タオル補正
『毎日がBrand new day』
乃木坂46、25thシングル『しあわせの保護色』のカップリング。歌唱メンバーは3期生12人。

明日も必ず日は昇る


前回の記事で「今、日本を元気にしている曲」と紹介した4期生曲『I see…』。
この『毎日がBrand new day』のMVはその翌日に公開されました。

公式YouTubeにMVが公開されたその日のうちに「SMAP感」というワードとともにバズった『I see…』と比べれば、正直陰に隠れている感は否めません。

でも、この曲を初めて聴いた時も私は涙が出そうになりました。

MVはセンター久保史緒里の美しい横顔のカットから始まります。

『未来の答え』で山下美月とのWセンターはありましたが、単独センターは意外にも初。
これまで色々なメンバーがセンターを務めてきた3期生曲ですが、満を持しての登場です。

昔のフィルム映画をイメージしたのであろう、一見フルサイズだが画面の周辺が黒くぼやけた映像。最後のホワイトアウトの演出もそうですね。

そんなノスタルジックな映像の中で流れ出すのは、「まんま『Stand By Me』じゃん」と言われるイントロから始まるR&B調のナンバー。

心地よいリズムに乗せて穏やかに、でも力強く歌われるのは喜び。

明日も必ず朝が来て日が昇ること、それを信じて夜眠りにつけることへの根源的な喜びと、再生への希望。

世界がこんなふうになってしまった今、とても大切でどうしても必要なもの。
それがこの曲、そしてMVでは表現されているように思います。

アースカラーの民族衣装っぽい格好で自然の中で歌い踊るメンバーたち。
自然児のよだももは撮影の合間に川べりに行って遊んでいたというエピソードが微笑ましいですね笑

その衣装やシンプルで大きな動きの振り付けも相まって、プリミティブな感謝や祈りの舞いのように見えます。

この曲にも音楽の力と笑顔の力が溢れていて、今の私たちを力づけてくれます。

3期生たちが纏った乃木坂感


私がこのMVに心を揺さぶられた理由はもうひとつあります。

それは3期生の姿に「乃木坂感」を感じたことです。

私は以前「3期生は乃木坂感という意味では薄め」と書きました。それは彼女たちひとりひとりの個性、言い換えればタレント性が強いからです。そして乃木坂感の強い4期と個性の3期の対比でこの先の乃木坂は進んでいくのだろうと。

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3期と4期に対してのその印象は今でも変わりません。

それでもこのMVでの3期生たちは、穏やかでノスタルジックでガツガツしていなくて。
これって、乃木坂そのものじゃないですか。

「今回のMVは本当に楽しい撮影だった」とメンバーは口を揃えて言います。

ジェンガをやりながら無邪気にはしゃいだり(いつもながら後ろにいる大園桃子の表情が抜群!笑)、2番のサビで座ってキャンプファイヤーを囲みながら踊るシーンでは互いに目を見合わせ笑顔になったり。

ソロショットでのキメ顔(これがまた貫録すら感じさせる美しさ!)とは違う、心を許した仲間とだから出せる暖かい笑顔。幸せな時間。

それはいつか見た光景に似ていて。

私がたびたび引き合いに出す2017年神宮ライブの期別コーナー、バックヤードで円陣を組んだ1期生が「1期!1期!」と叫ぶシーン。

あそこに至るまで、結成から6年近い時が流れていました。
それまで決して仲良しこよしでやってきたわけではない彼女たち1期生がたどり着いたグループ愛、メンバーへの愛。

このMVでの3期生の姿に、私はあの時の1期生たちと近しいものを感じました。


3期生も加入から3年半が経ちます。

決して平らな道ではありませんでした。横一列で一緒に進んできたわけでもありません。
同期全員での現場はほぼなくなり、それぞれ個人での仕事が増えました。
久保ちゃん、山下美月、大園桃子が相次いで一時活動を休止したこともありました。

率直に言えばグループ内での立ち位置に明確な差もついて。
それでも同期って特別で。集まるとやっぱり安心して、自然と笑顔になって。
そして誰ひとり欠けることなく今もこうして12人全員揃っている。

3年半経った今だからこそ出せる、彼女たちの空気感。

変な文章ですが、乃木坂感薄めだった彼女たちがいつしか乃木坂感を身に纏っていた。
そのことが、なんだかとても得難くてとても嬉しいです。



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『毎日がBrand new day』/乃木坂46


最後に蛇足で恐縮ですが、分からない人には全く分からない例えを書いておきます笑

『I see…』は高校野球の県大会で全員1年生のチームが並み居る強豪を倒しながら大旋風を巻き起こしている感じ。
マンガ『おおきく振りかぶって』で主人公のいる西浦高校みたいな感じですね。

それに対し『毎日がBrand new day』は全員3年生のチーム。中には1年からレギュラーだった選手もいて、道のりはそれぞれだったけれど3年の夏にひとつにまとまって勝ち進んでいく。

同じ『おお振り』で探せば全員3年生ではありませんが武蔵野第一高校でしょうか。榛名という才能に恵まれた絶対的な存在がいながらチームとしてまとまりがあり、皆が互いをリスペクトしながら同じ方向を向いているイメージ。
現実世界では松坂大輔3年の夏の横浜高校かな。って高校野球史上最強チームのひとつじゃないですか!笑

まあ要するにどっちも素晴らしいってことです。