ロスジェネはえてしてこだわりすぎる

カテゴリ: AKB48



※ゴリゴリの乃木オタが書いている文章ですので、AKB48のメンバー、楽曲、歴史その他について誤認等あるかもしれませんがどうぞご容赦ください
※※メンバー名敬称略(卒業生含む)

前の記事ではこの昇格ライブで私が感じた川村結衣の凄さを書きました。

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揃わなかった5人


この記事は配信で観たDAY2の夜公演に関するものですが、実はDAY1の夜公演は現地で観ています。

DAY1はキャリア2年半にも満たない19期生が、さらに若い後輩たちを引っ張っている「明るく楽しく未来を感じさせる」、非常に「正しい」昇格記念ライブでした。

しかし。

19期生たちにはただの正しい昇格記念ライブでは終わらせられない理由がありました。

19期生、5人

「顔面重要文化財」かつ全力アイドル。
オールドルーキーゆえの覚悟を感じさせる伊藤百花(いとう・ももか)さん。

山本彩を思わせるビジュアルに高い音楽性。そこにド天然キャラというギャップ。
いわゆる「黙ってりゃ美人」奥本カイリ(おくもと・かいり)さん。

大人しくて引っ込み思案。
「守ってあげたい」見た目の内に熱いハートを秘めた川村結衣(かわむら・ゆい)さん。

和風美少女然としたビジュアル、長い手足を自在に操るダンス。
未来そのものの最年少、白鳥沙怜(しらとり・さり)さん。

オールラウンダーにして釣り師、そして魚がさばけるという意外性。
花田藍衣(はなだ・めい)さん。

私が思う彼女たちの素晴らしさは「バラバラの個性を持った5人が並んだ時の最強感」
(余談ですがこれはひとつ上の18期の「スタイルが良く体育会系のスピリットを持った一枚岩の8人」と美しい対照をなしていました)

それなのに。

この昇格記念ライブで5人が並ぶ姿を見ることは叶いませんでした

ライブの開催が発表されたのは2026年4月4日。
それに先立つ3月5日には白鳥沙怜が卒業を発表
5月に卒業公演を行ない、昇格記念ライブは最終日最終公演のみ出演。それもスポット参加とアナウンスされました。

それだけでは終わりません。
5月1日には花田藍衣さんが活動休止。そして6月23日に運営が彼女との契約を解除したと発表し激震が走ります。

ここから昇格記念ライブまで3週間足らず。

もちろん内部のことはわかりませんが、メンバーたちに動揺がなかったとは考えにくい。
それでもいともも、カイリ、かわゆいの3人は、後輩たちと力を合わせて明るく楽しいライブを3公演見せてくれました。

そして迎えた最終公演。

それまでとは明らかに別物で、遥かに感動的なライブでした。

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とても素敵な綺麗事を


最終公演がなぜあれほど感動的だったのか。

少し遠回りになりますがその前提から。

私はAKB48の根幹、本質は「序列争い」だと考えています。

もちろん秋元系に限らずありとあらゆるアイドルが接触イベントを開催し、その「完売」や「並び」の状況で順位が視覚化される現在においてそれはいわば「当たり前」のもの。
もっと言えばアイドルに限らずどこにでも存在し、例えばチームスポーツにおける「レギュラー争い」「エース争い」はファンにとってひとつの楽しみでもあります。

しかしAKB48の特異性はそれこそを「エンタテインメントの中心に据えている」こと。

恐らく当初は秋元康をはじめとする大人たちもそれ=序列争い=メンバー同士の切磋琢磨を「美しいもの」として描き出す意思はあったのでしょう。(後述しますがそれを題材にした数多くの名曲がありますから)

しかしいつしかより刺激がある方に、ビジネスになる方に、数字が取れる方に流れた

序列争いを「総選挙」と名づけてファンから搾り取る巨大イベント化。
そして悶え苦しむメンバーたちの姿を「ドキュメンタリー映画」として公開。

私にはそれが「露悪的な残酷ショー」に見えました。

話を19期コン最終公演に戻します。

主役はもちろん白鳥沙怜でした。

その和風美少女然としたビジュアルと長い手足を活かしたダンスがステージ上で一層輝く彼女。
個人的にはいずれ日向坂46の金村美玖のように成長するのではないかと期待していました。

早すぎた。
彼女の姿を観ながら、そんな言葉がよぎります。

握手&ミーグリの完売はベテランが圧倒的に有利(らしい)AKB。

さりいもかなり苦戦したようです。
ましてや最年少。「若すぎる」メンバーを推すことに心理的抵抗を感じるファンもいるでしょうし「対応の良さ」という面ではある程度年齢が上な方が当然有利です。

若すぎるゆえに完売状況で苦戦した。それは卒業を決めたひとつの理由だったかもしれません。
だけど逸材だから中学1年生で合格した。いや、してしまった。

これまで数限りなく繰り返されてきたであろう残酷なパラドックス

もう少し加入時の年齢が上だったら。例えば彼女がもし高校1年生で合格していたら。
そして進路を決めるまでの間だけでも目一杯活動できていたら。
意味のない感傷と知りつつ、そんなことを考えてしまいます。

この日のセットリストには上で書いた「メンバー間の切磋琢磨を題材にした名曲」が数多く含まれていました。

『夢へのルート』『チャンスの順番』『手をつなぎながら』。

そしてアンコールで歌われた『初日』と『少女たちよ』
さほどAKBに詳しくない私でさえこの2曲のイントロが流れてくるだけでウルっときます

切磋琢磨を、序列争いを美しいものとして描く。

 夢は汗の中に ゆっくりと咲く白い花
 少女たちよ もうすぐ夜明けが来る 夢の未来はこれから始まる

そんな「綺麗事」を白鳥沙怜が、まさに今日「舞台から=序列闘争から降りる」彼女が歌う
そしてその場にいる誰よりもキラッキラの笑顔で輝いているという、もうひとつのパラドックス。
(『初日』ラスサビの「夢は」で掲げた手を握りしめるところ。そこまでの3公演ではいとももだったその部分でさりいが抜かれたのは鳥肌ものでした)

きっとこのセトリを決めた誰かも、舞台に立ったさりいをはじめとする19期生たちも後輩たちも、これがショーでありビジネスであると知りつつも「綺麗事」を信じているのでしょう。

序列争いの勝者も敗者も。
努力が報われた者も報われなかった者も。
夢をかなえた者も志半ばでここを去る者も。

いつの日か振り返ればきっと、美しき日々だったと思う
私たちの流した汗と涙は、嘘じゃない。

そんな素敵な綺麗事を




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ひとつ前の記事で私が川村結衣さんのファンになったいきさつを書きましたが、こちらでは彼女が出演した19期生昇格記念ライブについて。

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大きなひと区切りにしてけっこう一期一会


まず大前提としてAKB48における昇格記念ライブの位置づけについて簡単に。

AKBはオーディションに合格しても「研究生」という肩書きからのスタート
そこからレッスンや日々の公演でスキルを磨き、一定のレベルに達した者だけが「正規メンバー」に昇格するというシステムになっています。(近年は同期全員が同時に昇格というケースが多いようですが)

その「昇格」を記念して行われるのがこの昇格記念ライブ。

イメージとしては乃木坂でいうところの「期別ライブ」に近いのですが、乃木坂では「新参者」「スタ誕ライブ」に加え9thや11thバスラでの期別コンDAY等、なんやかやで期別ライブがたびたびありますし、そもそも期別冠番組があるので「別働隊」として同期だけで活動する機会が多い。

それに対しAKBではそのような機会はさほど多くありません。
「研究生公演」というものもあるのですが、19期生として合格したのは5人でしたので同期だけでは人数が足りず先輩と一緒の出演でした。

つまりAKBにおいて「自分たちの代が主役となるライブ」って基本、この昇格記念コンサートだけなのです。(お手伝いとして後輩も参加するので純粋な期別ライブではありませんが)

そのためメンバーにとっては大きなひと区切り、そして同時にけっこう一期一会という特別なライブなのです。

セットリストはこちら。

Overture
01. ギンガムチェック(19期)
02. 快速と動体視力(19期、20期)
03. あの夏の防波堤(ALL)
04. Seventeen(ALL)
05. 夢へのルート(ALL)
06. 365日の紙飛行機(19期)
07. 初恋に似てる(20期、21期)

<ソロ&ユニットコーナー>
08. 虫のバラード(奥本カイリ)
09. それでも好きだよ(川村結衣)
10. 大人ジェリービーンズ(伊藤百花)
11. 泣きながら微笑んで(白鳥沙怜)
12. てもでもの涙(奥本カイリ、近藤沙樹)
13. 永遠プレッシャー(センター:川村結衣、大賀彩姫、丸山ひなた、田中沙友利、森川優、渡邉葵心)
14. ツンデレ!(伊藤百花、牧戸愛茉、白鳥沙怜)

15. 涙はいつの日か(19期、20期、白鳥沙怜)
16. Only today(19期、20期、森川優、白鳥沙怜)
17. さよならクロール(20期、21期)
18. そんなに好きだったら(20期、21期)
19. 行くぜっ! 怪盗少女(19期)
20. 君のことが好きだから(20期、21期)
21. 涙売りの少女(19期、20期)
22. チャンスの順番(21期)
23. PARTYが始まるよ(19期、20期)
24. 手をつなぎながら(19期、20期、田中沙友利、渡邉葵心)
25. 単!サイ!ボーグ(19期、近藤沙樹、白鳥沙怜)
26. 名残り桜(19期、20期、田中沙友利、渡邉葵心)
27. 遠くにいても(ALL、白鳥沙怜)

EN
EN1. 初日(ALL、白鳥沙怜)
EN2. 転がる石になれ(ALL、白鳥沙怜)
EN3. 少女たちよ(ALL、白鳥沙怜)

WEN
WEN1. ギンガムチェック(ALL、白鳥沙怜)

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川村結衣のスペシャリティ


19期生それぞれにとって今回最大の見せ場だったのはソロとユニットコーナー。

メンバー自身によるというその選曲でかわゆいが選んだのは『それでも好きだよ』『ラッパ練習中』(DAY1で披露)そして『永遠プレッシャー』。

凄いな
だってさっしーとまゆゆとぱるるですよ。

ヘタレクイーンにして稀代のトリックスター指原莉乃。
元祖AIアイドル(当時は「CGアイドル」と呼ばれていましたね)渡辺麻友。
元祖「塩対応」島崎遥香。

3人ともAKBの歴史に刻まれる唯一無二の存在です。

その代表曲をかわゆいは実に「あっけらかんと」やってのけました。

「モノマネ」でも「コピー」でも「パロディ」でもない。
もちろん「何をやってもかわゆいはかわゆいでしかない」というのとも全然違う。

「まるで自分の曲であるかのように」パフォーマンスして見せたのです。
…まあ夜の部の『永遠プレッシャー』はかなり「困り眉」してたのでぱるるには引っ張られていた気がしますが笑

私が過去にこれと同種の能力を感じたのは、乃木坂46の筒井あやめただひとり

彼女については2023年の11thバスラの記事でこんなことを書いています。

 『思い出ファースト』は筒井あやめ!
 また定義が曖昧な言葉を使ってしまいますが、彼女にはセンター適性あると思うんですよね。
 あやめんのそれは楽曲を「自分のものに」ではなく自分のものの「ように」してしまう力かと。だって3期のスペシャルな曲ですよ。大園桃子というアイコンと分かちがたく結びついた曲をその呪縛とは別のところで鳴らせるというのは、やはり特別な能力でしょう。



この2日間でのかわゆいも、全然バラバラの個性を持った3人のアイコンの楽曲をその呪縛とは別のところで鳴らしてみせました。

恐らく楽曲の中のどこか(歌詞であれ曲全体のイメージであれ衣装であれ)に自分と通ずる部分を見出すのが抜群に上手いのでしょう。

どうしてもオリジナルの残像が残るのは世代交代グループアイドルの定め。
それゆえファンに「思い入れのある楽曲」を「なんか違う」と思わせないこの彼女の能力は極めて貴重なものだと思います。

蛇足ですが『行くぜっ!怪盗少女』2番サビ前の「Ah ハ~ん」をフルスイングでやっていたのも良かった。
普段は恥ずかしがり屋な印象のかわゆいですが、ステージ上だとけっこうあざといことも振り切ってやるのが好感持てますね。


続きます。



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「かわゆいはずっと頑張ってた」


正直、AKBは特に好きではありませんでした

いやまあこの書き方をするとだいぶ語弊があります。
時代を席巻していた頃のシングルは全部知っていますし、当時は『AKBINGO!』や『AKB48 SHOW!』という冠番組も観ていました。

でも、メンバーの誰かを特別好きになることはなかったんです。
ライブや握手会に行こうと思ったことも一度もありません。

何より私にとっては清濁併せ呑みながら数のパワーで突っ走る当時の「ガツガツしすぎた」AKBはあまり好みではありませんでした。
当ブログにも「増員」と「作られたストーリーによる炎上」がその方法論だと書いたことがあります。

そして私は「ガツガツしていない」乃木坂46の結成当初からのファンになり、今に至っています

ところが。

そんな私が生まれて初めてAKBメンバーのファンになりました。

それが川村結衣(かわむら・ゆい)さん

2024年3月加入の19期生。
愛称は「かわゆい」。
キャッチコピーは「かわいいのは?(かわゆい!)かわゆいは?(かわいい!)」。言葉の意味はよくわかるけどとにかくすごい自信だな笑

ファンになったのは『AKB48研究生のWOW!!!』(のちに『AKB48のWOW!!!』)を観て。
このAKBの18期19期から毎回3人のメンバーが出演するロケ番組を毎週観ているうちに、気づいたらファンになっていました。

でも実はかわゆいの第一印象は「顔は可愛いけど、苦手なタイプ」でした笑

ロケで先輩にお店に撮影交渉に行ける?と尋ねられても、無言でプルプル首を振っているような。
もじもじウジウジした、いわゆる庇護欲をかき立てる私の苦手なタイプに見えたんです。

いつ頃からその印象が変わったのか、正直憶えていません。

ただ毎週番組を観ているうちに、彼女がそのフワフワポワポワした見た目とは裏腹に内側には熱い心を秘めていることがわかってきました。

そして苦手なことが多いけれども、それでも「変わりたい」「変わらなきゃ」と地道に頑張る姿に心を惹かれたのです。

それは周囲も認めるところとなり、番組最終回では「成長したで賞」に選出されます。

公式Youtubeにおけるわんこそば大食い対決での「かわゆいはずっと頑張ってた」というキャプションが私の感じる彼女の魅力を端的に表しています。



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クリクリの大きい目にぷっくりほっぺ、そしてアヒル口。
誰とも似ていない、非常に特徴ある「お強い」ビジュアル。(くしゃっと笑うと弘中綾香さんに似ていると言われていますが)
2次元っぽいも超えてむしろキャラクター、それもゆるキャラっぽい。

しかしAKB48において握手&ミーグリの完売はベテランが圧倒的に有利らしく、彼女も当初は苦戦を強いられたようです。

2025年の春に高校を卒業。
ここをひとつのきっかけに、彼女は着実に歩みを進めます。

この年はAKB48劇場(キャパ250で日々公演するAKBのホーム)の出演回数が大幅に増え、全メンバーで5本の指に入るほどに。
これによりパフォーマンスが向上し、コアなファンの信頼を勝ち得ることにつながったのではないでしょうか。

それでも正直私は彼女がいわゆる「シアターの女神枠」に収まるのかな、ぐらいにしか思っていませんでした。
劇場を支え、キャリアを重ねるうちに選抜ボーダーラインをウロウロする位の中堅メンバーに落ち着いて、順番が巡ってきたら選抜入りするのだろう(でも定着はしないだろう)と。

しかし、状況は私の予想を遥かに超えるスピードで変わっていきます

2025年12月、他の19期生とともに研究生から正規メンバーへ昇格。
それと時を同じくして2026年1月発売の67thシングルでの初選抜が発表されました。

この時点ではまだ「チャレンジ枠」だったように思います。
正確な数字は見つけられなかったのですが、確か66thの握手&ミーグリ完売数はボーダーラインのやや下ぐらいだったはず。そもそもフル部数設定でもありませんでした。

それでも初選抜を果たしたかわゆいは、ここから目覚ましい活躍を見せます。

初めての歌番組出演。
「令和のニャーKB」に選出。
地元北海道で子供の頃からファンだった日本ハムファイターズ戦のファーストピッチ。
初の19期生期別曲でセンター。
SuyunnのWEBカタログモデル。



Suyunn Summer Collection with.川村結衣(AKB48)


いくつもの夢をかなえ一気に階段を駆け上ります
まさにライジングスター。

そして、自信というものが人をこれほど変えるのでしょうか。
初めて尽くしの目まぐるしい日々の中で、彼女はどんどんその輝きを増していきます。

特にビジュアルの仕上がりが半端ないことになっています。

この動画をご覧いただければ彼女のビジュアルの良さがおわかりいただけるのではないかと。



迎えた67thシングルの完売状況は卒業者を除けば11番手。
堂々の連続選抜を勝ち取ってみせました。


さて。

これまでずっと乃木坂の記事を書いてきた当ブログに、敢えてAKBメンバーである彼女の記事を載せたのには理由があります。

先日行われた19期生の昇格記念コンサートが素晴らしかったから。

どうしてもそのレポが書きたくなったので、まず私が観た理由である川村結衣さんのことから始めてみました。

ということで、続きます。


続き:19期生昇格記念ライブのレポはこちら





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