2024年8月10日、公式ブログで掛橋沙耶香さんが卒業と芸能界引退を発表しました。
あの事故から2年。
ご本人が「未練はありません」と言っているのにこんなことを書くのは我ながら甚だ勝手だと思いますが、無念です。
岡山の奇跡
掛橋沙耶香が好きでした。
当ブログをずっとご覧いただいている方はもしかしたら薄々お気づきだったかもしれません。
4期生の紹介動画で11人を初めて見た時に、一番気になったのが彼女。
その時から「推し」とまではいきませんが、ずっと「かなり好きなメンバー」のひとりでした。
透明感抜群の素材型美少女。
そのビジュアルは「どこにでもいそうなタイプだけど、絶対どこにもいないレベルで整っている」の究極形だと思います。
まさに「岡山の奇跡」。
その魅力は地元企業の「SUENAGAグループ」のCMでいかんなく発揮されています。
特に上のやつが好きです。
しかし同期には「あの」遠藤さくらがいました。
さくちゃんは最初の個人PV『わたしには、なにもない』で透明感モンスターとでもいうべき姿を見せます。
大きな枠組みでいえば同系統(皆さん異論はあるでしょうが)にこんなモンスターがいる。そしてどうやら運営は彼女をエース候補として育てようとしている。
であれば、同じ土俵で勝負するのは得策ではない。
聡い掛ちゃんは早いタイミングでそれに気づいていたように思います。
そしてもちろん運営も。だからこそ最初の個人PV『拾ってください』でネコ耳をつけて「にゃあ」とやらせたのでしょう。
余談ですが『I see…』のMVでさくちゃん担当の黒子が掛ちゃんだったのも皮肉というか何というか。
「儚くて不安げ」なさくちゃんに対し、「笑顔と愛嬌」の掛ちゃん。
こうして彼女はあざとい妹キャラへと方針転換します。(まあ実際にお兄さんがいるのであながち「キャラ」でもないのですが)
そして握手会で遠藤さくら・賀喜遥香と同等の完売速度を叩き出し見事にスタートダッシュを決めてみせます。
当サイトはアフィリエイトプログラムで雀の涙未満の微々たる収益を得てはおりますが、本文の内容は100%私の個人的な意見であり忖度は一切ございません。
ちゃんと努力してきた匂い
あざとで釣り師で妹キャラで企んでる感じ。無邪気でちょっとエキセントリック。
初期というか『乃木坂どこへ』放送期間ぐらいまでの掛ちゃんにそんなイメージを持っておられた方も多いのではないでしょうか。
でも個人的には、彼女の本質は努力家だと思っています。
名作バスケ漫画『あひるの空』で個人的に大好きなシーンがあります。
顧問の五月先生の名ゼリフ。
「やればやった分だけ結果が出るなんてのは、どこをどう探したって学校のテストだけです」
「でもそれがリアルでしょう!?」
そんな「学校のテスト」をちゃんと努力してきた匂い。
ちゃんとまじめに授業を受けて勉強してきた感じ。
それが掛橋沙耶香にはありました。
(大昔は与田祐希もその感じがあったのですが、近年は破天荒っぷりが前面に出ていますね笑)個人的にはこういう子の方が好感が持てるんです。
可愛さとノリと雰囲気で人生乗り切ってきた感じの子はちょっと苦手。何かと苦労の多いロスジェネなんで笑
最初にその匂いを感じたのは『乃木坂工事中』での運動能力テスト。
テストの結果はかなりダメダメだったのですが、一生懸命チャレンジする彼女。
そして強く私の印象に残ったのが、現場のスタッフとコミュニケーションを取り確認しながら行う姿勢でした。
きっとこれまでの人生でも周りの大人とちゃんとやり取りをしながら、自分が何を求められているのか引き出そうとする「ものわかりのいい子(誉め言葉です)」だったんだろうな。
そう思いました。
後に『乃木坂どこへ』『ノギザカスキッツ』『乃木坂スター誕生!』と続いた日テレでの4期生冠番組でも、常にMCと会話しながら期待される役割をこなし安定した活躍を見せます。
さらば森田氏もぺこぱ松陰寺氏も彼女のことを信頼しているのが見て取れました。
そしてもうひとつ。
加入間もない2019年1月発売の『Platinum FLASH Vol.8』に掲載されたインタビュー。
「あなたにとってアイドルとは?」と尋ねられ、こう答えています
一見華やかだけど、序列というかポジションとかがあるじゃないですか。
ある意味で残酷な面もあって、そういうのも含めてきれいだと思います。
それも含めてアイドルで、かわいいだけじゃないっていう。
当時これを読んで「憧れだけでなく覚悟も持って入ってきたんだな」そして「残酷な面も含めて云々というアンダラの本質を理解しているんだな」と感心したのを憶えています。(「アンダーメンバーの気持ちがわかるのか」と噛みつくファンがいそうだなとも思いましたけど)
この記事全体を通して「きちんとした受け答えのできるしっかりした子」という印象を受けました。
決して派手ではないけれど、どこにも文句のつけようがない整ったビジュアル。
そして時々透けて見える「自分の能力の範囲内でちゃんと真面目にやってきた」雰囲気。
それが私の感じる掛橋沙耶香の魅力です。
◇
この記事はそもそもコロナ前に書き始めたものでした。
何かと批判を浴びがちだった彼女。
それに対し「彼女の本質は努力家なところで、そこが魅力的」という私の考えを書きたかったのです。
例えばそらジローとのあれも、私には(制作側の意図を汲んで)「バラエティをやりにいった」ように見えましたし、そもそも批判の多くは溢れる愛嬌で一気に序列を上げた彼女に対する反発から来ていたように思います。
しかし書き上げるタイミングを見失っているうちにあの事故があり、出すに出せなくなりました。
今回、卒業発表を受けて書き上げましたが、タイトルも内容も当初から変えていません。
私が彼女から受ける印象が今でも変わっていないからです。
掛橋沙耶香が、好きでした。
◇
『2020年の乃木坂46』 kindle版
過去に当ブログに掲載した記事を再構成し加筆したもの。
総文字数84,000文字、加筆部分だけでも10,000文字以上のボリュームでブログをご覧になった方にも楽しんでいただけることと思います。
「今にして思うこと」は各章の末尾に「追記」という形で新たに文章を加え、さらに書き下ろしとして4期生の初冠番組であった『乃木坂どこへ』を振り返っています。
リンク
『2019年の乃木坂46』 kindle版
過去に当ブログに掲載した記事を再構成し加筆したもの。
こちらは総文字数10万文字、加筆部分だけでも22,000文字以上のボリュームです。
リンク
Kindle本が読み放題になる Kindle Unlimited の新規登録は こちら から。
初めてご利用の方は30日間の無料体験が可能。期間終了後は月額980円です。
また、note上で乃木坂46に関する有料記事を公開しています。無料で読める部分もありますのでぜひご覧ください。
『アンダラ伝説』¥300
伝説のアンダーライブ2ndシーズンを題材にしたセミドキュメンタリー小説。あの頃の熱量を叩き込んだ渾身の50,000文字です。
初めてご利用の方は30日間の無料体験が可能。期間終了後は月額980円です。
また、note上で乃木坂46に関する有料記事を公開しています。無料で読める部分もありますのでぜひご覧ください。
『アンダラ伝説』¥300
伝説のアンダーライブ2ndシーズンを題材にしたセミドキュメンタリー小説。あの頃の熱量を叩き込んだ渾身の50,000文字です。
コメント