ロスジェネはえてしてこだわりすぎる

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2019年の日本逆上陸以降「ボーイ」「ボーイスムースベゼル」「フィールド」「アビエーション」と徐々にバリエーションを拡大してきたセイコー5。

その2022年新作はなんと新開発のGMTムーブメント搭載モデル!

こりゃまた思いがけないものが出てきたなあ笑

セイコーマニア待望の!


まずGMTについてごく簡単に説明すると、24時間で1周する第2タイムゾーン用の時針(=GMT針)を備えた時計のこと。

元祖はロレックス「GMTマスター」ですね。
GMT針の指している時間を判別するためにベゼル上には24時間目盛りが刻まれ、さらに今が昼なのか夜なのかを感覚的に判断できるよう夜の時間帯と昼の時間帯で色を分けました。

こうして生まれたのが「ツートンベゼル」
GMTマスターの場合は夜(上半分)を「青」、昼を「赤」に色分けしました。これがかの有名な「ペプシ」ベゼルです。
さて、今回発表されたセイコー5GMT。
ベースとなっているのはSBSA001をはじめとする「ボーイ」。

基本デザインはそのままにGMT針が追加され、ベゼルが24時間目盛りとなり、ブレスがジュビリー(5連)タイプになりました。

まあざっくり言えばそれだけです笑

 

細かな変更点も挙げると、以下の通り。

デイデイト表示がデイトのみになり、サイクロップスレンズがつきました。
チャプターリングに24時間目盛りが追加=第3タイムゾーンまで表示可能。
そして6時位置に「GMT」の標記。

サイズは厚さ13.6mm、横42.5mm、縦46.0mm。現行ボーイとの差は厚さが+0.2mmなだけ。

気になるお値段は52,800円(税込、以下同じ)。
こちらはボーイから+約2万円。新開発のムーブメント搭載とはいえ、若干割高感があるかなと個人的には思います。

しかし、この新作は発表直後からセイコーマニアに熱狂的と言ってもいいほど歓迎されました

ボーイで馴染みのある(そしてリローンチ時に廃止され多くのファンを悲しませた)ジュビリーブレスの復活。
ベゼルにハードレックスガラスを使用したことによるキラキラとした輝きとそれによる(ちょっぴり)高級感。

その人気の要因としてこれらの点を取り上げているレビューが多いようです。

でも個人的にはやっぱり「上下半々の」ツートンベゼルが決め手ではないかと。

ツートン自体はSBSA003(ペプシ)をはじめ、現行セイコー5やプロスペックスのダイバースキューバシリーズに至るまで数多く採用されています。しかしそれらはいずれも「12時位置から3時ないし4時=リューズ位置まで」で色分けされています。これはかつてのいわゆるSKXボーイにおいても同様でした。
これは非GMT機であるためでしょう。

元々がGMTマスターに端を発するGMT機のアイコニックな意匠であるということに配慮したセイコーが、非GMT機でのツートンは「12時からリューズ位置まで」というマイルールを固持してきた。

私はそう考えています。

そして今回GMT機能を搭載し、晴れて上下半々のツートンベゼル採用に至った
それは想像通りとっても格好良かった。

そういう意味でこのモデルはセイコーマニア待望の品なのです。

バリエーションは3種類。

SBSC001

ブラックとグレーのツートンベゼル。ブラックダイヤル。このモデルだけジュビリーブレスの表面が全てサテン(他の2モデルは中ゴマがポリッシュ)。



SBSC003

ブラックとブルーのツートンベゼル。ブルーダイヤル。



SSK005KC

ブラックとグレーのツートンベゼル。オレンジダイヤル。ベゼルの印字と時分針がゴールドでGMT針はブラック。ごく一部のショップだけの限定モデル。


価格とまとめ


上で書きましたが全モデル共通で定価52,800円。実勢価格は流通限定で値引きなし。ポイント還元率はまだばらつきがありますが、10倍とすれば実質価格は48,000円。
※楽天市場のポイント還元が税抜価格に対するものとなったため、当記事以降はそれを反映した実質価格を記載しています

結論としては、そりゃまあ魅力的な時計ですよね。

安心安全の国内正規セイコー5。ボーイとしては割高感があるがGMT機としてはかなり安価な部類の価格設定。オレンジ以外はビジカジ両方いける使い勝手の良いデザイン。

そしてしつこいですが、何と言っても待望の上下半々のツートンベゼル。
伝統のボーイデザインにそれが載っているだけでもう「買い」というマニアも多いのではないでしょうか。

不満点も現行ボーイと同じもの(200m防水じゃない、サイズがやや大きい)しかありません。

2022年7月8日に発売され、瞬く間に売り切れ。
記事作成時点では楽天市場で新品在庫のある店舗はありません。

予約注文を受け付けているneelさんでもブラックが11月下旬、ブルーは未定(予約不可)、オレンジが12月下旬の入荷予定となっていました。

今後のカラーバリエーションにも期待が膨らみます。

個人的にはチューダーの2022年新作、ブラックベイGMT S&G「ルートビア」に一目惚れしたので同じカラーリングで出してほしい笑
今回の3モデルの中で個人的に1本選ぶならSBSC001ですね。ブラックとグレーの控えめなコントラストの組み合わせが良いです。

一度腕に乗せてみたいけれど、当分先になりそうですね…

「独断と偏見で選ぶ!価格帯別腕時計ベストバイ2021年版」のインデックスです。

価格帯は定価で区分しています。
対象は2021年に発売されたモデルですが、本数限定のモデルは外しています。

アンダー5万円部門


GM-2100-1AJF/カシオ

クオーツ。20気圧防水。SS&樹脂ケース+樹脂バンド。ケース径44.4mm
言わずと知れた人気者、メタルカシオーク。
2100シリーズの優れた基本デザインに加えられたメタルの光沢が絶妙でめちゃめちゃ格好いい。

アンダー5万円部門・次点


レコードレーベル・ツノクロノ/シチズン

Ref. AN3660-81A
クオーツ。5気圧防水。SSケース+SSブレス。ケース径38mm
1970年代の「チャレンジタイマー」をクオーツで復刻。
当時のサイズ感を踏襲し、微妙なデザイン変更はあるものの実に「それっぽく」仕上がっています。

両モデルの魅力や実勢価格など、詳細な情報は個別記事へどうぞ

5~10万円部門


1959 初代アルピニスト 現代デザイン/セイコー

Ref. SBDC147
自動巻き。20気圧防水。SSケース+SSブレス。ケース径38mm
レトロなのに新鮮、ドレスウォッチ然としたスポーツウォッチ。
高い実用性も備えた万能時計です。

5~10万円部門・次点


PRX オートマティック/ティソ

Ref. T1374071104100
自動巻き。10気圧防水。SSケース+SSブレス。ケース径40mm
ついにアンダー10万円の域に達した「本当に手が届くラグスポ」。
驚異の80時間ロングパワーリザーブも嬉しいですね。

両モデルの魅力や実勢価格など、詳細な情報は個別記事へどうぞ

10~20万円部門


カーキ アビエーション パイロット パイオニア/ハミルトン

Ref. H76205530
自動巻き。10気圧防水。SSケース+レザーベルト。ケース径38mm
「モデル23」という縦目クロノグラフの軍用懐中時計を基に、3針にしてカウントダウンベゼルつけてヴィンテージ加工したらこんなに格好良くなりました。
そんな「復刻にこだわらない」自由さが生んだ秀逸なデザインです。

このモデルの魅力や実勢価格など、詳細な情報は個別記事へどうぞ
>>>「10~20万円部門」

20~30万円部門


シリーズエイト 870/シチズン

Ref. NA1004-87E
自動巻き。10気圧防水。SSケース+SSブレス。ケース径40.8mm
8年ぶりの復活となった、シチズン・シリーズエイト。
和製「本当に手が届くラグスポ」というべきデザインに高精度ムーブメント+強化耐磁という高い実用性も兼ね備えた実力派です。

20~30万円部門・次点


ドルチェヴィータ/ロンジン

Ref. L5.757.4.73.9
自動巻き。3気圧防水。SSケース+レザーベルト。ケース径27.7mm
クラシカルな正統派時計を得意とする、スイスの名門ロンジン。
そのイメージ通りのエレガントなレクタンギュラー(長方形)の時計。
20万円台前半でこの雰囲気を出せているのは貴重です。

両モデルの魅力や実勢価格など、詳細な情報は個別記事へどうぞ

30~50万円部門


BR 03-93 GMT/ベル&ロス

Ref. BR0393-BL-ST/SCA 
自動巻き。100m防水。SSケース+レザーベルト(ファブリックストラップ付属)。ケース径42mm
そのあまりにアイコニックなデザインゆえに、かつて「流行り物として消費されてしまった感」のあったベルロスのBR03。
しかしこのGMTはダイヤルに立体感を加える様々なリファインが加えられ、新鮮さと高級感を纏ったモデルになっています。

このモデルの魅力や実勢価格など、詳細な情報は個別記事へどうぞ
>>>「30~50万円部門」

50~70万円部門


ブラックベイ クロノ/チューダー

Ref. M79360N-0001 
自動巻き。200m防水。SSケース+SSブレス。ケース径41mm
クラシカルなスポーツクロノを現在の技術でリファイン。モダンすぎず、ラグジュアリーに振れ過ぎず、お値段もそこそこ。
非常に良いです。プレミアム価格さえつかなければ…

このモデルの魅力や実勢価格など、詳細な情報は個別記事へどうぞ
>>>「50~70万円部門」

70~100万円部門


シーマスター 300/オメガ

Ref. 234.30.41.21.01.001 
自動巻き。30気圧防水。SSケース+SSブレス。ケース径41mm
7年ぶりのモデルチェンジとなった「シーマスター300」。
サンドイッチダイヤル、ロリポップ針、シンプルな標記になった文字盤と、先代からさらにアンティーク要素を強めたデザイン。
そこへマスタークロノメーター認定のキャリバー8912とくれば、隙なしですね。

このモデルの魅力や実勢価格など、詳細な情報は個別記事へどうぞ
>>>「70~100万円部門」


ぜひ各個別記事もご覧ください。

「独断と偏見で選ぶ!価格帯別腕時計ベストバイ2021年版」の第2弾は5~10万円のゾーンです。
対象は2021年に発売されたモデルですが、本数限定のモデルは対象外としています。

価格帯は実勢価格だとブレるので定価で区分しました。
記載の価格はいずれも記事作成時点のもので新品税込です。
また併記している実勢価格は各店舗の表示価格=ポイント還元等を含まない金額となります。

5~10万円部門




1959 初代アルピニスト 現代デザイン/セイコー

Ref. SBDC147
自動巻き。20気圧防水。SSケース+SSブレス。ケース径38mm

2020年に復活した機械式アルピニスト。その2021年新作は1959年のオリジナルモデル復刻デザイン。

 

詳細は上のリンク先記事をご覧いただければと思いますが、この時計の魅力はなんといっても「レトロなのに新鮮という不思議な魅力のあるデザイン」

ビッグサイズのくさび型インデックスが実にレトロ。写真で見ると正直古臭さを覚えるのですが、実物は全然そんなことなく「ドレスウォッチ然としたスポーツウォッチ」という風情。

70時間パワーリザーブの6R35ムーブメントに20気圧防水、サファイヤクリスタル風防と高い実用性を兼ね備えています。しかも6R35搭載機としてはかなり安い部類の価格設定。

上のリンク先の記事でも書いていますが正直これ、万能時計だと思います

定価:82,500円(税込、以下同じ)
実勢価格:81,800円~(楽天市場調べ、以下同じ)

基本的には定価販売です。実は1店舗凄くお安い値段をつけている(66,000円!)ところがあるのですが残り1個だったので勝手ながら省かせていただきました。

2022年に発売されたブルーダイヤルのSBDC159もかなり好き。ピンクゴールドの秒針が良い差し色になっていますね。
さて、ベストバイはこちらなのですが既に記事にしている時計ですのでアンダー5万円部門と同様に「次点」も発表します。

5~10万円部門・次点




PRX オートマティック/ティソ

Ref. T1374071104100
自動巻き。10気圧防水。SSケース+SSブレス。ケース径40mm

リーズナブルな価格と「お値段以上」の価値が売りのティソ。モットーは「ゴールドバリュー、シルバープライス」だそうです。

そのティソがやってくれました。
モーリス・ラクロア「アイコン」が切り拓いた新たな地平「本当に手が届くラグスポ」を、ついにアンダー10万円の域にまで到達させたのです。

関連記事:


こちらのモデル、一応は1970年代のアーカイブからの復刻デザイン。
ですがまあ採用されている「エンボスド・チェッカード・ダイアルパターン」もロイヤルオークのタペストリーダイヤルとの違いが良くわからないですから、素直に昨今のラグスポ調ブームに乗った形でしょう。

とにかくアンダー10万円で出したのは本当に素晴らしい。

プレーンで細身のベゼルそして完全に八角形ではないケースということで、ラグスポ調の中ではややドレス系のデザイン
基本的にはサテンでベゼルと斜面部分がポリッシュ。ブレスはやや素っ気ない笑ワンピース構造。

サイズは厚さ10.9 ㎜、横40 ㎜、縦39.5 ㎜。この薄さは評価できますね。欲を言えば横幅はもうひと回り小さく、36ないし38mmを望みたかったところですが。

ムーブメントはETAと共同開発した80時間ロングパワーリザーブのパワーマティック80搭載。さらに10気圧防水とサファイヤクリスタル風防と高い実用性も売りです。

定価:85,800円
実勢価格:85,800円

 

バリエーションは3種類。ブルーダイヤル、ブラックダイヤル、シルバーダイヤルにゴールドインデックス&ベゼルというコンビモデル。

直接の比較対象は価格帯こそ違いますが上でも触れたモーリス・ラクロア「アイコン」でしょう。

その実勢価格が並行新品で14万円強ぐらいまで下がってきているので差額は5~6万円というところ。

そのリーズナブルな価格とロングパワーリザーブ(あちらは38時間と短い)に優位性があります。特に後者はセカンドウォッチとして使用するユーザーにとっては大きなメリットですね。

コスパ重視の方、そしてアイコンのデザインを「若すぎる」と感じる方はこちらをチョイスされると良いのではないでしょうか。



以前に記事にしたセイコー5の2021年新作「ミリタリー」。

その中で「今回採用されたのはこちらのフィールド系のデザイン。(逆輸入版ではもうひとつアビエーション系のデザインもあります)」と書いたら、すかさずそれ=アビエーションも出ました。

2021年10月に第1弾、記事作成時点では第2弾(恐らく2021年12月)まで発売されているのですが、この記事では主に前者を扱います。

SBSA111他のフィールド系デザイン(以下「フィールド」)の記事はこちら。
 

洗練された無骨


「アビエーション」=航空。要するに飛行機乗りの時計ですね。

今回取り上げるモデルは内周に時表示、外周が分表示というダイヤルが特徴。
「フィールド」同様にミリタリーウォッチとしてはド定番の顔です。

ハミルトンでいえば「カーキアビエーション パイロットデイデイトオート」。
ただあちらの類似デザインは46mmのビッグサイズ。

ややマイナーなメーカーですがLACOのフラッグシップ「ファーロ」あたりがもろにこのデザインです。

現在でも手に入る逆輸入版セイコー5の類似モデルと比較するといくつか手が加えられています。

アルファ針というか菱形(若干左右非対称)のぺらっとした感じの針が力強いものに替わり、ベルトも肉厚になり裏面は差し色のレザー。

文字盤表面にはこれまた力強いブラスト仕上げが加えられており、インデックスのプリントも厚めに盛られている印象。
写真ではケースの仕上げも向上しているように見えます(サテンの筋がはっきり見える)。

そしてムーブメントもハック機能なしの7S系からありの4R系にグレードアップ。

全体に素軽い印象の逆輸入版に対し、国内正規は細部をアップデートし完成度を高めています。
「ボーイ」や「フィールド」といった先行モデル同様に「ムーブメント変更+質感の向上により逆輸入版との差別化を図るという手法」ですね。

スペックは基本的にこれまでの「ボーイ」や「スムースベゼル」と同じです。10気圧防水、デイデイト表示にパワーリザーブ41時間のキャリバー4R36。
サイズは「フィールド」と同じ厚さ 13.2 ㎜、横 39.4 ㎜、縦 48.1 ㎜。同一ケースなのでしょう。横37 mmだった逆輸入版からサイズアップしてしまったのは少し残念。

第1弾のバリエーションは3種類。

ケースは基本全面サテン仕上げ。メタルブレスのSBSA139はケースとブレスのサイドがポリッシュ。

SBSA139

ブラックダイヤル+クリームインデックス、メタルブレス。


出典:セイコー公式サイト

SBSA141

カーキダイヤル+ホワイトインデックス、表がカーキで裏がオレンジのナイロンベルト。



SBSA143

PVD加工のブラックケースにブラックダイヤル+オレンジのインデックスと針。表がブラックで裏がオレンジのナイロンベルト。


価格とまとめ


定価29,700円(税込、以下同じ)。実勢価格は流通限定で値引きなし。ポイント10倍還元で実質価格は26,730円。
139と141は定価29,700円(税込、以下同じ)。実勢価格は流通限定で値引きなし。141は公式以外のオンラインショップならポイント10倍還元で実質価格は26,730円。

ブラックPVD加工の143は定価34,100円で実勢同じの実質30,690円となっています。

結論としては、素直にまとめると「フィールド」とほぼ同じなんですよ。

安心安全の国内正規セイコー5で使い勝手のいいサイズ感。そして様々なファッションに合わせやすいミリタリーデザイン。初めての機械式時計にも、セカンドウォッチにもお勧め。

敢えての要望も同じ。できることならアンティークミリタリーっぽさが強まる38mmから35mmのサイズにしてほしかったですね。ハミルトン同様に「ビッグ・パイロットウォッチ」然とした46mmという手もありますがまあコスト的にも日本人の標準的な手首サイズ的にも小径が正解でしょう。

違いとしてはこのアビエーションはさすがにミリタリー感強すぎるダイヤルなので、オンには向かないことぐらいですね。

第2弾は4種類エントリーされ、針の夜光は白で(SRPH21KCはアイボリー)ダイヤルはブラスト加工なしのマット仕上げのようです。ミラネーゼブレスがなかなかいいですね。



SRPH21KC 出典:セイコー公式サイト


SRPH23KC 出典:セイコー公式サイト


SRPH25KC 出典:セイコー公式サイト


SRPH31KC 出典:セイコー公式サイト

ナイロンベルトのSRPH31KCは定価29,700円。直営店オンリーなので実勢実質同じ。
以下同様にミラネーゼブレスの21KCと23KCは34,100円、ミラネーゼ&PVDの25KCは38,500円です。

個人的に7モデルの中から1本選ぶならSRPH23KCですね。


ということで基本的にはいい時計です。

ですけども。

上でチラッと書いていますが第1弾3モデルのうち最もプレーンな139、そして第2弾は4モデルすべてが全国に4店舗しかないセイコー直営店限定なんですよ。オンラインで買えるのも公式サイトのみ。

ナンバリングもSBSAxxxから第2弾ではSRPHxxxxに変わっちゃいました。

相変わらずセイコーさんの販売戦略はなんだかよくわからないな~笑

無礼を承知でいえば出し惜しみするような時計じゃないと思うんですよね。
デザインも価格帯も多くの人の目に触れて多くの人に手に取ってもらってなんぼでしょ。

これ見るためにわざわざセイコー直営店まで出向かなきゃならないというのはちょっとハードルが高いんじゃないでしょうか。

ファッションビル内の時計屋さんで、セイコー5がずらりと並んだ中での1本とか、それこそハミルトンを扱っているお店で比較対象として売るか。

そのどちらかが正しいと思いますがいかがでしょう。



2020年1月に復活した機械式アルピニスト。

「和製エクスプローラー」の異名で親しまれてきたシリーズです。

復活第1弾「現行アルピニスト(以下「現行」)」と第2弾「アルピニストセカンド(以下「セカンド」)」についてはそれぞれ記事にしました。
その後にセカンドのカラーバリエーションも発売されています。

関連記事:
 


これらの記事ではアルピニストについて以下のように紹介してきました。

 シリーズ名としては1960年代からありますが、そのスタイルが確立したのは1995年発売のSVCF005/007/009。それ以降はサイズやムーブメントは変わったもののデザインエッセンスは四半世紀の間ほぼ不変。

 最大の特徴はインナーベゼルの簡易方位計。そして偶数時はアラビア数字、奇数時はくさび型が交互に並ぶいわゆる飛びアラビア数字のインデックスにコブラ針です。

 

上の写真が現行の代表的なモデルのSBDC091です。

しかし、アルピニストの2021年新作はなんとオリジナルモデルの復刻デザイン。
その名も「1959アルピニスト」。

私は「1960年代からあるシリーズ」と書いていたのにオリジナルは1959年だったり、「スタイルが確立したのは1995年モデル」と書いたのに遥か昔のオリジナルデザインだったりと色々立場がないです笑

今回発売されるのは数量限定の完全復刻SBEN001と現代デザインのSBDC145/147/149。当記事では基本的に後者を取り上げます。(当記事ではその現代デザインを便宜上「オリジン」と呼びます)

不思議な新鮮さのあるデザイン



 

最大の特徴はもちろんこのデザイン。
6・9・12時位置に実にレトロな、というか個人的にはよそでは見たことがないビッグサイズのくさび型インデックス。

オリジナル(と復刻)は4方向すべてがくさび型ですがこちらは3時位置にデイト表示。とはいえパッと見の印象にはそれほど大きな違いがありません。

これ復刻とほぼ同じなんだけどいいんですかね?売れないんじゃ?とこちらが心配になってしまうぐらいです笑

もちろん復刻の方がデザインもサイズ感もオリジナルに忠実ですしウォッチパッドもついてるし上位ムーブメント搭載なんですけどね。でも価格差を考えるとゴリゴリのマニア以外はこちらの「オリジン」を選ぶのでは。

話を戻します。
特徴的なこのインデックス、写真だと本当にレトロで…というか正直古臭いんですけど。
実物見るとこれが意外にも古さを感じさせないんですよ。

なんというか、ドレスウォッチ然としたスポーツウォッチ。
そこにレトロ感も加わって全体としてすごく新鮮に感じます。

チャプターリングも外周目盛りもない、すなわちインデックスがダイヤルの一番外にあるという力強さを感じさせるデザイン。

インデックス内周の目盛りもアンティークっぽい。そこでダイヤルに段差がついているようです。仕上げはサンレイ。そしてインデックスと針の夜光はすべてヴィンテージベージュで秒針はゴールド。
かなりこんもりした印象のドーム型風防もレトロ。横径からすると比較的長いラグもドレス感あり。

ケースは基本的にサテンで斜めの面はポリッシュ。
ブレスは表面サテンのサイドがポリッシュ。なのですが、現物を見た瞬間はセンターポリッシュのツートンブレスかと思いました(中列だけポリッシュ、左右の列はサテン仕上げの)
実際には中列のコマの連結面がポリッシュされている(恐らくカットもされている)ようです。少なくとも写真を見る限りでは現行やセカンドのブレスとは違う仕上げに見えますね。

サイズは厚さ 12.9 ㎜、横 38 ㎜、縦 46.2 ㎜でほぼセカンドと同じですね。

それ以外の基本スペックは現行とほぼ同じ。
おなじみ70時間パワーリザーブの6R35ムーブメントに20気圧防水、風防はサファイヤクリスタルで裏蓋スケルトン。そしてレザーベルトモデルはDバックル標準装備となっています。例によって全モデル流通限定=値引きなしです。

バリエーションは3種類。

SBDC145

アイボリー、というか見る角度や明るさによってホワイトにもイエローにも見える絶妙なシャンパンダイヤルにメタルブレスを装備。



SBDC147

ブラックダイヤルにメタルブレス。これも色味が絶妙でグレーとブラウンが混じったようなトロピカルダイヤル風味。

SBDC149

シリーズ伝統のダークグリーンダイヤルにブラックレザーベルト。


価格とまとめ


定価はメタルブレスが82,500円(税込、以下同じ)、レザーベルトは80,300円。実質はポイント10倍でそれぞれ74,250円と72,270円。


まとめます。

正直これ、万能時計だと思います。

6R系プロスペックスの標準スペック(=高い実用性)を備えたドレスウォッチ。
そこにほんの少しだけスポーツウォッチ感を加えているのがサイズより大きく見せるダイヤルデザインと、一見ツートン風のブレス。

ビジネスマンの普段使いに最適な一本でありながら、時計好きにも訴える(少なくとも私には笑)不思議な魅力があります。

そして細腕さんもニッコリのサイズ感に6R系プロスペックスとしてはセカンドに次ぐ安さ。
人気出そう、というかどうやら既にヒットしているようですね。

個人的に1本選ぶなら147ですね。使い勝手の良いブラック文字盤でありながら味のある色味なのがこの「オリジン」の不思議な魅力をさらに際立たせています。

ここまで書いてきたように私の感覚ではドレスウォッチなのですが、145をキャンバスストラップに換装された方の写真を見ると実にアウトドアウォッチでした。なかなか楽しみ方に奥行きのある時計ですね。


ちなみにセイコー創業140周年記念モデルで「金春色(こんぱるいろ)」というなんともエビフライサンドが食べたくなるカラーに凝ったダイヤル加工のSBDC151というモデルも出たのですが、どうやら瞬く間に完売した模様です。

 

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