ロスジェネはえてしてこだわりすぎる

タグ:星野みなみ

タオル補正
前の記事では星野みなみの乃木坂人生を振り返りました。

テロップの末尾はいつだってハート


「可愛いの天才」以外にもうひとつ、星野みなみを象徴する言葉があります。

 やりたくな~い

5thシングル『君の名は希望』ヒット祈願のスカイダイビングでのこと。
メンバーたちが話し合いで「誰が飛ぶか」をなすりつけあい笑、最後に投票で秋元真夏と星野みなみのふたりが同票で選出されます。(最終的に飛んだのは真夏さん)

そこで彼女が発したのが上の言葉。
アンチがみなみちゃんを叩く時にこれを良く引き合いに出していました。

その話し合いの中でも「頑張ってるのに頑張ってると見えないみたいで…これ以上は無理かな」なんてコメントもしていました。

他人に優しい、でも自分にも優しい。
それを「甘い」と表現する人もいるでしょう。

結局、自分を追い込めない人だったんだと思います。

でも個人的にはそれを否定しようとは思いません。
そういう人もいる。というか世の中そんな人ばっかりです。我々ファンは20歳そこそこのアイドルに多くを求めすぎているのです笑

グループの年少組でデビュー曲からフロントに立って、呑み込みが早く何でもこなせる子に「もっと頑張れ」というのは無理ですよ。
しかも「努力する天才」生田絵梨花なんていう怪物がすぐそばにいた。

 だってもう自分としては頑張ってるし。生ちゃんみたいにはなれないし。

そう考えてしまうのがむしろ当然ではないでしょうか。
ましてフロントに立つことによりアンチに晒された彼女に「いいポジションを与えられているんだからそれに感謝しその場所にふさわしくあるよう頑張れ」なんて理屈が通じるはずもありません。

卒業セレモニーで語ったように「前に行きたいなっていう気持ちはなかった」彼女。

 センターを目指すのでも
 ひとつでも序列を上げるのでも
 バラエティキャラに徹するのでもなく
 ただ可愛くそこに在る

それはある意味アイドルとして究極の姿。いやむしろこれが本来の姿というべきか。

いずれにせよグループの中に「こういう生き方もある」という選択肢を与えるのはいい事だと思います。

そして「ガツガツしない」という乃木坂の空気を作ったひとりであることは間違いありません。

育ちの良さのようなものを感じさせるメンバーでもありました。

いつだったか思い出せないのですが『乃木坂工事中』の早押しクイズで「これ(早押しボタン)に手を置いていいんですか?」と聞いたのを凄く憶えています。

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苛立ちと悲しみのようなもの


運営は明らかに初期から齋藤飛鳥とのシンメ売りを意識していましたが、結局それは成功しませんでした。

エリートのみなみちゃんとたたき上げの飛鳥という対比。
その方向性は正しかったと今でも思います。

でも星野みなみは(そして堀未央奈も)、齋藤飛鳥に並び立つことはできなかった。

IF、という意味ではもしみなみちゃんが9thもアンダーだったら。

『生まれたままで』に続き『ここにいる理由』でも伊藤万理華の左右があしゅみなだったら。
アンダラシーズンゼロだけでなく、ファーストシーズンまで立ち会っていいたら。

もしかしたら、我々が見てきたのとは違う星野みなみが、あしゅみなの関係性があったかもしれません。

ここから下は私の勝手な思い込みです。気を悪くされる方がいたら申し訳ありません。

たしか2021年バスラの1期生ライブの時だと記憶していますが、齋藤飛鳥は星野みなみについて「なんでもこなす天才」と語っていました。

私が飛鳥のこの言葉から感じたのはみなみちゃんへのもどかしさ、物足りなさ。
もちろんもうとっくに乗り越えた過去のものではあるけれど、苛立ちと悲しみに近いもの。

自分より大きなポテンシャルを持ち「かなわない」とさえ思っている相手が全力を振り絞らずに自分より下の序列にいる。

 本当は切磋琢磨してお互いに向上し、グループの未来について熱く語り合いたかった。

 みんながそれを期待していたことを
 ホントはあなたもわかってたでしょ?

 自然体でもあれだけできる彼女が、もしグループのために死ぬ気で頑張ってくれていたら。
 そうしたらグループももっと大きくなるし自分の負担も軽くなるしお姉さんたちも安心して卒業できるのに。

そんなエースの孤独
白石西野の後という重い重い荷を負わされた飛鳥の心情が含まれた言葉に感じられました。

それを埋めたのは結局3期生、とりわけ『映像研には手を出すな!』で共演したふたり。
グループ愛の梅澤美波と、自分を追い込むことにかけては乃木坂屈指の山下美月だったように思います。

星野みなみ卒業の記事のはずがすっかり齋藤飛鳥の話になってしまいましたね笑


秋元真夏、堀未央奈といったサプライズ抜擢メンバー、ストレートに言えば「招かれざる者」とされてしまったメンバーに真っ先に手を差し伸べたのは彼女でした。

2018年の46時間TV、メンバーがちぎり絵アートを作成するコーナーにフラッと現れた当時長期休業中の北野日奈子。そんな彼女を優しく迎えたのも相楽伊織とみなみちゃんでした。

何人ものメンバーが「その優しさに救われた」と語っています。

自分に優しい星野みなみは、ちゃんと他人にも優しかった。

それも、とびきり。


彼女の卒業が交際報道により引き金を引かれる形になったのは本当に残念です。

晩節を汚した。
それは事実だと思います。

ただ、彼女がしてしまったことは消えないけれど、彼女のこれまでの貢献も消えはしない。
それもまた事実です。

なんとか衛藤美彩ぐらいに逃げ切って卒業させてあげることはできなかったんですかね。まあ個人的には正直みさ先輩は逃げきれてないと思いますけれど笑

卒業して芸能界を引退する彼女。
過去のインタビューでは目標も卒業後のビジョンも「ない」と答えていました。

明言しなかったけどたぶん「お嫁さん」だったんでしょうね。

願わくば、どうか幸せになってほしいです。


星野みなみさん、10年半本当にお疲れさまでした。


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過去に当ブログに掲載した記事を再構成し加筆したもの。
総文字数84,000文字、加筆部分だけでも10,000文字以上のボリュームでブログをご覧になった方にも楽しんでいただけることと思います。

「今にして思うこと」は各記事の末尾に「追記」という形で新たに文章を加え、さらに書き下ろしとして4期生の初冠番組であった『乃木坂どこへ』を振り返っています。


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タオル補正
2021年12月3日、公式ブログで星野みなみさんが卒業を発表しました。

恵まれたスタートゆえの苦戦


「可愛いの天才」と称されたみなみちゃん。
まずは彼女の乃木坂人生を振り返ります。

デビューから28枚のシングルに参加し、うち26枚が選抜入り。

デビュー作では生駒里奈、生田絵梨花と共にフロントを務め「生生星」と呼ばれました。
2nd『おいでシャンプー』では3列目に下がったものの、これは当時の運営によるAKB的な演出(=残酷ショー)の駒として使われた印象。実際に生ちゃんもこの時同じく3列目でしたし。

3rd『走れ!Bicycle』では再び生生星フロントに戻り、それは5th『君の名は希望』まで続きます。

しかし個人としての人気は初期から御三家をはじめとするお姉さんメンバーたちに集中していました。

みなみちゃんも当時の個別握手会はフロントメンバーとしてはかなり厳しい完売状況。もちろん当時中学生だった彼女に握手会は相当な負荷だったでしょうし良対応を望むのは酷というものです。

ただ実際問題デビューから3年ぐらいはかなり握手人気が低く、個別の部数を少なめに設定していても完売数が上がらずアンダーメンバーの何人かより下という状況でした。
そのため「ゴリ押し」「聖域」と呼ばれアンダーメンバーのファンから猛烈に叩かれました。(センター固定でさらに多くのアンチに晒された生駒里奈ほどではありませんが)

みなみちゃん自身は当時をこう振り返っています。
「生駒ちゃんと生ちゃんという凄いふたりに囲まれて、自分のどこが評価されてそこにいるのかが良くわからなかった」。

なぜそこにいるのかがわからないのに「そこにいる」ために叩かれる、というのはきっとまだ幼かった彼女にとって不条理に思えたことでしょうしショックだったに違いありません。

話を戻します。

生生星路線がセールス的にやや頭打ちとなり、運営は路線変更を余儀なくされました。
6thからはお姉さん組主体に舵を切りつつセンターは試行錯誤を続けるという段階に入ります。

その『ガールズルール』では御三家フロント、そこから堀未央奈抜擢センター、西野七瀬初センターと入れ替えが激しかった時期。そして「思い出選抜」枠が明確になったのもこの頃のことでした。

みなみちゃんはその6thで3列目に落ち、7thと8thでは選抜入りを逃します。

7thのアンダー曲『初恋の人を今でも』ではセンター。結果的にこれが彼女の代表作のひとつとなります。
同じく8th『生まれたままで』はセンター横。この期間にアンダーライブの立ち上げも経験し「アンダーで武道館に立とう!」という発言もありました。

ただ、これは運営が彼女の発奮と人間的成長を促しつつアンチの批判をかわすことを狙ったあくまで時限的なアンダーであることは明らかでした。

8thの個握でもまったく完売していなかったのに9th『夏のFree&Easy』で選抜に復帰したことからそれが容易に想像されます。

そして9th以降は2列目と3列目を行ったり来たり。2列目1回に対し3列目2回という感じでした。

それでも11thあたりからようやく握手会の部数も完売速度も安定し、高山一実や伊藤万理華とほぼ同じくらい。その後は新内眞衣と同じくらい=選抜ボーダーラインのちょうど内側に落ち着きます。
24th『夜明けまで強がらなくてもいい』からは握手免除となりました。

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「カワイイの具現化と思っとる!」


9th以降のポジションはほぼ握手人気通りだったように思います。

最終的にはフロント5回(生生星時代+『しあわせの保護色』)、2列目7回、3列目14回そしてアンダー2回。

立ち上げ時に弱冠14歳でフロントに抜擢した運営の期待値からすれば、福神にも定着できなかったというのは想定外だったのではないでしょうか。

それでもライト層からの人気はなかなか高かったという印象です。

既に書いたように最も目に見える人気指標である握手会の完売状況=コアなファンからの人気はいまひとつという感じでしたが、2018年4月発売の写真集『いたずら』の推定売上部数は優秀でした。

3期生の向井葉月はみなみちゃん推しを公言していましたし、恐らく女性人気が高かったのではないでしょうか。
個人的には欅坂(当時)2期生の控室隠し撮り企画で田村保乃と関有美子が「さっき星野みなみさんと会ってん!」「カワイイの具現化と思っとる!」と方言バリバリで盛り上がっていたのが非常に印象深いです。

タレント性の高い人だったと思います。

声が可愛い。仕草が可愛い。結局何やっても可愛い。

そんな人、なかなかいません。
乃木坂の歴代メンバーでも他にちょっと思い当たらない。敢えて挙げるならタイプは違いますが大園桃子でしょうか。

特別な何かを持っていたからこそ、乃木坂メンバーで初めて単独でのCM出演(ACジャパン『キレイな姉』)を果たした。

そのCMもそうですし、ある意味で彼女の最高傑作である5th個人PV「私の中のモンスター」(伝説の『お願いマイハート』のやつです)を観ても彼女は曖昧な表情が上手い。

卒業後は芸能界を引退する彼女ですが、個人的には演技の道に進んでも面白かったんじゃないかと思います。
あのビジュアルと声ゆえにできる役が限られそうなのが難点ですが笑、『賭ケグルイ』的な題材でサイコな役なんて似合いそうです。


続きます。

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びーむ色調補正3
2021年8月22日に行なわれた真夏の全国ツアー福岡公演。
前日に続き配信を観たのでレポします。

2日連続でも高い満足度


セットリストはこちらです。

Overture
01. 太陽ノック(センター:遠藤さくら)
02. ロマンティックいか焼き(センター:秋元真夏、高山一実)
03. あらかじめ語られるロマンス(センター:齋藤飛鳥、星野みなみ)
04. 13日の金曜日(センター:北野日奈子)
05. 裸足でSummer
06. 他人のそら似

<ユニット&アンダーコーナー>
07. あの日 僕は咄嗟に嘘をついた(センター:和田まあや)
08. ~Do my best~じゃ意味はない
09. ファンタスティック3色パン
10. 制服を脱いでサヨナラを…(齋藤飛鳥、星野みなみ)

<期別曲&期ミックスコーナー>
11. 空扉
12. Against(センター:生田絵梨花、星野みなみ)
13. I See…
14. アナスターシャ(センター:北野日奈子、新内眞衣)
15. トキトキメキメキ
16. ひと夏の長さより…(センター:秋元真夏、賀喜遥香)

<ユニット&アンダーコーナー>
17. 他の星から(岩本蓮加、久保史緒里、清宮レイ、田村真佑、筒井あやめ、早川聖来、与田祐希)
18. 友情ピアス
19. 生まれたままで(センター:阪口珠美)
20. My rule

21. 世界で一番 孤独なLover(センター:齋藤飛鳥)
22. 何度目の青空か?
23. 逃げ水
24. ガールズルール(センター:山下美月)
25. ごめんねFingers crossed

EN1. 三番目の風
EN2. 思い出ファースト
EN3. やさしさとは
EN4. 孤独な青空
EN5. 転がった鐘を鳴らせ
EN6. 乃木坂の詩(センター:大園桃子)

WEN1. 逃げ水


オープニングからアップテンポな曲を続け、MCを挟んで「ユニット&アンダーコーナー」「期別曲&期ミックスコーナー」そして再びの「ユニット&アンダーコーナー」。
そこから一気にクライマックスで本編ラストは『ごめフィン』。

その構成自体は前日と同じなのですが、真ん中の「期別曲&期ミックスコーナー」以外はほぼ全て前日と違うセトリ。
今年の全ツは事前にファンクラブで募集した「この夏ツアーで聞きたい曲」に基づき選曲されているのがその理由なのですが、まずそこが素晴らしい。

同じ理由で素直に人気曲が並んでいるため2日連続で観ても満足度が高いですね。齋藤飛鳥関連が強すぎるなという気もしますが笑

そしてアンコールは大園桃子卒業セレモニー。ラストは『乃木坂の詩』で大団円と思いきゃWアンコールで『逃げ水』。

ざっとまとめるとこんな流れでした。

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「お互いを凄く褒め合うこと」


大園桃子関連は次の記事で書くとして、それ以外の印象に残ったシーンを挙げていきます。

前日は泣き顔で多くのファンを心配させた遠藤さくら。この日のオープニングは笑顔で登場したのでまずはひと安心。

前日からの流れか、『ロマいか』で遠藤さくらのことを凄く気にかけている齋藤飛鳥

『裸足でSummer』、目を見合わせてニコニコする秋元真夏新内眞衣
凄く今さらですが、この曲のイントロでやるフロント5人のミニ円陣が好き。(橋本奈々未卒業後は推しの井上小百合がやっていたのもその理由のひとつです)

『他人のそら似』、期も選抜もアンダーもぐちゃぐちゃなのがいい。

『3色パン』での過去制服。
そして3人でくじを引いた結果、罰ゲームをやらされ「私を映さないで」と悲鳴をあげる齋藤飛鳥
飛鳥に「(私のぶりっ子が)ちょっと古いと思ってんだろ」と言われ無言で悪い笑い方をする山下美月

『制服を脱いでサヨナラを…』で投げキスの応酬をする齋藤飛鳥星野みなみ。個人的にはあしゅみなのふたりがイチャイチャしてるとウルっときます。

『空扉』でこの日も2期と3期が入り乱れてわちゃわちゃするんですが、新内眞衣山下美月のお調子者ふたりがノリノリでふざけてるのが微笑ましかった。

『Against』のラスト付近、「このまま」の部分でキックステップした樋口日奈のシルエットの美しさよ。

ライブ終盤MCでの後輩から先輩への質問コーナー。

柴田柚菜からの「乃木坂の伝統は?」に対して星野みなみは「お互いを凄く褒め合うこと」と答えます。

これ、芯食ってる。

個人的にはもの凄く納得しました。それが乃木坂なんだ、と。
私もこれまで多くの言葉で「乃木坂らしさ」や「やっぱ乃木坂だな!」の源が何なのかを表現してきましたが、これがひとつの正解だと感じました。(メンバー自身の言葉ですし)

そこから凄い落差の賀喜遥香の「好きな食べ物は?」で、再び齋藤飛鳥が追い込まれ「いちごみるく」という流れも良かった。

ジャイアンとして楽しそうに飛鳥に迫る生田絵梨花
「ちゃちゃっとやってよ」「終わった?」と心ない笑発言を連発する司会進行の樋口日奈
ひなちまの「私はねえ、数の子!」というオチもパーフェクトでしたね笑


最後にこの日のビジュアル仕上がってんなあメンは山下美月
いつも素晴らしいけど、こういう(大園桃子の卒コンで配信もあってという)大切な日にいつも以上に素晴らしいというのが本当にさすが美月。

この表現で上手く伝わるかわかりませんが、なんか「生田絵梨花が乃木坂にいること」を当たり前だと思っちゃいけないのと同じベクトルで「山下美月のビジュアルがいつも素晴らしいこと」を当たり前だと思っちゃいけないと感じました。


続きます。


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タオル補正
前の記事では大園桃子の乃木坂人生を振り返りました。
今回はその卒業の理由について自分なりに考察してみたいと思います。

アイドル性とセンター適性


ブログで卒業発表した文章を私なりに要約すると、

 乃木坂に入って沢山の素敵な瞬間と沢山の辛くて怖い思いの両方を味わって、ずっとそんな感情の浮き沈みが続いてきました。
 いつかそれが落ち着く日が来るのかと思っていたけれどどうやら無理みたいです。
 だから、5年間を区切りとして卒業します。

こうならないための分岐点はあったのでしょうか。
例えば、彼女がもし抜擢センターでなかったら。

その場合『逃げ水』は与田祐希と山下美月のWセンターでしょう。

でも2017年夏の完成度がピークに達していた先輩たちの間に「出来上がってる感」が売りの美月を放り込んでもきっとさほどのインパクトを残せなかったかと。
そして「よだもも」と「くぼした」を対比するという構造も曖昧になるので、やはりよだももセンターが正解だったのだと思います。

もちろん堀未央奈の時の教訓を活かしてWセンターだったのも正しい。
ただそれは結果的に、九州のしかも田舎から出てきた純朴な少女が突然トップアイドルグループのセンターに立つというシンデレラストーリーをふたり同時にやらせることでもありました。

隣にいる与田っちょの「小っちゃい子が一生懸命頑張ってる」感じに対し、毎回「やりたくない…」と泣く桃子は相対的にあまりイメージが良くありませんでした。
既に「3期センター=運営推され」のレッテルも貼られていた彼女の方にヘイトが向いてしまったのはある意味必然。

完全な後出しジャンケンで言うと、よだももはセンターではなく2列目中央において「月光」部分の振りだけは実際と同じくふたりをフィーチャーしてお披露目する、というのがベストだったと思います。

そこからは握手人気を加味しながらポジションを調整し、どこかで齋藤飛鳥のようにズバッとよだもものどちらかをセンターに起用する(あるいはそこでWセンター)。まあ実際のその後のリリースを見ると21st『ジコチューで行こう!』ぐらいしかそのタイミングはなかったのですが。


彼女が参加したシングルでのポジションは『逃げ水』でのWセンター以外はフロント1回、2列目3列目がいずれも3回。

握手人気は上位でした。
ただ最上位というわけではなく、同期の与田山下久保梅澤がグループ屈指の個別握手会完売速度だったのに対しそれに次ぐ存在。常に堀未央奈と同じくらい。

それでも運営からの高い評価と期待は揺るがぬものでした。
『言霊砲』『地球が丸いなら』『平行線』『友情ピアス』とユニット曲にも数多く参加していたことがそれを示しています。

しかし、最後まで周囲の期待に彼女の気持ちが追いつくことはありませんでした。

過去の発言を見ると、自分よりパフォーマンスの質が高いメンバーや努力を重ねているメンバーを間近に見て、そこに並んだりその前に立つことに引け目を感じていたように思えます。

これは大園桃子の素晴らしさが「アイドル性(あるいはスター性)」「センター適性」という極めて曖昧で言語化しづらい…というかそもそも正解がないものだったことに起因しているのではないでしょうか。

私も本当はこういうフワッとした言葉を使うのは嫌ですし、率直に言ってほとんどの場合「推しの贔屓目」だと思うんですけれども笑

ごくごく稀にですが確かにそれを持っていると思わせる人がいて、私にとって大園桃子はそのひとりでした。

彼女の場合のアイドル性は私なりに言語化すれば「観る者を笑顔にする力」
赤ちゃんや動物の可愛い仕草を見て誰もが顔をほころばすような。「ほっこり感」と言い換えてもいいでしょう。初期の舌を出すクセなんてまさにそれですよね。

そしてセンター適性は『三番目の風』と『思い出ファースト』の、彼女に向かってエネルギーが収束と放射を繰り返すあの感じ。

特に『三番目の風』の「希望の使命は」の部分で1列に並んだ3期生たちがガッと左右に分かれ、その真ん中で桃子が腕を振り上げて空を指さすあの振り付け。
タレント集団で見た目も個性もバラバラな3期生たちがその瞬間ひとつにまとまってドン!と飛び出してくるような姿。

まさに太陽のような彼女の笑顔が真ん中にあってこそのものでした。


2019年の夏に彼女が活動を休止した頃でしょうか、一部ファンの間で「桃子は星野みなみのようなポジションでのびのび活動した方が良いのでは」という議論がありました。

みなみちゃんのような立ち位置、つまりセンターやフロントからは一歩引いた位置で可愛いをまき散らしながら着実にファンを集めていく。

でも、これも星野みなみが何年もかけていくつもの葛藤を乗り越えて至った境地ですよね。

14thシングル選抜発表の『乃木坂工事中』。
握手会で心ない人から「みなみちゃん、強みがないのに選抜いれてラッキーだね。まあ初期から推されてたからいるんだよ」って言われた、と語り「なんで自分が選ばれているのかいまだにわからない」と涙を流したことを思い出します。
「そんな言ってるやつクズだから!そいつの人生なんかカスだからさ、そいつより絶対頑張ってるしね」と怒ってくれた設楽さんの優しさも懐かしいですね。

そして、大園桃子のセンター適性は高すぎた。

だから彼女の葛藤と苦悩を知りつつも、周囲は「いつかグループの中心に立ってほしい」と期待してしまっていたのではないでしょうか。

山下美月が「私はずっとその後をついて行くんだろうと思った」と振り返り
久保史緒里は「3期生の真ん中に立つ人間はやっぱり桃子」と語り
期待されることの辛さを身に染みて知っている齋藤飛鳥をして「ぞのさんに期待してしまっている自分がいるので、私のためにも頑張ってくれませんか」と言わしめた

その、あまりにも高いセンター適性。

「そのままの桃子がいいんだよ」という言葉に励まされたと彼女は語っています。

これは慰めとかではなく、みな本心から言っていたのだと思います。
自身の持つアイドル性とセンター適性というスペシャリティを信じて、彼女なりにベストを尽くしてさえくれればそれでいい。それで十分周りが納得するだけの輝きを彼女は放てる。それをファンや周囲の人たちは伝えたかったのでしょう。

私もずっと期待していました。

年を重ねるうちにいつか彼女も色々なことと折り合いをつけられるようになって、周囲の期待に自分の気持ちが追いつく日が来るんじゃないか。
そしたらまた、彼女はセンター候補のひとりになって「よだももとくぼしたの物語」もいよいよ乃木坂のセンターをめぐるフェーズに入るんだ、と。

まあでも今にして思えば「色々なことと上手に折り合いをつけられるようになった大園桃子」って、それは本当に大園桃子なのか?という気もしますね。

だからやっぱり、この結末しかなかったんだと思います。

大園桃子はその特別なアイドル性とセンター適性により周囲の期待を集め、いつかそれにふさわしくなりたいと願いながら気持ちが追いつかずに卒業する。

とても悲しいことだけれど、それは避けようのない幕切れだった。

だけど、
乃木坂だから我々は大園桃子を5年も見ることができたし、
乃木坂だから大園桃子は大園桃子のままでいられた。

それもまたひとつの真実でしょう。

高山一実が卒業を発表した『乃木坂配信中』の中での「乃木坂は本当に暖かくてみんながみんな優しくて凄い素敵なグループ」という桃子自身の言葉がそれを示しています。

それがせめてもの救いです。
そう思わなければやってられないです。

橋本奈々未とはまた違った意味で、きっと彼女も伝説となるのでしょう。

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遠くまで旅する君にあふれる幸せを祈ろう


ここへきてしょうもないこと書きますけど、大園桃子って、そもそも名前が可愛いですよね笑
何と言っても母音がすべて「お」ですから。

それはさておき。

以前の記事で自分が桃子のファンであると認識したのは『乃木坂工事中』の富士急ハイランド企画だったと書きましたが、もうひとつあったことを思い出しました。

ほぼ同じ時期なのですが、23rdシングル『Sing Out!』の映像特典『しかちゃんの動画』。
そこに写っている彼女の楽しそうな姿とそこに入るメンバーやマネージャーさんの言葉から「愛されてるなあ」というのが凄く伝わってきました。

初期の「しょっちゅう泣いては周囲を振り回すトラブルメーカー」という印象が舞台裏でもその通りだったらこんなに愛されることはなかろう。そう思ったんです。

そこからは「一度好きになってしまえば彼女は魅力満載」ってやつです。

ビジュアルも年々洗練されていきました。

個人的には『ノギザカスキッツ ACT2』の時期、特に「元祖かつ家」や「あるあるであそぼ!」はもの凄く仕上がっていたと思います。

あとは冠番組のひな壇で楽しそうにリアクション取っている時。
特にちょっと驚いた時の「わあ!」という表情が抜群に可愛い。

まあ本当は一番好きなのはSHOWROOMに出てくるときのすっぴん姿、というかそこでいつもピョコンと出てるアホ毛なのですが。


卒業と同時に芸能界から引退する桃子。

であれば、ファンとしてこれからの彼女に望むことはただひとつ。

佐藤楓が涙を流しながら言ったこの言葉に尽きます。

 桃子には幸せでいてほしい

大園桃子さん、5年間本当にお疲れさまでした。

あなたを観ることができて幸せでした。

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びーむ色調補正3

笑顔の理由


ここまで印象的なシーンを列挙してきましたが、実は個人的に最も強く印象に残ったのは卒業スピーチの中で松村沙友理が語った感謝の言葉です。

「たくさんの人が私に笑顔の印象を持ってくださっているのは、外に出る時に楽しい気持ちになれるようにマネージャーさんがいつも盛り上げてくれるからだと思います」

これまでも常日頃から多くのメンバーがスタッフさんへの感謝を口にしてきました。
ただ、ここまでしっかりと具体的な貢献を言葉にしたことはほとんどなかったのでは。

スタッフさんも乃木坂が大好きで乃木坂のために一生懸命で。
メンバーもちゃんとそれを理解していて感謝している。

私がこの言葉から感じたのは、そんな暖かな関係性でした。

乃木坂って、暖かい。

我々ファンの側が「乃木坂のこういうところが好き」で「バックヤードでも実際にそうだったらいいな」と願うイメージ。
まさにその部分が実際に存在しており、しかもそれがグループ内だけでなく周囲の人々も含めてであることを示唆するメンバーの発言。

嬉しいですよね。

これまでもたびたびこのようなコメントが出てきました。

2020年12月の4期ライブで筒井あやめはライブの感想を聞かれ「何とも言えない暖かい空気感が4期生は初めからあって今回も私自身その空気に支えられた」と語りました。

2021年3月の9thバスラ1期ライブで「いい人の周りにはいい人が集まる」と言った星野みなみ。

そう考えるとこの日も随所に乃木坂の「暖かさ」を感じさせる場面がありました。

1期生コーナーでの『泣いたっていいじゃないか?』。
松村沙友理のラストライブで高山一実センター曲を選ぶという、その優しさ。

前の記事で「舞台メンはみんな超絶」と書いたように、自身の舞台公演期間中なのにそれでもライブに参加するメンバーたち。

この日の前後も久保史緒里以外にも生田絵梨花、伊藤理々杏、中村麗乃、清宮レイ、筒井あやめが舞台の公演期間中でした。それでもみんな2DAYSのうちどちらかに出てくるその気持ちというか心意気。
無理はしてほしくないけど、本人たちが「先輩の最後のライブに出たい」と思ってくれているならそれはやっぱり我々の好きな乃木坂だよなあ。

同じく前の記事でも書いた『でこぴん』。

まっつんが自身の卒コンという晴れ舞台であのエピソードを語るのも、『でこぴん』の歌唱メンバーに葉月を入れて披露するのもいい。

凄く失礼な表現なのは重々承知していますが、決して人気メンバーというわけではない葉月をここで大々的にフィーチャーして特別な曲『でこぴん』をやるという乃木坂の暖かさ。

ああ、乃木坂っていいなあ。
そうしみじみ言いたくなりますね。

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「ホントかっこいいよね。わかる」


そしてまっつん最後の出演となった『乃木坂工事中』での大縄跳び46回チャレンジ。

堀ちゃんの時の「2期生ハウス」と同様に自分にとってのアフター配信というかカーテンコールという感じでした。

もう全編が名シーン。

飛ぶ前に「ちょっと1回みんなで気合い入れよう」と言って輪になる1期生。
「できる!」「うちらはできる!」からの円陣。
それをキラキラした尊敬と憧れの目で見つめている梅澤美波と久保史緒里。

かくいう私も正直、ここ最近の1期生を観ている時の感情はずっと「楽しいのに涙が出そう」です。

最初のトライが38回で失敗に終わり、ガチで落胆する1期生たち。
高山一実は「もう多分無理だと思います」秋元真夏は「たぶんあともう1回(が限界)」。

再度トライ。
「がんばってください!」と叫ぶ清宮レイ。

そして悲願達成の瞬間。
悲鳴のような歓声を上げながら笑顔でバンザイする後輩たち。

泣き崩れる松村沙友理。

 1期生で10年間ずっとやってきて
 なんでも頑張ったらうちらに達成できないことはないんだな

その言葉に真夏さんも生ちゃんも樋口日奈も、そして「泣いちゃうんだ、それで」と憎まれ口をたたいていた齋藤飛鳥までもがもらい泣き。その飛鳥ちゃんの頭を優しくなでる星野みなみ。

成功した後に設楽さんが「久保ももう泣く寸前でしたね」って言ってましたけどそれ日村さんですよね。そもそも久保ちゃんはがっつり泣いてましたし。

そんな彼女の「先輩方あまりにもかっこ良すぎて」に日村さんが「ホントかっこいいよね。わかる」と相槌を打っていたのもなんかグッときました。

最後の生ちゃんの高音「難しいですよ!なあ!?」も良かった。

これもまた愛情にあふれた暖かくて優しい時間。

本当に素晴らしいフィナーレでした。


かずみん「みんなと一緒ならなんでも出来る!」


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