ロスジェネはえてしてこだわりすぎる

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2021年はセイコーの創業140周年だそうです。
その記念限定モデルとしてキングセイコー復刻版が発売されました。

キングセイコーとは、その歴史


キングセイコー(以下「KS」)。
セイコーが1961年から1975年まで生産していたブランド。

高級時計ですが位置づけとしてはグランドセイコー(以下「GS」)に次ぐ2番手。
スマホのスペックっぽい言い方をすれば「ハイエンド」のGS、「ミドルハイ」のKSといったところでしょうか。

そして例のややこしい「諏訪だ亀戸だ」の話(製造拠点の話です)をするとGSは諏訪、KSは亀戸だったりするのでライバルっぽいのですが、これはスタート当初だけ。後に諏訪はKSを出し亀戸もGSを出すというなんだか節操のない感じになります。

今回の復刻版のデザインベースはそのセカンドモデル、通称「KSK」。
このモデルから時刻合わせの際に秒針が止まるハック機能=秒針規制機能が搭載されたため「キングセイコー規制付き」で「KSK」だそうです。

ムーブメントの番号を取って「44KS」とも呼ばれます…というかこちらの方が一般的だと思います。(個人的にはKSKという呼び名は知りませんでした)

一時期アンティーク市場でこれのオリジナルモデルを探していました。

とりあえずGSファーストに憧れて探し始めるものの、値段の高さと状態のいい個体の少なさに早々にめげてしまいました。次にGSの歴代モデルを物色するうちに「あれ?これってデザイン的にはほとんど同じじゃないか?しかも高級時計らしい…」とKSの存在に気づくという流れ。

これ、セイコーアンティークに手を出す人のあるあるじゃないかと思います。

私がKSの中でも特に気に入っていたのが今回のベースとなったセカンドモデルです。

GSではない、だがそこがいい


ちなみにKSのファーストモデルはインデックスがのっぺりして幅が広くラグもひょろっとしていて個人的にあまり好みではないのですが、KSKは高級感のある細くて高さのあるインデックスに堂々たるラグ。GSのセカンドモデル「セルフデーター(別名57GS)」にデザイン的にはかなり近い、というか正直ほぼ同じだと思います笑

それを復刻した今回のモデル。

SDKA001


最大の特徴は12時位置のインデックス。
2本のバーインデックスで山形を挟んだ「W」のような形状。そして天面に施されたギザギザ模様「ライターカット」。どちらもKSKでしか見られないぐらい独特な意匠です。(すなわち57GSとの最大の違いでもあります)


凄く細かいことを言うと、私の知る限りではこのインデックスデザインは44KSの前期型で本来はデイト表示なしかと思います(デイトありの後期型は通常の2本バーインデックス)。オリジナルとはちょっと違いますが、まあいいとこ取りということでしょう。

立体的で美しいインデックスに多面カットの太い時分針、さらに堂々としたラグ。はっきり段のついたステップベゼルも美しい。アンティークでよく見る「Seiko」ロゴの尾錠もいいですね。そして裏蓋にはオリジナルと同じ盾マークのメダリオンが黄金色に輝いています。

全体になかなかアンティークセイコー好きをくすぐるデザインになっていますし、写真で見る限りは質感も高そうです。

これ、かなりいい。

ケース、針、インデックス。
いずれも現在の技術でキレキレに仕上げられており、当時のデザイナーさんが夢見た姿の完成形という印象を受けます。


それ以外のスペックとしては、風防はボックス型サファイヤクリスタルに5気圧日常強化防水。
サイズはオリジナルより若干大きい厚さ11.4 ㎜、横38.1 ㎜、縦44.7 ㎜。

ムーブメントは6L35。プレザージュのごく一部の限定モデルにだけ搭載されてきた薄型のキャリバーでパワーリザーブは45時間です。
オリジナルは手巻きなのにこちらは自動巻きなのが惜しい。
まあ要するに現状セイコーにはミドルハイの手巻きムーブメントがないということなのでしょう。

そして3,000本の数量限定となっています。

まとめと価格



上で書いたように外装的には非常にクオリティが高く、ほぼ文句なし。
あえて言うならオリジナルを踏まえノンデイトにした方が良いかな、ぐらいかと。

あとは「キングセイコー」の名前をそのまま使ったのもいいですね。私が国産クロノグラフアニバーサリーモデルの時に文句を言った甲斐がありました。

ただ…例によって値段が笑

定価は385,000円(税込、以下同じ)。
流通限定で値引きなし。ポイント10倍で実質346,500円。

これだと機械式GSとの価格差が小さすぎなんですよね。

現行で最安値のSBGR251はメタルブレスで440,000円。
でも流通限定じゃないので2割引きで実勢352,000円。ポイント10倍で316,800円。
実勢価格で逆転してしまいます。

GSに迫るクオリティでGSよりだいぶ安い、がKSのアイデンティティであり矜持なのでは?

「この値段ならGS買うわ」と言われない値付けであるべき。
わざわざムーブメントも違うものにしているんだし、しかも精度もパワーリザーブも下位のムーブメントなわけですし。

税込297,000円とか、アンダー30万円の値付けにすればインパクトがあったのに。
せめて流通限定なしで2割引きにしておけば。

歴史的価値とかインデックスデザインのレア度という意味ではなかなか良いのですが、一般層向けとしては価格訴求力が弱いかと。

結局、KSであること自体に価値を見出す人向けのプロダクトのように思います。

個人的には好きなんですけどね。



2020年1月に復活した機械式アルピニスト。

シリーズ名としては1960年代からありますが、そのスタイルが確立したのは1995年発売のSVCF005/007/009。それ以降はサイズやムーブメントは変わったもののデザインエッセンスは四半世紀の間ほぼ不変。

最大の特徴はインナーベゼルの簡易方位計。そして偶数時はアラビア数字、奇数時はくさび型が交互に並ぶいわゆる飛びアラビア数字のインデックスにコブラ針です。

マニアの間での異名は「和製エクスプローラー」。

アウトドアウォッチという出自やコブラ針(むこうはベンツ針ですが)と飛びアラビア数字インデックス(むこうは3・6・9ですが)がロレックス「エクスプローラー(以下「エク1」)」を思わせるというのがその由来です。

リンク先記事にその歴史や特徴を詳しく書いていますのでよろしければご一読ください。

 

そのアルピニストに、25年目にして初めてデザインバリエーションが登場しました。
一言でいえばシンプル版アルピニスト。マニアとしては「あれ、これ本気でエク1に寄せてきたんじゃ?」と思わざるを得ません笑

標準モデルからの変更点

1月に出たSBDC087/089/091/093(便宜上、以下「標準モデル」)との変更点は以下の通りです。

まず一番目につくのが簡易方位計ならびにそれを操作する4時位置のリューズがなくなったこと。アルピニストのアイデンティティである簡易方位計を手放すという思い切った変更です。

そしてさらに思い切ったのが今回発表された3モデルすべてが岩肌のようなざらつきを表現したグラデーションダイヤルというラインナップ。以前に紹介したオリエントスターアウトドアのRK-AU0206Bに似ていますね。

 
さらに細かく見ていくと、インデックスがアプライドから退色ベージュのプリントに。外周もドット夜光以外退色ベージュ。外周の細かい秒目盛りもなくなりました。

デイト表示は黒地に白文字(標準モデルと逆)でサイクロップスレンズもなし。
3時位置のリューズガードもなくなっていますね。

とにかく全体にシンプルになりました。

その分、厚さ 12.9 ㎜、横 38 ㎜、縦 46 ㎜とサイズがコンパクトになっています(ちなみに標準モデルは厚さ 13.2 ㎜、横 39.5 ㎜、縦 46.4 ㎜)。現行機械式プロスペックスでは最小となる38mm径が嬉しいですね。

それ以外の基本スペックは標準モデルとほぼ同じ。
おなじみ70時間パワーリザーブの6R35ムーブメントに20気圧防水、風防はサファイヤクリスタルで裏蓋スケルトン。そしてレザーベルトモデルはDバックル標準装備となっています。例によって全モデル流通限定=値引きなしです。

SBDC115

標準モデルでは一番人気(と思われる)グリーン、そのグラデーションダイヤル。あちらと同様に針とSEIKOマークはゴールド。こちらはメタルブレスを装備。

SBDC117

ブルーグラデーションダイヤルに同色のレザーベルト。針とSEIKOマークはシルバー。

SBDC119

ブラックグラデーションダイヤルに同色のレザーベルト。針とSEIKOマークはシルバー。

凄くいい、だからこそ気になる


下のまとめで改めて書きますが、いい時計だと思います。

ただ…個人的には色々惜しい。

まず、インデックスがプリントなこと。

コスト削減なんですかねぇ。ここは頑張りどころだったと思うんですが。標準モデルと同じアプライドインデックス使えばいいのに。使いまわしで済むんだし。

まあ無理やり好意的に解釈すればヴィンテージのエク1もプリントインデックスですからそれに寄せたと言えなくもない笑

ただ、この時計ではインデックスと外周がヴィンテージテイストのベージュ。
そして夜光は針と外周上のドットで、それは白なんですよね。

ん~、なんかちぐはぐに感じます。
夜光が退色してベージュになる方が自然じゃないでしょうか。

さらに言えばブラックとブルー文字盤は針とSEIKOマークがシルバーなのも気になります。ここはグリーンと同じようにゴールドにしてベージュのプリントと色調を合わせるべきなのでは。

そして誰もが思うことでしょうが、なぜプレーンなダイヤルがない?デフォあっての変わり文字盤でしょうが。

オリエントスターアウトドアは格好いいしこれも実物はかなり良さそうです。ただ、まず普通のやつをくれまいか。

あとはリューズガードも残してほしかったですね。

 

今後のバリエーションとして期待したいのは以下のふたつ。

まずはエクスプローラーっぽくすることに全振りしたバージョン。

普通のブラック文字盤に現行セイコー5と同じ「フチありアプライド」インデックスでエク1っぽく。当然インデックスのフチと針とSEIKOマークはすべてシルバー。であればリューズガードもなしのままで。メタルブレス。
インデックスと外周のプリントと夜光はどちらも白で。これをどちらも退色ベージュにした限定モデルとか出したらめちゃめちゃ売れそう笑

続いてアルピニストの色を強く残すならこんな感じでしょうか。

ブラック文字盤で標準モデルと同じアプライドインデックス(フチだけでなく全面)。インデックスのフチと針とSEIKOマークはすべてシルバーでこちらはリューズガードあり。メタルブレス。
インデックスと外周のプリントと夜光はどちらも白で、細かい秒目盛りも復活。

どちらも見てみたいけど、特に前者の「全力エク1」は本気でやってくれないかなあ。

セイコーさん、アイディア料は現物支給でオーケーですよ笑


価格とまとめ


定価は標準モデルから5,500円(税込、以下同じ)安い設定になり実勢でメタルブレスが79,200円、レザーベルトが77,000円。実質はポイント10倍でそれぞれ71,280円と69,300円。

上ではぶつくさ文句を言っていますが「アルピニスト」の名を冠した時計であること、そして「和製エクスプローラー」というかねてからの愛称に一歩近づいたデザイン変更であることを考えるとどうしても色々言いたくなるってだけです。

その辺の思惑を抜きにすると悪くない…どころか優秀なフィールドウォッチだと思います。

70時間パワーリザーブの6R35ムーブメント搭載機では最安値。
そして細腕さん待望の38mm径。

この2点だけでも高く評価したいですし、加えて20気圧防水ですから使い勝手としては抜群にいい。(その意味では文字盤のクセだけがちょっと気になりますが)

標準モデルも仕上げが良かったので、恐らくこちらも価格以上の仕上げなのでしょう。時計単体としては魅力十分です。

ましてこの加工文字盤に魅力を感じる人であれば強くお勧めできます。

以前に紹介したオリエントスターアウトドアや、そこでも取り上げたハミルトン「カーキフィールド」あたりとともに、アンダー10万円のフィールドウォッチとして非常に有力な選択肢だと思います。





前回に続きオリエントの話です。

今回取り上げるのは「オリエントスター」。無印「オリエント」がエントリークラスであればハイエンドに相当します。とはいえ価格帯は抑えられており多くのモデルで定価で10万円前後を保っており、実勢ではアンダー10万円なのが嬉しいところ。

実はかつてこの上に「ロイヤルオリエント」という「グランドセイコー」や「ザ・シチズン」に相当する最上位ラインが存在したのですが記事作成現在は生産されていません。

そのオリエントスターのスポーツコレクション内のアウトドア。

と書くとなんだかよくわからないですが笑、カテゴライズすれば「フィールドウォッチ」でしょうか。フィールドウォッチに明確な定義はありませんが、ざっくり言うとミリタリーウォッチ由来のデザイン性を持った見易くタフで使いやすい時計。視認性、堅牢性、防水性、装着感に優れているものが多いです。

教科書通りの高い視認性


 

これ、めちゃめちゃ格好よくないですか。

このザラリとした文字盤。
公式サイトによれば「文字板に細かいラメを施すことで、石の表面のようにザラついた風合いに仕上げた」それに、退色ベージュのインデックスと針。

マットな文字盤に3・6・9・12が大きめアラビア数字のインデックス、太い針にシンプルなケースと教科書通りの高い視認性。

ベゼル幅も薄め=ダイヤルが大きめでさらに逆台形のビッグクラウン(大型リューズ)なのでなかなか存在感のある時計だと思います。

バリエーションは7種類。

RK-AU0206B

冒頭で取り上げたザラリとした文字盤が特徴的なモデル。退色ベージュインデックスに黒メッキケース、ベージュのNATOベルト。替えで黒のNATOも付属。

RK-AU0207L

ネイビー文字盤でインデックスは白。写真ではこれだけサンレイ仕上げの文字盤に見えます(他はマット)が実際のところはどうなんでしょうか。黒ケース、ブルーと黒のNATOベルト。

RK-AU0208E

カーキ文字盤にベージュインデックス、こげ茶のステッチレザーベルトとアウトドア感満載のカラーリング。ケースは黒。

RK-AU0209N

0208Eの文字盤をブラウンに変更したもの。

RK-AU0210B

最もプレーンなモデル。黒文字版に白インデックス、標準ケース(メッキなし)で黒のレザーベルト。

RK-AU0211L

0210Bの文字盤をネイビーに、ベルトをこげ茶に変更したもの。

RK-AU0212S

文字盤もインデックスもベージュでケースが黒、こげ茶のレザーベルト。プレステージショップ限定モデル。



スペックと価格


パワーリザーブは50時間。ダイヤル上にはオリエントスターこだわりのパワーリザーブ表示もあります。サファイヤクリスタルの風防に10気圧防水と実用面も充実。そして裏蓋スケルトン。レザーベルトモデルはDバックルが標準装備です。

サイズは厚さ12.1 ㎜、横41 ㎜、縦49 ㎜。縦が50mm未満ですし細腕さんでも問題はないでしょう。NATOベルトであればなおさらです。

まあ個人的にはもう少し小さい方がいいのですが、オリエントはあんまりアンダー40mmの時計を作らないですね。これで38mmか36mm径だったら痺れるのですが…
あとは欲を言えば防水性能が20気圧欲しかったところ。
 
デザイン的にはsinn856とか556のアラビアインデックスモデルを思わせます。アラビアの位置がもっと中央寄りであればそっくり。

そしてカーキ文字盤にレザーベルトの0208EはセイコーアルピニストSBDC091を連想させますね。実際には前者は力強く、後者は凝縮感のあるデザインとキャラクターが違うのですが。

フィールドウォッチ、という意味でのライバルは価格帯含めハミルトンのカーキフィールドAUTOあたりでしょうか。
こちらのアドバンテージは80時間というロングパワーリザーブ。あとはサイズのバリエーションが38mmから44mmまで豊富ですね。
価格はベースモデルの0210Bと0211Lが74,800円(税込、以下同じ)、それ以外が85,800円。実勢価格は2割引きで59,840円と68,600円、実質価格はポイント10倍として53,856円と61,740円。

例外として0212Sはプレステージショップ限定モデル(セイコーでいうところの流通限定)で値引きなしですので実勢85,800円の実質77,220円となります。

もう一声値段が安ければという気はしますね。
黒メッキのモデルで実質5万円台に収めてほしかったところ。NATOモデルは替えベルトなしでもう3,000円安くとか。

まあなんやかや言いましたがこの無骨なデザインは好きですね。

個人的に選ぶならやはり0206Bの文字盤一択ですが、プレーンなRK-AU0210Bは汎用性も高く初めての機械式時計としても良さそうです。





オリエント。
一言でいえばセイコー、シチズン、カシオに続く日本第4の腕時計メーカーです。

いや正確に言うとセイコーグループの中核企業であるセイコーエプソンの1ブランドだったり(事業統合されているので)と色々ややこしい話があるのですが。そこを書くと亀戸だ諏訪だとセイコーの歴史の話までなってしまうので今回は省略します(いずれGSの記事を書く時にでも)

まあ家電量販店に行って日本製の腕時計を探せば大抵の店舗で上に書いた3社に次ぐ売り場を確保しているでしょう。

メイドインジャパンの機械式腕時計を探すならセイコーかオリエント。安さを求めるのであればオリエント。そしてもうひとつ、個性を求める場合もオリエント。

個人的には結構好きです。

繰り返しになりますがとにかくクセが強い、そして安い。

創業は1950年。今年でちょうど70周年です。
それを記念して2020年3月に復刻されたのが「キングダイバー」。

インナーベゼルにブロードアロー


初出は1965年。

最大の特徴はインナーベゼル(風防の内側にあるベゼル)。力強いアロー針も含め、個人的にはロンジン「レジェンドダイバー」を思い出します。

インナーベゼル自体がクラシカルな意匠ですよね。
現行でパッと思いつくのは他にIWC「アクアタイマー」ぐらい。ちなみにアクアタイマーの1stモデルはバーインデックスでキングダイバーに近いイメージですが、1967年初出なので実はキングダイバーの方が先に出てます。現行はスマートなデザインでリューズも2時4時ではなく3時9時なのでちょっと印象が違いますが。
あとは6時位置の湾曲した曜日表示。日付とは別の場所。その上に「22」と石の数が書かれているのもアンティークっぽい。オリジナルは25石なので数が違うのはご愛敬です。

意匠的にはオリジナルの雰囲気をかなり忠実に踏襲しています。
相違点…というかブラッシュアップされたのは平面だった針が2面になったこと、インデックスがエンボスからアプライドになったこと。質感向上ですね。


それ以外ではサイドの処理とかラグの長さといったケースまわりのつくりがちょっと違うぐらいでしょうか。

RN-AA0D11B

ブラックダイヤル。オリジナルカラーはこれですね。モデル名末尾のアルファベットは文字盤カラーを表しているようです。限定1,000本。

RN-AA0D12R

深い色味のボルドーっぽいレッドダイヤル、ブラックベゼル。ちょっと特殊な組み合わせですね。限定500本。



RN-AA0D13E

グリーンダイヤル。こちらのベゼルはグリーン…だと思います。末尾の「E」はエメラルドかな?限定500本。


RN-AA0D14G

ゴールドグラデーションダイヤル。「ジャガーフォーカス」と呼ぶそうです。さらにブロンズめっきのケースにレザーベルト。限定1,000本。



3月に出した復刻が好評だったようで、7月にほぼ同じものが再度発売されました。
違いは曜日表示が英語なことだけみたいですね。いや限定の再発を出すのは禁じ手でしょう。でもここまですぐだとむしろ潔い気がするしそんな何でもありなところも嫌いじゃない笑

RN-AA0D01B ブラックダイヤル。限定1,500本。
RN-AA0D02R レッドダイヤル。限定500本。
RN-AA0D03E グリーンダイヤル。限定700本。

なぜに後に出た方が通番が若いのかは理解に苦しみますが笑
せっかくキングダイバーを持つならクラシカルな漢字の曜日表示がいいような気もしますが、オリジナルも海外モデルは当然英語表示だったので別に復刻モデルとしての価値を損ねるものではないかと。

スペックと価格


サイズは厚さ14 ㎜、横43.8 ㎜、縦50 ㎜とやや大きめ。ただオリジナルも横43 mmなので幅はそれほど変わりません。写真を比較する限りでは厚みはちょっと増していそうです。

パワーリザーブ40時間。20気圧防水で雨の日も気にせずガンガン使えます。ISO規格準拠のダイバーズではありません。そのためカテゴリは「3針」にしています。


これで実勢価格アンダー4万円なんですよ。

定価49,500円(税込、以下同じ)、実勢価格は2割引きで39,600円。ポイント10倍の店を選べば実質35,640円。

安いなあ。

諸々ディスコンして安価なモデルが消えつつある機械式セイコーダイバーだと一番安くても実勢で5万強のサムライSBDY009とかですから。
むしろ値段的にはセイコー5が比較対象かな。

まあISO規格のダイバーズウォッチじゃないとかツッコミどころはありますが、この値段で歴史的モデルの復刻を手にできるんですから、興味があれば買いです。

個人的に1本選ぶとしたらやはりオリジナルに近いRN-AA0D11Bかな。




ROUND1,FIGHT!


日本国内正規販売開始からもうじき1周年を迎えるセイコー5。
先日スムースベゼルを取り上げたばかりですが、早くも次の展開が来ました。

ジョジョ、ブライアン・メイに続くコラボ。
今回のお相手は「ストリートファイターⅤ」です。



マンガ、ミュージシャン、そしてゲーム。

いずれも(程度の差こそあれ)世界中にファンがいるものをテーマにしているのが見て取れますね。

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基本的な構成要素はジョジョの時と同じ。

機能面はベースモデルと同様で、ムーブメントは4R36。10気圧防水にハードレックス風防で裏蓋はスケルトン。そしてケースと針の形状も同じですね。

ベゼルと文字盤、インデックスとベルトに個々のキャラクターのビジュアル・特性に合わせたモチーフを取り入れたデザインがなされています。そして裏蓋には「ストⅤ」ロゴと各キャラクターの必殺技コマンド入り。

ジョジョ同様、今回もなかなかに奇抜なデザインやカラーリングです。
自分の服装では普段使いできそうなのはリュウと春麗ぐらいかな。


各モデルの特徴


リュウ SBSA079



最も標準的なダイバーズウォッチに近いデザイン。ベースカラーは白で文字盤とファブリックのベルトは道着っぽい表面。
そして最大の特徴であるベゼルの荒らし加工、さらに9時位置には風林火山を簡略化したマークがあります。

春麗 SBSA077



ブルーで統一された全体にエレガントなデザイン。ジョジョの方のコラボにいそう笑
12時位置の意匠、そして宝石っぽいインデックスを外周から離して配置しているのもよりスマートに見せようという配慮でしょう。ベゼルのローマ数字も珍しい、というか1~12の数字なので経過時間計測用ではなくもはやインデックスの役割ですね。

ケン SBSA080



リュウ同様に標準的なダイバーズデザインに近いのですが赤黒金というカラーリングと文字盤上の赤いラインにより若干禍々しい雰囲気がありますね笑

ガイル SBSA081



アースカラー、カモフラ文字盤、6時位置のワッペンに9時位置のドッグタグと、詰め込み過ぎではと思うほどミリタリー感満載。
アラビアインデックスとカウントダウンベゼルは良いですね。

ブランカ SBSA083



グリーンにオレンジとイエローを合わせたまとまりのあるカラーリング。NATOストラップの先端には「ブランカちゃん」。
こちらのベゼルはもはや完全にデザインパーツで目盛りもありません笑

ザンギエフ SBSA084



こちらは赤金黄色という極めて押しの強いカラーリング。6・9・12がビッグアラビアインデックスなのがセイコーには珍しいですね。このモデルだけデイデイトにサイクロップスレンズがついています。

価格と気になるモデル


2020年9月26日発売、限定各9,999本。

ジョジョは各1,000本だったのに多いな笑
でもブライアン・メイなんて9,000本で予約完売だったみたいですからね。

価格は一律で51,700円(税込、以下同じ)。これもまた流通限定なので値引きなし、ポイント還元率は10倍で実質46,530円。ジョジョと同じですね。

ストリートファイターファンでこの記事をご覧いただいている方のために書いておきますが、この値段はまあまあ妥当、っていうところです。

ベースとなったモデルが35,000円前後なのですが、大枠以外のデザインはすべて変更して個別パーツを新規作成し、なおかつライセンス料も払っているでしょうから+17,000円は「まあこんなもんかな」って感じです。

当たり前なんですがコラボ相手の愛好家を対象にしたコレクターズアイテム。
極端な言い方をすれば時計好きはハナから相手にしていない製品です笑

でも普段腕時計にはそんなに興味がない人に売れるものを作るのって冷静に考えれば凄くいいことですよね。

ジョジョもブライアン・メイもビジネス的には大成功でしょう。

これでセイコーさんが潤って、結果我々腕時計マニアが好む時計を安い値段で出してくれれば何の文句もないのですが、逆に最近のGSやプロスペックスは強気の値付けが多いのが気になります。


個人的にストリートファイターには特に思い入れがないので買う買わないまでのモチベーションはないのですが、いくつか興味を惹かれるモデルがあります。

リュウのベゼルの荒らし加工。
ガイルのアラビアインデックス。104とかオータヴィアっぽいですね。
そしてザンギエフのビッグアラビア。
この3つについては一般的なカラーリング、黒ベゼル黒ダイヤルとかペプシでも見てみたいです。正直現時点では可能性は極めて低いと思いますが、こういったコラボモデルでの新たなデザイン要素を標準モデルに還元してくれたら嬉しいですね。

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