
やっちまったな。
TVの前でそう思いました。
『乃木坂工事中』ラストの29thシングル選抜発表で明かされた5期生抜擢単独センター。
私はこの瞬間にそれが中西アルノであることを確信し、比較的冷静に絶望していました笑
もちろんその時はまさかここまでの騒動に発展するとは思ってもみませんでしたが。
贄
発端は「29thセンターは5期生の中西アルノ」というリーク。
私はこれを5期生のお披露目となったプロフィール動画が公開されるより前=5期生の名前が明らかにされる前から目にしていました。
そして2月8日に公開された5期生メンバーの名前が「中西アルノ」だった時には心底がっかりしました。「なんだあのリーク、マジだったんじゃん」と。
公開された彼女の映像が個人的にあまりピンとこなかったこともその思いに拍車をかけます。
そして動画公開直後からどんどん出てきた彼女の過去に関する良くない噂。
なんかもう、あ~あって感じでしたね。
この時点ではまだリークがガセであるという一縷の希望にすがっていました。
しかし最初に書いた通り『工事中ラスト』での29thシングル選抜発表。
センターが5期生、かつひとりだけの抜擢であるとわかった時点で観念しました。
46時間TVでのお見立て会でも「苦手だわ~」と感じていた私は、スペシャルライブでの『Actually…』初披露で中西さん一本かぶりの歌割と演出にさらに落胆させられます。
当然のごとくネットは大荒れ。
しかし話はこれだけでは終わりません。
初披露直後から、彼女のものと噂されるSNSでさらに悪い内容のものが出てきたのです。
気がつけば乃木坂の公式Twitterの返信が外国語だけになるという異常事態が発生していました。
恐らく中西さん関連の返信がすべてNGワード扱いになって弾かれ、上手くブロックできなかった外国語の書き込みだけ表示されたのでしょう。
ネット上での非難はどんどん激しさを増していき、3月3日にはついに公式サイト上で中西さんの活動自粛が発表されました。
46時間TV内での初披露そして同日の『テレ東音楽祭』でのパフォーマンスを観た時の第一印象は「新たに戴いた巫女である女王(卑弥呼のイメージ)とそれを祭り上げる侍女たち」でした。振り付けもどこかシャーマニズムっぽい感じですし。
そして中西さんの自粛後に『シブヤノオト』で披露された齋藤飛鳥と山下美月のWセンターによるWithoutアルノバージョンを観た時には正直「最初からこれやりゃ良かったんだよ」と思いました。
しかし。
続けて比較のためにと改めて『テレ東音楽祭』を観直した時に、私は驚きました。
気持ち悪い。
真っ先にきたのがその感覚。
改めて見た中西さんは即位した女王卑弥呼ではなく
生贄に見えました。
中西アルノセンターの『Actually…』。
あれは戴冠ではなくは禍々しい生贄の儀式だったのです。
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なんというか、個人的に今回の騒動では色々考えさせられました。
1ヶ月経った今でも正直うまく消化できていません。
「これだけファンの感情を波立たせた時点で今回の仕掛けは成功だった」とか秋元康がほくそ笑んでそうで勝手に腹が立ちますが笑
自分の中で感情と理屈がぶつかることはままあるのですが、そうではなく理屈と理屈がぶつかる感じ。
人は過去の過ちをいつまでも責められるべきではない
けれど人は自分の行動に伴う結果に責任を負わなければならない
中西さんの過去の経歴や彼女のものとされるSNS上の発言(公式サイトによれば少なくとも一部は本人のもののようです)の結果、「乃木坂のセンターに抜擢される」という立ち位置にはふさわしくないと多くのファンから拒絶されることになった。
それは自身の行動の結果だから彼女は受け止めなければならない。
だからといって彼女に向けて度を越した言葉を投げたり、ずっと執拗に叩き続けることが正当化されるわけでは決してない。
人は変われる
でも本当の意味で変われる人なんてほんの一握りだ
中西さんがどうかはわかりません。もしかしたら既に変わっているのかもしれない。
でも人はそうそう変われるものではないというのもまた事実だと思います。
しかもそれは簡単に周囲から判断できることではないし、まして我々ファンは「見えているごく一部」から推測するしかありません。
「以前の自分ではないので応援してください」と言われても、今の時点では素直に受け入れられないですね。
もうひとつ凄く思うのが
運営はファンに対し「お前らは黙って金払ってればいいんだ」「どうせ何やってもお前らは推し可愛さにCD買うんだろ」という態度ではいけない
でも運営がファンの言いなりになることは絶対に間違っている
ということ。
既に書いているように私個人としては中西さんに対し否定的な見方をしています。
でもそんな私でも今回の「活動自粛」という決定が悪しき前例になることを非常に危惧しています。
彼女を猛烈に攻撃していた一部の人たちが「俺たちの声が運営を動かした」という甚だしい考え違いをしてしまわないか。
そういう人たちがこの先も何か自分の意に沿わないことがあると関係するメンバーや運営に異常に攻撃的にならないか、と。
(そもそも攻撃していた人たちのすべてが元から乃木坂ファンだったのか、という疑問もありますが)
今回の罵詈雑言で埋め尽くされたネットや日本語の書き込みが消えた公式Twitterは本当におぞましい状況でした。
あんな状態を見ていたらメンバーたちはファンに対し恐怖感を抱きますよ。
もちろん新規のファンだってつかないでしょう。
うまく言葉にできませんが、
叩かれるのを恐れて何も発言できないようなメンバーの姿は絶対に見たくない。
強くそう思うんです。
続きます。
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