ロスジェネはえてしてこだわりすぎる

タグ:プレザージュ

「独断と偏見で選ぶ!価格帯別腕時計ベストバイ2022年版」の第2弾は5~10万円のゾーンです。
対象は2022年に発売されたものですが、本数限定のモデルは対象外としています。

価格帯は実勢価格だとブレるので「記事作成時点の」定価で区分しました。
記載の価格はいずれも記事作成時点のもので新品税込です。
また併記している実勢価格は各店舗の表示価格=ポイント還元等を含まない金額となります。

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5~10万円部門


さて。

わざわざ上で「記事作成時点の」価格帯と記載している通り、
ベストバイの候補をリストアップしている時点から値上がりして価格帯のゾーンを超えてしまったモデルが多かったんですよ。

この「5~10万円部門」も本来はシチズンのフジツボダイバーのつもりでしたが今年の7月に値上げして10万を超えてしまいました。

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ということでベストバイはこちらに。



Style60’s オープン/セイコー

Ref. SARY213
自動巻き。5気圧防水。SSケース+合皮ベルト。ケース径40.8mm

プレザージュの1シリーズ「Style60’s」。

公式サイトの説明は以下の通り。

 1964年に発売された「クラウン クロノグラフ」の意匠を取り入れ、ボックス型ガラスや立体的なインデックス、シャープな形状の針をアレンジして採用。柔らかな印象で1960年代当時のヴィンテージ感を醸成しています。(セイコー 公式サイトより引用)

要するに2020年の限定モデルのレギュラー化ですね。

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ちなみにこの限定モデルからの主な変更点(デザイン以外)はムーブメントが6R系から4R系にダウングレードし、サイズも縦横がちょっとだけ小さくなっています。

Style60’sにはシンプル3針とかカレンダー針つきとかGMTとかいろいろバリエーションがあるのですが、今回ベストバイに選出したのは「オープンハート」。

個人的にはオープンって「若い」デザインだと思うので実はあまり好きではありません笑

ただこのモデルのポイントは3時位置の「SEIKO」ロゴ
同シリーズ内でもオープンだけの意匠です。

まあ実際には9時位置のオープンと11時位置の24時間インダイヤルに押しやられての配置なのでしょうけど、これががレトロな感じを醸していて実に良い。

2000年代の「キネティック クロノグラフ」系やそれこそ1970年代の「タイムソナー」(こちらは9時位置)を思い出させますね。

カラーリングもいいですよね。
ブルーのダイヤルとベゼルにヴィンテージベージュの夜光。キャメルのフェイクレザーNATOベルト。

そんなワイルド風味と組み合わされるのがクラウンクロノグラフ由来のどちらかといえばドレス系の顔立ち。なんとも絶妙なバランスです。

 

サイズは厚さ12.8mm、横40.8mm、縦47.0mm。

まあいつもの不満ですけど、ちとデカい。
このデザインなら38mmが良いと思います。

スペックはパワーリザーブ41時間のエントリームーブメント4R39。11時位置の24時間表示、オープンハート、ノンデイト。ドーム型ハードレックスガラス風防、裏蓋スケルトンで5気圧防水です。

定価:66,000円(税込、以下同じ)
実勢価格:48,000円~(楽天市場調べ、以下同じ)

基本は2割引きの52,800円で、一部のお店がそれより若干安い値段をつけています(52,800円でポイント10倍だと実質48,000円なのでそれに合わせているのでしょう)。
最後にまとめます。

オープンハートでドレス系のフェイスにスポーティなベゼル、ヴィンテージ夜光にレザーNATO、とどめに3時位置のSEIKOロゴ。

要素てんこ盛り、でも破綻してないオンリーワンの一本ですね。
逆に言うと汎用性はあまりなく、カジュアルでの使用に限定されそうですが。

まあクラウンクロノグラフのフェイスがお好きであれば上でも書いたようにバリエーション豊富なので選び放題です。

特にGMTモデルのSARY229は格好いいですね。
あとは5気圧防水なのが残念かな。
そのちょっぴりワイルドなテイストゆえに、なんというかある意味「雑に取り回したい」モデルなので。



今日はとても悲しい話です。

セイコーが2023年2月3日に公式サイト上に「価格改定のお知らせ」を掲載しました。

対象はプロスペックス、プレザージュ、キングセイコー、セイコー5の主要モデル。
要するに「ほぼすべて」です。

※対象の一覧はこちらのリンク先をご参照ください(PDFです)

値上げ実施時期は2023年3月6日
既に3週間を切っているのですが、この情報を必要とする方もおられるかと思い記事にしました。
(ちなみにグランドセイコーは先行して1月23日から一律10%程度値上げされています)

先に結論を言いますと「ずっと気になっていたモデルがあるなら値上げ前に買った方がいい」です。

値上げ幅は1割から2割程度
以下に代表的なモデルをピックアップして前後の価格を記載します。すべて税込みです。

プロスペックス


SBDC系はほぼ全てが10%強の値上げ。逆に言うとSBDC系で対象外のものはディスコン濃厚かと。
SBDY系とソーラー系は一律据え置き。
スピードマスターも機械式は10%強値上げ。ソーラー系は据え置き。
LXラインは値上げなし。こちらは不人気っぽいので実質ディスコンでは?
マリンマスターはツナ缶のみ値上げ(=MM300は据え置き)。ただこちらは「モデルチェンジという名の実質値上げ」の可能性も高そう。

93,500円 → 104,500円(+11,000円)
143,000円 → 159,500円(+16,500円)
154,000円 → 170,500円(+16,500円)
143,000円 → 159,500円(+16,500円)
176,000円 → 198,000円(+22,000円)
132,000円 → 143,000円(+11,000円)

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82,500円 → 93,500円(+11,000円)
82,500円 → 93,500円(+11,000円)

プレザージュ


プレステージラインの「シャープエッジ」シリーズのGMTと3針が一律値上げ。
以前からある「琺瑯ダイヤル」系はごく一部を除き据え置き。
ベーシックラインはすべて据え置き。

SARF001「シャープエッジGMT」
159,500円 → 176,000円(+16,500円)
SARX075「シャープエッジ3針」
110,000円 → 121,000円(+11,000円)

キングセイコー


一律10%、というか税込22,000円の値上げ。

SDKS001
198,000円 → 220,000円(+22,000円)

セイコー5


元が安いから、というのもありますが約20%値上げ。
地味に対象外となっている「ボーイスムースベゼル」系やSBSA139(「アビエーション」のメタルブレスモデル)はディスコン濃厚かと。

33,000円 → 40,700円(+7,700円)
52,800円 → 63,800円(+11,000円)
29,700円 → 38,500円(+8,800円)
29,700円 → 38,500円(+8,800円)

雑感


まあねえ。何でもかんでも値上げですから。
セイコーさんを責めるつもりはまったくありません。

原材料費も光熱費も上がっていればそりゃ値上げもしたくなるでしょう。

ただ腕時計趣味がどんどん普通のサラリーマンから遠ざかっていく感じなのが寂しいなあと。

最初にも書きましたけど、「いつか買おう」と心に決めていたモデルがあるなら駆け込みで購入してしまった方がいいですね。

今後定価が引き下げられる可能性は極めて低いでしょうから。
この先売り上げが激減して割引で値上げ前の水準にすることはもしかしたらあるかもしれませんが。

変わらないデザインが魅力の現行アルピニストや、プロスペックスの歴史に残る名モデルであろうファースト現代、あとは人気あるだけに再値上げが怖いボーイGMTあたりを狙っている人は決断の時かと思います。

その反面ディスコンによる売り切りが発生しそうなモデルもあるので、それを探すという手もありますね。

私もこの1年だけで「いつか買いたい」と思っていた服や靴が軒並み値上げしてしまったのに最近気づいて愕然としました。
スニーカーは加水分解してしまうし洋服はサイズが変わってしまう危険がありますが、腕時計はそういうリスクがないのがいいですね笑



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2019年は国産クロノグラフのアニバーサリーイヤー


2019年12月7日にどちらも限定1,000本で同時発売された、国産クロノグラフのアニバーサリーモデルふたつ。

SBEC005


こちらのSBEC005は「国産自動巻きクロノ50周年記念」。

国産どころか世界初の自動巻きクロノグラフムーブメントではないかと言われているキャリバー6139から50年。しかし実はこのモデルのデザインはその後に開発されアンティーク市場でも高い人気を誇る6138-8000通称「61パンダ」に範を取っています。
これ、以前に「いつか手に入れたい時計」と書いたゼニスの「A384リバイバル」に似てますね。ブラックのチャプターリングにパンダダイヤル(こっちはホワイトではなくシルバーですが)、そしてクロノ針の差し色。

ダイヤル上の情報量が多いクロノグラフにおいて、視認性を確保しようとするとこうなるのでしょうか。クロノグラフの黎明期において洋の東西を問わず似たようなメリハリの効いたデザインになったというのは興味深い一致ですね。

関連記事:
独断と偏見で選ぶ!価格帯別腕時計ベストバイ⑤ 70~100万円部門【2019年版】

とはいえこちらのモデルはいわゆる現代デザイン。正直、タテ目の2カウンタークロノであるオリジナルとはだいぶイメージが違いますし、実物の印象としては現代的であまりクラシックな感じはしません。

でもこれは凄くいい。

ラグから横に張り出した美しいケース形状。にもかかわらず横幅41mmに収めたサイズ感(オリジナルは40mmのようです)。

すりばち状のチャプターリングに印字されたタキメーターと3カウンターによるギュッと凝縮感のあるダイヤル。かなり優れたデザインだと思います。



ブレスも安っぽくない。よく酷評されるプロスペックスのブレスよりむしろグランドセイコーに近いですね。ダイヤルからケース、ブレスまで仕上げの質感はかなり高く、実際に腕に乗せると非常に魅力のある時計です。

パワーリザーブ45時間の8R48ムーブメント、クラシカルなボックス型(ベゼルから盛り上がった形状)サファイアガラス、10気圧防水、そして裏蓋スケルトンまでは下のSARK015と共通の仕様になっています。

SARK015


SARK015は「国産初クロノ(=クラウン ワンプッシュクロノ)55周年記念」。
そのデザインコードを踏襲しつつ3カウンタークロノ化したモデル。


前の記事では同じ「クラウン ワンプッシュクロノ」のデザインをオマージュした3針モデルについて書きましたが、こちらは3針ではなくちゃんとクロノグラフです笑


3針モデルの記事で特徴として挙げたのは「オールドファッションで素敵な顔」「ダイヤル上の同心円」「細かい目盛りと秒印字が醸す計測機器感」「細めのベゼル」。これらの要素はすべてこちらのモデルにも存在しています。
ちなみにサイズが違うので3針モデルとのパーツ共有はしていない模様。

そのサイズは厚さ15.3 ㎜、横42.3 ㎜、縦49.3 ㎜。3針モデル同様、ちと大きい。

上のSBEC005より大きいのはいかがなものかと。
まあ同じムーブメントですから当然インダイヤルの位置は一緒。その外に配置しなければならないデザイン要素として、こちらの方が回転ベゼルもある分大きくなっちゃったんでしょうね。インダイヤルの直径を調整してどうにかできなかったんですかね。

こちらも全体に良好な仕上げでラグとか非常にいいのですが、SBEC005と比べるとそもそもステンレス部分の面積が小さいのであまり目立たないのが残念かな。

ブランディングと価格設定


どちらも時計自体は魅力的。

ただ例によって言いたいことはあります笑

そもそも「プレザージュ」「プロスペックス」にする必要ってあったんでしょうか。

個人的にはプレザージュって若いサラリーマンが初めて買う機械式時計のイメージです。
漆ダイヤルのSARW013やSARX029の印象が強いせいだと思いますが、高価なモデルでも15万くらいの感覚。

その認識からするとSARK015の385,000円(税込、以下同じ)という値段はいかにも高い。
数年前に出たプレザージュのクロノが定価20万超だった時ですら「高い」と感じましたし。

「クラウン」じゃいけなかったんですかね。その方がむしろ特別感があるのに。
(デザインオマージュのSARX069/071/073も、もちろんクラウンの方がいい)

同じくSBEC005もプロスペックスじゃなく「スピードタイマー」にすれば良かったのに。

どうせ限定モデルですぐにカタログ落ちするんだし笑

海外ではプレザージュというブランド自体に価値があるんでしょうかね。

そして価格。

定価はSBEC005は418,000円、SARK015が385,000円。
そして実勢価格は流通限限定モデルのため値引きはなしで定価と同じ。実質価格はポイント10倍想定でそれぞれ376,200円と346,500円です。

この35万から45万で買えるクロノグラフって、定価ではなく新品実勢価格同士での比較をするとなかなかの強力メンバーが揃っているんです(並行品であれば、ですが)。
(以下の価格は記事作成日、某有名並行店の楽天市場店価格です)
「スピードマスター プロフェショナル」(422,150円~)に「カレラ ホイヤー02」(391,250円~)。スピマスなら「スピードマスター38 コーアクシャル」(384,170円~)という小径のモデルもあります。

要するに40万出せばオメガとタグ・ホイヤーのフラッグシップが買えちゃうわけです。
個人的にはこの価格帯のクロノグラフで選ぶならチューダーの「ブラックベイクロノ」(399,800円~)とかタグ・ホイヤーの「オータヴィア」(調査時点で新品在庫なし)が好きですね。

セイコーさんはオメガとタグ・ホイヤーのフラッグシップが相手ってわかってます?
本気でスピマスやカレラと同じ価格帯で売れると思ったんですかね。

確かに外装のクオリティはこのあたりと比較しても引けを取らない、というか正直勝っている部分もあるでしょう。

でも、ライバルのネームバリューやブランド性、定価との差額から感じるお買い得感(これ結構大事!)なども含めると、相当分が悪い勝負のような気がします。

セイコーの価格戦略は誰もが正規新品を買うという、現実とは違う世界を見ているように思えてなりません。

これ、流通限定じゃなく2割引きで売ればよかったのに。

それならSBECは実勢価格334,400円、ポイント10倍想定で実質価格300,960円。
SARKは実勢価格が300,800円、実質価格270,720円。
前者は実質、後者は実勢でほぼ30万になります。これでだいぶ購入のハードルが下がりますよね。「ギリ30万ならなんとか…」というユーザーに訴求できると思います。

この価格帯だとライバルからオメガが消え、タグ・ホイヤーではカレラのキャリバー16搭載モデル「Ref.CBK2110」(288,250円)や「リンク クロノグラフ」(339,750円)。あとはSinnの「103」(284,260円)あたりになりますね。
個人的には40万って、完全復刻だったら多くのユーザーが迷わず(はちょっと言い過ぎですね)払える値段だと思います。

かつてのグランドセイコー復刻、SBGW033やSBGW047。そしてアンダー40万ですがファーストダイバーSBDX019のような「本気の復刻」。

どれも現在ではプレミアム価格で取り引きされているモデルです。

今回の2モデルは現代デザインなのですから歴史的価値でのプラスアルファがない。
であればこの値段はちょっと強気すぎるのではないでしょうか。

並行品や中古含め、無限と思えるほどの拡がりがある腕時計市場において「この1本を買おう」と思わせる。

考えてみれば大変なことです。

偉そうな言い方になってしまいますが、セイコーさんはせっかくいい時計を出しているのですからビジネス的に成功してほしい。そしてインバウンド顧客と既存セイコーマニアだけを相手にするのではなく、もっと多くの日本人を時計沼に突き落としてほしい笑

だからこそもう少し価格戦略でユーザーの目線に立ってほしいです。



歴史的モデル「クラウン ワンプッシュクロノ」とは


1964年に登場した初の国産クロノグラフである「クラウン クロノグラフ」。

公式ではスポンサードの関係か「日本で初めての国際スポーツ大会にあわせ開発された」と書いていますが、要するに東京オリンピックの記念モデルです。

グランドセイコーが最高級機とすると中堅機の位置づけだった「クラウン」にストップウォッチ機能を追加したもので、2時位置のプッシャーひとつでスタート・ストップ・リセットすべての操作を行なうため「ワンプッシュクロノ」なんて呼ばれ方もしますね。

そのデザインをほぼそのまま再現したのがこちらのモデル。

なのにクロノグラフじゃなく3針。

おい笑

勝手に企画の流れを想像するに、

2020年の東京オリンピック開催に合わせて前回大会にまつわるモデルを復刻しよう。
それでこのワンプッシュクロノに白羽の矢が立つ。
しかしワンプッシュクロノのムーブメントなんて現行にはないし、もちろん新たに開発するコストはかけたくない。

じゃあ得意の現代デザインってやつにする?でもあれあんまりマニアに受けがよくないんだよね…

しょうがない、いっそデザイン復刻ということで3針で出しちゃおう!

ってことですかね。斬新だな!

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オールドファッションでありながら新鮮なデザイン


そうはいってもデザイン的にはこれ、かなりいいです。

オールドファッションな顔が実に素敵。ダイヤル上の同心円は現行にない表情ですね。
さらに細かい目盛りと秒印字が計測機器感を醸します。
そして細めのベゼル。ブラックですし当時はスポーティなデザインだったのでしょうが、現在の感覚からするとドレスウォッチに近い印象を受けます。



機能的にはもうおなじみ70時間ロングパワーリザーブの6R35。10気圧防水にサファイアガラスと日常的な使用には十分なスペックです。

カラーバリエーションは3色。
やっぱりオリジナルと同じパールイエロー(アイボリー)のSARX069ですね。
グランドセイコーにもある色味で、現行でいえばSBGX263あたりの色に近いかと思います。
SARX073のブラックも格好いいしオンオフ兼用でいけそうですけどちょっと普通っぽい。SARX071のグリーンは個人的には違和感があります。

各1,964本限定。
ただ記事作成時点で069の在庫はかなり少なくなっていそうでした。

そして気になるお値段。
セイコーの記事では毎回文句ばかりなのですが、今回は大丈夫です。

定価91,300円(税込)。流通限定モデルなので値引きはなく実勢価格も同じです。

以前に紹介した同一ムーブメントのアルピニストと比較すると税込定価で+6,600円。向こうは20気圧防水なんで機能的には下ですが、まあ限定モデルなんで正直こんなところかと。

このところセイコーの記事では先代との値段比較で「げっ!倍かよ」と叫んでばかりでしたので、それがないだけでも精神衛生上いいですね笑



不満はサイズ。
厚さ11.3 ㎜、横41.3 ㎜、縦48.3 ㎜。オリジナルの横幅は私が調べた範囲では38mmのようでした。

このデザインで41mm強というのはやっぱり大きいです。1mmでも小型化する努力をしてほしかった。

とっくに過ぎ去ったデカ厚ブームの名残か、ここ10年ちょっとでなんでもかんでも大型化してしまって戻らないセイコーの時計。昨今のトレンドの真逆を突き進むのはいかがなものかと。

裏は取っていませんがムーブメント自体が大きいんでしょうね。
セイコーさんはもういい加減、真剣に現行の4Rなり6Rムーブメントの小型版を開発して36mm径のモデルを出すことを考える必要があると思います。
というかプレザージュにもレディスの機械式で34mmとかのモデルがあるので、そのムーブメント使って(トルク足りないなら改良して)しまえばいいんじゃないでしょうか。

それで膨大なアーカイブの忠実な復刻が可能になるんですから、やりゃいいんですよ。

一番出してほしいのはやっぱりメカSUSです笑
メカSUSのデザインを完全復刻して36mm以下で実勢価格6万ぐらいで出してくれたらムーブメントが4R系でも買います。めちゃくちゃ売れるでしょうね。

まとめ


なんというか、すごく中途半端ではあるんです。そもそもクロノグラフのデザインなのに3針ですから。

でもこの値段で出したことの方を評価したいですね。
ワンプッシュクロノのムーブメントを新規開発して50万とかで出されても何の魅力もないですから。

歴史的モデルのデザインエッセンスがかなり濃厚に残っている、現行機ではどこにもない顔。
そしてロングパワーリザーブの6R35搭載機としては比較的安価。10気圧防水、メタルブレス。現実的でいいモデルです。



実はクロノグラフの現代デザインは別途2019年に「国産初クロノ55周年記念」としてSARK015というモデルが出ています。

同時に発売されたSBEC005は「国産自動巻きクロノ50周年記念」。
この2本、実物見ると凄くいいんですけど例によって値段がちょっと。

これについては別の記事にする予定です。

>しました>>>
セイコー プロスペックス SBEC005 & プレザージュ SARK015 国産クロノアニバーサリーモデル


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