ月かけて全国を回り、また神宮も3日目で慣れたのか落ち着いてパフォーマンスしているメンバーが多く、楽しそうな姿は非常に好感が持てました。


続きます。
【乃木坂46ライブレポ】キャプテンが最後に見せたもの ~2019.09.01 真夏の全国ツアー2019@明治神宮野球場②

荒ぶる極太麺と猛るエビ、でも結構食べやすい


前回の「てち」に続きJR南武線武蔵新城駅の第2弾。場所は駅から真西へ5分ほど歩いた住宅街の中。平日夜で店外6名待ちでした。

こちらは蓮爾登戸店の店主をされていた方が新たに出したお店です。「蓮爾」と言えば二郎インスパイア系の中でおそらく最も暴力的な麺、そしてエビ。

系譜をたどるとそのオリジンは町田街道の町谷原交差点そばにあった「ラーメン二郎 町田店」。ここでMO=町田オリジナルというエビの粉末入りのメニューが提供されていました。そのお弟子さんが同地に開店したのが初代の蓮爾。余談ですがこちらは私が初めて食べた二郎系ラーメンです。衝撃でした。
その後閉店してしまいましたが、そのレシピを受け継いだ方(現在は新町一丁目店の店主)が蓮爾登戸店をオープン。この間ずっと受け継がれてきたのが超極太麺とエビであり、このゼンゼンにおいてもそれは踏襲されています。

蓮爾登戸店も並びルールがありましたが、こちらでもそのあたりは徹底されています。最新のルールを公式Twitterでご確認いただいた方が良いかもしれませんが参考までに私が行ったときのルールを書いておくと、入店は声がかかってから、店先の待ちは3名、それ以上は道路挟んだコーンのところに右から左へ。食券は先買いでなく一旦並んで前の人が買ってから。という感じでした。

さて、最初からエビエビ言ってますが、エビはデフォではありません。メニュー構成はラーメン、えびラーメン、それぞれの汁なしとつけ麺。麺量は少なめ250g、普通350g、大450gで大は50円増し。

20190219_192255
えびラーメン 少なめ ニンニク 900円

200円の差があるので迷うところですが、やはりせっかくですのでえびラーメンをチョイス。昼の「てち」がベリーボリューミーだったので弱気に「少なめ」で笑

丼から立ち昇るエビの香り。
スープは結構はっきりと甘みを感じます。みりん由来らしいですが、エビなのでなおさらという感じ。そして二郎系としては塩気が控えめであり、旨味で食べさせるタイプなのが好感。

天地返しすると目の粗いエビ粉を大量に纏った極太麺が登場します。
やっぱり啜れない暴力的な麺。ですが記憶の中の蓮爾の「小麦粉そのまま食ってる感(誉めてます)」はなく、おかしな表現ですが「ちゃんと麺」。ゴワゴワですが表面はややモチっと感があり美味しい。

豚はフワトロで非常に良。野菜はちょいクタの絶妙な茹で加減でした。
固形物を食べきってスープだけになると大量のエビ粉が出現します。もったいない笑

かなり美味しく250gもペロッといけました。普通にしておけばよかった…
ぜひ再訪したいし、久しぶりに蓮爾登戸店にも行こうかな、なんて思っちゃいました。


ごちそうさまでした。

人気&有名店のラーメン・つけ麺をお取り寄せ 宅麺.com

オリジナリティ抜群、オンリーワンの味噌ラーメン


JR南武線武蔵新城駅。注目のラーメン屋さんが相次いでオープンしプチ激戦区となったこの駅でも屈指の行列を誇るお店です。駅から5分ちょっと歩きます。平日昼で店外3名待ちでしたが、ワンオペなので結構待ち時間長くかかりました。

こちらの店主さんは私個人が日本屈指のつけ麺屋と思っているくり山@白楽の出身です。他には小池@上北沢、豚星。(店名に「。」つき)@元住吉など。正直、大好きな店ばかりです。どのお店もくり山とは違うラーメンなのが凄いですね笑

メニューはデフォのみそら~めんが小150g750円、並200g780円、大250g880円。みそまぜそばは並200g780円大300g880円、数量限定の坦坦まぜそばが並200g840円、大300g940円。「ら~めんのおとも」で「しめのご飯」みどり、きいろ、あかが各80円。「みそまぜそばのおとも」にある「ジャンク好き」はとろけるチーズ・チーズソース・みそマヨで100円。

猛烈にジャンク好きに惹かれますが笑、オリジナリティが高いと評判のこちら、やはり初訪はデフォでいくべきでしょう。

20190219_133722
みそら~めん並 780円

よそで見たことのないこのビジュアル。
カラフルな野菜、たっぷりの豚バラ。そしていかにも濃厚そうなスープとラー油のコントラスト。そそられますね。

ベースは動物系の濃厚でクリーミーなスープ。そこに麦味噌の特徴だという甘さ+ラー油の刺激でどことも似ていないオンリーワンの味。ちなみに油断していると意外と辛いです。
濃厚で味も濃いけど重たくない、という印象。好みが分かれると店主さん自ら仰ってますがそうなのかな?個人的には万人受けしそうな気がしました。

具は豚しゃぶっぽい豚バラ肉、もやし、ダイコンとニンジンの千切り、刻み紫タマネギ、万能ねぎ。

そしてすこぶるスープの持ち上げがいいもちっとした中太麺。これと具を一緒にワシワシとかきこむ。美味い。具だくさんなので惜しげもなく食べられるのがまた良い。

濃い味なので後半になると少し飽きてきますが、そこも抜かりありません。充実した卓上の味変アイテム。花椒、ブラックペッパー、一味唐辛子、ゆずの華(ゆずの皮粉末)と、辛味も痺れも香りも揃ってます。

しかしそれで終わりではありません。

20190219_134548
しめのご飯(きいろ) 80円

スープをちょっと残して丼を上げ「しめのご飯お願いします」とオーダー。きいろはもちろんカレーですね。カレー粉、フライドオニオン、のり。他に大葉と青ネギの「みどり」、赤い粉とラー油の「あか」があります(のりは共通)。

きいろはもちろんカレー。合わない訳がありません。ただスープまで完食することになるので腹いっぱい。うう苦しい。でも大満足。

ぜひ再訪したいですが回転が悪いので時間に余裕のある時に。
その時はみそまぜそば+ジャンク好きを食べてみたいです。


ごちそうさまでした。

人気&有名店のラーメン・つけ麺をお取り寄せ 宅麺.com

タオル補正

手にした居場所


振り返れば、いくつかのターニングポイントがありました。

その最初のものは既に述べたアンダラ2ndシーズンです。

ここで見せた彼女のド根性と漢気。

以降、井上小百合は闘将・柱谷哲二ばりの「闘ってる感」を纏うようになります。
この頃からかつてのトレードマーク「大人に言われてやった」ツインテール姿は激減し、ライブでの凛々しいポニーテールが彼女の新たなイメージになりました。
全くの余談ですが、漢気が強すぎるあまり46時間TVの漢気じゃんけんで勝ち残ってしまったのも今となってはいい思い出です笑


そして2015年10月の舞台『すべての犬は天国へ行く』。

ひとりの演者としての彼女の可能性が観る者の目に明らかになった記念すべき舞台です。
外部から「狂った村」への訪問者として観客と同じ目線の狂言回しの役割を果たしつつ、徐々にその狂気に飲み込まれていくという役を見事に演じ切りました。
早撃ちエルザに扮する彼女の登場シーンで鳥肌が立ったのを今でも憶えています。


忘れてはならないのが2016年2月の『乃木坂工事中』での「かわいいが苦手」発言。

デビューから4年。自分のビジュアルにコンプレックスを持ちながらアイドルとしてのあるべき姿に囚われてきた彼女が、その呪縛から解き放たれた瞬間でした。
普通のアイドルグループなら「自分が可愛いとわかってて嫌味言ってんのかこいつ」と叩かれそうなところを乃木坂のビジュアルレベルの高さによって免れるというのも凄いですよね笑


こうして長い時間をかけてゆっくりと本来の自分を出せるようになり、自分の生きていく場所を見つけることができた彼女。

「ツインテールの妹キャラで泣き虫の守ってあげたい女の子」だったはずの彼女は、いつしか「凛々しいポニーテールの漢気キャラで誰かを守るために立ち上がる女性」へと成長していました。

笑顔の日ばかりではなかったけれど


ままならない乃木坂人生でした。

18枚のシングルで選抜入りしたものの、実にそのうち17回が3列目。2列目になったのは福神になった『いつかできるから今日できる』のわずか1回。

でも、素晴らしかった。

『あの日 僕は咄嗟に嘘をついた』と『行くあてのない僕たち』。
代表作と呼べる作品がふたつもできました。

どちらの楽曲も彼女が当時置かれていた状況とリンクし、それを残酷なまでに美しく描き出したMVが残っています。

運営の扱いはどこまでも「名脇役」どまりだったかもしれません。
それでも舞台ではヒロイン格を演じ続けてきました。

2014年:4月 帝一の國
2015年:6月 じょしらく、7月 帝一の國 ~決戦のマイムマイム~、10月 すべての犬は天国へ行く
2016年:3月 帝一の國 ~血戦のラストダンス~、4月 大人のカフェ 飲みかけで帰ったあの娘、5月 じょしらく弐 ~時かけそば~、10月 墓場、女子高生
2017年:5月 あさひなぐ、12月 夜曲
2018年:4月 若様組まいる~アイスクリン強し~、6月・9月 乃木坂46版 ミュージカル「美少女戦士セーラームーン」
2019年:3月 愛のレキシアター「ざ・びぎにんぐ・おぶ・らぶ」、6月 TXT vol.1「SLANG」、9月 LITTLE WOMEN ~若草物語~、10月 フラガール

生き急ぐように舞台に上がり続け、そして最後は必ず想像を超えてきた彼女。

そんな日々の末に、夢である女優としての道が大きく開けました。


ままならない、それでも素晴らしき日々。

君じゃないとさ


あんなに可愛いのに「かわいいが苦手」で中身は男子小学生。
お金が大好き、でも使うのは人のため。口が悪い。言葉が少し足りなくてよく炎上する。
負けず嫌いで意地っ張りで、プライドと不安の間で行ったり来たり。

でもひとたびさゆ推しになってしまえば、そんなすべてが井上小百合でした。

普段はふざけた内容しか送ってこないモバメで、時々ポロっと吐露する本音がファンへの信頼を感じさせて嬉しかったものです。


そして、これほど推し甲斐のあるメンバーもいませんでした。

「自分が応援した子が階段を上っていく」ことこそ醍醐味と考えるアイドルファンの方には理解できないかもしれません。

でも、彼女を推してきたおかげで、色んな感情を味わい色んな景色を見ることができました。

毎回の選抜発表でドキドキして。
代表曲があって。全体ライブで見せ場もあって。
頻繁に舞台に出演して間近でその姿を観ることができて。
アンダラ2ndシーズンや中国シリーズでは決して忘れることのできない感動的な景色を見せてくれて。

乃木坂では極めて珍しい、泥臭く生き様を見せるタイプだった彼女。
あきらめない限り未来はあるということをその歩みで証明してくれました。

私自身、その姿に何度励まされたことか。


最後に例によって勝手ながら彼女の今後について考えてみます。

演技はもちろん歌もダンスも高いレベルで、なんならイラストも書けて料理も作れちゃう隠れ万能戦士なさゆ。
と言っても、もはや舞台女優としての姿しか思い浮かびませんね笑

そこで願うことはふたつ。

ひとつは乃木坂の後輩が『犬』を再演し、その時に鳥居みゆきさん演じたデボア役をさゆがやること。

もうひとつは、いつかどこかの舞台で伊藤万理華と共演することです。


井上小百合さんの8年間に、あらん限りの感謝を込めて。

残りの半年間がどうか笑顔に満ちた日々でありますように。


タオル補正

壮絶で濃密で劇的にして怒涛の2週間


始まったアンダーライブ2ndシーズン。
アンダー曲『あの日 僕は咄嗟に嘘をついた』のセンターを任された井上小百合は座長として臨みました。

しかし、15日間18公演という過酷なスケジュール。
全員出ずっぱり、踊りっぱなしのハードなセットリスト。
以前から痛めていた彼女の膝は限界を超え、ついに欠場という判断が下されます。

そしてその同じ夜、ネット上を駆け巡ったのがあのスキャンダルでした。

未曽有のバッシング。まさに乃木坂史上最大の危機。

凄まじい逆風が吹き荒れる中で迎えた10月11日、昼の部のこと。

六本木ブルーシアターに傷だらけの天使が舞い降ります。

両膝をガチガチにテーピングで固めながら、鬼神のごときパフォーマンスを繰り広げる井上小百合。大切なものを守るため、ボロボロになりながら立ち上がるアンダーメンバーたちの姿は観る者の心を震わせました。

こうしてアンダラ2ndシーズンは伝説となり、かつて「無職」と呼ばれたアンダーの存在価値は格段に向上します。

アンダーライブ2ndシーズンを題材にした小説を小説投稿サイト「エブリスタ」で公開していますので、よろしければこちらもどうぞ。


伊藤万理華との「さゆまり」さらに中元日芽香を加えた「温泉トリオ」。この日々を共に戦ったアンダラセンター3代は、戦友として特別な絆で結ばれることになります。

さゆまり、その闘いと挫折


その後、12thシングルで選抜復帰した彼女。
しかしこの先も決して順風満帆とはいきませんでした。

乃木坂の選抜はさらに硬直化が進んでいました。

星野みなみ、衛藤美彩、齋藤飛鳥とさゆまり。この5人が新たに選抜固定になり、前の記事で書いた「16人中13人固定」から「16人固定」へ。アンチかわしのため一時的に選抜落ちしていた堀未央奈を加えれば「17人固定」。「思い出選抜」枠もなくなり、もはや選抜に空きがないに等しい状況でした。

結果的にアンダーメンバーのファンの敵意は相対的に握手人気が劣っていた生駒里奈、万理華、さゆに向かいます。


そして15thシングル『裸足でSummer』。

運営にとってもこれ以上硬直した状態が続くとアンダーメンバーのモチベーションが保てないという苦渋の決断だったのでしょう。

選抜から落ちたのは、さゆまりでした。

結局、ふたりは運営に「便利屋」としていいように使われていた感があります。それは裏返せば信頼感の表れかもしれません。

ずっと選抜落ちしていないメンバーを落とすとモチベーションが心配だけれど、さゆまりならアンダーでもしっかりやってくれる。そんな計算があったのではないでしょうか。

歌番組で選抜メンバーの代打を務め、アンダーライブを成功させ、『じょしらく』『すべての犬は天国へ行く』『墓場、女子高生』とグループ内の舞台を牽引する。どこにいてもモチベーションとスキルの双方を高く保ち、結果を残し続けたふたりに対する甘え。今となってはそう感じられます。

一説によれば、万理華が卒業を決意したのはこの時でした。


罪滅ぼしのつもりか、ふたりにはユニット曲とMVが用意されます。

それが『行くあてのない僕たち』。

タイトルと歌詞を見たふたりは「何年も必死で頑張ってきたのに、まだ私たちには行くあてがないのか」と号泣したといいます。

それでもこの曲で観せた「背中合わせの相棒」感溢れるふたりのパフォーマンスは強烈な印象を残し、いつしか『行くあて』は名曲と呼ばれるようになります。

2016年神宮。アンダラ中国シリーズ。そして2017年さいたまスーパーアリーナ。どれも忘れられません。


そして2017年10月、伊藤万理華は躍進する3期生たちに道を譲るように卒業を発表。

彼女らしい、潔い引き際でした。


『逃げ水』のMVでスケバンニートに扮したふたりがセグウェイを転がして去っていくシーン。

今観るとなんだか切なくなります。

変わりゆく景色の中で


話をさゆのキャリアに戻します。

16thシングルで万理華とともに選抜復帰し、これ以降は活動休止した24thを除きすべて選抜入り。それでも3期生加入など厚みを増した乃木坂において、「選抜ボーダーメン」のそしりを受け、アンチの激しい攻撃は続きました。

ずっと目標にしていた福神入りは19thシングルたった1回でした。それも盟友・万理華の卒業福神と一緒だったのでまた「抱き合わせ」だの「記念福神」だのとバッシングされます。

握手人気がずっと選抜ボーダーラインあたりだったのも事実です。初期に高い握手人気を誇ったメンバーが早々にいわゆる「握手免除」になり、同じ土俵で勝負できなくなってしまったのも厳しかったように思います。

釣り対応ができないので握手人気が爆発するということもない。いわゆる「勘がいい」タイプではないしボキャブラリーもない(結果ちょいちょい炎上する)のであまり番組では活躍できない。そのため推し変・推し増しもそれほど期待できない。
(これ書いていて気づいたんですが、秋元真夏と真逆のスペックですね笑)

急速に大きくなるグループ。メンバーもファンも入れ替わり新しいものがもてはやされる中、地道に少しずつ少しずつファンを増やし一定の人気を保ち続けたのはむしろ称賛に値するのかもしれません。


2017年には温泉トリオのふたりが相次いで卒業します。

それ以降、常に「次はさゆではないか」という憶測が飛び交っていました。

本人からもいつしかギラギラしたコメントは影を潜め、グループとメンバーへの愛着、そして後輩たちへの信頼を公言するようになります。今にして思えば、自らの引き際を考え始めた多くの1期生と同じように。


2019年7月、全国ツアーへの不参加と24thシングルの活動休止が相次いで発表されました。これまで殺人的なスケジュールを押して参加し続けてきた彼女の不参加に、ファンはいよいよかと覚悟を迫られます。

そして、その日はやって来ました。

アンダラ2ndシーズンの初日から、ちょうど5年後のことでした。


続きます。
【乃木坂46考察】凍てつく地面を転がるように走りだそう ~井上小百合の卒業に寄せて④

このページのトップヘ