ロスジェネはえてしてこだわりすぎる

カテゴリ: 乃木坂46

タオル補正
2025年10月21日、公式ブログで矢久保美緒さんが卒業を発表しました。

小さな身体で背負ったもの


そのブログでみっちゃんは自身の乃木坂人生をこう振り返っています。

 加入が決まった時の喜びは一生忘れないと思います。

 今日まで夢をみているような時間でした。

この言葉からもわかる通り、大の乃木坂ファン。
それも「好きな言葉は松村沙友理」と言い切るほど筋金入りの。(好きなメンバーは、ではなく!)

2018年8月19日、「坂道合同オーディション」に合格。
12月3日が初ステージとなる日本武道館でのお見立て会でした。

加入当初…というか加入前からのニックネームは「謝罪ちゃん」
オーディション時のSHOWROOM配信中に「すみません」「ごめんなさい」を連発していたのがその理由です。

きっと乃木坂への愛と先輩たちへのリスペクトが深すぎたのでしょう。
「自分がここにいていいのか」という不安からか初期はネガティブな発言が目立ち、その自虐的な言葉が時に卑屈にも映りました。

4期生冠番組『乃木坂どこへ』の初回でも自己紹介中に突然「つまらない人間ですみません…」と泣き出しさらば青春の光のおふたりを慌てさせていましたね。

彼女が自分を肯定できるようになるには長い時間がかかったように思います。

『ノギザカスキッツ』の「FUWANちゃん」で自身のネガティブ思考をキャラクターとして演じることができたのが加入から1年半ちょい。
その少し後ぐらいには『乃木坂工事中』『乃木坂スター誕生!』といった冠番組で遠藤さくらへの真っすぐな愛を語る姿(「さくちゃんさくちゃん」)も定着し、のびのびと活動する姿が見られるようになりました。

「さくちゃんの自己肯定感を高めているのは私です」と胸を張ったのが懐かしいです。

しかし握手・ミーグリ人気においてはかなり苦戦。

そして7年間の活動で選抜経験はゼロ。
13作連続アンダーであり、そこでも最後となった40thアンダー曲『純粋とは何か?』以外全て3列目。
ユニット曲も30th収録『夢を見る筋肉』1曲だけ。

ことポジションという面においては非常に苦しんだメンバーでした。

当サイトはアフィリエイトプログラムで雀の涙未満の微々たる収益を得てはおりますが、本文の内容は100%私の個人的な意見であり忖度は一切ございません。
失礼を承知でいえば、彼女はあまりにも「普通の子」でした。

物事をきちんと考えて、自己評価もちゃんとできる
そんな常識人が、ただただ乃木坂が大好きだという気持ちでその一員になった。

だからこそ苦しんだ。

それでもみっちゃんはひたむきに「乃木坂」であろうとしました。

乃木坂を乃木坂たらしめているものを、その美しさと伝統を守ろうとしたのです。

メイクを研究して磨いたビジュアル。
そして小さな身体をスッと伸ばして舞う「基本に忠実」と評されるダンス。私には譜割りとの同期をひとつひとつ丁寧に踊っているように見えます。

いつかのアンダラの幕間Vだったと思うんですが、みっちゃんはこんな発言をしています。

「背負わせてくださいって、(スタッフさんに)伝えました」

そのVの中で発言の詳細は説明されなかったのですが、私は「オリジナルの振り付けを守る」「アンダラというカルチャーを守る」という彼女の意思表示だと受け取りました。

実際、多くのメンバーが「みっちゃんに振り付けを教えてもらった」と発言しています。

「ライブを作る」ということに意識が向いていたのも印象的でした。

彼女の名シーンとして思い出されるのが2023年9月、33rdSG アンダーライブのドキュメンタリー。

この時はアンダーで横浜アリーナ3DAYSというチャレンジングな舞台設定。
座長は『踏んでしまった』松尾美佑でした。

千秋楽終演後に通路で涙にくれるみっちゃん

その理由を尋ねられ、こう答えました。

 私たちが頭を下げている間にイヤモニでスタッフさんが
 「僕たちにも素敵な景色を見せてくれてありがとう」って言ってくださって…

 もしかしたらいいライブができたのかな、って思って

そしてもうひとつ個人的に大好きなのが、同じくアンダラドキュメンタリーで毎回ある「終演後に林瑠奈と通路を引き上げながら総括する」シーン。

互いに「親友」と呼び合うふたりのバディ感
淡々と振り返り課題を整理しながらも、その背後に見える熱い想い。

オドオドして謝ってばかりだった少女は、いつしか「アンダラというカルチャー」を守り続ける頼もしい存在へと成長していました。


最後に彼女のこれからについて。

2021年から続いているラジオ『タイムちゃん』のアシスタントや『乃木坂的フラクタル』公式動画「矢久保の部屋」など「しゃべる」仕事が目立った彼女。

ブログでも「卒業後も発信活動を続けていく予定です」と書いていたので、ラジオパーソナリティなのかな?

どのような道に進んでも、常識人の誠実な頑張りで周囲の信頼を集めることでしょう。

これまでそうしてきたように。

矢久保美緒さん、7年間お疲れさまでした。





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前の記事ではWセンターのふたりと次作以降の6期生選抜入りについて思うところを書きました。

関連記事:


当記事ではアンダーについて。

福神経験メンバー4人


前作の田村真佑に続き、いやそれ以上の衝撃をもって迎えられた五百城茉央の選抜落ち

32nd『人は夢を二度見る』で5期生として2番目となるタイミングで選抜入りした彼女。(1人目は抜擢センターだった中西アルノ)

以降8作連続の選抜入り。うち4作は福神。

とりわけ3期生全員選抜だった35th『チャンスは平等』でも選抜をキープしたことは「運営序列の高さ」を感じさせました。
それを裏付けるように36thからは3作連続の福神。
5期生初の写真集や連続ドラマ主演など、実績を積み重ねてきたいおちゃん。

少なくとも私には彼女が選抜落ちするイメージはありませんでした。

前作の選抜発表の記事でまゆたんは選抜から外れたのは免除=選抜固定という過去の運用からの脱却を図った結果だと書きました。

関連記事:


今回のいおちゃんも、遠くない将来に訪れる5期生全員免除という状況への布石。
それに加えてアンダラ動員のテコ入れという側面もあるのでしょう。

結果として今回は過去最強クラスの布陣となりました。
ちゃんと調べてはいませんが、それ以前に福神を経験したメンバーが4人(※)アンダーにいるというのは史上初じゃないですかね。
※岩本蓮加、金川紗耶、田村真佑、五百城茉央

アンダラに来るのは「今回アンダーであるメンバーのファン」と「アンダラというコンテンツ自体のファン」。

どちらも重要ですが、特に後者は推しが卒業してもグループのファンとしてとどまってくれる可能性が上がります。

これまでずっと選抜だったメンバーのファンはアンダラご新規さん=アンダラ自体のファンになりうる見込み客。今回はさらに「推しメンはいないけどこれだけメンバーが豪華なら観ておくか」という層も期待できます。

近々6期生の合流も見込まれますから、将来的なファン流し(というか循環)のためにも今アンダラの注目度を上げておくのは非常に有効。

このようにアンダラの活性化はグループ運営においてかなり重要なんです。

メンバー本人やそのファンの方からすれば「活性化のために選抜から外されるのは納得いかない」かもしれません。
それでもグループのことを考えればアンダーのフロントと選抜の3列目は地続きであるべきだし、着実に6期生は選抜に入れていくべきです。

37th選抜発表の時に書いたのですが、いわゆる「ボーダーメン」が10人ぐらいいて2~3シングルに1回ぐらい選抜入りできればいいのに。
甘い理想論なのは重々承知の上で、私はそう願っています。

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総決算の予感


センターの五百城茉央について。

神戸出身、そして従姉妹の日向坂46正源司陽子ともども珍しい苗字ということで「旧家のお嬢さん」感満載のいおちゃん。
凄い偏見ですが、個人的には彼女から「金持ち喧嘩せず」という雰囲気を感じます笑

そんないおちゃんが4年目にして初めて経験するアンダー。

悔しくないはずはない、というか彼女自身ブログで「今の気持ちは わくわく>悔しい」と書いています。

彼女はアンダラという舞台で何を見せてくれるのか。

感情をぶつけてくるのか
透明なまま突き抜けるのか

正直ワクワクします。


最後にもうひとつ、私が今回のアンダラに注目している理由を書きます。

次作から6期生がアンダラに参加する可能性。
そしてこれまでアンダラを支えてきた松尾美佑と矢久保美緒の卒業フロント。

思い出されるのは4期生合流前最後となった27thアンダラ
座長は『錆びたコンパス』山崎怜奈。その両脇を固めたのはこれがラストライブとなった「ダンス番長」渡辺みり愛と「歌姫」伊藤純奈。

素晴らしく完成度の高いライブでした

あの時は座長が大ベテランの山崎怜奈でしたから、初めてのアンダラであるいおちゃんとは状況が違います。

それでも私は期待してしまうのです。

新期生合流前ラスト、そしてライブの中核メンバーが卒業。

ここであの時のような「ひとつの総決算」が観られるのではないか、と。


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2025年10月20日、『乃木坂工事中』内で40thシングル選抜メンバーが発表されました。

運営の選択は瀬戸口心月と矢田萌華の6期生Wセンターでした。

実は概ね今まで通り


これまで新人抜擢センターは3期4期が夏、5期は春。
新期生の別働隊売りが始まった3期生以降では初となる冬シングルでの新人抜擢センターです。

ですが、お見立て会(初披露の会)と同時期のシングルを1枚目として3枚目のシングルから新人が選抜加入というのは3期4期と同じタイミング。
5期は中西アルノという例外的存在で抜擢センターを使ったこともあってか、彼女以外のメンバーが選抜に合流したのは4枚目の32nd『人は夢を二度見る』からでした。

なので実は概ね「今まで通り」なのです。

新参者、久保史緒里卒コンに加え年末進行というハードスケジュールがやや心配ではありますけれど。

ちなみに個人的にはずっと新人抜擢センター自体に反対で、アルさんを例外扱いとした場合の5期生パターン=センターにはせず2列目3列目に一気にまとまった人数を放り込む方がベターと考えています。

5期生の時は32ndで五百城茉央、一ノ瀬美空、井上和、川﨑桜、菅原咲月の5人が一気に選抜入りしました。31st『ここにはないもの』が齋藤飛鳥卒業シングルであり、その「次」から一気に5期生を売り出したいという思惑もあったでしょう。

しかし5期生が絶大なミーグリ人気を誇る現在の乃木坂において、それを差し置いて多くの6期生を一気に選抜にいれるのは難しい。

そう考えると、そしてふたりがお互いに支え合いながらセンターを張っている姿を見ると「これが正解だったんだろうな」と思います。

新人Wセンターは3期の「よだもも(与田祐希、大園桃子)」以来。

6期生公開動画のトップバッター。期別初代センター。
華奢で小顔で色白という「ディスイズ乃木坂」要素に加え、どこかアーティスティックな匂いのする矢田ちゃん。

オールマイティな能力と真っすぐな明るさ
そして初披露の会から完成されまくった(しかも万人受けしそうな)ビジュアルでファンの心を掴み一気に支持を集めた心月ちゃん。

「運営推し+初動一番人気」という組み合わせ方もよだももと同じですが、今回はふたりのキャラクターが真逆と言っていいほど違うのがいいですね。

今年のバスラの記事で私は「Wエースの難しさ」について書きましが、ふたりがこの先WセンターからWエースへと成長できるのかとても楽しみですし、その可能性は十分あると思っています。

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第三の矢は誰に


次作の舵取りが難しいですね。

先を考えれば6期から新たなメンバーを選抜に入れるのはマストでしょう。
しかし現時点で6期はミーグリ完売速度で先輩たちの牙城を崩すには至っていません。

アンダーの先輩メンバーとの今作における比較でも、
林瑠奈と五百城茉央、冨里奈央が3次フル完売。
瀬戸口心月と矢田萌華ですら4次フル完売。
増田三莉音が5次フル完売、奥田いろはが5部少ないとはいえ同じく5次で完売。
加えて免除組の岩本蓮加と田村真佑もいるわけです。

グループ内でのファン移動では先細りになりますが、今また戦国時代と呼ばれるアイドル界において外から新規を連れてくるのは決して簡単ではありません。
となると6期生への「推し増し」を推進したいところ。

しかし田村真佑や五百城茉央、冨里奈央の選抜落ちによって先輩メンバーファンの一部は危機感を持ち、むしろ6期ミーグリを買いづらい心理が働いているかもしれません。

まずは次作でアンダラへの合流をしてほしいところです。
スケジュールが厳しければセトリの半分への参加でもいいので、とにかく「アンダラのファン」に見てもらうこと。

彼女たちを生で観たことのあるファンが増えれば少しずつでも魅力は浸透していくはずです。

そしてもうひとつ。

上で「次作も6期から新たなメンバーを選抜に入れるのはマスト」と書きましたが、誰を選ぶかがまた難しい。

あくまでも40thのミーグリの数字だけで見れば増田三莉音が3番手。次いで大越ひなの。
運営が期待しているのは期別曲で3曲連続フロントかつ最新曲センターの森平麗心というのが現在の図式。
ただ三莉音ちゃんはじっくり育てた方が良さそうに見えます。

であれば「6期の3番手」をあえて決めないまま、お試しで入れ替えながら選抜入りをさせる「6期生お試し枠」的な運用をするのがベターではないでしょうか。

4期の時は一度選抜入りしたメンバーをなかなか外せなかったために選抜の硬直化と人数の肥大化を招きました。
それが巡り巡って39thで免除メンバーである田村真佑の選抜落ちにつながったと思います。

それを踏まえ、6期は当面の間ミーグリ完売速度にこだわりすぎない柔軟な選抜をしてほしいところです。(もちろん全く無視するべきではないと思いますが)


続きます。


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前の記事の最後で久保史緒里は9年間で「先輩たちみたいな人」になったと書きました。

関連記事:


当記事では私がそう考えている理由について。

先輩たちがしてくれたこと


目をかっぴらいて早口で饒舌で自信ありげ。
『乃木坂工事中』のプレゼン系企画ではだいたいトップバッターを務め、ゲーム企画も前に出てきてだいたい勝っちゃう「番組内仮想敵」。ついでにガヤも入れまくる。

もしかしたら彼女に対してこんな印象をお持ちの方がおられるかもしれません。

そんな方からするとにわかには信じがたいかもしれませんが、初期の久保ちゃんは「いつも弱々しく開いた大きなタレ目を潤ませている」人でした。
2022年11月公開の映画『左様なら今晩は』ではまだその残り香があるので、彼女の中にあの頃の久保ちゃんはまだちゃんといて演技としてならそれを出すことはできるのでしょう。

でも、いつの頃からか乃木坂の活動においてその姿を見せることはなくなりました。

それが明確になったのはやはり26thシングル『僕は僕を好きになる』以降でしょう。

アイコン白石麻衣の卒業。新センター山下美月。
いよいよ現実のものとして目前に迫ってきた「1期2期後の世界」

ここで彼女は覚悟を決めたのだと思います。

「先輩たちみたいな人」になりたかった。
どうすればそうなれるのかもわからぬまま、ただひたすら先輩たちの後を必死に追いかけてきた。

でも、きっとそれだけじゃだめなんだ。

この先もずっと乃木坂を存続させるために、自分は何をすべきなのか。

彼女が辿り着いた答えは「先輩たちがしてくれていたことをちゃんと思い出して、同じことを後輩たちにしてあげる」だったのでしょう。

後輩を愛で倒し誉め倒す
でも時にはちゃんと厳しいことも言う
どんなに忙しくてもしっかりと準備して背中で見せる
そして外仕事で結果を出す。

生駒里奈、生田絵梨花、桜井玲香、秋元真夏、高山一実、新内眞衣、北野日奈子…

様々な先輩が果たしていた役割を、久保ちゃんはひとりで(ひとり「だけ」で、ではありません)担ってきました。

最初に書いた「番組内仮想敵」も「ゲームになると大人げなく全力で叩き潰しに来る1期生」そのものですよね。

そして何より後輩たちへの優しいまなざし。

 あんた、偉いよ

中西アルノや賀喜遥香、田村真佑…この言葉に励まされ支えられたメンバーは枚挙にいとまがありません。

『乃木坂工事中』で一ノ瀬美空が「不安になった時は久保さんのところに行く」と語っていたのも印象的ですね。

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久保久保久保久保久保史緒里!


歌えて踊れて演技もできて専属モデルでラジオ(それもオールナイトニッポン!)もやった。
大河も朝ドラも出た。劇団新感線の舞台にも出た。

ナインティナインさん、サンドウィッチマンさん、古田新太さん…外仕事でビッグネームとの交流も結んだ。

そして、東北の星になった
初代の生駒里奈から始まったその系譜が、矢田萌華という新たな乃木坂のセンターにまでつながりました。

エースにはなれなかったけれど、
間違いなく久保史緒里にしか辿れない道を歩いた。

 久保ちゃん
 あんた、偉いよ

余談ですが個人的に彼女のベストアクトは舞台『夜は短し歩けよ乙女』の「黒髪の乙女」だと思っています。

無自覚に魅力を振りまきながら、決して誰のものにもならない。

いわゆる「弱者男性(この言葉大嫌い)の理想」であり、ファンタジーな存在である乙女を「まさにそこにいる」かのように完璧に演じていました


最後に、卒業後の彼女について。

ご本人が「実は地元に帰って楽天イーグルスの広報をやりたかった」なんて語っていましたが、それも見てみたかった。

アイドルとして築いた人脈と知名度が「芸能界とは別の夢」への強力な後押しになるというパターンを後輩やファンに見せてほしかったという気がします。

実際には俳優として今後も様々な役を演じてくれるでしょう。

願わくばずっとずっと先に、「くぼした」なんて言葉をみんな忘れた頃に

山下美月との共演が観たいですね。

久保史緒里さん、9年間本当にお疲れさまでした。


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「よだももくぼした(与田祐希、大園桃子、久保史緒里、山下美月)」もとうとう全員卒業です。

エースにはなれなかったけれど


これまで当ブログでは彼女の乃木坂人生について、3期4強「よだももくぼした」の物語として繰り返し取り上げてきました。

特に初めて表題センターに立った32rd『人は夢を二度見る』選抜発表の記事ではかなりじっくりとその歩みを振り返り「大河」だったと書いています。
まずはこちらの記事をご一読いただければ幸いです。

関連記事:



当記事ではそこと少し切り口を変えて彼女のポジションについて書きます。

小学生の頃から乃木坂ファンだった久保ちゃん。

2016年9月、乃木坂46の3期生オーディションに無事合格。
同年12月の日本武道館におけるお見立て会で初めてファンの前に立ちます。

第一印象は「折れちゃいそう」
いや、乃木坂メンバーの多くが折れちゃいそうではあるんですけど。
とにかく初期の久保ちゃんは細くて白くていつも瞳をウルウルさせていて幸薄そうでした。

『NOGIBINGO!8』でブリーフ姿のイジリー岡田さんに泣きじゃくりながら「なんで裸なんですか~」と抗議していたのが懐かしい。

タレント性が高くそれゆえに「乃木坂っぽくない」「AKB的」と言われていた(あくまでも当時の感覚とすれば、です)3期生の中にあって、最も「乃木坂感」を感じさせるメンバーでした。

初の3期生楽曲『三番目の風』ではフロント脇、『3人のプリンシパル』でも15戦11勝とトップの戦績と早くから頭角を現します。

18thシングル『逃げ水』の抜擢センターこそよだももに譲ったものの、同時期には雑誌『Seventeen』で3期生初の専属モデルに。

19thに収録された『不眠症』ではなんと選抜入りしていないのに表題曲の選抜メンバー+よだももを従えてのくぼしたWセンター。続く20th『シンクロニシティ』では初選抜初福神、さらによだももくぼしたのユニット曲『言霊砲』。

まさに順風満帆

しかし2018年6月、久保ちゃんは体調不良により活動を休止します。
初選抜初福神という「一番大切なタイミング」でした。

ここで休めたのは英断でした。
当時弱冠18歳の久保ちゃんが不安定な体調のまま選抜固定メンバーとして活動するのはきっと無理だったでしょう。

それでも彼女の復帰と時を同じくして4期生が加入。
早くも時代は移り変わろうとしていたのです。

コロナ禍、白石麻衣卒業。
大きな転換点となった26thシングル『僕は僕を好きになる』のセンターは自身初となる山下美月。久保ちゃんはその隣で初のフロントとなりますが、明らかに「支える側」。

そこから齋藤飛鳥卒業となる31stシングルまでフロントは飛鳥よだやまかきさくの5人でほぼ固定。久保ちゃんはその間ずっと2列目

悲願の初センターを掴んだのは32nd『人は夢を二度見る』。盟友美月とのWセンターでした。

その後35th『チャンスは平等』まで3作続けてフロントを保ちますが、36thから40thまではすべて2列目でした。

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20枚のシングルに参加しWセンター1回、それ以外のフロント4回。
2列目12回、3列目2回、そしてアンダー1回。

センター経験こそありますが、数字だけ見れば「2列目の人」です。
ポジションでいえば堀未央奈と秋元真夏の間ぐらいでしょうか。
最後まで「エース」やそれに次ぐ「エース格」(フロント固定でセンター候補ぐらいの意味で使っています)になることはありませんでした。

ストレートに言えば「アイドルとしての人気」ではよだやまに及ばなかった。
まあそのふたりは握手会場の並びも写真集売上でもグループ史上屈指ですけれど。

それでも乃木坂ファンの多くは彼女を「2列目の人」と呼ぶことに違和感を感じるのではないでしょうか。
なぜならそれだけの存在感を示し続け、グループに多くのものを残したからです。

そもそも久保ちゃんは「乃木坂のエース」になりたかったのでしょうか。
その夢を諦めてはいなかったように思います。32ndでWセンターに選ばれた時にもそれが窺えるコメントをしていましたし。

でも、彼女にはもっとなりたいものがありました。

「先輩たちみたいになりたい」
久保ちゃんはこの言葉を本当に何度も何度も口にしてきました。

そして、その夢はかなった。

大園桃子の卒業で終わった「よだももとくぼしたの物語」。(与田祐希卒コンという夢のようなエピローグがありましたが)
32ndシングルのWセンターで終わった「くぼしたの物語」。

「3期生のエース」から「乃木坂のエース」へと至る、大河と呼ぶにふさわしい物語でした。

そのふたつが終わってもなお続いた「久保史緒里の物語」。

それは「先輩たちみたいな人」になるまでの9年間の軌跡だったのです。

彼女はいかにしてそこに辿り着いたのか。次の記事ではそれを書きたいと思います。


続きます。



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