タオル補正

乃木坂のターニングポイント


もしもあのスキャンダルがなかったら。

そう考えたことは一度や二度ではありません。

ただ、今改めて思うのは「あれがあったから乃木坂は現在の姿になった」ということです。
ターニングポイントと言っていいかもしれません。

あの出来事がもたらしたものはふたつ。
「アンダーの地位向上」「メンバー相互のリスペクト」

あの日以前の乃木坂は、選抜とアンダーの間に絶望的な格差がありました。
今でもあります。でもまるで比じゃない。

いちファンの私の目には、当時の超選抜には甘えがあったように見えましたしアンダーには絶望しかありませんでした。
そして両者の関係もギクシャクしているように見えていました。(もちろん個人的に仲のいいメンバーはいたでしょうけれど)

選抜は前に立つ者の辛さを分かってもらえないと感じていたでしょうし、アンダーはアンダーで選抜のパフォーマンス力不足に不満を感じていたことでしょう。

しかしあのスキャンダルによりグループに激震が走り、甘えは奪い去られます。
そしてファンと直接対峙して信頼を取り戻したアンダーメンバーの姿は、超選抜のメンバーをしてアンダーへのリスペクトを抱かせるに十分なものだったのでしょう。

結果的にあれがあって良かったとは口が裂けても言えないですし、そもそも微塵も思っていません。

ただ確実に言えるのは、あの件がなければアンダラ2ndシーズンがあんな極限の日々になることはなかったし、あれほどの熱狂を呼ぶこともなかった。そしてアンダラがグループのキラーコンテンツのひとつにまで成長を遂げることもなかったでしょう。

しかも実際には10th『何度目の青空か?』をもって1期生の「思い出選抜」枠は終了となり、この後さらに選抜の硬直化は進みます。ほとんどのメンバーは選抜人数が21人にまで拡大された17th『インフルエンサー』までアンダー漬けでした。

にもかかわらず、その期間のアンダーメンバーから離脱者は件の大和里菜と畠中清羅を除けば永島聖羅ただひとりなんです。

その理由のひとつはもちろんアンダーの地位が向上しアンダラという居場所が確立されたこと。

そしてもうひとつは、グループ内の暖かい雰囲気。
以前の記事で「前に立つ者が後ろにいる者への敬意を持ち、感謝を忘れずにいること。そして後ろにいる者は前に立つ者の重圧と不安を思いやること」と表現した相互にリスペクトする関係性を持つに至ったからではないでしょうか。

居心地のいい場所だったから卒業者があまり出ずにグループが大きくなった。だからこそ底堅い人気を保てたしその雰囲気に憧れて後輩たちが入ってきた。

つまり、現在我々が見ている乃木坂の姿になった。

やはり大きなきっかけとなったのはアンダラ2ndシーズンの熱狂であり、ひいてはあのスキャンダルだったのだと思います。

余談ですが、3期生たちはオーディション合格直後に会議室に集められて全員で『悲しみの忘れ方』を鑑賞したそうです。
もしかしたらそれが現在の彼女たちの持つ体育会テイストや5年経ってもひとりも欠けていないことの遠因になっているのかもしれませんね。

アリーヴェデルチ!


松村沙友理が好きでした。

可愛さと綺麗さを兼ね備えたビジュアル。
しかも表情豊かで笑顔は人懐っこい。
「からあげ姉妹」「ガチャ子さん」のようにアニメチックにデフォルメされたキャラクターも全く違和感なく演じてみせる。(これもベースのビジュアルがいいからですよね)

最強じゃないですか。

凄く印象に残っているのが、モデル仲間数人との写真でひとりだけ優しい顔立ちをしていたこと。

可愛い人も綺麗な人もいっぱいいるけど、可愛くて綺麗でさらにあんな優しい顔立ちをしているのはやっぱり松村沙友理ただひとりだよなあ。そう思ったのを憶えています。

近年は名場面製造機ぶりも完全復活し、冠番組では大活躍でした。

日村さんに振られる役で憑依型の演技をしてスタジオを凍りつかせたり
設楽さん相手に「若い子を贔屓する…」とすねて見せたり
声カワイイ選手権の留守電告白シチュエーションなのに人生のほろ苦さを感じさせるストーリーをぶち込んできたのとか最高ですよね。

そして卒業後の彼女について。

正直、松村沙友理は天才だと思います。

万能型(歌唱力除く)ですが、白石麻衣や衛藤美彩の「そつのなさ」とはまったく違います。
まっつんはどこを取っても非凡。「優等生的にこなす」という部分が一切ありません。いびつなのに何でもできる、ちょっと他にいないタイプ。

そのマルチさを活かせるのはTVに出てモデルをして時々演技をする、「タレント」という形でしょう。

でもやっぱり、クリエイティブ側にも入ってほしい。

その独特の感性と発想力で後輩たちのプロデュースやライブ演出に関わってほしいです。オーディション時に「謝罪ちゃん」と呼ばれていた矢久保美緒に西野七瀬のソロ曲『ごめんね ずっと…』を歌わせてみたいとか素晴らしい。

アイディアを出す企画屋はまっつんで、それを形にするのは…やっぱり伊藤かりんですよね(毎回名前を出してすみません笑)。


さて、つらつらと書いてきましたがそろそろ終わりにしましょう。

元推しとして最後に言いたいことは

あの時、諦めずに乃木坂に残ってくれてありがとう。
今日まで乃木坂にいてくれてありがとう。

そして
色々あったから、この先はとにかく幸せになってください。

松村沙友理さん、本当にお疲れさまでした。

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