ロスジェネはえてしてこだわりすぎる

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国産機械式フィールドウォッチの雄、セイコー「アルピニスト」

シリーズ名としては1959年からありますが、そのスタイルが確立したのは1995年発売のSVCF005/007/009です。

デザインエッセンスはそこから30年間ほぼ不変。
最大の特徴はインナーベゼルの簡易方位計。そして偶数時はアラビア数字、奇数時はくさび型が交互に並ぶいわゆる飛びアラビア数字のインデックスにコブラ針です。

マニアの間での異名は「和製エクスプローラー」

こちらの記事でその歴史をまとめていますので、ぜひあわせてご覧ください。

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2020年以降はデザインバリエーションを拡張し、簡易方位計を省いてシンプルにした「アルピニストセカンド」、1959年の現代デザイン版「アルピニストオリジン」を発売。(どちらも私が勝手に命名)

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どちらもいい時計でしたが残念ながら短期間で全てディスコンとなり、販売継続しているのは1995年から続くいわゆる「現行」とGMTモデルのみという状況。

そしてこのたび、4代目に代替わりすることになりました。

待望のブラック文字盤飛びアラビア!


先代からの変更点の多くは細かなもの。ストレートに言えば、基本ただの値上げです笑

しかし!
今回30年目にして遂に、待望の飛びアラビアインデックス版ブラックダイヤルが登場しました!

過去記事でも書きましたが「なぜかブラックだけは毎回頑なにアラビア数字混じりのインデックスにしなかった」セイコーさん。
肝となる意匠なのに、プレーンな文字盤カラーであるブラックではそれを採用しないという意味不明な采配。

ようやく重すぎる腰を上げてくれました。

4代目

2025年発売、ケースサイズ39.5mm、6R55ムーブメント
12時位置に「Alpinist」ロゴ、6時位置にプロスペックスロゴ、裏蓋に三連山マーク、裏蓋スケルトン、サイクロップスレンズ、Dバックル

過去記事と記載を合わせるとこうなります。

4代目は細かなデザイン要素の調整がなされています。

まず初代以来となる「Alpinist」ロゴの復活
ただ初代は6時位置に赤字でしたが4代目は12時位置にインデックスと同色です。

マニアが嫌いがちなプロスペックスロゴ(「X」マークのこと)が小さくなっているのは良いのですが、なぜそこまでして残すという疑問が。6時位置のプリントはすべてインデックスと同色。

デイト表示の背景色が文字盤と同じに(SBDC207除く)。これは良いですね。
そして2代目以来となる裏蓋の三連山マーク復活。ただ裏蓋スケルトンなのが余計だなあ。

「Alpinist」ロゴは嬉しいのですが、どう考えても「X」マーク取っ払ってそこに赤字で「Alpinist」にすべきだよなあ。

ついでにサイクロップスレンズも外して裏蓋もスケルトンじゃなくせばデザイン的には完璧なんですけどね。



最初に「基本ただの値上げ」と書いたようにスペックは先代とほぼ変わりません。

サイズは厚さ 12.7mm、横 39.5mm、縦 46.4mm。厚さは0.5mm小さくなりました。
ムーブメントは6R35から後継の6R55に変更され、パワーリザーブ72時間で2時間だけ長く。あとは20気圧防水にサファイヤクリスタル風防です。

カラーバリエーションは3色。

濃いターコイズブルーというかティールブルーのSBDC207
上で書いたブラックがSBDC209
そしてアルピニストのアイコンといえばこれ、のグリーンはSBDC211でこのモデルだけレザーベルトです。

実機を見てきましたがブルーはかなり華やかで写真で見るより明るい色味。
ブラックは気持ちグレーや茶の要素が含まれているような…真っ黒に見えないけど黒、という感じ。
グリーンはたぶん先代と同じですが、先代の在庫がなく見比べられませんでした。

価格とまとめ


 

定価はメタルブレスが143,000円(税込、以下同じ)、レザーベルトは126,500円。実質はポイント10倍でそれぞれ130,000円と115,000円。
先代からは前者が約143%、後者が約129%の値上げです。

うーん、高いなあ

正直211を新型で買おうという気にはならないですね。(記事作成時点では先代グリーンSBDC091はまだ楽天で在庫がありましたし)

これまでヨーロッパ限定でブルーとかチャコールグレーの飛びアラビア文字盤が出ており、その辺を買おうとするとかなり高くついていたので、それを考えると207と209はまだ許せるか。いや高いな笑

あと2万円ぐらい安ければめちゃめちゃいいと思うんですけどね。

30年間愛され続けてきた名シリーズの最新型。そして待望のカラーバリエーション。
20気圧防水にサファイヤクリスタル風防に72時間ロングパワーリザーブという高い実用性。

フィールドウォッチでありながらどこかスマートという秀逸なデザインですので、職種によってはブラックならオンオフ兼用でいけると思います。

間違いなく時計としての完成度は高いし、個人的にも大好きなシリーズです。

直接のライバルはやっぱりハミルトン「マーフ38」でしょう。

アルピニストにブラックダイヤルが出たことにより「エクスプローラーの代替品」としても真っ向勝負ですね。(マッシブなマーフとスマートなアルピニストとキャラクターは異なるのですが)
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今日はとても悲しい話です。

セイコーが2023年2月3日に公式サイト上に「価格改定のお知らせ」を掲載しました。

対象はプロスペックス、プレザージュ、キングセイコー、セイコー5の主要モデル。
要するに「ほぼすべて」です。

※対象の一覧はこちらのリンク先をご参照ください(PDFです)

値上げ実施時期は2023年3月6日
既に3週間を切っているのですが、この情報を必要とする方もおられるかと思い記事にしました。
(ちなみにグランドセイコーは先行して1月23日から一律10%程度値上げされています)

先に結論を言いますと「ずっと気になっていたモデルがあるなら値上げ前に買った方がいい」です。

値上げ幅は1割から2割程度
以下に代表的なモデルをピックアップして前後の価格を記載します。すべて税込みです。

プロスペックス


SBDC系はほぼ全てが10%強の値上げ。逆に言うとSBDC系で対象外のものはディスコン濃厚かと。
SBDY系とソーラー系は一律据え置き。
スピードマスターも機械式は10%強値上げ。ソーラー系は据え置き。
LXラインは値上げなし。こちらは不人気っぽいので実質ディスコンでは?
マリンマスターはツナ缶のみ値上げ(=MM300は据え置き)。ただこちらは「モデルチェンジという名の実質値上げ」の可能性も高そう。

93,500円 → 104,500円(+11,000円)
143,000円 → 159,500円(+16,500円)
154,000円 → 170,500円(+16,500円)
143,000円 → 159,500円(+16,500円)
176,000円 → 198,000円(+22,000円)
132,000円 → 143,000円(+11,000円)

当サイトはアフィリエイトプログラムで雀の涙未満の微々たる収益を得てはおりますが、本文の内容は100%私の個人的な意見であり忖度は一切ございません。
82,500円 → 93,500円(+11,000円)
82,500円 → 93,500円(+11,000円)

プレザージュ


プレステージラインの「シャープエッジ」シリーズのGMTと3針が一律値上げ。
以前からある「琺瑯ダイヤル」系はごく一部を除き据え置き。
ベーシックラインはすべて据え置き。

SARF001「シャープエッジGMT」
159,500円 → 176,000円(+16,500円)
SARX075「シャープエッジ3針」
110,000円 → 121,000円(+11,000円)

キングセイコー


一律10%、というか税込22,000円の値上げ。

SDKS001
198,000円 → 220,000円(+22,000円)

セイコー5


元が安いから、というのもありますが約20%値上げ。
地味に対象外となっている「ボーイスムースベゼル」系やSBSA139(「アビエーション」のメタルブレスモデル)はディスコン濃厚かと。

33,000円 → 40,700円(+7,700円)
52,800円 → 63,800円(+11,000円)
29,700円 → 38,500円(+8,800円)
29,700円 → 38,500円(+8,800円)

雑感


まあねえ。何でもかんでも値上げですから。
セイコーさんを責めるつもりはまったくありません。

原材料費も光熱費も上がっていればそりゃ値上げもしたくなるでしょう。

ただ腕時計趣味がどんどん普通のサラリーマンから遠ざかっていく感じなのが寂しいなあと。

最初にも書きましたけど、「いつか買おう」と心に決めていたモデルがあるなら駆け込みで購入してしまった方がいいですね。

今後定価が引き下げられる可能性は極めて低いでしょうから。
この先売り上げが激減して割引で値上げ前の水準にすることはもしかしたらあるかもしれませんが。

変わらないデザインが魅力の現行アルピニストや、プロスペックスの歴史に残る名モデルであろうファースト現代、あとは人気あるだけに再値上げが怖いボーイGMTあたりを狙っている人は決断の時かと思います。

その反面ディスコンによる売り切りが発生しそうなモデルもあるので、それを探すという手もありますね。

私もこの1年だけで「いつか買いたい」と思っていた服や靴が軒並み値上げしてしまったのに最近気づいて愕然としました。
スニーカーは加水分解してしまうし洋服はサイズが変わってしまう危険がありますが、腕時計はそういうリスクがないのがいいですね笑



2022年の後半にセイコーさんはプロスペックス標準モデルのラインナップを整理しました。

ここを逃すと入手困難になってしまいますので、気になっていたモデルがある方は要注意です。

今回はセイコー公式HPの掲載状況ならびに記事作成時点での楽天市場在庫状況を元に以下の3つに分類しました。

「公式HPから消滅」:メーカー在庫限りと思われるのもの
「生産継続」:公式HPに掲載されているため生産継続と思われるもの
「ディスコン近い?」:公式HPには残っているが市場に在庫が少ない=不人気なのでディスコンが近いか実は既にディスコンしていると思われるもの

!!!あくまでも私の個人的な考察ですので、予想が外れても一切の責任は負いません!!!

同様にラインナップ整理が行なわれたセイコー5についての記事はこちらです
 

アルピニスト



セイコー伝統のフィールドウォッチであるアルピニストシリーズ。
「現行」「セカンド」「オリジン」の3タイプが存在しています。

その魅力や特徴、スペック等の詳細はそれぞれの紹介記事をご覧ください。

「現行」


「セカンド」


「オリジン」

公式HPから消滅

SBDC115 「セカンド」グリーングラデーションダイヤル、メタルブレス
在庫:なし
SBDC136 「現行」カーキダイヤル、ゴールドケース、ブラウンレザーベルト
在庫:あり
SBDC138 「セカンド」カーキダイヤル、ゴールドベゼル、ブラウンNATO
在庫:あり

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ディスコン近い?

SBDC089 「現行」ホワイトダイヤル、ブラックレザーベルト
在庫:なし
SBDC117 「セカンド」ブルーグラデーションダイヤル、ブルーレザーベルト
在庫:ほぼなし
SBDC119 「セカンド」ブラックラデーションダイヤル、ブラックレザーベルト
在庫:あり(少なめ)
SBDC135 「現行」チャコールダイヤル、ブラックレザーベルト
在庫:あり
SBDC137 「セカンド」チャコールダイヤル、ブラウンNATO
在庫:あり
SBDC159 「オリジン」ブルーダイヤル、メタルブレス
在庫:あり(少なめ)

生産継続

SBDC087 「現行」ブラックダイヤル、メタルブレス
SBDC091 「現行」グリーンダイヤル、ブラウンレザーベルト。アルピニストのシグネチャーモデルですね
SBDC145 「オリジン」ホワイトダイヤル、メタルブレス
SBDC147 「オリジン」ブラックダイヤル、メタルブレス
SBDC145 「オリジン」グリーンダイヤル、ブラックレザーベルト
SBDC161 「オリジン」ブラウンダイヤル、ブラウンレザーベルト

今回、最も大ナタが振るわれたのはアルピニスト

セカンドが恐らく全滅現行もブラックとグリーンだけになり、そう遠くない未来に先代と同じようにグリーンだけになるのでしょう。オリジンもけっこう怪しいかな~。個人的には好きですけど。

セカンドはせっかくエクスプローラー風味を強めたデザインなのですから、完全消滅前に以前の記事で希望したようなマットブラックダイヤルにアプライドインデックスのモデルとか出してくれないですかね。限定とかでいいので。
現行も限定でバリエーションを出してほしい。ヨーロッパ限定でアイスブルーダイヤルとかグレーダイヤルとかめちゃめちゃ格好いいの出しているのが納得いかん。

スモウ


長きにわたり6R系ムーブメント搭載ダイバーズのエントリーの役割を担ってきたスモウですが、2022年に新型(SBDC175、177、179)が発表されその価格はなんと143,000円(+約5万円)!
型押しダイヤルに疑似ではないピュア3連ブレスで「キングスモウ」などと呼ばれていますが、まあマイナーチェンジの範疇ですのでこれは厳しいなあ。

生産継続

SBDC081 グリーンダイヤル、メタルブレス
在庫:あり
SBDC083 ブラックダイヤル、メタルブレス
在庫:あり
SBDC121 ペプシダイヤル、メタルブレス
在庫:あり
今のところ旧型ディスコンの気配は全くありません。
ただ過去にショーグンもサムライもタートルも1968現代も、プレーンなブラックダイヤル・ブラックベゼルモデルを旧型でしばらく併売した後あっさりとディスコンするというのをやっているので危険です。しかも新型ではプレーンモデルを出さないという暴挙。本当に理解不能です笑

新旧の価格差が大きすぎるので、いつディスコンになってもおかしくないですね。
在庫が減り始めた雰囲気があれば決断した方が良いと思います。

SBDC121紹介記事:


タートル




いわゆるサードダイバー。伝統あるデザインです。

ディスコン近い?

SBDY063 マンタ模様のブルーグラフィックダイヤル、メタルブレス
在庫:ほぼなし
SBDY079 マンタ模様のネイビーグラフィックダイヤル、ネイビーNATO
在庫:なし
SBDY093 ダークネイビー型押しダイヤル、メタルブレス
在庫:あり
ちなみに以前記事にしたキングタートル第1弾のSBDY049と051は元々ネット流通限定モデルで公式HPには最初から掲載されていませんが、こちらも既にディスコン。市場からは完全に消滅しています。

「キングタートル第1弾」紹介記事:

サムライ


切り落とされたラグが精悍なシリーズ。

ディスコン近い?

SBDY065 マンタ模様のブルーグラフィックダイヤル、メタルブレス
在庫:なし
SBDY081 マンタ模様のネイビーグラフィックダイヤル、ネイビーNATO
在庫:なし
SBDY095 ダークネイビー型押しダイヤル、ダークネイビーNATO
在庫:あり(少なめ)

小径ツナ缶


セイコーダイバーのアイコンである「ツナ缶」を小型化。
タウンユースを意識したツートンベゼルとラバーベルトの組み合わせが特徴。

「小径ツナ缶(第1弾)」紹介記事:


「小径ツナ缶(第2弾)」紹介記事:


ディスコン近い?

SBDY059 サンドベージュベース
在庫:なし
SBDY061 グレーベース
在庫:なし

生産継続

SBDY073 ネイビーベース
SBDY075 カーキベース

第1弾はディスコン濃厚、第2弾は当面継続と思われます
ちなみに第2弾のネット流通限定モデルであるSBDY089、091も生産継続しているようです。


最後に軽くまとめます。

アルピニストはとりあえず欲しいなら確保しておいた方が良いかと。
スモウは当分大丈夫っぽいですが、少なくとも今後の限定等は新型で出るでしょうから旧型のカラーバリエーション待ちは望み薄ですね。

SBDY系は全般的にセイコーさんの扱いが雑なので、気になったモデルの動向についてはアンテナを張っておいた方が良さそうです。特に小径ツナ缶はタートルやサムライのような歴史がないので一度消えたら復活しない心配がありますね。
そういう意味では「ミニタートル」もあるうちに入手しておいた方がいいかもしれません。(今のところディスコンはなさそうですが)

「ミニタートル」紹介記事:


「独断と偏見で選ぶ!価格帯別腕時計ベストバイ2021年版」の第2弾は5~10万円のゾーンです。
対象は2021年に発売されたモデルですが、本数限定のモデルは対象外としています。

価格帯は実勢価格だとブレるので定価で区分しました。
記載の価格はいずれも記事作成時点のもので新品税込です。
また併記している実勢価格は各店舗の表示価格=ポイント還元等を含まない金額となります。

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5~10万円部門




1959 初代アルピニスト 現代デザイン/セイコー

Ref. SBDC147
自動巻き。20気圧防水。SSケース+SSブレス。ケース径38mm

2020年に復活した機械式アルピニスト。その2021年新作は1959年のオリジナルモデル復刻デザイン。

 

詳細は上のリンク先記事をご覧いただければと思いますが、この時計の魅力はなんといっても「レトロなのに新鮮という不思議な魅力のあるデザイン」

ビッグサイズのくさび型インデックスが実にレトロ。写真で見ると正直古臭さを覚えるのですが、実物は全然そんなことなく「ドレスウォッチ然としたスポーツウォッチ」という風情。

70時間パワーリザーブの6R35ムーブメントに20気圧防水、サファイヤクリスタル風防と高い実用性を兼ね備えています。しかも6R35搭載機としてはかなり安い部類の価格設定。

上のリンク先の記事でも書いていますが正直これ、万能時計だと思います

定価:82,500円(税込、以下同じ)
実勢価格:81,800円~(楽天市場調べ、以下同じ)

基本的には定価販売です。実は1店舗凄くお安い値段をつけている(66,000円!)ところがあるのですが残り1個だったので勝手ながら省かせていただきました。

2022年に発売されたブルーダイヤルのSBDC159もかなり好き。ピンクゴールドの秒針が良い差し色になっていますね。
さて、ベストバイはこちらなのですが既に記事にしている時計ですのでアンダー5万円部門と同様に「次点」も発表します。

5~10万円部門・次点




PRX オートマティック/ティソ

Ref. T1374071104100
自動巻き。10気圧防水。SSケース+SSブレス。ケース径40mm

リーズナブルな価格と「お値段以上」の価値が売りのティソ。モットーは「ゴールドバリュー、シルバープライス」だそうです。

そのティソがやってくれました。
モーリス・ラクロア「アイコン」が切り拓いた新たな地平「本当に手が届くラグスポ」を、ついにアンダー10万円の域にまで到達させたのです。

関連記事:


こちらのモデル、一応は1970年代のアーカイブからの復刻デザイン。
ですがまあ採用されている「エンボスド・チェッカード・ダイアルパターン」もロイヤルオークのタペストリーダイヤルとの違いが良くわからないですから、素直に昨今のラグスポ調ブームに乗った形でしょう。

とにかくアンダー10万円で出したのは本当に素晴らしい。

プレーンで細身のベゼルそして完全に八角形ではないケースということで、ラグスポ調の中ではややドレス系のデザイン
基本的にはサテンでベゼルと斜面部分がポリッシュ。ブレスはやや素っ気ない笑ワンピース構造。

サイズは厚さ10.9 ㎜、横40 ㎜、縦39.5 ㎜。この薄さは評価できますね。欲を言えば横幅はもうひと回り小さく、36ないし38mmを望みたかったところですが。

ムーブメントはETAと共同開発した80時間ロングパワーリザーブのパワーマティック80搭載。さらに10気圧防水とサファイヤクリスタル風防と高い実用性も売りです。

定価:85,800円
実勢価格:85,800円

 

バリエーションは3種類。ブルーダイヤル、ブラックダイヤル、シルバーダイヤルにゴールドインデックス&ベゼルというコンビモデル。

直接の比較対象は価格帯こそ違いますが上でも触れたモーリス・ラクロア「アイコン」でしょう。

その実勢価格が並行新品で14万円強ぐらいまで下がってきているので差額は5~6万円というところ。

そのリーズナブルな価格とロングパワーリザーブ(あちらは38時間と短い)に優位性があります。特に後者はセカンドウォッチとして使用するユーザーにとっては大きなメリットですね。

コスパ重視の方、そしてアイコンのデザインを「若すぎる」と感じる方はこちらをチョイスされると良いのではないでしょうか。



2020年1月に復活した機械式アルピニスト。

「和製エクスプローラー」の異名で親しまれてきたシリーズです。

復活第1弾「現行アルピニスト(以下「現行」)」と第2弾「アルピニストセカンド(以下「セカンド」)」についてはそれぞれ記事にしました。
その後にセカンドのカラーバリエーションも発売されています。

関連記事:
 


これらの記事ではアルピニストについて以下のように紹介してきました。

 シリーズ名としては1960年代からありますが、そのスタイルが確立したのは1995年発売のSVCF005/007/009。それ以降はサイズやムーブメントは変わったもののデザインエッセンスは四半世紀の間ほぼ不変。

 最大の特徴はインナーベゼルの簡易方位計。そして偶数時はアラビア数字、奇数時はくさび型が交互に並ぶいわゆる飛びアラビア数字のインデックスにコブラ針です。

 

上の写真が現行の代表的なモデルのSBDC091です。

しかし、アルピニストの2021年新作はなんとオリジナルモデルの復刻デザイン。
その名も「1959アルピニスト」。

私は「1960年代からあるシリーズ」と書いていたのにオリジナルは1959年だったり、「スタイルが確立したのは1995年モデル」と書いたのに遥か昔のオリジナルデザインだったりと色々立場がないです笑

今回発売されるのは数量限定の完全復刻SBEN001と現代デザインのSBDC145/147/149。当記事では基本的に後者を取り上げます。(当記事ではその現代デザインを便宜上「オリジン」と呼びます)

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不思議な新鮮さのあるデザイン



 

最大の特徴はもちろんこのデザイン。
6・9・12時位置に実にレトロな、というか個人的にはよそでは見たことがないビッグサイズのくさび型インデックス。

オリジナル(と復刻)は4方向すべてがくさび型ですがこちらは3時位置にデイト表示。とはいえパッと見の印象にはそれほど大きな違いがありません。

これ復刻とほぼ同じなんだけどいいんですかね?売れないんじゃ?とこちらが心配になってしまうぐらいです笑

もちろん復刻の方がデザインもサイズ感もオリジナルに忠実ですしウォッチパッドもついてるし上位ムーブメント搭載なんですけどね。でも価格差を考えるとゴリゴリのマニア以外はこちらの「オリジン」を選ぶのでは。

話を戻します。
特徴的なこのインデックス、写真だと本当にレトロで…というか正直古臭いんですけど。
実物見るとこれが意外にも古さを感じさせないんですよ。

なんというか、ドレスウォッチ然としたスポーツウォッチ。
そこにレトロ感も加わって全体としてすごく新鮮に感じます。

チャプターリングも外周目盛りもない、すなわちインデックスがダイヤルの一番外にあるという力強さを感じさせるデザイン。

インデックス内周の目盛りもアンティークっぽい。そこでダイヤルに段差がついているようです。仕上げはサンレイ。そしてインデックスと針の夜光はすべてヴィンテージベージュで秒針はゴールド。
かなりこんもりした印象のドーム型風防もレトロ。横径からすると比較的長いラグもドレス感あり。

ケースは基本的にサテンで斜めの面はポリッシュ。
ブレスは表面サテンのサイドがポリッシュ。なのですが、現物を見た瞬間はセンターポリッシュのツートンブレスかと思いました(中列だけポリッシュ、左右の列はサテン仕上げの)
実際には中列のコマの連結面がポリッシュされている(恐らくカットもされている)ようです。少なくとも写真を見る限りでは現行やセカンドのブレスとは違う仕上げに見えますね。

サイズは厚さ 12.9 ㎜、横 38 ㎜、縦 46.2 ㎜でほぼセカンドと同じですね。

それ以外の基本スペックは現行とほぼ同じ。
おなじみ70時間パワーリザーブの6R35ムーブメントに20気圧防水、風防はサファイヤクリスタルで裏蓋スケルトン。そしてレザーベルトモデルはDバックル標準装備となっています。例によって全モデル流通限定=値引きなしです。

バリエーションは3種類。

SBDC145

アイボリー、というか見る角度や明るさによってホワイトにもイエローにも見える絶妙なシャンパンダイヤルにメタルブレスを装備。



SBDC147

ブラックダイヤルにメタルブレス。これも色味が絶妙でグレーとブラウンが混じったようなトロピカルダイヤル風味。

SBDC149

シリーズ伝統のダークグリーンダイヤルにブラックレザーベルト。


価格とまとめ


定価はメタルブレスが82,500円(税込、以下同じ)、レザーベルトは80,300円。実質はポイント10倍でそれぞれ74,250円と72,270円。


まとめます。

正直これ、万能時計だと思います。

6R系プロスペックスの標準スペック(=高い実用性)を備えたドレスウォッチ。
そこにほんの少しだけスポーツウォッチ感を加えているのがサイズより大きく見せるダイヤルデザインと、一見ツートン風のブレス。

ビジネスマンの普段使いに最適な一本でありながら、時計好きにも訴える(少なくとも私には笑)不思議な魅力があります。

そして細腕さんもニッコリのサイズ感に6R系プロスペックスとしてはセカンドに次ぐ安さ。
人気出そう、というかどうやら既にヒットしているようですね。

個人的に1本選ぶなら147ですね。使い勝手の良いブラック文字盤でありながら味のある色味なのがこの「オリジン」の不思議な魅力をさらに際立たせています。

ここまで書いてきたように私の感覚ではドレスウォッチなのですが、145をキャンバスストラップに換装された方の写真を見ると実にアウトドアウォッチでした。なかなか楽しみ方に奥行きのある時計ですね。


ちなみにセイコー創業140周年記念モデルで「金春色(こんぱるいろ)」というなんともエビフライサンドが食べたくなるカラーに凝ったダイヤル加工のSBDC151というモデルも出たのですが、どうやら瞬く間に完売した模様です。

 

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