ロスジェネはえてしてこだわりすぎる

タグ:シングル選抜発表

タオル補正

前例踏襲からの(緩やかな)脱却


個人的に、32ndシングルは以前から希望していたことが多く叶いました。

そのひとつは前の記事で書いた通りくぼしたWセンター。
24thの時に書いたことが3年半後に叶いました。

関連記事:


表題Wセンターも禁じ手にしたかと思っていたので嬉しかった。
「どっちつかずな感じが実に乃木坂っぽい」ので好きなんですよ笑
19th『いつかできるから今日できる』以来ですから実に5年半ぶりです。

4期の時から書いていた「新人をなるべく早くアンダーに合流させる」もお見立て会から1年ちょいで叶ったので良かった。ちなみに3期は1年半弱、4期は2年9ヶ月でした。(シングル発売日までの期間で計算)

そして前作の時に書いた5期関連の要望もあらかた実現しました。
「次作で井上和をセンターにするな」そして「中西アルノセンターをなかったことにするな」はどちらもその通りになりました。
「Wセンターにして5期生は3人を歌番組でカメラに抜かれる2列目中央に配置してしっかりお披露目」も2列目中央と両端でまあ概ね希望通り。

関連記事:


期待以上だったのが5期生を5人一気に入れたこと
これは良かった。

抜擢センターの次ということでは3期が20thのくぼした、4期は26thの清宮田村とどちらもふたりでしたから英断と言っていいでしょう。

アンダーについてはアンダラのライブレポでじっくり書きたいと思います。


基本的に「情に流された采配」をすることが多い乃木坂運営。
個人的にはそれを肯定的にとらえていますが、ここ数年は1期2期を丁寧に送り出してあげるということにやや注力しすぎていた感もあります。

1期2期が全員卒業し、いったん仕切り直せるこのタイミング。
グループの現状を改めて精査し中期的なビジョンを立て直す良い機会です。

運営もそれをわかっているからこそ、前例踏襲ではなく少しずつやり方を調整しながら5期生を育てているのだと思います。

当サイトはアフィリエイトプログラムで雀の涙未満の微々たる収益を得てはおりますが、本文の内容は100%私の個人的な意見であり忖度は一切ございません。


現地イベント再開


32ndを語るにあたり、もうひとつ言っておかなければいけないのがリアルイベントの再開。
握手ではないですが「リアルミーグリ」という形での開催となりました。

それと同時にコロナですべて中止された25th『しあわせの保護色』のイベント応募券が「2023年内発売シングルのイベントに応募可能」な券へと振り替えられ、今回から利用可能に。

3年溜めていた宿題がようやく提出されたという感じですね。

白石麻衣のラスト握手会に備えて大量購入したファンがかなりの数いたであろう25th。
3年引っ張ったのはいかがなものかと思いますが、まあリアルイベント復活に合わせて使用可能とした=オンラインでの消化を強制しなかったのは評価できるかと。

もちろんその影響で32ndを大量購入するファンは減ったでしょう。(25thの振替を持っているなら買う必要がないし、持っていない人にとってはイベントの当選確率が下がるのは必至なので)

まいやん卒業で離れていたファンを一旦呼び戻す可能性があるのと同時に、5期新規のファンが当選確率の低さに心が折れる可能性もあるので「痛し痒し」というところではありますが。

ということでリアルイベント開催決定の知らせに大量購入に走ったファンも結構な数いたでしょうが、逆に25th振替券の存在により今回は「見」と判断した人もそれなりにいたと思われます。

トータルで恐らく初週売上には「ややプラス」の効果。ただもしかしたら発売日の店頭在庫が少なめになってライト層の購買にはマイナス影響があったかも

これは全員納得する解決策がないタイプの問題なので、先送りし続けるよりは良かったと思うしかありませんね。

この辺の売り上げに影響がある宿題をクリアするシングルだったことも「そのあたりの事情をちゃんと理解している」久保史緒里と山下美月がセンターに選ばれた理由のひとつかと。

こういう状況で運営が頼るのはやっぱり3期なんですよね。
美月なんて前回の初センターがまいやん卒業の次、今回が1期2期全員卒業の次ですから。運営から絶大な信頼を得ているのが良くわかります。


つらつら書いてきましたが、最後に33rdシングルの展望を。

次作は夏シングル=センターは真夏の全国ツアーの座長扱い

去年が賀喜遥香、その前が遠藤さくらでしたので、3年連続で4期が座長というのはなさそう。
とはいえWセンターの次は2枚ともセンターから外すのが常道。

となれば、ここはまあ井上和でしょう。
座長としての負担を考えると少し心配ではありますが。
今回Wセンターの2列目中央という映りやすい場所でせっかくお披露目をしたのですから間をおかない方がいい。これ以上遅らせるのはむしろデメリットが大きいと思います。

彼女ひとりを「よだやまかきさく」(あるいは「くぼしたかきさく」)の4人で挟むのか、5期生3人フロントで両翼をかきさくにするかの二択かと。
和ちゃんの負担軽減という意味で個人的には後者希望ですが、残りのふたりをどうするかという問題がかなり紛糾しそうなのが気になりますね。


色々変わった32ndシングル。

大いに次への期待を抱かせるものでした。


『2020年の乃木坂46』 kindle版
過去に当ブログに掲載した記事を再構成し加筆したもの。
総文字数84,000文字、加筆部分だけでも10,000文字以上のボリュームでブログをご覧になった方にも楽しんでいただけることと思います。

「今にして思うこと」は各記事の末尾に「追記」という形で新たに文章を加え、さらに書き下ろしとして4期生の初冠番組であった『乃木坂どこへ』を振り返っています。


Kindle本が読み放題になる Kindle Unlimited の新規登録は こちら から。 
初めてご利用の方は30日間の無料体験が可能。期間終了後は月額980円です。

また、note上で乃木坂46に関する有料記事を公開しています。どちらも無料で読める部分がありますのでぜひご覧ください。

『アンダラ伝説』¥300
伝説のアンダーライブ2ndシーズンを題材にしたセミドキュメンタリー小説。あの頃の熱量を叩き込んだ渾身の50,000文字です。
 

マガジン「2019年の乃木坂46」¥200
当ブログに掲載された記事を再構成し加筆したもの。総文字数10万文字、加筆部分だけでも22,000文字以上のボリュームでブログをご覧の方にも楽しんでいただけることと思います。



タオル補正

物語の終わり


前の記事では3期生加入から24th『夜明けまで強がらなくてもいい』までの3年間を振り返りました。

関連記事:


その24th選抜発表の記事で私は抜擢センターに大反対し「くぼしたのWセンターにすべきだった」と書きました。(遠藤さくらに、ではなく抜擢センターという大量のアンチを生む采配自体に大反対)

そこで「よだもも」と「くぼした」についてこう記述しています。

 無垢の天才vsストイックなエリートという構図。
 これ、『ガラスの仮面』ですね。

 よだももは北島マヤ、くぼしたが姫川亜弓。

 圧倒的な完成度で先を進んでいた(『3人のプリンシパル』)はずのエリートが覚醒した天才に逆転(『逃げ水』)される。エリートの挫折。しかし諦めることなく泥臭くストイックに歩みを続けたエリートは2年の時を経て再び天才と並び立つ。(余談ですが、大人になるとマヤよりも亜弓さんに感情移入するようになります笑)

『2019年の乃木坂46』「【考察】美しい未来を見せてくれ~24thシングル選抜発表に思うこと」より)

この中でも暗に認めていますが、4人は決して横並びではありませんでした。

そりゃそうだ。

加入時に「将来の四天王」と目されたメンバーがその均衡を保ったまま成長していく、なんて単なる夢物語です。

齋藤飛鳥と星野みなみだって並び立たなかった。

でも前の記事で書いた『言霊砲』でのあまりに強い煌めきに、そんな夢が実現する可能性を見てしまったんです。

実際には最初期から握手人気では与田祐希と山下美月が突出していました。
異次元の愛くるしさを振りまく与田っちょと、「スーパープロフェッショナルアイドル」の美月。

西野七瀬や白石麻衣、生田絵梨花と齋藤飛鳥に次ぐほどの超人気メンバーとなったふたり。
『シンクロニシティ』から『Sing Out!』までフロントに立ち続けた(美月の休業中を除く)のですから、文字通りレジェンドたちの間に割って入った形です。

それに対し久保史緒里は初選抜の直後というタイミングで体調を崩し活動を休止。
大園桃子はどうしてもアイドル活動になじめない状態が続いていました。

そして迎えた2020年。

年明けにアイコン白石麻衣が卒業を発表。
卒業シングルとなる25th『しあわせの保護色』は福神にすべて1期生を並べ、後輩は全員3列目でした。

その後、世界はCOVID-19に覆われます。

まいやん卒業後、最初のシングルとなる26thの選抜が発表されたのはその年の11月。


その両脇を固めたのは久保史緒里と梅澤美波。

実は久保ちゃんにとってこれが初のフロントでした。

しかし私はこの時「これで久保ちゃんは完全にセンター候補ではなくなった」と感じました。

早い時期から「支える側」としての働きを期待されてそれに応えてきた梅ちゃんとシンメ。
「新時代のセンター候補を3人並べた」フロントではなく「新時代の旗手たるべき山下美月とそれを支える同期ふたり」という絵面に見えたのです。

シングルが発売されたのは翌2021年の1月。

この26th期間に美月は新センターとしてメディア露出攻勢をかけます。
シングルの売上自体はコロナ禍の影響をもろに受けて激減。それでも彼女は逆風に飲み込まれず自身の商品価値を上げてみせました。

さらに同年1月に発売された美月の写真集『忘れられない人』が推定売上19万部超、3月発売の与田っちょ『無口な時間』は21万部超という大ヒット。
乃木坂史上でも白石麻衣『パスポート』生田絵梨花『インターミッション』に次ぐ3番目と4番目という驚異の部数を叩き出し、ふたりはその人気を数字でも裏づけます。

ここにおいて、完全に3期は与田っちょと美月の2強になったのです。

そして2021年9月。

大園桃子が卒業。
ナチュラルボーン・アイドルは幻想を残して芸能界を去り、よだももとくぼしたの物語は終わりました。

当サイトはアフィリエイトプログラムで雀の涙未満の微々たる収益を得てはおりますが、本文の内容は100%私の個人的な意見であり忖度は一切ございません。


大河


物語が終わった27thシングルから31stまでの5作中4枚で、フロントは飛鳥美月与田遠藤賀喜の5人。例外の1枚は中西アルノ抜擢センターだった『Actually...』ですから、2年近くこの5人が固定だったわけです。

美月はグループの顔のひとりとしてエース・齋藤飛鳥とシンメになる場面が増え、「朝ドラ女優」の称号まで勝ち取ります。

それに対し「それ以外」の部分での活躍が目立つようになった久保ちゃん。

新内眞衣からオールナイトニッポンを引き継ぎ、のぎ動画「久保チャンネル」で後輩を紹介。3期曲では直近の3回中2度もセンターを任されました。2001年組の『価値あるもの』をはじめとしてユニット曲も多く与えられそのほとんどでセンター。

私にはこのすべてが、彼女が表題センターに立つ可能性が「低い」ことを示しているように見えました。

ありていに言えば「表題センターにするつもりはないけど実力も貢献も高く評価しているからそれ以外の場所でいっぱい活躍の場を与えるよ」という運営からのメッセージだと。

それでも久保ちゃんはドラマ、舞台、映画に立て続けに出演し、ついに「大河ドラマ出演」という勲章を手にします。

そして2023年。

ついに1期2期が全員卒業し、最上級生となった3期生。
「最前線に立つ」。もうとっくにその覚悟は決めていた。でも、本当にその日が来てしまった。

ここで運営が選択したのはくぼしたWセンターでした。

「5期生がひとり立ちするその時まで、どうか乃木坂を頼む」

キャプテン梅ちゃん、アンダーセンター伊藤理々杏と合わせて、3期生に対するそんな期待と信頼と感謝を感じさせる采配ですね。


選抜発表後に久保ちゃんはブログにこう綴りました。

 加入してまだ一年にも満たない頃、
 先輩方に囲まれる中、
 共に真ん中に立ってくれたあの時から、
 遂に、同期と後輩だけになろうとしています。
 時が経ちましたね。
 あなたの隣に立つのに相応しい人になりたくて
 6年半、走って追いかけてきたことは、
 悔しいけれど事実です。
 ただそれは、
 あなたが頑張り続けてきてくれたからこそ、
 出来たこと。
 ありったけのありがとう。
 これからは、
 一緒に、乗り越えて行きたい。
 背中合わせもいいけど、
 どうかこの期間は共に前を見させてください。

(「32枚目シングル」:乃木坂46久保史緒里公式ブログ 2023.02.20)

「3期の中心に立つのはやっぱり桃子」と思っていた久保ちゃん。
お見立て会でセンターに選ばれなかった久保ちゃん。
人気という面では美月と与田っちょの後塵を拝した久保ちゃん。
一度歩みを止めてしまった久保ちゃん。

それでも諦められなかった久保ちゃん

その彼女がこうして乃木坂の真ん中に立っている。

そして隣には他でもない山下美月

「プリンシパル」での真っ向勝負。
そして『三番目の風』以降、常にペアでありシンメでありライバルだったふたり。

大河ですね。


「よだももとくぼしたの物語」は終わっても、「くぼしたの物語」は続いていました。

あの日に思い描いた未来とは違ったけれど。
思ったよりずっと時間もかかったけれど。

ちゃんと3期生は乃木坂の屋台骨を支えるところまで来ました

32ndシングル『人は夢を二度見る』。

私はその歌詞を「夢の形は変わってもいい」という意味だと捉えています。

だとすればこの歌を歌うべきなのはやはり、久保史緒里なのでしょう。


続きます。


『2020年の乃木坂46』 kindle版
過去に当ブログに掲載した記事を再構成し加筆したもの。
総文字数84,000文字、加筆部分だけでも10,000文字以上のボリュームでブログをご覧になった方にも楽しんでいただけることと思います。

「今にして思うこと」は各記事の末尾に「追記」という形で新たに文章を加え、さらに書き下ろしとして4期生の初冠番組であった『乃木坂どこへ』を振り返っています。


Kindle本が読み放題になる Kindle Unlimited の新規登録は こちら から。 
初めてご利用の方は30日間の無料体験が可能。期間終了後は月額980円です。

また、note上で乃木坂46に関する有料記事を公開しています。どちらも無料で読める部分がありますのでぜひご覧ください。

『アンダラ伝説』¥300
伝説のアンダーライブ2ndシーズンを題材にしたセミドキュメンタリー小説。あの頃の熱量を叩き込んだ渾身の50,000文字です。
 

マガジン「2019年の乃木坂46」¥200
当ブログに掲載された記事を再構成し加筆したもの。総文字数10万文字、加筆部分だけでも22,000文字以上のボリュームでブログをご覧の方にも楽しんでいただけることと思います。



タオル補正
2023年2月20日、『乃木坂工事中』内で32ndシングルの選抜メンバーが発表されました。

センターは「くぼした」こと久保史緒里と山下美月でした。

なんというか、感慨深い

最初の3年間


2016年。

9月、乃木坂46の3期生メンバー発表。
その日から始まった「よだももとくぼしたの物語」
ちなみに「メディア賞」を複数受賞したのもこの4人でした。
大園桃子が5、久保史緒里と山下美月が4、与田祐希が3。

12月、3期生お見立て会。
『命は美しい』『裸足でSummer』『ガールズルール』の3曲が披露され、センターに立ったのはそれぞれ桃子、与田っちょ、美月でした。

2017年。

2月、『3人のプリンシパル』。
ここでは「逸材」久保ちゃんがスタートから別格のポテンシャルを見せます
久保無双が囁かれる中、それに泥臭くくらいつき唯一肉薄したのが美月。

「既に出来上がっている」と評され小学生の時に「クールドール」というあだ名で呼ばれた(!)という完成度の高いビジュアルの彼女がそんなイメージをかなぐり捨て、感情をむき出しにします。「気合」と「根性」でなりふり構わず勝ちに行く姿は多くのファンを惹きつけました。

そしてふたりは「一生に一度の出会い」というほど互いをリスぺクトする関係になります。

3月。初の3期生楽曲『三番目の風』。センターは大園桃子。
彼女は続く『思い出ファースト』でも期別曲センターとなります。
そして2曲ともその左右を固めたのがくぼした。与田っちょは4番手という扱いでした。

もうここまでの時点で、不動の3期4強という感じが明らかにありました。(この4人以外の3期生を推していたファンの方はともかく)

その夏、18thシングル『逃げ水』。
3期生から抜擢センターに選ばれたのは与田祐希と大園桃子。
運営が選択したのはプリンシパルで2強となったくぼしたではなく、アイドルとして天賦の才を持ったよだももだったのです。

しかし、くぼしたは追いすがります。

同シングル収録の3番目の3期生曲『未来の答え』でWセンター。

続く19thシングル『いつかできるから今日できる』。
映画『あさひなぐ』の主題歌だった同シングルは映画や舞台に出演したメンバー優先の選抜であり、よだももも外れていました。
そこに収録された『不眠症』では、なんと選抜入りしていないのに表題曲の選抜メンバー(+よだもも)を従えてくぼしたのWセンター。率直に言って異常なほどの好待遇。

2018年。

20thシングル『シンクロニシティ』でふたり同時に初選抜。3期生としてはよだももに次ぐ3番目と4番目。

そして「いもうと坂(=よだももくぼした)」によるユニット曲『言霊砲』が収録されたのもこのシングルでした。

個人的には乃木坂のユニット曲史上でも指折りの名曲であり、最強クラスの破壊力だと思います。

4人が並んだ時のビジュアルの強さ。
そして「バラバラなバランスの良さ」

私はかつて御三家(=白石麻衣、橋本奈々未、松村沙友理)について「キャラクターはそれぞれバラバラなのになぜか3人並ぶとバランスが取れて、最強」と表現しました。

よだももくぼしたには、それと彷彿とさせる何かがあったのです。

夢を見ていました。きっと運営も、多くのファンも。

きっとこの4人のライバルストーリーは近い将来、乃木坂のセンターをめぐるフェーズに入る
そしてスターへと成長した彼女たちが、1期2期が卒業した後も乃木坂の屋台骨を支え続けると。

私には明るい未来しか見えていませんでした。

その背後で生じていた軋みになど気づかずに。

当サイトはアフィリエイトプログラムで雀の涙未満の微々たる収益を得てはおりますが、本文の内容は100%私の個人的な意見であり忖度は一切ございません。


その夏の21stシングル『ジコチューで行こう!』。
久保ちゃんが体調を崩し、活動を休止します。

続く22nd期間、彼女はアンダーとして活動。
そこで『日常』という新たな伝説が生まれる場に立ち会うという濃密な体験をするのですが、それはまた別のお話。

2019年。

久保ちゃんは23rd『Sing Out!』で選抜復帰しますが、入れ違うように今度は美月が活動休止。この時の彼女は3本連続でドラマに出演するというハードスケジュールでした。

復帰は同年の真夏の全国ツアー。しかし今度は桃子の欠場が発表されます。

この年の全ツ最終日の神宮でキャプテン桜井玲香が卒業。

そんな激動の夏の終わりに誕生した新たなセンター。
それは-よだももくぼしたではなく-4期生の遠藤さくらでした。

1年にわたり4人が揃い踏みをすることさえかなわない状況が続き。
いつの間にか、次のフェーズが訪れていた感覚。


まだ24枚目までしか来ていませんが笑、長くなりましたので記事を分けます。

続きます。


『2020年の乃木坂46』 kindle版
過去に当ブログに掲載した記事を再構成し加筆したもの。
総文字数84,000文字、加筆部分だけでも10,000文字以上のボリュームでブログをご覧になった方にも楽しんでいただけることと思います。

「今にして思うこと」は各記事の末尾に「追記」という形で新たに文章を加え、さらに書き下ろしとして4期生の初冠番組であった『乃木坂どこへ』を振り返っています。


Kindle本が読み放題になる Kindle Unlimited の新規登録は こちら から。 
初めてご利用の方は30日間の無料体験が可能。期間終了後は月額980円です。

また、note上で乃木坂46に関する有料記事を公開しています。どちらも無料で読める部分がありますのでぜひご覧ください。

『アンダラ伝説』¥300
伝説のアンダーライブ2ndシーズンを題材にしたセミドキュメンタリー小説。あの頃の熱量を叩き込んだ渾身の50,000文字です。
 

マガジン「2019年の乃木坂46」¥200
当ブログに掲載された記事を再構成し加筆したもの。総文字数10万文字、加筆部分だけでも22,000文字以上のボリュームでブログをご覧の方にも楽しんでいただけることと思います。



タオル補正
前の記事では「5期生選抜入りせず」から想像される次回作の展望を書きました。

関連記事:


当記事では今回の選抜発表に先立ち、よく話題に上がっていた佐藤璃果と林瑠奈について。

林、林に追いついたか?


共に新4期生として加入し、前作の4期生曲『ジャンピングジョーカーフラッシュ』ではセンター筒井あやめの両隣を務めたふたり。

「選抜入りか?」「4期生初のアンダーセンターかも?」「久々のアンダーWセンターというのはどうだ」等々、期待が膨らんでいました。

そして選抜が発表され、ふたりの明暗は分かれます。

初選抜を勝ち取ったのは林瑠奈でした。

当ブログをご覧いただいている方はお気づきかと思いますが、個人的には林ちゃんを非常に高く評価しています。

彼女の強みは「フック」の多さ

はっきりした顔立ち、しかもあまりアイドルにはいないタイプの目を引く美人顔
「ドスの効いた」声を出せる歌唱力。『乃木坂スター誕生!』での『白い恋人達』は実に良かったですね。
加入当初の白目やつい先日の『乃木坂工事中』内輪ウケものまねでもわかるように笑いに積極的。
しかもきちんと話せるしっかり者なので外番組にも安心して送り出せる。

そのフックの多さはすなわちきっかけ」の多さであり「化ける」可能性の高さでもあります。

しかし私が思う彼女の最大の魅力は「乃木坂愛」。

コントでアドリブ放り込んだり、突然の代打で山本リンダさんとの共演をやってのけたりとこれまで何度もハートの強さを見せてきた彼女。
それなのに乃木坂の曲を歌う時は大切すぎて緊張で震えてしまうという、グループへの強い想い

そして2期生ラブ、アンダーラブの熱いハート。
それを隠さない彼女ですから、私は29thシングルアンダーライブの記事で「近い将来のアンダーセンター候補」と評しました。

この時点では「だがミーグリ完売実績という数字の裏付けがないためまだそこには時期尚早」という但し書きがついていたのですが。

関連記事:


30thシングルのアンダラでも評価を上げ、ミーグリはじりじり完売を伸ばし最終的に18/30。
29thでの2/30から大躍進しそのまま今回の選抜入りへ。

個人的には正直驚きました笑

当サイトはアフィリエイトプログラムで雀の涙未満の微々たる収益を得てはおりますが、本文の内容は100%私の個人的な意見であり忖度は一切ございません。


正念場にして大チャンス


選抜入りが叶わなかった佐藤璃果。

彼女は加入当初からミーグリの完売では健闘を続けてきました。
新4期生の中ではスタートダッシュを決め、アンダーメンバーの中でもほぼ最上位。

柴田柚菜や金川紗耶、そして弓木奈於といったなんらかのきっかけを掴んだメンバーが選抜入りするのを見ながら、ずっと「次こそは」と思っていたはずです。

そして30thシングルのミーグリでは舞台出演の都合により総部数が20だったものの8次で待望のフル完売を成し遂げます。

その舞台と全ツ、さらにアンダーライブというハードスケジュール。
それを駆け抜けた先に目標である選抜入りというゴールがあると信じていたのに、叶わなかった落胆。

かつて井上小百合が14thシングル選抜期間に舞台3本同時進行という常軌を逸したスケジュールをこなした挙句、15thで選抜から外れるというあまりにあまりな仕打ちを受けたことが思い出されます。
その時に盟友・伊藤万理華が激怒してくれたことも。
彼女自身もこの時に選抜から外れたのですが、それでも自分のことではなく井上小百合のために「あんな無茶苦茶なスケジュールをやり遂げたさゆを外すのはおかしい」と怒ってくれたことを。

話を佐藤璃果に戻します。

選抜発表直後のブログで「涙枯れるくらい泣きました」と辛い気持ちを吐露したさとりか。

そして「アンダーも素敵で大切で大好きだけど、私の目標はいつだって選抜です」と。

この悔しさを露わにした文章は賛否両論を呼びました。

否定的な意見もわかるんです。

「何作もフル完売を続けてそれでも選抜入りできなかった先輩メンバーもいる」のはその通り。でも握手とミーグリはイコールで比べられるものでもないよなとも思います。(ミーグリの方が「推し増し」を誘発しづらい)

「メンバーがこういうネガティブなことをストレートに言うのは苦手」という方もおられるでしょう。でもまあ1期2期のメンバーはもっとバッチバチの時期を何年も過ごして、それを越えたうえであのお互いを尊重し合う空気を纏ったんですけどね。

ということで個人的には、さとりかのブログは圧倒的に「賛」です。

凄く無責任な表現で彼女とファンの方には怒られると思いますが、「本気で悔しいと言える状況までようやくたどりついた」ことが嬉しい。

やっと競争できるところまできたというか。

2020年夏の『Route246』は選抜常連メンバーで固められ完全に「新・超選抜」の雰囲気がありました。(元祖超選抜は『ハルジオンが咲く頃』)

そこから1期生の卒業が相次ぎ空席ができるものの、そこに収まった4期生とそれ以外のメンバーとの間にミーグリ完売実績で差が開きます。

結果として約2年もの間「選抜からアンダーになるメンバーがほとんどいない」という異常事態が続きました。

そこに風穴を開けたのが前作における金川紗耶と弓木奈於

センター佐藤楓の左右を務めた29thアンダラで評価を上げ、ミーグリの売り上げもアンダーメンバーの中では少し抜けた数字を叩き出し一気に選抜入り。

さらに30thのミーグリはともに4次完売。
これはほぼ福神固定メン(と田村真佑)に次ぐ堂々の売り上げでした。
当然のようにふたりとも31stで連続選抜を勝ち取ります。

アンダーメンバーもそのファンにも、このふたりの躍進が光明になったのではないでしょうか。これが佐藤璃果と林瑠奈が30thでミーグリの完売を伸ばした理由のひとつであるのは間違いないと思います。

やっと乃木坂が活性化してきた。そんな印象です。


もうひとつ、最後に書いておきたいのは佐藤璃果が「アンダーに選ばれた可能性」

かつての伊藤万理華のように。

8th『生まれたままで』9th『ここにいる理由』と2作連続でアンダーセンターを務め、かつては無料でも全然客を呼べなかったアンダラを「今、一番熱いライブ」と言われるまでにしていた万理華。それでも10thシングルもアンダーだった万理華。

今回のさとりかも集客面で大きな期待をされていることと思います。(であればアンダーセンターに据えるべきだったのに、とも思います)

そこで「濃い」アンダラファンに何を見せられるか

彼らの心を動かすことができるのか。

佐藤璃果にとって、正念場であると同時に大チャンスです。


『2020年の乃木坂46』 kindle版
過去に当ブログに掲載した記事を再構成し加筆したもの。
総文字数84,000文字、加筆部分だけでも10,000文字以上のボリュームでブログをご覧になった方にも楽しんでいただけることと思います。

「今にして思うこと」は各記事の末尾に「追記」という形で新たに文章を加え、さらに書き下ろしとして4期生の初冠番組であった『乃木坂どこへ』を振り返っています。


Kindle本が読み放題になる Kindle Unlimited の新規登録は こちら から。 
初めてご利用の方は30日間の無料体験が可能。期間終了後は月額980円です。

また、note上で乃木坂46に関する有料記事を公開しています。どちらも無料で読める部分がありますのでぜひご覧ください。

『アンダラ伝説』¥300
伝説のアンダーライブ2ndシーズンを題材にしたセミドキュメンタリー小説。あの頃の熱量を叩き込んだ渾身の50,000文字です。
 

マガジン「2019年の乃木坂46」¥200
当ブログに掲載された記事を再構成し加筆したもの。総文字数10万文字、加筆部分だけでも22,000文字以上のボリュームでブログをご覧の方にも楽しんでいただけることと思います。



タオル補正
11月5日に公式Youtubeチャンネル『乃木坂配信中』上で31stシングル『ここにはないもの』が生配信にて初披露され、結果的にそこが選抜発表の場になりました。

Who’s next?


いつも選抜発表の記事ではまずセンターについて書くのですが、今回は現エース齋藤飛鳥の卒業シングルですから彼女がセンターなのは当然至極。

ということでまずは5期生を今回の選抜に入れなかったという判断について考察します。

いくつか考えられる理由はありますね。

飛鳥卒業と同時に5期生を入れても目立たないこと。

今作のプロモーション期間が、5期生の出演する「新・乃木坂スター誕生! LIVE」と丸かぶりなこと。

そして年末大型歌番組にも同曲で多数出演するであろうことを考えると、初めての期別単独ライブ+シングルプロモーション+年末進行を新人に課すのは酷なこと。

このあたりが主なものでしょうか。

まあ、やむを得ないかなとは思います。
ここで5期にパンクされても困る。

それでも個人的には井上和とあと何人かには、飛鳥の背中を見ておいてほしかった
一緒にシングルプロモーション期間を過ごしてほしかった。

問答無用の大エースである飛鳥がどのようにシングルのセンターとして楽曲に向き合い、MV撮影やTV出演に臨むのか。その現場に立ち会うという経験を5期生にさせることができなかったのが残念でなりません。

もうひとつ気になるのが、今回入れなかったことによって32ndシングルで再び5期生抜擢センターの可能性が高まったように思えること。

当サイトはアフィリエイトプログラムで雀の涙未満の微々たる収益を得てはおりますが、本文の内容は100%私の個人的な意見であり忖度は一切ございません。



次作はそれと似た状況。
しかし4期でセンター候補となる遠藤さくらと賀喜遥香は既にそれぞれ2回のセンター経験がある。

そう考えると、結構な確率(個人的には70%以上かと)で井上和センター
『Actually…』の惨事を踏まえて両サイドも5期生で固める『夜明けまで強がらなくてもいい』パターンでしょうね。

これ、大反対です。
まあ勝手に予想して勝手に反対するのもいかがなものかと思いますが笑

私は和ちゃんのことを、それこそ白石麻衣ばりに「認めざるを得ない」逸材だと思っています。それでもわざわざアンチがつく押し出し方をするのはデメリットの方が圧倒的に大きい。

そもそも既に「新人抜擢センター」は中西アルノで消化している。
あれを「なかったことにする」のは違うんじゃないかと。
そして凄く変な表現になりますが、アルさんが(本人の側にも一因があったとはいえ)抜擢センターに伴うアンチを引き受けてくれたのですから。

であれば32ndは敢えてのかきさく=賀喜遥香と遠藤さくらのWセンターが良いのでは。

あのふたりが並んだ時の「ビシッと背骨が通った感覚」
白石西野Wエースを思い出させるような絶対的な安心感。
乃木坂ファンであれば周知のことかもしれませんが、TVでしか乃木坂を観ない層にもそれを提示するのは意味のあることだと思います。

その両サイドは素直に山下美月と与田祐希で挟みましょう。

5期生は3人を歌番組でカメラに抜かれる2列目中央に配置してしっかりお披露目。
いったん2列目に置くことによって和ちゃん以外のふたりも「聖域感」が薄れて、以降の変動(ストレートに言えば序列の)に対応しやすいというメリットがあります。

とはいえそこを誰にするかは非常に荒れるところでしょうね。
まあミーグリの完売状況がはっきり単独2位になった川﨑桜は当確でいいのでは。
個人的には2列目からスタート=聖域化しないのであれば、お姉さん組に先にチャンスをあげてほしいという気がします。

5期生はこれまで3期や4期とは若干違うステップを踏んできています。

プリンシパルも単独ライブもやらない。
単独ライブを経験せぬまま真夏の全国ツアーに参加する。
「5番目のなんとか」という楽曲も作られない。

私としてはそこに「2列目中央に新人を並べる」という新しい売り出し方も加えてほしいと考えています。


続きます。

『2020年の乃木坂46』 kindle版
過去に当ブログに掲載した記事を再構成し加筆したもの。
総文字数84,000文字、加筆部分だけでも10,000文字以上のボリュームでブログをご覧になった方にも楽しんでいただけることと思います。

「今にして思うこと」は各記事の末尾に「追記」という形で新たに文章を加え、さらに書き下ろしとして4期生の初冠番組であった『乃木坂どこへ』を振り返っています。


Kindle本が読み放題になる Kindle Unlimited の新規登録は こちら から。 
初めてご利用の方は30日間の無料体験が可能。期間終了後は月額980円です。

また、note上で乃木坂46に関する有料記事を公開しています。どちらも無料で読める部分がありますのでぜひご覧ください。

『アンダラ伝説』¥300
伝説のアンダーライブ2ndシーズンを題材にしたセミドキュメンタリー小説。あの頃の熱量を叩き込んだ渾身の50,000文字です。
 

マガジン「2019年の乃木坂46」¥200
当ブログに掲載された記事を再構成し加筆したもの。総文字数10万文字、加筆部分だけでも22,000文字以上のボリュームでブログをご覧の方にも楽しんでいただけることと思います。



このページのトップヘ