ロスジェネはえてしてこだわりすぎる

タグ:アンダラ

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前の記事では印象に残ったシーンを挙げました。

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座長の葛藤


岡本姫奈にとってはかなり難しい状況だったと思います。
そもそも2作連続で入った選抜から外れたのですからそのショックはあったことでしょう。

さらに今回は6期生全員アンダーにより、なかなかに特殊なメンバー構成でした。

3期3人(伊藤理々杏、岩本蓮加、吉田綾乃クリスティー)。
4期4人(金川紗耶、黒見明香、佐藤璃果、柴田柚菜)。
5期ひとり(岡本姫奈)。
6期10人(休業中の小津玲奈を除く全員)。

奥田いろはがスケジュール都合で欠場したため、同期は誰もいない。
初座長の不安で先輩たちに頼りたいけれど、どうしても先輩たちの目線は6期生の方に向いてしまう。もちろん自分だって6期生たちを支えてあげたい。

誰にどこまで気持ちを吐き出していいのか、きっと迷うこともあったでしょう。

もっと言えば、ファンの注目も6期生と卒業する佐藤璃果にある程度持っていかれるという状況でもありました。

そんな中でおかひなが押し出したのは自身のアイデンティティたる「バレエ」
オープニングのソロダンス、森平麗心とのユニット、そして『相対性理論に異議を唱える』。
優雅に舞い美しくターンする彼女の姿はやはりさすがと思わせるものでした。

そしてもうひとつ触れておきたいのが「表情」。
彼女の「やりすぎない」「わざとらしくない」けど「切実」な表情は個人的にとても好感の持てるものでした。

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新人には本来ないはずのもの


6期生について。

基本的にはこれまでの新規生が初めてアンダラに参加する時は、選抜から外れた悔しさよりも「先輩と一緒にライブできることの喜び」の方が大きかったように思います。(新たに覚えることばかりで大変なのはもちろんですが)

だからこそ私はかつて4期生が初めてアンダラに参加した28thアンダラ(寺田蘭世卒コンでもありました)の記事でこう書きました。

 メンバーとファンの熱気、一体感、そして少しの悲壮感と反骨心。
 それらが混じりあったあのアンダラ独特の空気。

 それを4期生たちに味あわせてあげたいという思いが蘭世をはじめとした先輩メンバーたちにあったのではないでしょうか。

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しかし今回の6期生は「全員アンダー」。
本来新人にはないはずの「少しの悲壮感と反骨心」。それを既に彼女たちは感じていたように見えました。

前作で瀬戸口心月と矢田萌華が抜擢センターに選ばれたのに後が続かなかった。
期全体としてはミーグリ売り上げで苦戦していることも相まって、もしかしたら「ノー」を突きつけられたように感じてしまったかもしれません。

さらにライブ開催まで2週間を切った段階から公開され始めた『Documentary of 41stSG アンダーライブ~6期生と違う景色~』。

もちろん運営の意図はアンダラそして6期生に対する注目度と期待度を高めること。
それでも私は正直「これが6期生にとってプレッシャーにならなければいいな」と思っていました。


そんな彼女たちに与えられた今回のアンダー楽曲、『愛って羨ましい』。

初期チェッカーズを思わせるドゥーワップ的な曲調に抜けのいいサビ。
ポップで前向きで、いい曲だと思います。
歌詞は例によって「好きだと言えないウジウジ野郎がゴチャゴチャ自分を正当化している」という私の苦手なやつなんですが笑


とりわけ印象的なのが「Go get’em girl!」の掛け声。

…あれ。

なんかおかしいと思いませんか。

この曲の主人公は「俺」なのに掛け声は「ガンバレ、女の子!」
つまり、詞のストーリーとは無関係なのです。(詞中の「彼女」はあくまでも告白される側)

となるとこれは、アンダーメンバーへ向けたものと考えるのが自然でしょう。

後輩を優しく支える先輩たちへ。
難しい状況の中でセンターに立つ岡本姫奈へ。
そしてやはり、全員アンダーという試練からスタートする6期生たちへのエール

私はそう考えています。


続きます。

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乃木坂史上初となる新期生全員アンダーが話題を呼んだ41stアンダラ。

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DAY1を現地で、DAY3を配信で観たのでレポします。
基本的にはDAY3について書いています。

新しい時代の幕開け


セットリストはこちら。

Overture
01. 新しい世界(センター:岡本姫奈)
02. 風船は生きている(センター:岡本姫奈)
03. 自惚れビーチ (センター:岩本蓮加)
04. 口ほどにもないKISS(センター:佐藤璃果)
05. 錆びたコンパス(センター:岡本姫奈)

06. 車道側(センター:矢田萌華)
07. 純粋とは何か?(センター:瀬戸口心月)
08. 踏んでしまった(センター:森平麗心)

<先輩後輩ユニットコーナー>
09. もしも心が透明なら(岡本姫奈、森平麗心)
10. Threefold choice(佐藤璃果、増田三莉音、矢田萌華)
11. のような存在(岩本蓮加、川端晃菜)
12. 無口なライオン(吉田綾乃クリスティー、鈴木佑捺)

13. 落とし物(センター:吉田綾乃クリスティー)
14. 交感神経優位
15. 思い出が止まらなくなる(センター:黒見明香&佐藤璃果)
16. 不道徳な夏
17. 狼に口笛を(センター:伊藤理々杏)

18. 日常(センター:増田三莉音→岡本姫奈)
19. Under's love(センター:佐藤璃果)
20. ~Do my best~じゃ意味はない
21. 相対性理論に異議を唱える
22. 愛って羨ましい

EN
EN1. 自分のこと(佐藤璃果)
EN2. 帰り道は遠回りしたくなる(センター:佐藤璃果)
EN3. 価値あるもの(センター:佐藤璃果)


印象に残ったシーンを挙げていきます。

岡本姫奈ソロダンスから流れて来たイントロは『新しい世界』。やや意外な選曲。
サビから合流してくる6期生たち。彼女たちが加わる新しい時代と曲名をかけているのでしょうか。

『風船は生きている』ラストの習字。渡辺みり愛座長の東京体育館のオマージュですね。

『自惚れビーチ』、トロッコで全力レスする矢田萌華

『錆びたコンパス』でもう一度座長に戻るのは良い。

瀬戸口心月センターのブリッジから、『純粋とは何か?』。
イントロが鳴った瞬間「運営も酷なことをする」と思いました。

だってそうじゃないですか。
オリジナルの五百城茉央が40thアンダラでその完成形ともいうべきものを観せた。
その記憶もまだ冷めやらぬこのタイミングで新人にやらせるなんてスパルタすぎる。

しかし。
心月ちゃんはやってのけます。

個人的にいおちゃんのストロングポイントだと思っている、腰を入れて斜めにすっと立った姿の美しさ。
スタイルもキャラクターも全然違うのに、どこかそれと通ずる立ち姿
そして「邪念に怯えてるよ」の後に右上を見上げる「凛としているのに儚い」表情
お披露目から1年未満でこれができるのか。正直、凄まじい抜擢センターは伊達じゃない

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森平麗心が踏んだー!!
岩本蓮加と並んでも違和感がないそのビジュアルの説得力たるや

先輩後輩ユニットコーナー後のMCで「6期生から先輩への質問」。
瀬戸口心月から柴田柚菜へ「また頭ポンポンしてくれますか?」から6期生みんなが先輩に頭ポンポンされる流れに。平和か。

『落とし物』吉田綾乃クリスティーのセンターに、今回のフォーメーション2列目までがセンター曲ありなのだと気づく。

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『交感神経優位』。イントロで沸く、完全に人気曲へと成長した印象。
この曲に限らず、全体的に常に落ち着いている川端晃菜

『不道徳な夏』、Coolが大越ひなのでSexyが愛宕心響なのが極めて妥当

『狼に口笛を』、伊藤理々杏の大煽り

この日のハイライト、『日常』については別途書きます。

このところアンダラで毎回セトリに入っている『~Do my best~じゃ意味はない』。
決して振り付け自体は派手ではないイントロを全力で踊る岩本蓮加の、どこか無防備なひたむきさ。

一頓挫あったれんたん。
彼女自身が今どういう心境でアンダラに参加しているのか、彼女のファンそしてファンではない人がどういう気持ちで彼女を観ているかは正直分かりません。

ただ私個人としては今の彼女は結構好きです。

3期生最年少。「クソガキ」感の強かった初期から選抜常連そして「若きベテラン」になるまでずっと彼女の持ち味であり魅力のひとつでもあった(と私は思う)「毒気」。
色々あってその毒気が抜かれて、ただその美貌とダンススキルを何のてらいもなくステージ上で見せるれんたん

私はその姿を魅力的に感じてしまうのです。

本編ラスト前の座長MC。振り絞るように語る岡本姫奈
でも最後の明るく抜けが良い最新アンダー曲『愛って羨ましい』で前向きなエンディングでした。

アンコールは佐藤璃果卒業セレモニー。

「ずっとアイドルに憧れて生きてきた」彼女の最後のアイドル姿

挨拶の後のソロ歌唱に選んだ曲は中元日芽香の『自分のこと』。

活動期間が重なっていたわけではないし、恐らく直接の交流はないでしょう。
もしかしたら王道アイドルを志向しながら「それだけではポジションを得られない」乃木坂46という特殊なグループにおいて苦闘し続けたひめたんの姿に、璃果ちゃんはどこか自分を重ねていたのかもしれません。

『帰り道は遠回りしたくなる』。
乃木坂のマスターピースのひとつ。
西野七瀬という完璧なアイドル人生を送ったレジェンド。彼女のようにはなれなかったけれど、それでも私は乃木坂46だったという矜持

そして最後の最後、佐藤璃果が選んだのは2001年組のユニット曲『価値あるもの』でした。
「代表作がない」璃果ちゃんの唯一のユニット曲です。
勝手ながら32nd『人は夢を二度見る』-唯一の選抜入りだったものの大量5人が選抜入りした5期生の陰に隠れた印象は否めなかった-ではないところに彼女の「向こうっ気の強さ」が出ているような気がして少し微笑ましく思いました。

最後に彼女はその歌詞を引用してこう言いました。

 皆さんが幸せだったら、私はそれが一番嬉しいです
 バイバイ、大好きだよ!


続きます。

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五百城茉央衝撃の選抜落ち、そして近年のアンダラを支えてきた松尾美佑と矢久保美緒の卒業。

ふたつの大きなトピックがあった40thアンダラ。
その最終日の配信を観たのでレポします。

3連まりか


セットリストはこちら。

Overture
01. ここにいる理由(センター:五百城茉央)
02. 生まれたままで(センター:五百城茉央)
03. 狼に口笛を(センター:五百城茉央)
04. さざ波は戻らない
05. 落とし物
06. その女(センター:松尾美佑)
07. 涙がまだ悲しみだった頃(センター:矢久保美緒)
08. ~Do my best~じゃ意味はない

<ユニットコーナー>
09. サルビアの花を覚えているかい?(五百城茉央&奥田いろは)
10. 欲望のリインカーネーション(センター:伊藤理々杏&佐藤璃果、吉田綾乃クリスティー、黒見明香、林瑠奈、松尾美佑、冨里奈央)
11. 乃木坂饅頭(センター:岩本蓮加&金川紗耶、柴田柚菜、田村真佑、矢久保美緒)

12. 初恋の人を今でも(センター:田村真佑)
13. Monopoly(センター:金川紗耶&松尾美佑)
14. やさしさとは(センター:奥田いろは)
15. 歩道橋(センター:五百城茉央)
16. それまでの猶予
17. 思い出が止まらなくなる(センター:吉田綾乃クリスティー&黒見明香)
18. 交感神経優位
19. 不道徳な夏

20. 「じゃあね」が切ない
21. 風船は生きている(センター:矢久保美緒)
22. 踏んでしまった
23. 日常(センター:五百城茉央)
24. 純粋とは何か?

EN
EN1. Am I Loving?(センター:五百城茉央)
EN2. 僕だけの光(センター:五百城茉央)
EN3. 乃木坂の詩(センター:五百城茉央)


いおちゃんについては主に最後に書くとして、それ以外で印象に残ったシーンを挙げていきます。

オープニング。
座長・五百城茉央がひとりで登場し『ここにいる理由』。

ブリッジで心臓の鼓動のようなエフェクトを挟み『生まれたままで』!
その両サイドに構えるは田村真佑冨里奈央という「甘々」なふたり。
オリジナルは誰だっけ?と調べたら「あしゅみな」=齋藤飛鳥と星野みなみだったので納得笑

そのまま『狼に口笛を』!
加入当初から「尊敬する先輩」としてその名前を挙げていましたが、この3連発はいくらなんでも伊藤万理華リスペクトが過ぎるのでは笑
Dフレの五百城茉央金川紗耶林瑠奈という組み合わせの強さ。

MC林瑠奈の「座ってるなあ…立とうか1回!」。

『さざ波は戻らない』のラスサビ、「一度も振り向かないくらい~」の部分でWセンターふたりの振り返るタイミングが違って視線が交わらないというオリジナルの振り付けにはない演出。

『その女』!
松尾美佑金川紗耶田村真佑というダンス巧者を並べた布陣。
個人的には寺田蘭世の卒コン以降、「またね またね」の部分で毎回涙が出そうになります。

そして矢久保美緒のセンター曲は『涙がまだ悲しみだった頃』。
乃木坂、青の時代の名曲。

『~Do my best~じゃ意味はない』のところでふと思った「前回とセトリかぶりすぎでは」。
まあオリジナルセンターがいるアンダー楽曲はやりますよね。

伊藤理々杏がMCをしている時に「イエーイ」の声がデカい林瑠奈

『乃木坂饅頭』はちと意外。でもいい曲だなこれ。

『初恋の人を今でも』でのでっかい赤いリボンが可愛い冨里奈央

『Monopoly』は金川紗耶松尾美佑というスタイル抜群のWセンター。抜けに映る岩本蓮加の美しさよ。

『やさしさとは』最大の見せ場であるラスサビは林瑠奈吉田綾乃クリスティー奥田いろは

純白の衣装で『歩道橋』。
曲終わりに「大好き」と囁く五百城茉央
「方言チックにって言われた」に「茉央の意志だよね?」と田村真佑がつっこむと「どうだろ?」とはぐらかす。

『それまでの猶予』で「ナナナナ」のコール&レスポンス。シリアスなこの曲には蛇足では。

本編最終ブロックは生バンドによる演奏でした。

『「じゃあね」が切ない』での冨里奈央の儚さ。

『風船は生きている』。
Bフレで殴り合う小芝居をする柴田柚菜林瑠奈
サビ前、「アンダーライブ、最高ー!」と叫ぶセンター矢久保美緒

松尾美佑、最後の『踏んでしまった』。
イントロから清々しい笑みを浮かべる彼女。
最後の「踏んでいたじゃないか」では素晴らしく印象的な笑顔を見せてくれました。
その一点の曇りもない美しさたるや

そしてアンコール。
『Am I Loving?』。ふたりで楽しげにピョンピョン跳ねながら手を振る林瑠奈矢久保美緒。こんな姿も見納めか。

ラスト前のMCでは吉田綾乃クリスティーの労いの言葉に岩本蓮加が、田村真佑が目を潤ませます。

ラストは『乃木坂の詩』。

最後のMC。
松尾美佑の「頑張ったね」に涙を流す五百城茉央
フロント3人が抱き合って泣き、そこにメンバー全員が駆け寄ります。

そして矢久保美緒は最後にこう語りました。

 私が魂をぶつけてきたアンダーライブを皆さんに託します
 これからもアンダーライブを好きでいてください

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そこに浮かび上がってきたもの


初のアンダラで座長となった五百城茉央について。

正直、今回のいおちゃんは難しい状況でした。

初めて選抜落ちして即アンダーセンター
私はつい12thの時の堀未央奈を思い出してしまいます。もちろんあの時と同じとまでは言いませんが、どう見ても選抜復帰は既定路線という雰囲気がありあり。堀ちゃんもいおちゃんも本人はそんなこと思っていなくて必死だったでしょうけれど。

しかも3人フロントで残りのふたりが卒業する松尾美佑と矢久保美緒。
アンダラを支えてきたふたりを「差し置いて」と感じるファンもいたかもしれません。

そんな中で彼女が目指したもの。

それは幕間Vでのインタビューで語ったように「ライブで輝いている人になる」ことでした。
配信番組『乃木坂、逃避行。』内で一緒に旅した愛宕心響にアンダーライブは「全部の曲を演じるっていう感じでやってて」「この曲はこういう想いでやろうとか考えるのも楽しかった」と伝えています。

それが顕著に現れていたのが『日常』。
髪を振り乱して踊るいおちゃん。ラスサビ前の自分自身をあざ笑うかのような表情。ラストのキメ顔。

しかし正直私はその姿を「頑張っている」と感じてしまいました。
ストレートに言えば自分の中にはない感情を一生懸命に演じている、だから「なんか違うなあ」と。
すごく勝手な推測ですが、彼女の中に私のような凡人が抱くような鬱屈した感情が「そもそもない」のではないでしょうか。

『日常』披露後、本編ラスト前となるMCで彼女は絞り出すように言葉を紡ぎました。

 続いての曲に私たちの集大成を見せます
 そして私の全部をぶつけます

大きな挫折であったろう選抜落ち。
アンダラに向けて誰よりも多くの曲を新しく覚え、しかも座長で引っ張らなければならないというプレッシャー。

選抜発表からこの日までの集大成として披露された『純粋とは何か?』。

そこに浮かび上がってきたのは五百城茉央の持つピュアネスでした。

実に乃木坂的な美しい楽曲。
その真ん中で踊るいおちゃん。
彼女に導かれるようにメンバー全員がしなやかさだけでなく力強さを感じさせ、
矢久保美緒は涙を流しました。

 純粋さとはこんなにも強いものなんだ

時に脆さや打たれ弱さと紐づけられる純粋さ。
しかし本当のそれは不安や葛藤やネガティブな感情や、周囲の勝手な同情すらもはねつけるほどの強さを秘めている。

この曲のパフォーマンスを観ながら私はそんなことを考えていました。

これこそが私の思う五百城茉央の素晴らしさです。

挫折と試行錯誤の日々を経て、彼女が生来持っていたものがより美しく精錬された。
私にはそう感じられました。

この先彼女がどんな乃木坂人生を送るかはわかりませんが、この日の『純粋とは何か?』もきっとひとつのハイライトとして思い出されることでしょう。



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こちらではフロントの3人について書きます。

まゆたんの真骨頂


本編最後の「Hot! Cool! Sexy!ブロック」。

フロント3人がそれぞれ3曲ずつセンターを務め、周りを固めるメンバーを入れ替えながら披露していくという新しい試みでした。

Sexyは田村真佑。ここまでやや大人しかった印象でしたがここで一気に本領を発揮します。

彼女の真骨頂である「下品にならないセクシーさ」
そこに『バレッタ』の妖しさ、『深読み』のいい意味での不安定さ、そして『悪い成分』の危うい強がりと、曲ごとのテイストを加えてみせたのです。

こう言ったらなんですが3曲ともやや地味めな楽曲なのに、客席を惹きつけるパフォーマンスをしていたのはさすが

神宮からちょうど1ヶ月。
初めてのアンダラですから新たに覚える曲が最も多かったであろう田村真佑。不安も緊張もあったと思います。

そしてシングルにして13枚、実に4年半の間入り続けた選抜から外れたわけですから、もちろん思うところはあったでしょう。選抜発表時のブログでも「いっぱい泣きました」と悔しさを吐露していました。

それでもこの日の彼女は悲壮感を一切感じさせない「いつものまゆたん」
「私は常に明るくハッピーな気持ちを皆さんに届けたい」という自身の矜持を貫いた彼女は立派でした。

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林瑠奈はわかってる


Coolの林瑠奈
いきなり『Wilderness world』そしてダンストラックでつないでからの『命は美しい』。
あの誰よりも踊れなかった子が…(失礼)とこちらがウルウルしているところへ

 永遠に―
 こうしてるのか―

こちらの感傷を振り払うような力強い歌声で『ここにいる理由』!
初期アンダラ!お前はわかってるってわかってたぞ林!
ちゃんと大間奏でメンバーの名前を叫ばせてくれるのもわかってるな!

みたいな感じで個人的にこの日一番盛り上がった瞬間はここでした。

Hotは金川紗耶
Hotな曲ってなんだろう?と思っていたら『太陽ノック』『狼に口笛を』『ジャンピングジョーカーフラッシュ』。
盛り上がる曲ってことなのかな。にしても『ジャンフラ』は卑怯笑

ライブでの彼女の見せ場といえば真っ先に思い浮かぶのが「格好いいダンス」。
しかしこの3曲では「アイドルっぽいキラキラ笑顔」を見せてくれました。

少し話がずれますが、このやんちゃんのアイドル笑顔や林のダンス曲連打をはじめとして多くのメンバーに「得意分野以外」での見せ場があったように思います。

これまでなら『Wilderness』や『命は美しい』はやんちゃんセンターだったでしょう。

そして全体的にセンターに8小節任せるソロ歌唱が多かった。
歌に苦手意識のあるメンバーにはかなりのプレッシャーだったでしょう。

でも「得意なことだけやってるわけじゃない」ゆえの緊張感や「チャレンジし続ける」というアンダラの心意気が伝わってきたので個人的には非常に良かった。

さらに余談になりますが、この日のセトリには『日常』がなかったんですよ。
やればブチ上がるのはわかっている。それでも敢えてセトリに入れない。
その意味はきっと「反骨のその先を目指す」ということなのでしょう。(このあたりは40th選抜発表の記事で改めて書きます)

話を金川紗耶に戻します。

アンコールのラスト。
彼女の「次の曲は私たちの想いを曲に乗せて歌います」から流れ出したのは『錆びたコンパス』。

3日間でこの日だけ歌われた、本当に特別な曲でした。

 行ったことのない地平線の先よ
 努力した涯に何を思う?

堂々のアンセム。黄色に染まる客席。ラスサビで目に涙を浮かべるやんちゃん。

最後に彼女が語った言葉はこれでした。

 乃木坂ってやっぱ素敵な場所ですね
 これからも私たちが守り続けます


この日の時点で恐らく40thシングル選抜発表は行われていたでしょう。
すなわち矢久保美緒と松尾美佑の卒業もメンバーは知っていたと思われます。

アンダラを支えてきたふたりが去る。
(39thの田村真佑のように)選抜固定と思われていた五百城茉央が次の座長になる。

そこで私は、私たちは何ができるだろう

そのひとつの答えが「守り続ける」なのだと思います。

センターを経験した金川紗耶をはじめとした39thアンダラメンバーがいおちゃんをどう支え、まつおさんとみっちゃんをどう送り出すのか。

40thアンダラが楽しみです。


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びーむ色調補正3
10月7日から横浜BUNTAIで3日間開催された39thSGアンダーライブ。

その最終日の配信を観たのでレポします。

いいアンダラ


最初に全体の印象を書いてしまうと、非常に締まったいいアンダラでした。

ひとつの大きな理由として過去にアンダーセンターを経験しているメンバー(※)が過半数を占めていたことがあるのでしょう。
※伊藤理々杏と林瑠奈は32nd『さざ波は戻らない』でWセンター

これは恐らく史上初のはず。
それゆえにオリジナルセンターで披露されるアンダー楽曲が多く、どこか「樋口日奈と2期生の時代」のような「アンダラのスター大集合」感がありました。

なおかつ本編ラストでフロント3人をフィーチャーしてきっちり花を持たせる。

全員が行くべきところと控えるところを理解して役割を果たしている、という感じでした。

セットリストはこちら。

Overture
01. Under’s Love(センター:金川紗耶)
02. My rule(センター:林瑠奈)
03. Hard to say(センター:田村真佑)
04. マシンガンレイン(センター:金川紗耶)

05. 落とし物
06. ~Do my best~じゃ意味はない
07. 滑走路(センター:佐藤璃果)
08. 交感神経優位

<39ブロック>
09. 絶望の一秒前(奥田いろは)
10. 君に贈る花がない(センター:柴田柚菜、岩本、吉田、矢久保美緒、璃果)
11. シンクロニシティ(センター:松尾美佑)
12. サヨナラの意味(センター:金川紗耶)

13. さざ波は戻らない
14. あの日 僕は咄嗟に嘘をついた(センター:黒見明香)
15. 三角の空き地(センター:矢久保美緒)
16. 嫉妬の権利(センター:吉田綾乃クリスティー)
17. 踏んでしまった

<Hot! Cool! Sexy!ブロック>
Sexy:田村真佑
18. バレッタ(センター:田村真佑 、理々杏、璃果、柴田、林、矢久保、奥田)
19. 深読み(センター:田村真佑、岩本、吉田)
20. 悪い成分(センター:田村真佑、理々杏、金川、黒見、松尾)
Cool:林瑠奈
21. Wilderness world(センター:林瑠奈、岩本、吉田、璃果、柴田、矢久保、奥田)
22. 命は美しい(センター:林瑠奈、理々杏、金川、黒見、松尾)
23. ここにいる理由(センター:林瑠奈、岩本、璃果、矢久保、奥田)
Hot:金川紗耶
24. 太陽ノック(センター:金川紗耶、理々杏、吉田、黒見、柴田、田村、松尾)
25. 狼に口笛を(センター:金川紗耶 + 岩本、璃果、矢久保、奥田)
26. ジャンピングジョーカーフラッシュ(センター:金川紗耶)
27. 不道徳な夏

EN
EN1. ロマンスのスタート(センター:田村真佑)
EN2. 車道側(センター:林瑠奈)
EN3. 左胸の勇気(センター:金川紗耶)
EN4. 錆びたコンパス(センター:金川紗耶)

WEN1. 不道徳な夏


ここからはいつものように印象に残ったシーンを挙げていきます。

金川紗耶のキャラクターからすると意外だった『Under’s Love』というオープニング。

『My rule』大間奏で林瑠奈の高速デフラワー!手足長い

『落とし物』の奥田いろは、大間奏のソロダンスで右足を引く速さよ!

『~Do my best~じゃ意味はない』の岩本蓮加、最後の「ありがとう」が妙にしおらしい。

『交感神経優位』!この曲好き!Bフレからブリッジ、サビと『若者のすべて』に似てるけど!笑
ラスサビのソロ歌唱、少し前のめりなリズムで汗だくになりながらひたむきに歌う柴田柚菜
その姿はゆんちゃんの持ち味であり魅力だった「青春感」が今なお彼女の内にあることを感じさせてくれました。

MCでの林瑠奈、「Switchとかネット通販のやり方とかを教えてくれた松尾と矢久保に感謝」が面白かった。

奥田いろは『絶望の一秒前』。
なんでまたこんなソロ歌唱向きでない曲を、とは思いましたが。
5期生制服。セリフ調のラスト。「何もできなかったあの頃の私」と「今の私ができること」の対比。それだけではないでしょうが、彼女がこの曲を通して訴えたいものがあることは伝わってきます。

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松尾美佑は『シンクロニシティ』。
研究生時代に振りを教わって「初めて坂道の一員になれた瞬間」という、いい話。

『三角の空き地』!
オリジナルの中田花奈は艶っぽさが前面に出ていましたが割と「サラッとした」メンバーの多い今回のアンダラでは曲自体の良さが目立ちました。(どちらがいい悪いではなく別の面が強調されたという意味です)
センター矢久保美緒が1番終わりで見せた「心をどこかに置いてきたような」実にいい表情

そして『踏んでしまった』だー!!
アンダラではもはや「紅だー!!」ぐらい盛り上がる鉄板曲

本編最後の「Hot! Cool! Sexy!ブロック」については次の記事で書きますが、ここからの新衣装が可愛かった。

締めはこの夏を駆け抜けた曲『不道徳な夏』。

アンコールは『ロマンスのスタート』から。
『車道側』でひたすら楽しそうにじゃれる岩本蓮加吉田綾乃クリスティー

最後の曲『錆びたコンパス』。これも次の記事で。

Wアンコールは再びの『不道徳な夏』。黒見明香を捕獲する田村真佑

最後の最後はメンバーとファンがお互いに向けて「サンキュー!」。
これいいアイディアでしたね。なんだかグッときました。

この日のビジュアル仕上がってんなあメンは、やっぱり金川紗耶ですかね。
林瑠奈も以前のような力みが抜けて魅力的な表情が多かった。

そして特筆したいのが奥田いろは

表情、動き、シルエット(姿勢)等、この日の彼女の「すみずみまで神経が行き届いている感」は半端なかった
やはり舞台出演を重ねて様々な角度から観られ続ける日々を経験しているのが大きな成長の糧となっているのでしょう。


続きます。

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「今にして思うこと」は各章の末尾に「追記」という形で新たに文章を加え、さらに書き下ろしとして4期生の初冠番組であった『乃木坂どこへ』を振り返っています。


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