ロスジェネはえてしてこだわりすぎる

カテゴリ:乃木坂46 > 選抜発表

タオル補正
前の記事では「かきさく」Wセンターという選択と『Monopoly』のMVについて考察しました。

関連記事:


ここでは選抜ボーダーとアンダーについて。

地団駄とカマキリ


34thで選抜から外れたのは3期生の伊藤理々杏と中村麗乃、そして休業中の金川紗耶。
新たに選抜に入ったのは3期生の向井葉月と4期生の黒見明香、そして5期生の冨里奈央でした。

8年目にして悲願の初選抜となった向井葉月

グループのパブリックイメージとアンマッチな「面白パワー系」としてスタートしてしまった(もちろんそれは彼女の持つ要素のひとつではあるのでしょうが)彼女の乃木坂人生。

握手人気では同期の中で苦戦が続きました。
さらに4期生の加入、そしてコロナ禍でのオンラインミーグリ化により完売状況の二極化が進み、彼女の完売もゼロや1という状況が続きます。

しかし。
32nd『人は夢を二度見る』から上昇傾向に転じ、33rd『おひとりさま天国』では2桁完売。

この要因のひとつは過去数作の選抜ボーダーラインで流動性が出たことによるファンの後押しでしょう。
そして彼女がずっとなくさずにいた一生懸命さと乃木坂愛、そして「いいやつ」感がファンに浸透したことも大きかったのだと思います。

意外と言っては失礼なのですが、32ndアンダラの会場で彼女の女性ファンをちらほら見かけて驚いた記憶があります。

そして黒見明香

ちょっと「人と違うリズム」を持っているタイプな彼女。
「先輩風」と「カマキリ」で『乃木坂工事中』内でブレイク。同期の選ぶ2023年MVPでも見事1位を獲得しました。
「イジられる」ことを鷹揚に受け止める、どころか「(フィーチャーしてくれて)ありがとう」と感謝までする姿が非常に好感度高い

乃木坂野球部としても活躍。しっかり準備してひとつひとつの仕事に臨んでいるのが印象深いですね。

その一生懸命さや誠実さが浸透したことでファンをしっかりと掴みミーグリの完売を伸ばしてきました。
前作では5期生を除けばアンダー内で最上位。今作ではさらに完売数を上げています。


アンダーセンターは中西アルノ。5期生では初です。
前作のミーグリ完売実績がアンダー内では圧倒的でしたから極めて順当。

どんな曲が来るかと思っていたらなんと意外、白とスカイブルーの衣装も爽やかなアイドルポップス。
Aフレでは後ろに手をまわして左右にステップというド王道の振り付け。

これは秋元康が彼女への興味を失ったということなのか。
あるいは「ファンがアルノに普通のアイドルをやらせろって言うから王道ソングを渡してみたよ。ほら、物足りないだろ?」と言っているのかもしれません、というのはうがった見方が過ぎるでしょうか。
まあ私は正直拍子抜けしました笑


ただこの曲聴いて改めて思ったのですが、アルさん歌上手くなりましたよね。
特にBフレ。1番2番それぞれで彼女のソロ歌唱があるのですが、実に良い。

いやもちろんお披露目の時点から歌唱力は高かったですけど、ここまで上手くはなかった。

あの時の陶酔型の歌唱ではなく、現在の彼女は「いい意味でテクニカル」だと思います。
見せつけるように技巧に走るのではなく素直にテクニックを使っているというか。

2023年のライブの本数ではグループトップである5期生アンダー組。
さらに『超・乃木坂スター誕生!』や『NHK俳句』というレギュラー番組まで抱えたアルさん。
そんなスケジュールの中でもしっかり研鑽を積んでいるんだな、と思わせます。

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その時点の2番手3番手


最後に35thシングルに期待することを。

前の記事で書いたように、個人的にはそもそも34thも井上和の連続センターが最善手だったろうと思っています。(実際にはスケジュールがキツ過ぎたのでやらなくて正解でしたが)

まあ32nd34thはもの凄くカメラに映るポジションであるWセンター曲の2列目中央、33rdは単独センターですので準3作連続センターと言えなくもない笑

Wセンターは次作ではどちらもセンターにならないのが通例。まして今作で遠藤さくらと賀喜遥香の並走状態を敢えて作ったのであれば次作にどちらかの単独センターはないかと。
3期生が次に単独センターになる時、それは卒業センターでしょう(私はこの予想には目を瞑るスタンスですが)。

そして現状5期生で単独センターとなればやはり、井上和以外ありえないと思います。
であればその両隣も5期生で挟むべき。

運営は5期生の2番手というか和ちゃんに続くフロントメンバーを決めかねている感がありますが、個人的には正直「2番手が誰かは決めなくてもいい」けど「もたもたせずに誰かをさっさとフロントに立たせた方がいい」と思っています。

責任感の強そうな彼女の負担を軽減するために、シングルのフォーメーション上は井上和1強に見える現状を早く変えるべき。
2023年中に数多く見られた「先輩の中に5期生は彼女ひとりでコメント撮り」という状況を減らしてあげた方がいいでしょう。

運営の把握している各種指標が一定じゃない(指標によって2番手がコロコロ変わる)のかな。

まあ井上和以外のふたりは「フロント固定」とか「福神固定」しない、あくまでその時点の2番手3番手という前提で、和ちゃんセンターで5期生3人を遠藤さくらと賀喜遥香で挟むフロントが良いのでは。

4期生曲『ジャンピングジョーカーフラッシュ』でもその「すわりの良さ」は実証済みですから。

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タオル補正
2023年11月6日、『乃木坂工事中』内で34thシングルの選抜メンバーが発表されました。

センターは遠藤さくらと賀喜遥香。

ここじゃねえんじゃねえかな

真っ先に思ったのはそれでした。

消去法っぽい感じ


かきさくWセンター。

2020年末の4期生単独ライブ(いわゆる「新4期」が合流して初めての4期ライブ)に関する記事で私はこの日最も印象に残ったシーンとしてふたりがWセンターを務めた『ありがちな恋愛』を挙げ、こう評しています。

 その姿はまるで、西野七瀬と白石麻衣のようでした。
 理屈じゃなく、その佇まいが反射的にあのふたりを思い起こさせたのです。
 後からその理由を考えてみましたが、「ビシッと背骨が通った感覚」というのが一番近いように思います。
 かつて何度も観た白石西野Wエースの、あの絶対的な安心感

(『2020年の乃木坂46』収録 「【配信ライブレポ】ありったけのリスペクトを込めたリメイク~2020.12.06 乃木坂46 4期生ライブ 2020」より)

改めて見ると、絶賛してますね笑

まあでもそのぐらい思い入れがあるかきさくWセンター。

それを今回の34thで、消去法っぽい感じで使われたのが納得いかなかったのです。

個人的には井上和の連続センターが最善手だったろうと今でも思っているのですが、『新参者』『スタ誕ライブ』に加えて連続センターまでやらせたらさすがの和ちゃんでもパンクしていたでしょう。

そして32ndが久保史緒里と山下美月という3期生でしたから、ここは4期生。
とはいえどちらも2度単独センターを経験しているかきさくのふたりに優劣というか差をつけることを運営は良しとしなかった。

そういう判断が働いたように見えます。

ちなみに1年に2回もWセンターやるのも違うだろ…と思っていましたが、2017年すなわち乃木坂が初の東京ドーム公演からレコ大受賞へと一気に駆け上がった年に発売された3枚のシングル(『インフルエンサー』『逃げ水』『いつかできるから今日できる』)がすべてWセンターでした笑

どうせならもうちょっとやりようがあったのに、とも思います。

33rdシングルに収録されたこのふたりのユニット曲『マグカップとシンク』。

この曲が2023年の全ツで披露されることはありませんでした。
出し惜しみしたんですかね。

最も注目度が高く配信視聴者が多いであろう全ツ千秋楽に満を持して初披露し、このふたりが並んだ時の「強さ」を知らしめる。そこから次作でのWセンターという流れが美しかったのではないでしょうか。

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崩れ落ちる世界の美しい悪夢


公式Youtubeチャンネルでの先行プレミアム配信を観た時の感想を率直に言うと「う~ん」でした

この時、曲が始まる前に煽りV的に「かきさくのこれまでの歴史」をまとめたものが流れたのですが、個人的にはまずこれがちょっと引っ掛かりました。

こういうのって、運営からあまり押し出さない方がいいんじゃないかな。
「ね?運命的なふたりなんですよ、すごいでしょ?」と言われているようで、なんだかチープに感じます。
ましてや前々作で「大河」のくぼしたWセンターをやっているだけに。そしてその時はそんなこと声高に言わなかっただけに。

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そして詞は正直、酷すぎる。

今さらこのふたりに凡庸なラブソングを歌わせてどうする
仮に比喩的表現だとしても、22歳のふたりに「自転車立ち漕ぎして電車を追いかけ」させるのはあまりに幼稚ではないか、失礼ではないかという気がします。

曲も…いい曲だとは思うんですが「さすがの杉山勝彦も自己模倣に陥ったか」と。

それこそ『ありがちな恋愛』に似すぎている。
ドラマチックなイントロ。そこでの逆エスカレーション(デスカレーションと呼ぶのでしょうか?)するフレーズ。そこから少し弛緩するようなAフレ。
サビ(=イントロ)のコード進行も似てますね。

杉山さんにも2020年末4期生ライブの『ありがちな恋愛』の印象が強烈に残っていたのではないか…というのは勝手な推測ですが。

でもMVが公開されて、一気に評価が上がりました笑


これ、凄い好きです。

一言でいうなら「美しい悪夢」
色調は違いますがどこか『全部 夢のまま』と共通するものを感じます。
現在の乃木坂ならではの「金かかってんなあ」感満載のゴージャスな映像。
そこで繰り返し描かれる「崩れる均衡」。

そしてつい考察したくなるその内容

まず「僕」と「君」はどっちが賀喜遥香でどっちが遠藤さくらなのか。

MVの頭でよそのテーブルに愛想を振りまいているかっきーが一見「みんなにやさしい君」っぽいのですが私は逆だと思います。

愛想振りまいたり無邪気にもぐもぐするかっきーは「一人浮かれてた僕」
久保史緒里が駆け寄っても見向きもしないのも「誰も見えない僕」。

それに対し徹頭徹尾どこかミステリアスで、山下美月が近寄る前に背を向けて立ち去るさくちゃんの方が「(僕の見ていないところで)誰にも微笑む君」なのでしょう。

天秤とリンゴの描写も想像をかき立てられます。

イントロ。
「既に乗っている」リンゴ。
かっきー側に傾いた天秤。
そこに置こうと石を手に取り少し逡巡してみせるさくちゃん。

1サビ。
さくちゃんの置いた石でバランスが取れる。
無邪気に喜ぶかっきーと不敵な笑みを浮かべるさくちゃん。

ここまで一度もかっきーはリンゴを見てないんですよね。
さくちゃんと、その手にある石しか見ていない。
これは初めからリンゴがそこにあった=バランスが取れていなかったことに気づいていない、ということを示しているのでしょう。

リンゴを食べる(食べてしまう)かっきー。

ラスサビの入り。
リンゴに気づき手に取るかっきー。
天秤はさくちゃん側に傾き、
崩落する世界

冷めた目線を送るさくちゃん。
空のはずのかっきー側にゆっくりと傾く天秤。
リンゴを食べてしまったがゆえに、かっきーは自分から何かを天秤に差し出さなければいけなくなった。

こうしてみると、リンゴは乃木坂の「顔」「エース」「センター」という荷を象徴している気がします。

クレジットでリンゴの方が石より重い描写になっているのも、それが時とともに重さを増すことを表しているのでは。

ラストではかっきーの方から手を取り、それを握り返すさくちゃん。
背中合わせになるふたり。
ここでのかっきーの表情が素晴らしいですね(上のMVのサムネのところです)。
決意を固めたような、あるいは恐怖心を抑えるために感情を殺したような。

だらだらと書いてきましたがまとめます笑

加入当初からずっと乃木坂の看板というリンゴを食べさせられてきた遠藤さくら
その同じ荷を負ってくれる賀喜遥香を見つけ、彼女もそのリンゴを食べた

その先に待つものに怯えながらもふたりは手を取りあって前を向く。

というところではないでしょうか。


まあ「意味ありげな映像をつなげたから自由に考察してよ」という感じがしなくもないのですが。
別に作り手側もガチガチに答えを用意していないというか。

小説でも良くあるじゃないですか。意味ありげな伏線っぽいのが沢山あったけど作品中では回収されずにそのまま放り出されているパターン。あれと同じ雰囲気をちょっと感じます。


続きます。

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前の記事ではセンターの井上和について書きました。

関連記事:


当記事では選抜ボーダー、そして初選抜の中村麗乃について。

グループの活性化


33rdで選抜から外れたのは4期生の佐藤璃果と松尾美佑、そして卒業する早川聖来。
新たに選抜に入ったのは5期生の池田瑛紗、そして3期生の伊藤理々杏と中村麗乃。

3期生ふたりは前作ミーグリの完売実績だけを見れば決して芳しくありませんでしたから、選抜入りは正直意外でした。
(林瑠奈の活動休止という想定外の事態も影響したかもしれません)

ここ数作、いわゆる「思い出選抜」枠が復活したのではないかと言われています。

仮にそれを「自分よりミーグリの完売実績が上のメンバーを差し置いての選抜入り」と定義するのであれば、確かにそれに該当するメンバーはいました。

30th『好きというのはロックだぜ!』の樋口日奈、31st『ここにはないもの』では阪口珠美、32nd『人は夢を二度見る』での松尾美佑など。まあひなちまは連続選抜だったのでちょっと違う(永年勤続表彰という感もありましたし)でしょうけど。

このブログでもずっと書いていますが、個人的に「思い出選抜」には肯定的です。(この呼び方は何とかならんかと思いますが)

トップアイドルグループの乃木坂で、一度でも選抜に入った。
その事実がそのメンバーの今後のキャリアや人生において支えとなるのであれば、ケチケチするこたあないんですよ。

目に見える形でのグループ活性化にもつながりますし。

向井葉月や黒見明香のファンがミーグリを完売させているのはやはり、遠い目標だと思っていた選抜が可能性のあるものに見えてきたのも大きいでしょう。

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ジャイアント・ベイビーの飛躍


中村麗乃は加入7年目での初選抜となりました。

元々スタイルは抜群。
「ジャイアント・ベイビー」感の強かった加入当初はともかく、ビジュアルが完成の域に達したここ数年の彼女に運営はずっと期待しているように見えました。

31stアンダー曲『悪い成分』ではセンター。
『もしも心が透明なら』『甘いエビデンス』とユニット曲にも参加。

ただ、れのちゃんはずっとミーグリ人気で苦戦が続いていました。

しかしそんな彼女に転機が訪れます。

オーディションで掴んだミュージカル『Endless SHOCK』のヒロイン、リカ役。

KinKi Kidsの堂本光一主演。
初演から21年間、全日程即日完売。「もっともチケット入手が困難な舞台」とも言われるお化け舞台。
実に53日間55公演。しかも帝国劇場。

偉業。
そして彼女自身の飛躍のきっかけ、どころか人生を変えるかもしれない大舞台です。

少し話がズレますが、この舞台出演により32ndシングルアンダーライブは全公演欠席となりました。

前作アンダーセンターである彼女の不在はもちろん痛手でしょうが、外仕事で頑張るメンバーを「あとは任せろ」と送り出すのが乃木坂ですよね。

こうして特大の外仕事という実績を積んだれのちゃん。
勢いそのままに悲願の初選抜も勝ち取ります。

これまで外仕事での評価というもの「だけ」で選抜入りした例はほとんどありませんでした。

外仕事加算はもちろん多少はあったと思います。でも明らかに握手人気、運営序列よりも優先順位が低かった。
いわゆる「舞台メン」は率直に言って「割を食って」いた印象の方が強いです。
実は4年ぐらい前から書きかけの「舞台メンは不利だよね」というタイトルの記事があるのですが、まあゴリゴリの舞台メンだった井上小百合推しの愚痴です笑

だからこそ、前作32ndシングルのミーグリ完売数が「1」だった彼女の選抜入りはエポックメイキング。

これだけ大きな外仕事を取ってくればそれが選抜入りへの大きな後押しになる。
そんな極めて健全な判断がなされた「だけ」なのですが、これまでの乃木坂ではそれができていなかったのも事実。

オリメン全員卒業という移行期の現在、乃木坂運営は過去を踏まえつつも前例踏襲から緩やかな脱却を図っているようです。

今回の中村麗乃選抜もその一例と言えるでしょう。

関連記事:


最後に、ちょっとだけ34thシングルの展望を。

個人的には井上和の連続センターというのが最善手だと思います。

今作の和ちゃんが既存ファン以外の層へどれだけ訴求しているのかはわかりませんが、運営の手ごたえとして悪くないのであればここは攻めた方が良いでしょう。

賀喜遥香や遠藤さくらだとどうしても「順番」という印象を受けてしまうというのも理由のひとつです。

もちろん和ちゃんの負担軽減が大前提ではあるのですが。
33rdのプロモーションや真夏の全国ツアーを経て先輩や同期、スタッフさんのサポート体制がある程度確立できているのであれば、一気にグループの顔のひとりとして内外に印象づけるのが得策でしょう。



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タオル補正
2023年6月26日、『乃木坂工事中』内で32ndシングルの選抜メンバーが発表されました。

センターは井上和。

彼女以外を予想する方が難しいぐらいの大本命でした。

異論なし。


こんなにも異論が出ないセンターというのは乃木坂史上でも珍しい。

というか、やはりあの人しか思い浮かびません。

白石麻衣

当たり前のことですが、私は「誰も、誰かの代わりになんてなれはしない」と考えています。

なので今回のこれも別に「まいやんの後継者」とか言うつもりはないんです。

ただ、和ちゃんにはまいやんを思い起こさせる要素が多いなあと。

何と言っても、他メンバーのファンも「認めざるを得ない」際立つ美貌かつ「アイドルっぽくない」顔立ち

そのビジュアルに似合わぬフレンドリーな振る舞い。(ふたりともその美貌ゆえに必要に迫られて身につけたものなのではないか、なんて勝手な想像をしてしまいます)
さらにバラエティをやり切る姿勢。

そして、同期で2番目の表題センター。

加入時点から注目を集め、表題曲センターを待望されるも同期に先を譲ります。
ふたりが初センターを「待った」期間は奇しくも同じ1年半でした。

これたぶん、「待望の」と感じさせる絶妙なタイミングなんだと思います。

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そしてもうひとつ、まいやんと和ちゃんに通じるものがあるとすれば、それは信頼感


その後の5期生の躍進によって忘れている方も多いかもしれませんが、個人的には2014年の文春砲の次ぐらいにグループが傾いたと思っています。
もちろんグループ自体のビジネスの規模が当時とは全く違うので、あの時のように「乃木坂がなくなっちゃう」とまでは思いませんでしたが。

そこに射し込む光のひとつが賀喜遥香の笑顔
もうひとつが『絶望の一秒前』と『新・乃木坂スター誕生!』で見せた5期生の姿でした。
(アルさん自身がその後の活躍、とりわけ『超・乃木坂スター誕生!』のスキットでの振り切った姿で着実に支持を拡げていったという要素もありますが、それはまた別の話)

私自身、一連の騒動にはかなり落胆していました。

それでも『絶望の一秒前』のMVを観た時。
そして岡本姫奈と中西アルノが活動休止という異常事態の中でのスタートとなった『新・乃木坂スター誕生!』初回。そのラストで『小さな恋のうた』を歌う5期生9人の姿を観た時。

そこで感じたのは、それこそ「真っ暗な未来をこじ開ける」ような眩さと強さ

その中心にいたのは井上和でした。

多くのファンが思ったはずです。
『絶望の一秒前』とはすなわち「まだここには希望がある」ということだ、と。

功罪でいえば圧倒的に「罪」の方が大きいアルノ事変ですが、井上和のアンチを作らなかった…というか彼女が抜擢センターだった場合に比べ減らした(であろう)ことは数少ない「功」のうちのひとつでしょう。

そして結果として今回、和ちゃんを満場一致のセンターとして誕生させることができたのはグループにとって非常に大きい。

率直に言って、アルノ事変は10年目のトップアイドルグループとは思えない失態でした。
でもその中にさえポジティブな要素を作り出してしまうという、いい意味での「強かさ」を示した乃木坂。

個人的には1期2期がいなくなって一番弱くなるのがその部分ではないかと考えていたので、嬉しい誤算と言えるでしょう。

話を井上和に戻します。

この先彼女がどんなエースへと成長するのか

白石麻衣のようにセンターにはあまり立たないけれど紛れもなくグループの顔となるのか。
西野七瀬のようにセンターに立ち続けるのか。
齋藤飛鳥のようにグループの歴史をつなぐ架け橋になるのか。(30thの個人PVによれば8期生加入前に卒業してしまうようですが…)

こんな煽り方をしておいて言うのもなんですが、誰のようにもならずに井上和の歴史を作ってほしいと思います。
「俺を含め、誰の言うことも聞くなよ。」みたいな感じです笑


続きます。

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前例踏襲からの(緩やかな)脱却


個人的に、32ndシングルは以前から希望していたことが多く叶いました。

そのひとつは前の記事で書いた通りくぼしたWセンター。
24thの時に書いたことが3年半後に叶いました。

関連記事:


表題Wセンターも禁じ手にしたかと思っていたので嬉しかった。
「どっちつかずな感じが実に乃木坂っぽい」ので好きなんですよ笑
19th『いつかできるから今日できる』以来ですから実に5年半ぶりです。

4期の時から書いていた「新人をなるべく早くアンダーに合流させる」もお見立て会から1年ちょいで叶ったので良かった。ちなみに3期は1年半弱、4期は2年9ヶ月でした。(シングル発売日までの期間で計算)

そして前作の時に書いた5期関連の要望もあらかた実現しました。
「次作で井上和をセンターにするな」そして「中西アルノセンターをなかったことにするな」はどちらもその通りになりました。
「Wセンターにして5期生は3人を歌番組でカメラに抜かれる2列目中央に配置してしっかりお披露目」も2列目中央と両端でまあ概ね希望通り。

関連記事:


期待以上だったのが5期生を5人一気に入れたこと
これは良かった。

抜擢センターの次ということでは3期が20thのくぼした、4期は26thの清宮田村とどちらもふたりでしたから英断と言っていいでしょう。

アンダーについてはアンダラのライブレポでじっくり書きたいと思います。


基本的に「情に流された采配」をすることが多い乃木坂運営。
個人的にはそれを肯定的にとらえていますが、ここ数年は1期2期を丁寧に送り出してあげるということにやや注力しすぎていた感もあります。

1期2期が全員卒業し、いったん仕切り直せるこのタイミング。
グループの現状を改めて精査し中期的なビジョンを立て直す良い機会です。

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現地イベント再開


32ndを語るにあたり、もうひとつ言っておかなければいけないのがリアルイベントの再開。
握手ではないですが「リアルミーグリ」という形での開催となりました。

それと同時にコロナですべて中止された25th『しあわせの保護色』のイベント応募券が「2023年内発売シングルのイベントに応募可能」な券へと振り替えられ、今回から利用可能に。

3年溜めていた宿題がようやく提出されたという感じですね。

白石麻衣のラスト握手会に備えて大量購入したファンがかなりの数いたであろう25th。
3年引っ張ったのはいかがなものかと思いますが、まあリアルイベント復活に合わせて使用可能とした=オンラインでの消化を強制しなかったのは評価できるかと。

もちろんその影響で32ndを大量購入するファンは減ったでしょう。(25thの振替を持っているなら買う必要がないし、持っていない人にとってはイベントの当選確率が下がるのは必至なので)

まいやん卒業で離れていたファンを一旦呼び戻す可能性があるのと同時に、5期新規のファンが当選確率の低さに心が折れる可能性もあるので「痛し痒し」というところではありますが。

ということでリアルイベント開催決定の知らせに大量購入に走ったファンも結構な数いたでしょうが、逆に25th振替券の存在により今回は「見」と判断した人もそれなりにいたと思われます。

トータルで恐らく初週売上には「ややプラス」の効果。ただもしかしたら発売日の店頭在庫が少なめになってライト層の購買にはマイナス影響があったかも

これは全員納得する解決策がないタイプの問題なので、先送りし続けるよりは良かったと思うしかありませんね。

この辺の売り上げに影響がある宿題をクリアするシングルだったことも「そのあたりの事情をちゃんと理解している」久保史緒里と山下美月がセンターに選ばれた理由のひとつかと。

こういう状況で運営が頼るのはやっぱり3期なんですよね。
美月なんて前回の初センターがまいやん卒業の次、今回が1期2期全員卒業の次ですから。運営から絶大な信頼を得ているのが良くわかります。


つらつら書いてきましたが、最後に33rdシングルの展望を。

次作は夏シングル=センターは真夏の全国ツアーの座長扱い

去年が賀喜遥香、その前が遠藤さくらでしたので、3年連続で4期が座長というのはなさそう。
とはいえWセンターの次は2枚ともセンターから外すのが常道。

となれば、ここはまあ井上和でしょう。
座長としての負担を考えると少し心配ではありますが。
今回Wセンターの2列目中央という映りやすい場所でせっかくお披露目をしたのですから間をおかない方がいい。これ以上遅らせるのはむしろデメリットが大きいと思います。

彼女ひとりを「よだやまかきさく」(あるいは「くぼしたかきさく」)の4人で挟むのか、5期生3人フロントで両翼をかきさくにするかの二択かと。
和ちゃんの負担軽減という意味で個人的には後者希望ですが、残りのふたりをどうするかという問題がかなり紛糾しそうなのが気になりますね。


色々変わった32ndシングル。

大いに次への期待を抱かせるものでした。


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『アンダラ伝説』¥300
伝説のアンダーライブ2ndシーズンを題材にしたセミドキュメンタリー小説。あの頃の熱量を叩き込んだ渾身の50,000文字です。
 

マガジン「2019年の乃木坂46」¥200
当ブログに掲載された記事を再構成し加筆したもの。総文字数10万文字、加筆部分だけでも22,000文字以上のボリュームでブログをご覧の方にも楽しんでいただけることと思います。



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