ロスジェネはえてしてこだわりすぎる

タグ:与田祐希

タオル補正

守られた次世代


前の記事で書いた運営による堀未央奈に対する露骨な優遇。

功罪を比べれば、正直「罪」の方が多いように思います。

仮に彼女が他の2期生と同様に研究生からスタートしていたらセンターになることはなかったでしょう。

もちろん2期生で最初に選抜入りしたのは間違いないと思いますが、3列目から2列目に上がってどこかでフロントを経験して涙するという衛藤美彩と同じような軌跡をたどったのではないでしょうか。

その方が堀ちゃんもファンも他のメンバーも、きっと幸福だったろうな。
ついそんなことを考えてしまいます。

ただ、逆説的に考えればいくつかの「功」もあります。

まず乃木坂ファンの「AKB的なものに対する拒否反応」を運営が強烈に認識することになりました。

当時はまだ「AKB48の公式ライバル」という初期設定に囚われており、それこそAKBの総選挙や組閣(48グループ内の異動・兼任)に乃木坂が参加させられるのではないかという不安がファンの間にも現実的なものとして根強く残っていました。
『バレッタ』の3ヶ月後、2014年2月には現実に「交換留学」という名目で松井玲奈と生駒里奈の兼任が行なわれます。

しかし堀ちゃんセンターとこの交換留学に対し、乃木坂ファンはアレルギーと言っていいほどの拒絶反応を示しました。

これによってその後のグループ運営は極めてコンサバティブなものになります。
新人のセンター抜擢こそ続けられたものの、それ以外にサプライズによる話題作りはほとんど行われることはありませんでした。48グループとのコラボも「坂道AKB」ぐらいにとどまります。

そしてその新人抜擢センター。

後に大園桃子、与田祐希、遠藤さくらのセンター抜擢というチャレンジができたのは無論、堀ちゃんの前例があったからこそです。そして結果的に新たな人気メンバーを生み出すことに成功しました(以前にも書いた通り個人的にはこの手法には否定的なのですが)。

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さらにこれまた逆説的ですが、堀ちゃんを齋藤飛鳥のシンメにしてフロントに置き続けることによって「守られた」メンバーがいます。

それは与田祐希

与田っちょは『逃げ水』以降、目に見える人気指標ではことごとく白石西野生田飛鳥に次ぐ位置にいました。実際、1st写真集『日向の温度』の売り上げでも同時期に出した堀ちゃんの『君らしさ』を上回っています。

しかし運営は頑なに飛鳥のシンメには堀ちゃんを使い続けました。
与田っちょのポジションは多くの場合、堀ちゃんよりひとつ外。
これは見方を変えれば一段責任の軽い場所にいることを許されたということです。

『逃げ水』でセンターに抜擢され、なーちゃんに愛でられ、ただでさえ人気面では3期生の中でも突出しつつあった彼女。他推しのファンから敵対視されかねない条件は揃っていました。

もし与田っちょが飛鳥とシンメにいたら、凄くアンチが湧いたことでしょう。

しかしその場所を堀ちゃんが担ってくれたおかげでそれは回避された。
同期の中心人物である久保史緒里、山下美月、大園桃子が相次いで休養する中、与田っちょを守ることができたのはグループにとって極めて大きかったと思います。

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妄想の『バレッタ』なき世界


そしてこれまた逆説的ではありますが、彼女をセンターにするという回り道によって結果的に乃木坂のピークが後ろにずれ息の長いグループとなりました。

例えば7枚目シングルが白石麻衣連続センター、8枚目が西野七瀬であったとします。
(ここから先はかなり妄想になるのですがご了承ください笑)

これはすなわち後の白石西野時代が1年半ほど早くスタートしていたということ。こうなれば人気のピークも前倒しになります。紅白初出場は2014年、『太陽ノック』の生駒里奈センターもなかったでしょう。『悲しみの忘れ方』は生駒から白石西野への流れを追う物語になっていたはずです。

世代交代も御三家から西野を中心とした94年組へ、そして2016年あたりに再び生生星+齋藤飛鳥へと進み、堀ちゃんはこの生生星世代のひとりになったことでしょう(要するに『あらかじめ語られるロマンス』です)。

これが実現していれば西野七瀬を支える桜井玲香、若月佑美の序列が実際よりもっと高くなり、生生星アゲインのタイミングでは選抜のオールスター感がもの凄いことになっていたのではないでしょうか。

「1期2期による乃木坂46」としては明らかにこの方が早くグループが大きくなっていたし、井上小百合推しの自分としてはもちろんこの乃木坂が見たかった笑

しかし。

この場合は東京ドーム公演も1年以上早いタイミング、遅くとも2016年の夏には到達したでしょう。

そうなると3期生の加入はドーム後であり、彼女たちは「ドームまでの道のりを知らずに、天下を取ったグループに後から入ってきたフリーライダー」になってしまいます。

そして恐らく1期生の多くはドームを区切りとして卒業し、代わりに3期生が選抜入りしても「知らない顔ばかりになった」と言われグループの勢いは弱まってしまったことでしょう。

現実はそれとは異なりました。

あの2017年11月の東京ドーム。

既にグループの大きさからすれば前年時点でもフルハウスにできたでしょう。
でも色々な要素が絡まって、満を持しまくりでの東京ドーム。
7月の神宮での歓喜の発表、あの日のドームの破裂しそうな期待感。そして伊藤万理華と中元日芽香の見事な花道。

間違いなく集大成。
でもそれと同時に「ここはゴールではない」感も確かにありました。

なぜなら、3期生がいたから。
あのドーム公演は1期2期の世界の到達点でありながら、3期というブースターに点火したばかりという稀有なタイミングで行なわれたからです。

少なくとも私は3期生のことを、乃木坂をドームにそしてミリオンセラーに押し上げた最後のファクターと認識しています。事実、初ミリオンとなった『インフルエンサー』は3期生が初めて個別握手会に参加したシングルでした。
これ、1期2期のファンでも一定数の方は同意いただけるのではないでしょうか。

乃木坂という物語にとって、もっともふさわしいタイミングで行なわれた2017年11月の東京ドーム。

そこにつながる遠因のひとつが『バレッタ』の堀未央奈抜擢だった。

彼女自身は未来にはなれなかったけれど、彼女がいたからこそ3期生が絶妙なタイミングでグループに勢いをもたらすことができた。

それが妄想の果てにたどり着いた結論です。

堀ちゃん本人とは全く関係のない話になってしまいましたので笑、続きます。

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26thシングルの持つ重い意味


たぶんこれが正解なのでしょう。

新センター、山下美月。

この決定に至った経緯を私なりに推測してみます。

まず、今回の候補者は6人。

写真集で突出した売り上げを叩き出し、人気の裏づけとなる数字がある4人。
生田絵梨花、齋藤飛鳥、山下美月、与田祐希。

そしてエース候補として順調に支持を広げている4期生の遠藤さくら。
その彼女と並び立つ堂々の4期ツートップの地位を確立した賀喜遥香。かっきーには『I see…』のブレイクという追い風もありました。

前作『しあわせの保護色』では白石麻衣卒業シングルで1期生全員集合の例外的な選抜、その後リリースされた配信シングル『Route 246』は飛鳥センターで左から与田生田遠藤賀喜というフロント。
後の記事で詳しく書く予定ですが、この曲はかなり「超選抜」感の強いものでした。

それらを経て発売される26thシングル。
そのセンターにかかる重圧はこれまでの比ではありません。

白石麻衣卒業コンサートという大きな大きなひと区切りがついた、乃木坂のリスタート。

だけでなく、コロナの影響により次のシングルはほぼ間違いなく売り上げが減少、それも恐らく「激減」といっていいほどのダウンが想定されます。

なぜなら個別握手会がオンラインでのトーク、いわゆるミート&グリート(以下「ミーグリ」)になり、全国握手会も行なえないため。
(ちなみに先に発売した日向坂46のアルバムはこれまで同様の抽選での各種グッズプレゼントに加え、全国握手会の替わりであろう「2枚で全員当選の配信ミニライブ視聴権」。櫻坂46のシングルは記事作成時点ではまだ「応募特典シリアルナンバー」であり、特典内容は発表されていません)

ファンからすれば「そりゃこの状況じゃ減るよね」としか思わないことであっても、実際に売り上げの数字が出ればネットニュースで「握手会商法の現実が露呈」的な見出しが躍り、ここぞとばかりに叩いてくる輩が現れることでしょう。
あるいは「白石麻衣の卒業により乃木坂は終わった」的な悪意に満ちた記事も出てくるかもしれません。

26thシングルのセンターを担うとは売り上げダウンとそれにまつわるこうした非難の矢面に立つということなのです。

これはキツい。本当にキツい。

この時点でまだまだ売り出し途上である4期生のふたりは候補から消え、候補に浮上するのは生ちゃん。

「奥の手」であり「ジョーカー」。
人気、実力、実績すべてグループ屈指。ある意味「誰からも文句の出ない」センター。
10th『何度目の青空か?』以来、6年ぶりという話題性もあります。

そして揺るがぬ信念を持つ彼女なら、売り上げ激減に直面しても「この状況ではやむを得ないですね」とブレずに受け止められるでしょう。

しかしここでもうひとつの要素があります。それは次のシングルが持つ重要な意味。

白石麻衣卒業後の一発目。
世代交代をアピールするのであればここしかないというタイミングです。
それを考えると1期生である生ちゃんをセンターにするのは決して上策とは言えなくなり、同じ理由で「現状維持」を印象づける飛鳥もなくなります。

残るは3期生ふたり、今年どちらも写真集を大ヒットさせた与田祐希と山下美月。

今回のセンターにかかるプレッシャーに耐えうるメンタルの強さ。
さらにWセンターとはいえ18th『逃げ水』でそこに立った経験があるよだっちょではなく、「変革」を印象づける初センター。

そういう判断が働いた結果、山下美月という結論に至ったのではないでしょうか。

もう一度 肩寄せて支え合って一塊になろう


46時間TVの記事で私は彼女についてこう書きました。

 かつて橋本奈々未が醸し出していた「言葉にはしないけれど乃木坂のためなら身体を張る」感を思い出させます。

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運営から今回のセンターにまつわる状況を説明されても

 わかりました、泥かぶればいいんですよね?

そう言ってニコッと笑いそうな凄味が今の美月にはあります。

実際に『乃木坂工事中』番組内でのコメントは冷静に状況を把握したもの。

「これから乃木坂がどうなっていくかとか
 どういう風に戦っていくかみたいなのを
 本当にしっかり考えなきゃいけない時期」

そして早々に出したブログの文章も100点でした。

「私は乃木坂がずっと変わらずに
 皆が笑顔になれる場所であってほしいと思うけれど
 現状維持ということがこの世界ではそう簡単に上手くはいかない事も理解しています」

「どうか温かい気持ちで
 私たちと一緒に
 これからの乃木坂を創ってくれませんでしょうか?
 今の私たちには
 皆様のお力添えが本当に必要です」

どうです。応援したくなりませんか。

山下美月は全部わかってるんです。

ファンの多くが乃木坂に変わってほしくないと思っていること。
でも1期生の卒業が相次ぐ中で否応なしに「変わってしまう」ことを。
白石麻衣卒業直後のこのタイミングで1期生以外のセンターを立てるのがベストの判断であることも。
そしてそこでセンターに立つ人間が変化の象徴として、1期至上主義のファンから激しく攻撃されるであろうことも。

全部わかったうえでその場所に立つ彼女を、私は応援したいですね。


そんな美月だからこの難局も大丈夫、と周囲もつい安心しがちかもしれません。

ただ、彼女が初センターであることも忘れないでほしいです。

まあ、運営もそれをわかっているからこそ同期ふたりを左右に配したのでしょう。
盟友・久保史緒里と3期のキャプテン(そんな役職はないですが笑)・梅澤美波。

乃木坂愛ということでは人後に落ちないふたり。
そして「わかってる」ふたりでもあります。

率直に言って個人としての人気では少なくとも先にあげた生ちゃん、飛鳥、よだっちょよりは下と思われます。でもこの難局において新センター美月を潰さないためにはどうしてもこのふたりが必要だったのでしょう。

さくちゃんが初センターを務めた『夜明けまで強がらなくてもいい』の時期に「かっきーとあやめんが一緒にいてくれたから頑張れた」と発言していましたが、それと同じです。

3人で、いえグループ全体が一塊になって支え合うべき「いつか」。
それはきっと今なのです。


色々書いてきましたが最後にもうひとつ。
ここで「よだももとくぼしたの物語」が新たなフェーズを迎えることになります。

24thシングルで私はくぼした=久保山下のWセンターを希望していました。
その記事で書いた「ストイックなエリート(くぼした)が雌伏の時を経て無垢の天才(よだもも)に再び並び立つ」時。それが今回ようやく訪れました。

この4人の織りなすライバルストーリーは、きっとこの先も乃木坂の物語のひとつの軸として転がり続けるのでしょう。

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前の記事では駆け足で全体の流れを追いました。

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この記事では印象に残ったメンバーを挙げていきます。

見たか、これが山下美月じゃ


やっぱり最初に名前を挙げたいのは山下美月です。
彼女の魅力を再確認できた46時間でした。

3期企画「3期生運動能力女王決定戦」での姿。
「11位は1位だと思ってる」というコメントからして秀逸でしたね。

みっともなくてもかっこ悪くても、やるとなったら全力で泥臭くやる。あのクールでスマートなビジュアルで。
それこそが彼女が加入当初から見せていた素晴らしさ。初期についたファンの多くは彼女のそんなところに惹かれたのではないでしょうか。

『3人のプリンシパル』で圧倒的な久保史緒里に食らいついた時のことを思い出します、って書きたいところですが実は私は観ていません笑
個人的に忘れられないのは2017年東京ドームの『ダンケシェーン』。
向井葉月とふたりで客席がザワつくほどの全力ダンスをしていました。全くカメラに抜かれていないタイミングで、です。

山下美月はかっこ悪い時が一番格好いい。名言っぽく言ってみました笑

後輩もできて写真集も大ヒット。グループ内で不動の地位を確保したといってもいい彼女が今見せるかっこ悪さに胸がジーンとなります。

電視台での『自分じゃない感じ』オリジナルMVも良かったですね。
どこまでが彼女自身から出たものかはわかりませんが、あそこまで形にする企画力と実行力。

そしてちりばめられた小ネタから垣間見える彼女の同期愛、乃木坂愛。
普段から声高に愛を叫ぶタイプではない美月だからこそ、観ている側もグッとくるものがあります。かつて橋本奈々未が醸し出していた「言葉にはしないけれど乃木坂のためなら身体を張る」感を思い出させます。


梅澤美波
「めちゃめちゃ漢字読めない」らしいですけど笑

乃木坂が好きで先輩に憧れて、それにふさわしくありたいと心から願って真面目に努力して。それが周囲に認められて「次期キャプテン」なんてプレッシャーをかけられるところまできました。

そんな彼女の熱い乃木坂愛も番組中に溢れていました。
MCでもコーナーでも電視台でもブースにいても呼ばれれば快く出ていき、毎回必ず真剣にやるその優しさ。
今回の46時間ではメンバーに会えるのが嬉しくて仕方ないようでずっとテンション高めだったのも非常に好感度高いですね。


そして乃木坂愛といえばこの人、久保史緒里

まさに八面六臂の大活躍。
北野日奈子との2ショットトークでの両者号泣から始まり、自身の電視台、「久保チャンネル」、人狼、Nリーグ。

そのすべてにおいてトークをまわしていたところにその能力の高さが現れています。

かつてゲストで出演したラジオでそのあまりの対応力の高さにオリエンタルラジオのふたりを驚愕させた彼女。外部の番組でMCアシスタントをやってもおかしくないぐらいの実力を既に身につけていると思います。


本当に3期生は頼もしくなりました。

生放送でのバタバタやソーシャルディスタンスゆえの制約などがある中、何があっても動じない姿を見せていたのは秋元真夏や高山一実そして新内眞衣といった外仕事で場数を踏んだメンバーたち。くぼした梅の3人はそれに次ぐ安定感だったと思います。

与田祐希の持つサムシング


そしてひとり異彩を放ったのが与田祐希でした。
間違いなくハイライトのひとつとなった彼女の断髪。

これ冷静に考えると彼女は何の準備も努力もしていなくて、ただ座って髪を切ってもらっていただけ。それなのに一番の話題を集め、実際に強い印象を残してニュースにもなる。
コメントを聞く限り完全に自分発信のようですが「強力なブレーンがついてるんじゃないの?」と思わず邪推したくなる笑ほどの素晴らしい嗅覚。

そして急遽見守った松村沙友理と生田絵梨花も良かった。
これも事前打ち合わせなしなんですよね。本来は美容師さんとのお喋りで10分もたす予定だったのでしょうか。そのままだったら間がもたなかったであろうところに芸達者なふたりが乱入し、まっつんのサイコっぷりまで発揮されて視聴者を飽きさせないという展開に。

なんかこの辺もスター性みたいなものがあると思いました。
能條愛未じゃないですが「引き寄せる」力が備わってきたように感じます。
真面目に一生懸命やっているだけでひたすら愛くるしい与田っちょに、スター性まで加われば鬼に金棒です。

話は逸れますがこれ観てて思い出したのが、かつて遠征先でひとりでお風呂に入るのを怖がった齋藤飛鳥のために、白石麻衣と松村沙友里のふたりが彼女の入浴中ずっと風呂場の前で歌ったり踊ったりして怖くないようにしてあげたというほっこりエピソード。いいお姉さんたちだ~。

そして髪を切った彼女はどこか、初めて短くした時の西野七瀬を思わせました。
顔はまったく似ていないのに、ふたりにはどこか通じるものがありますよね。

あとはすごく細かいんですが、マツミンになった時に柴田柚菜や筒井あやめを見て「どうやら前髪を出した方が可愛いらしい」と気づき慌てて自分も前髪を出そうとするもうまくいかず悪戦苦闘した挙句に諦める、というシーンではいつもの愛くるしさが発揮されていて良かったです。

全体のまとめで取り上げた大園桃子「歌ってみた」もそうですが、やっぱりよだもものふたりにはどこか人を惹きつける特別な何かがあります。

そしてそんなふたりの魅力を誰よりも認めながら、それでも「負けたくない」と歯を食いしばる山下美月がまた、魅力的なんですよね。

関連記事:



続きます。

この記事の続き:



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出てこい歌メン


ひとつ前の記事とも関連しますが、これからの乃木坂に求められることのひとつが歌唱力。

多くの楽曲でオリジナルメンバーが卒業し、まあストレートに言えば生歌(被せ含む)の比率が高くなっています。まして2019年に卒業したメンバーのうち衛藤美彩、伊藤かりん、桜井玲香はいわゆる歌メンでした(ゆったん、ゴメン笑)
さらに2020年卒業の井上小百合と白石麻衣も歌えるメンバーです。

被せにしろ純生歌にせよ、ライブをやる以上はある程度の歌唱力が必要になる。

バスラの4日間、伊藤純奈と久保史緒里は大車輪の働きでした。

逆に言うと純奈と久保ちゃんだけに頼っている(恐らく、運営が)のは正直、がっかり。
歌えるメンバーはもっと積極的に歌ってほしいし歌わせてあげてほしい。

3期生の中ではかなり歌えるのが岩本蓮加。アンダラ行っている人ならご存じでしょう。
前の記事でふれた中村麗乃ももちろん期待できます。
特別上手いわけではないですが与田祐希も実はそこそこ歌えます。彼女の場合、自信がなさそうなのでスタッフが上手くそこを伸ばしてあげるといいのでは。

4期では賀喜遥香が完全にそのラインに乗っていますが、前にも書いたように私の4期イチオシ歌唱メンはしばゆうこと柴田柚菜。リズム・ピッチとも安定感があり安心して聴いていられます。
清宮レイもなかなか良いです。しばゆうと笑顔満開の歌うまコンビですね。

4期ライブの記事でも書いた通り、4期は全体にそれなりに歌えるメンバーが多いです。
『乃木坂工事中』のお披露目で弾き語りを披露した掛橋沙耶香もいますしね。

まあ何期生であっても、歌メンが不足していることを認識して「自分、歌えます」とアピールするメンバーがでてきてほしいものです。

現在の乃木坂において「歌が上手い」という理由だけで選抜に入れることはないでしょう。でもライブでは間違いなく歌えるメンバーが求められています。そこではっきりと力を見せればきっとファンは増える。

今回伊藤純奈が見せた存在感。これに続くのは誰でしょうか。

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「可愛いの天才」が見せた歴史と責任感


真夏の全国ツアーに比べメンバー間の登場頻度に偏りがあった今回。

特に4期生は遠藤さくら、賀喜遥香、筒井あやめの3人以外はほとんど出番がありませんでした。

既に書いた通り全曲披露という縛りと準備期間の都合と思われますので今回はやむを得なかったのでしょう。

幻となった2020年5月の白石麻衣卒業コンサートではどんなセットリストでそれぞれのメンバーにどのような出番が準備されていたのでしょう。

まいやんのユニット曲は全部やるとして、そこであまり接点のなかった色々な後輩と絡んでほしいですね。いつか開催できる日を楽しみに待ちたいと思います。チケット取れる気がしませんが笑


この日、特に印象に残ったメンバーをひとり挙げるとすれば星野みなみ。

『Against』と『ぐるぐるカーテン』で生駒里奈の不在を埋めていました。

あの無我夢中だった最初の頃、隣でその姿を見てきた彼女。
「偉いねえ」の彼女が凛々しい表情で中心に立ち『Against』のソロダンスを踊っている。

その姿にはやっぱり、ちょっとグッとくるものがあります。

もう1期は本当に少なくなって。この日は白石麻衣不在、井上小百合もほとんど出番なし。
そんな中で彼女が見せた歴史。そして責任感のようなもの。

まだまだ、齋藤飛鳥をひとりにしないであげてほしいです。

推しの最後を見送るということ


井上小百合にとって、この8thバスラがアイドルとして行った最後のライブになりました。

さゆ自身は翌日も出演したけれど、私はこのDAY1のみの参加でした。

8年半応援してきた推しが、代表曲である『あの日 僕は咄嗟に嘘をついた』を最後にパフォーマンスする姿を現場で観れたので悔いはないです。

そして自分個人として観た推しの最後の姿がデビューシングルってのもなかなか胸に迫るものがありました。

最新シングルで始まり、デビューシングルで終わる。
4DAYSの1日目ですが、なんというかある意味バスラとして完結していました。

やっぱりバスラって特別です。(以前に「やっぱり神宮は特別」と書きましたが笑)

なんというか、どうしたって思い出がよぎるんですよね。

あのメンバーがいないとか、あのライブでのこの曲は凄かったとか。
でもそれが嫌じゃない。懐古厨でも現状の否定でもなく、美しい思い出と美しい現在の幸福なオーバーラップ。

そりゃ正直私だって、『行くあてのない僕たち』をさゆまり以外の誰かが歌うのは拒否反応があります。でも過去に歌ったメンバーたちみんなが先輩と楽曲への敬意を言葉にしてくれているのを見ると、心から嬉しく思います。

上手く表現できませんが、自分にとってはさゆまりの『行くあて』が至高だけれど、それでも意味のある二人組が意味を持って歌ってくれればそれでいいと思うんです。さゆまりとは別の物語を持つふたりが、自分たちの何かと重ねて自分たちなりの解釈で歌ってくれれば。

それがまた誰かの新しい思い出になるのでしょう。

そうやって歴史が続いていけば素晴らしいですね。


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オープニングは最新シングルだった


4DAYSのオープニングを飾るのが4期生遠藤さくらセンターの『夜明けまで強がらなくていい』。彼女の地元だから、ってことはもちろんあるんでしょう。でもこれを持ってこれるのが今の乃木坂の強さだと感じました。

歴史をたどるバースデーライブで、その歴史が最も浅いメンバーを中心にした楽曲をド頭にして、にもかかわらず大盛り上がり。

あの頃のことが好きで、今も好き。
なんていうか、理想ですね。

本当に、史上初めて世代交代に成功したアイドルになるんじゃないか。そう思わせました。

その勢いのまま各期曲。

…と思いきゃ2期は『ボーダー』でした。まあ2期生曲は3曲で1日分足りないから仕方ないんでしょうが、この使い方はちょっとなあ。

この曲は思い入れの強いファンも多いし、ちょっと特別だと思うんですよね。やっぱり「ボーダー組」で披露してほしかった気がします。既に卒業を発表していた佐々木琴子が欠場しているならなおのこと。『バレッタ』か『嫉妬の権利』の方がよかったんじゃないでしょうか。

続いて生田絵梨花のコーナーになるわけですが、ここで今年のバスラの傾向のひとつが明らかになります。

ユニット曲において、卒業メンバーの穴は基本そのまま空けておく。

生生星の『ここじゃないどこか』『満月が消えた』は生ちゃんと星野みなみがふたりで。
そして『ぼっち党』も桜井玲香抜きのふたりでの披露でした。
話がそれますが個人的には『ぼっち党』良かったなあ。この曲出た当初は「なんで歌唱メン揃えてこんな歌を聴かせない曲なんだよ」と思いましたが楽しそうに歌うふたりを観てたらそんなことどうでもよくなりました。

この後の『告白の順番』や『2度目のキスから』も同様。
「女子校カルテット」なのにふたりなのはなんか切なかったですね。とはいえこのユニット自体が4人の関係性からできたものなので頭数だけそろえても意味がないでしょう。

そして伊藤万理華も西野七瀬もいない『Another Ghost』に至っては齋藤飛鳥ひとり!

なんという大胆な采配。

2019年夏の全国ツアーの「ミュージアムコーナー」について、以前の記事でこう書きました。

 もう多くの楽曲でオリジナルメンバーはいない。
 だから期別曲とか誰かの代名詞とか、そういうのに縛られるのはもうやめにして、それよりも今いるメンバーと楽曲、両方の個性を活かしたベストな表現を目指す。

 「メンバー志向」から少しだけ「楽曲志向」へ舵を切ったこの方向性は絶対に正解。

しかし全曲披露のバスラでそれはさすがに無理。ということでこの判断となったのでしょう。



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さくかきあやめん、よだももくぼした、そして中村麗乃


最初のユニットコーナーで、この日のハイライトのひとつがありました。

『Rewindあの日』。

オリメンは西野七瀬・桜井玲香に若月佑美。もの凄く画的に強いしシャープな3人です。

全員が卒業してしまったこの曲、イントロに続いて登場したのは遠藤さくら・賀喜遥香・筒井あやめの4期フロント3人。大歓声にドームが揺れます。

オリジナルの切れ味はもちろんないし、洗練されてもいない。まだ素材段階。
なのにどこかスタイリッシュ。強い。強いです。

堂々たるパフォーマンス。シルエットの美しさ。やっぱり乃木坂伝統の「骨格の美しさ」が継承されている気がします。

そして強さ、という意味ではやっぱり『言霊砲』の破壊力が別格。

いもうと坂=大園桃子、久保史緒里、山下美月、与田祐希。4者4様のビジュアルとキャラクター。実は全員はっきりした特徴のある声。なのに並んだ時に収まりが良い絶妙なバランス。その背後にある同期の特別な関係性。

はっきり言って無敵でしょう笑

個人的にはこの曲を聴いてるとサビでぞのっちがギリギリのキーで歌う「ブツブツ言ってる~」待ちになります。



もうひとつ、どうしても触れておきたいのが『私のために 誰かのために』。

これは伝統的に「歌唱メン」によって歌い継がれてきた楽曲です。オリジナルは衛藤美彩、川村真洋、桜井玲香、白石麻衣、高山一実の5人。

この中で唯一この日出演していたかずみん。
ともに登場したのは伊藤純奈、久保史緒里、賀喜遥香。3人は2019年の全ツで生田絵梨花と「ノギームガールズ」として『Dear white rice』を歌った、いうなれば各期を代表する歌メンです。

そしてもうひとりは、中村麗乃でした。

ちょっと感動しました。

これファンは嬉しいですよね。
これまで決して前に出る機会が多かったわけではない彼女が名うての歌うまメンたちと並んで乃木坂屈指の名バラードを任せられたという事実。

舞台での経験を重ね、着実に力をつけているであろう彼女。
ビジュアルもかなり洗練されてきており、スタイルは元々抜群。もっと人気が出ていいメンバーのひとりだと思います。

ひとり1曲ずつでいいので、こういうユニット曲に抜擢してスポットライトを浴びる場面があると嬉しいですね。

彼女がモニターに映し出された瞬間のどよめきと、それに続く好意的な歓声。
乃木坂ファンの暖かさも感じられたシーンでした。


完全に蛇足ですが、なぜにラストのサビで久保ちゃんはシャウトしないんでしょう?
2018年末のアンダラ武蔵野の森で観客に鳥肌を立てさせたあの歌声がもう一度聴きたいです。




続きます。

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