スピードマスターとは、その歴史(を語り出すとものすごく長くなるのでごく簡単に)


オメガ・スピードマスター(以下「スピマス」)。
時計好きなら知らぬ者はいない、ビッグネーム。

オメガのアイコン。そして世界一有名なクロノグラフではないでしょうか。
知名度だけならロレックス・デイトナと互角以上ではないかと。

伝説に彩られたその歴史。

NASAが大気圏外の船外活動での利用を認定した唯一の時計であり、月面着陸プロジェクトで正式採用され、人類初の月面着陸したアポロ11号の船員が月面で装着。映画にもなったアポロ13号の生還劇においても重要な役割を果たした時計です。

その当時から変わらぬ基本デザインとムーブメント設計を保ち続ける手巻きスピードマスターにオメガは「プロフェッショナル」を冠し「ムーンウォッチ」と呼んでいます。
公式サイト上では「スピードマスター ムーンウォッチ プロフェッショナル」という表記ですが「スピマスプロ」という略し方が一般的かと思います。オメガブティックに行くと店員さんは「ムーンウォッチ」って言いますね笑

スピマスと名のつくシリーズには膨大なバリエーションがありますが、このスピマスプロこと手巻きスピマスこそがまごうことなきフラッグシップ機です。

俺とスピマス 前編


いきなりですが、元々私にとってスピマスは「興味のない時計」でした。

なぜなら 1.人とかぶる 2.値段の割に高級感がない ため。

まず「人とかぶる」について。

そもそも私はロスジェネの悲しい性として「人と同じが大嫌い」なんですよ笑
noteの記事でその辺を書いているのでよろしければそちらもどうぞ)

そんな観点からすればスピマスなんて真っ先に選択肢から外れます。なんで何十万も出して職場のあの人と同じ時計をしなきゃいかんのだ、って話ですよ。

まあそれを言い出したらロレックスもタグ・ホイヤーもグランドセイコーも怪しいのですが、スピマスは特にその傾向が強い。

なぜなら、シリーズの中でも圧倒的にスピマスプロが人気だから。

個人的な経験から言えば「全く同じデザインの時計をしている人を見る確率」はロレックス・サブマリーナデイト、同じくエクスプローラ1、そしてスピマスプロが高いように思います。

しかし。

時計沼にはまってその奥深さを体感していくうちに、時計の好みって変わる…というか広がるじゃないですか。

ドレス系に惹かれていたのが気づけばミリタリーが1本欲しくなったり、ダイバーズもいいなとかやっぱりクロノグラフは男のロマンだよなとか。

私も時計沼にはまって3周ぐらい回ったところで「あ~、やっぱスピマスってかっこいいよな」とか思うようになりました。


とはいえ人とかぶることに変わりはない。そこでムーンウォッチ以外のスピマスを物色し始めるわけです。

ただ暴論を承知で言えばスピマスプロ以外のスピマスって「ただのかっこいいクロノグラフ」なんですよね。

いや、これはそもそも逆でスピマスだけが特殊。
「宇宙に行ったのと同じ時計」というロマン込みでお金を払っている部分がある気がするんです。

歴史的モデルの完全復刻はちょいちょいありますが、ほぼそのままの形、しかもムーブメントの基本設計まで同じで何十年も生産され続けてきたというのはちょっとスピマス以外に見当たらない。現在に至るまで風防がヘサライト(強化プラスチック)なぐらいですし(※)。
※衝撃を受けると亀裂が入る=割れて飛散しないという性質のため無重力化での安全性が高いため採用されている

すごく変な文章になりますが、スピマスプロ以外のスピマスは、スピマス内ではなく他のクロノグラフと比較すべきだと思うんですよ。

CK2998の限定モデル(Ref. 311.32.40.30.02.001)とかダークサイドオブザムーン(Ref. 311.92.44.51.01.003)とかめちゃめちゃ格好いいですけども。個人的にはどこか「これだったらスピマスでなくてもいいじゃん」という気持ちが頭をよぎるんです。いちクロノグラフとしてゼニスやブライトリングやタグ・ホイヤーと比べた結果として買うべきものだよな、というか。

スピマスを1本欲しくて検討していたはずなのに気がつけば違う場所に来てしまった感覚になるんですよね。
歴史的デザイン、という意味ではファーストレプリカ(Ref. 3594.50)とか同デザインの50周年記念(Ref. 321.10.42.50.01.001)、あるいはデザインコード的には引き継いでいる’57コーアクシャルのブロードアロー仕様(Ref. 331.10.42.51.01.002)もかっちょいい。ただこの辺も「歴史はあるけど宇宙には行っていない」というエクスキューズがつくんですよね。
まあファースト系でいえばトリロジー(Ref. 311.10.39.30.01.001)は横径38.6mmというサイズ感にトロピカルダイヤルで凄く惹かれますね。ずっとプレミアム価格が続いていましたが記事作成時点では中古で70万円ぐらいまでは下がってきていました。
(それにしてもなぜにオメガのリファレンスナンバーはこんなにも長いのでしょう。バリエーションが多いからか)


…ここまで書いた時点で結構な文字数になってしまいました。

まだ本題である「ファースト オメガ イン スペース」にたどり着いていないのですが笑、記事を分けます。


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