タオル補正
2021年11月18日、自身がパーソナリティを務めるラジオ番組内で新内眞衣さんが卒業を発表しました。

最後の切符


彼女の乃木坂人生を振り返ってみましょう。

「就職活動のストレスからの現実逃避で」申し込んだオーディションに合格し2013年3月に2期生として乃木坂46に加入。5月に『16人のプリンシパル deux』と『乃木坂って、どこ?』でお披露目。

翌2014年3月に正規メンバーへ昇格。
さらに4月にはニッポン放送の系列会社に入社しOL兼任アイドルへ。
一説には「アイドルの給料だけでは大学時代の奨学金返済が苦しいため」。

2015年3月『OL兼任アイドル 新内眞衣のまいちゅんカフェ』でラジオパーソナリティとしてデビュー。同番組はその後1年続きました。

初めて選抜に入ったのもこの年。7月発売の12thシングル『太陽ノック』でのことでした。しかし完全に硬直化していた当時の選抜の枠に入ることは容易ではなく、続く13thでは再びアンダーへ。

2016年3月『オールナイトニッポン0』のパーソナリティに就任。

同年6月、深川麻衣の卒業によりグループ最年長メンバーになります。
この時はまさか5年8か月もの間その座を守り続けることになるとは本人もファンも思っていなかったでしょう。
当時は24歳にして最年長だったわけです。

さらに同年11月発売の16th『サヨナラの意味』で1年4ヶ月ぶりに選抜復帰。以降は定着し28th『君に叱られた』まで13作連続選抜入りを果たします。

2017年11月、ファースト写真集『どこにいるの?』発売。
2018年3月でOLとして所属していた会社を退社。
2019年3月、ファッション誌のレギュラーモデルに。

こうして並べるとなんだか毎年3月になると何かしらある人ですね笑

1期2期の中で「選抜常連」の座を掴んだ最後のメンバーと言っていいでしょう。
しかしそう呼ばれるメンバーとしては初めて、福神を経験しないままの卒業となりました。
3列目でも端かそのひとつ内側が定位置。唯一の例外が『サヨナラの意味』で3列目の左から3番目でした。

それもあって長い間「選抜ボーダーメン」呼ばわりされ、アンダーメンバー推しの一部ファンからは敵意を向けられてきました。

しかし目に見える人気指標では彼女は常に選抜ボーダーラインのちょうど内側にいた印象です。

加入当初はあまり目立たなかったこともあり、初期の握手人気は2期生の中では堀未央奈、北野日奈子に次ぐ離れた3番手という位置。
それが初選抜からグンと上がり、17th『インフルエンサー』あたりからは完売速度も伊藤万理華や井上小百合そして星野みなみとほぼ同じぐらいのところで安定します。

この人気が安定したタイミングが絶妙でした。
次作18th『逃げ水』は3期生抜擢センター+選抜常連組つまり「その時点での最強選抜」。
ここが分水嶺だったのだと思います。

その後も着実に完売数を伸ばし、26thからは握手免除となりました。

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その絶妙な立ち位置


実は私は彼女がお披露目された当日のプリンシパルを観に行っていました。
その時の印象は「めちゃくちゃ足が長い」。紹介した桜井玲香が子供に見えるほど笑の抜群のスタイルでした。

まいちゅんの魅力はその超絶スタイル、ではなくそれさえ「ハイウエストいじり」されるという親しみやすいキャラクター。

どう見ても美人でスタイル抜群で、それなのにロバートのコント「接しやすい」を思わせるほどの親しみやすさ。

最年長である彼女への愛あるBBAいじりは秋元真夏のぶりっ子いじりと共に、冠番組で困った時に繰り出されてきました。

初選抜時に『乃木坂工事中』でフィーチャーされた際にも「社内の他部署にあるウォーターサーバーにしょっちゅう水を汲みに来るので『水泥棒』と呼ばれている」という親近感を抱かせるエピソードが語られていました。

そして、どこかちょっとダサい。

まあこれも語弊がありますね。
ビッシビシに決めたら絶対「高嶺の花」になれる人です。

でも古い流行語を使ったり昔のパリピ感があったり、どこかバブル期や90年代の香りを感じさせます。(まだ生まれていなかったはずなのに!)

月9ドラマ『やまとなでしこ』が大好きというまいちゅん。
私は観ていないので完全に当て推量ですが、まだTVの中で描かれる世界が華やかなものだった時代の作品でしょうからその影響があるのかと思います。

そしてこの「どこかちょっとダサい」というのがまいちゅんの素晴らしさを解くキーワードです。
ただダサいのではなく「どこか」「ちょっと」。

この絶妙さこそが新内眞衣の真骨頂。

 可愛いと綺麗を兼ね備えたビジュアル。
 ナイスバディだけどセクシーに振れ過ぎない。
 スタイリッシュなのにどこか垢抜けない。
 センスは俗っぽいけど下品じゃない。
 倹約家だけどジュースは気前よく奢る笑

そんな抜群のバランス感覚。
そしてその源である人柄。

彼女の魅力はこれなのでしょう。

「ちょうどいい」というにはあまりにスペックが高いのに「ちょうどいい」と感じさせる、まいちゅん独自の立ち位置。

それがグループ内で確固たる地位を築いたひとつの大きな要因だと思います。

続きます。


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