リーズナブルな価格でおなじみ国産機械式腕時計の雄、オリエント。
そのハイエンドラインであるオリエントスターのスポーツコレクションに新たなシリーズである「アヴァンギャルドスケルトン」が発表されました。
…ってもうなんかよくわからない笑
やっぱり、オリエントスターだけで4コレクション22シリーズもあるのは多すぎじゃないでしょうか。
一言でいえば、レーシングテイストに溢れる意欲作です。
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こだわりディテールの「和製カレラ」
最大の特徴はもちろんこのデザイン。
フルオープンのダイヤルに歯車を配したデザインにより表現された計器っぽいメカメカしさとホイールっぽさ。さらに一押しモデル(っぽい)RK-AV0A03Bの黒ベースに赤の差し色というカラーリングそしてパンチングレザーベルト。
これ完全にレーシングスタイル…っていうかタグ・ホイヤー「カレラ」を意識してますよね。
カレラの先代旗艦ムーブメントであるホイヤー01キャリバー搭載モデル、そのバーインデックスモデルにかなりイメージが近いです。ちなみに現在は後継の「ホイヤー02」がフラッグシップでそれは横目クロノなので、デザインソース的には類似しているモデルもあるのですが若干印象が違います。
まあこちらのオリエントスターはそもそもクロノグラフじゃありません。
縦目に見えますが12時位置にあるのはパワーリザーブゲージですし6時位置がスモセコ、9時位置は普通にテンプを見せるための「窓」ですね。
でもこれ実物の質感が良ければかなりいいんじゃないでしょうか。
文字盤下層部のハニカムパターン(六角模様)とかケースとベゼルの間に挟み込まれたアルミパーツなど細かな部分にも凝っていて、こだわりを感じさせます。
ベゼルの切込みとかラグの段差加工あたり若干デザインが「若い」感がありますが、レーシングウォッチですからこのぐらい振り切っている方が良いと思います。
サイズは厚さ 13.7 ㎜、横 43.2 ㎜、縦 49.2 ㎜とスポーツウォッチらしくやや大きめ。
パワーリザーブ50時間、10気圧防水、サファイヤクリスタル風防に裏蓋スケルトン(この裏蓋スケルトン部分が小さめなのもまたカレラっぽい笑)。レザーベルトモデルはDバックルです。
個性強めのバリエーション
バリエーションは5種類。個性強めのカラーリングもラインナップされています。
RK-AV0A01B
メタルブレス。ケースとブレスはシルバーでベゼルとリューズがブラック。ダイヤルはブラック×シルバー。スモセコの秒針は赤。
RK-AV0A02S
メタルブレス。オールシルバーの潔さ。ベゼル上のビスがブラック。
RK-AV0A03B
レザーベルト。ベースはオールブラックでダイヤルの下層のパーツがエンジというか赤黒いカラー。そしてベルトの裏面が赤。
RK-AV0A04B
こげ茶レザーベルト。大枠はブラック×ブロンズ(一部ゴールド)でダイヤルはオリエントスターアウトドアでもあったザラっとした質感のストーングレー。ベゼルはブラック、ケースとリューズ、そしてビスがブロンズ。イエローゴールドの部分が惜しい。ここもブロンズかシルバーにすればかなりシックなカラーリングになった気が。
RK-AV0A05B
ブラックレザーベルト。ブラック×ゴールド。プレステージショップ限定モデル。
まあ個人的には赤黒03Bかオールシルバー02Sの2択ですね。
後者は個人的に好きだったカレラの「グレーファントム チタニウム」にかなりイメージが近いです。
タグ・ホイヤーではオールシルバーではなくグレーを混ぜてくることにより立体感を出していたので、こちらも外周のパーツをグレーにしていればかなりイメージ近かったと思います(もちろんその分「パクりすぎ」という批判のリスクも上がるのですが)。
価格とまとめ
定価は一番安いのが02Sの115,500円(税込、以下同じ)でこれがベースモデル。ベゼルをはじめ黒メッキのパーツが加わった01Bが+5,500円。ケースもメッキするとそこからさらに+11,000円。レザーベルトのモデルの方が高いという値付けも珍しいですね。
2割引き、さらにポイント10倍が基本ですので02Sで実勢価格92,400円、実質価格83,160円。01Bが実勢96,800円の実質87,120円。03Bと04Bが同じく105,600円の95,040円。05Bはプレステージショップ限定モデル(セイコーでいうところの流通限定)で値引きなしですので132,000円の118,800円となります。
まとめると、個人的には結構興味を惹かれる時計です。
確かにタグ・ホイヤーじゃないしカレラじゃないし、そもそもクロノじゃない。
でもホイヤー01のオープンモデルなんて中古でも30万以上しますからね。
1/3以下の価格でこちらは新品です。
しかも…あまり大きい声では言えませんが大手家電量販店では割引率が上がっていることもあります。記事作成時点でビックとJoshinの楽天市場店では02Sに71,000円台の値段をつけていました(その分ポイント倍率は1倍でしたが、それでも圧倒的に安い!)。
この手のデザインが好きであれば見逃せない1本だと思います。
レーシングテイストのスポーツウォッチで新品を実質アンダー10万円前後で買える機械式なんて他にありませんからね。
デザインの方向性は全然違いますが、敢えて言えばハミルトン「パンユーロ」ぐらいでしょうか。(残念ながらすでに生産を終了しているようです)
最後にひとつ苦言を呈すと、公式サイトの情報量が少なすぎませんか。
30秒のイメージムービーと「大胆なデザインに精巧なスケルトンの魅力を感じるモデル。」の一文だけ。
ニュースのプレスリリースPDFを開けば上で書いたデザインのこだわりとかも書いてあるんですけどね。商品に興味を持ったユーザーにプレスリリースを開かせるのもおかしな話で。
せっかく気合の入ったモデル出したんですからセイコーみたいに特集ページを組むぐらいのことをして、写真と文章でこだわりを伝える努力をすればいいのに。
もったいないな、と思います。
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