ロスジェネはえてしてこだわりすぎる

タグ:田村真佑

びーむ色調補正3

有観客用のステージセット


2月の全員ライブに始まり、そこから各期別ライブでバトンをつないでいく9thバスラ。

3月下旬に開催された2期と1期に続いて、この日は4期単独ライブ。
緊急事態宣言発令によりまたも無観客配信となりました。

ただ、当初は有観客の予定だったためメインステージから花道が伸びてセンターステージがあって…という有観客ライブのセット。正直、個人的にはそれを見るだけで懐かしさがこみ上げてウルっときそうになりました。

やっぱり配信用のセットだとどうしても「歌番組のスタジオライブ」にしか見えないんですよね。


セットリストはこちらです。

Overture
01. 夜明けまで強がらなくてもいい
02. 逃げ水(センター:清宮レイ・筒井あやめ)
03. バレッタ(センター:早川聖来)
04. ぐるぐるカーテン(センター:遠藤さくら)

歴史体験コーナー
05. 水玉模様(センター:筒井あやめ)
06. ガールズルール(センター:賀喜遥香)
07. サイコキネシスの可能性(センター:遠藤さくら・柴田柚菜)
08. 世界で一番 孤独なLover(センター:田村真佑)
09. 走れ!Bicycle

10. 転がった鐘を鳴らせ!(センター:清宮レイ)
11. 狼に口笛を(センター:松尾美佑)
12. ダンケシェーン(センター:賀喜遥香)

ユニットコーナー
13. 2度目のキスから(掛橋沙耶香、黒見明香、清宮レイ、矢久保美緒)
14. ごめんねスムージー(早川聖来、筒井あやめ、松尾美佑)
15. 流星ディスコティック(賀喜遥香、田村真佑)
16. 偶然を言い訳にして(遠藤さくら、金川紗耶、北川悠理、佐藤璃果)
17. 雲になればいい(柴田柚菜、林瑠奈、弓木奈於)

18. 悲しみの忘れ方(センター:早川聖来)
19. 日常(センター:筒井あやめ)
20. 今、話したい誰かがいる(センター:田村真佑、弓木奈於)

21. I see…(センター:賀喜遥香)
22. キスの手裏剣(センター:遠藤さくら)
23. 図書室の君へ(センター:掛橋沙耶香)
24. Out of the blue(センター:早川聖来)
25. 4番目の光(センター:遠藤さくら)

EN1. 猫舌カモミールティー(センター:田村真佑)
EN2. おいでシャンプー(センター:遠藤さくら)

オープニングは『夜明けまで』。そこからシングル曲連打。

MCを挟んで先輩たちが過去に行なったライブ演出を追体験する「歴史体験コーナー」
3曲挟んで少人数のユニットコーナーへ。再び3曲挟んでからはラストまで5曲連続4期曲。

アンコールでは新曲が披露され、『おいシャン』で締めという流れでした。

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柴田柚菜の「青春感」と『雲になればいい』


例によって印象に残ったシーンを挙げていきます。

『逃げ水』をもってきたのも意外ならセンターが「あやレイ」なのもちょっと意外でした。保護者役(=オリジナルの白石西野)を田村真佑と賀喜遥香にしたのはなんか納得。

早川聖来の『バレッタ』センターはなるほどと思わせました。楽曲の持つどこか不安定で妖しい雰囲気はまさに彼女そのもの。

『ぐるカー』は4期が誇る『夜明け』のフロント3人。さくかきあやめん(=遠藤さくら、賀喜遥香、筒井あやめ)強し!

最初のMCで賀喜遥香が言った「画面を飛び出す勢いで!」というコメントにファミコンディスクシステムの『とびだせ大作戦』を思い出してしまったのは私だけでしょうか。

下駄ップは…うーん、正直オリジナル自体が黒歴史だと思っていたのでこれをやるとは思わなかった。納得のいかない出来だったのか、次の曲の最中に賀喜遥香がボロ泣きしていたのはちょっとかわいそうでした。

『サイコキネシス』のセンター柴田柚菜はまさにベストマッチ。過去記事でも書いていますが彼女には独特の「青春感」がありますよね。実際にはこの春で高校を卒業しているのですが笑

「こげ!Bicycle」企画で疲労困憊になった筒井あやめの「足がフルフルフルフル…もうわかんないです」という秀逸なコメント。

『転がった鐘』ラスト、清宮レイのエルビスポーズがキメキメで良かった。

『2度目のキス』、掛橋沙耶香に真夏さんリスペクト軍団の衣装が似合うことといったら!

『ごめスム』のでっかいリボンをした筒井あやめの可愛いこと。この日の「ビジュアル仕上がってんなあ」賞もこれが決め手で彼女です。

そして個人的にはこの日のハイライト。
「うおマジか!」と思わず声が出た『雲になればいい』。

だって、オリジナルは生田絵梨花に衛藤美彩に桜井玲香ですよ。歌唱力も個性ある声質も乃木坂史上で上位に入る3人。きっと凄いプレッシャーだったと思います。
もちろん上手い下手だけでいえばオリジナルの方が上でした。でも歌い終わった柴田柚菜のやり切った感溢れる清々しい表情を見たら、そんなことはどうでもよくなりました。今の自分でできる精一杯を出し切った3人は本当に素晴らしかったです。

ちなみに弓木奈於はこの日も独特のワードセンスを炸裂させて「色とりどり」を「四季折々」と言ってましたね。

『悲しみの忘れ方』ラストの遠藤さくらの「画が持つ力」を最大限に引き出した長尺アップ。

『日常』もこの曲やるのか!と驚きました。

キラーチューンである『I see…』『4番目の光』の2曲をフルコーラスでやってくれたのは嬉しかった。やっぱフルはいいよなあ。個人的にはこの日のように基本はワンハーフで肝の曲だけフルというのが好きです。

アンコールでは4期生の新曲『猫舌』初披露。
田村真佑センターは順当かと思いますが松尾美佑、弓木奈於というフロントは「攻めたな」という印象です。

結論として、ラストまで個人的にはすごく楽しいライブでした。

…ただ。

翌日の3期ライブがもの凄く良かった。いや、良すぎた。

今さらライブレポを書いている以上、それは無視できません。
続く記事では3期ライブを踏まえたうえで、この日の4期ライブについてさらに深掘りしていきます。



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タオル補正
前の記事では27thシングルのセンターを取り巻く厳しさと逆境で輝く遠藤さくらについて書きました。

この記事からはいわゆる「選抜ボーダー」についてです。

これまでと違う完売状況


毎回選抜発表後は荒れますが、今回もかなりのものでした。

選抜入りしたメンバーの中でやり玉に挙げられたのは主に樋口日奈と清宮レイ。
そして入れなかったメンバーでは北野日奈子、山崎怜奈そして掛橋沙耶香の名前が多く上がっていたように思います。

ただ今回は前提としてひとつ特殊な要素がありました。

それはミーグリの完売状況。

これまでは最も目につく人気指標としてファンの間では「握手会の完売状況」が重視されてきました。もちろんそれがすべてではありませんが、選抜固定のいわゆる「超選抜」メンバーに伍するスピードで完売させたメンバーは「選抜入り待ったなし」の機運が高まったものです。

しかし初めて握手会ではなくミーグリで発売された前作では、完売状況が非常に極端な…というか正直不可解な数字になりました。

まず握手会の時は2次発売分から全完売するメンバーが出ていましたが、2次時点での完売はゼロ。「全完売」ゼロじゃありません。誰ひとりとしてひとつの枠も完売しなかったのです。
その後も全完売するメンバーが出る一方、最後まで完売の出ないメンバーがこれまでになく多くなりました。

これらについては「ついで買いがなくなった」とか「完売表示の基準が変わって1枚でも売れ残っていたら完売扱いにしなくなった」など様々な噂が囁かれています。

つけ加えるならそもそも売上自体が4割減でした。「握手には行くけどミーグリにはお金を出さない層」が一定数いるということでしょう。

要するに強めの言葉を使えば、ミーグリの売り上げはこれまで以上に「ファンの一部」の意志を表すものに過ぎなくなった。運営にはここを見誤らないでほしいですね(まあさすがにそこは大丈夫だと思いますが)。

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Running step like a boy


個人的に、清宮レイは今回外しても良かったと思います。

いやこれだとだいぶ語弊がありますね。レイちゃん個人に対して思うところは全くなく、選抜に入ってもおかしくない位置にいるのは間違いないと思います。
ただ、以前に書いた「連続選抜の重さ」を彼女に背負わせてしまったことが気になるのです。

乃木坂の歴史において連続選抜=選抜定着がこれまでの流れであり、過去何人ものメンバーがこの厚い壁に跳ね返されてきました。

だからこそ23rdシングルで伊藤理々杏と佐藤楓がそれをあっさり超えてしまった時、もの凄い拒絶反応が生じました。

ふたりは22ndシングルで(恐らくは)お試しの初選抜でした。しかし同シングルの握手会をともに4次で30部全完売という素晴らしい結果を出します。これは当時の「超選抜」に次ぐ速度でした。
当然ながら落とすに落とせなくなり連続選抜となります。いえむしろ「勝ち取った」と言うべきでしょう。

しかし、これほどの結果を出していたふたりでさえ大きなヘイトを集めてしまったのです。

それだけ連続選抜は重い。

運営は今回またそれと同じことをやってしまった気がします。

りりあとでんちゃんは同じ4次完売でしたのでどちらか片方を外すというのは難しかった。しかしレイちゃんと同じく前回初選抜だった田村真佑との間にはミーグリ完売実績で明確な差がありました。まゆたんは最速タイの5次完売。それに対してレイちゃんは最終的に30部中24部完売でした(とはいえこれもなかなか優秀な数字です)。

さらに言えばまゆたんは年齢的に早めに売り出すのはまあ当然ですし、運営としては松村沙友理、そして高山一実や秋元真夏の後釜として外で喋れるメンバーを育成するというミッションもありますので連続選抜にもうなずける部分があります。

もうひとつ、「今は4期お試し期間」という暗黙の共通認識がありますからレイちゃんを落としたとしても彼女のファンはそれほど騒がなかったように思います。

今回のシングル期間でレイちゃんがどのような活躍を見せるのかわかりませんし、各メンバーのミーグリの売れ行きがどうなるかもわかりません。結果的に正解だったとなる可能性も決して低くないでしょう。

ただ言いたいのはこのタイミングで未選抜の4期生とレイちゃんの間に「2」の差をつける必要があったのか。

そこが個人的にはどうしても疑問なのです。

まあストレートに言うと岩本蓮加より完売スピードが若干ですが速かったので、そことの兼ね合いで落とせなかったという気がしますが。

もし仮に次のシングルで選抜落ちしたら、あのサンフラワー清宮レイだって落ち込むんじゃないでしょうか。「連続で選抜されたのにチャンスを活かせなかった」と。
逆に3連続選抜となればそれはもはや選抜固定メン。他のメンバーのファンは「本当に選抜に空きがない」と感じ、中には攻撃的になる人もいることでしょう。

乃木坂では少数派である「無邪気で明るい」キャラを持ったレイちゃん。
とても貴重な存在ですし、その若さからこの先も長く活躍が期待できるメンバーです。

だからこそ、ここで変に押し上げてヘイトを買うのは得策ではない。

選抜発表後の彼女のブログは26th期間と27th選抜入り後の苦悩について綴られていました。

最後には前向きな決意表明で締めていましたが、個人的には正直「レイちゃんにこんな辛そうな文章書かせちゃだめだよな」と思いました。

せっかく大きなグループにいて立派な先輩も頼れる同期も大勢いるんですから、今はのびのび育ってほしい。

まだもう少しの間はキッズのままでいてほしいです。




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