ロスジェネはえてしてこだわりすぎる

タグ:中西アルノ

びーむ色調補正3
前の記事ではDAY1の印象に残ったシーンを纏めました。



当記事ではDAY2について。

『Actually…』の完成形


セットリストはこちらです。

Overture

<2017年>
01. インフルエンサー(センター:齋藤飛鳥、山下美月)
02. 逃げ水(センター:岩本蓮加、与田祐希)
03. いつかできるから今日できる(センター:齋藤飛鳥、賀喜遥香)
04. スカイダイビング(センター:秋元真夏、梅澤美波)
05. 三番目の風(センター:与田祐希)

<2018年>
06. 日常(センター:久保史緒里)
07. 誰よりそばにいたい(センター:佐藤楓)
08. キャラバンは眠らない
09. ジコチューで行こう!
10. 空扉
11. 帰り道は遠回りしたくなる(センター:西野七瀬)

<2019年>
12. ありがちな恋愛(センター:齋藤飛鳥、山下美月)
13. 夜明けまで強がらなくてもいい
14. Sing Out!
15. 4番目の光

<2020年>
16. 毎日がBrand new day
17. I see...
18. しあわせの保護色(センター:秋元真夏、齋藤飛鳥→白石麻衣)
19. シンクロニシティ(センター:白石麻衣)
20. 世界中の隣人よ
21. Route 246

<2021年>
22. 僕は僕を好きになる
23. ごめんねFingers crossed
24. 君に叱られた
25. 最後のTight Hug(センター:生田絵梨花)

<2022年>
26. 絶望の一秒前
27. 届かなくたって…
28. Actually…

29. 制服のマネキン(センター:遠藤さくら)
30. 世界で一番 孤独なLover(センター:齋藤飛鳥)
31. 他人のそら似
32. おいでシャンプー(センター:秋元真夏)
33. 夏のFree&Easy(センター:賀喜遥香)
34. 太陽ノック(センター:筒井あやめ)
35. 裸足でSummer

<オーケストラコーナー>
36. きっかけ
37. サヨナラの意味(センター:秋元真夏)
38. 君の名は希望(センター:齋藤飛鳥)

EN1. ガールズルール
EN2. ロマンスのスタート
EN3. 乃木坂の詩


DAY2は2017年から2022年の曲を中心にしたセトリということで、古参のおっさんからするともう最近の曲たちです笑

印象に残ったシーンを挙げていきます。

この日のビジュアル仕上がってんなあメンは休養十分で出走の与田祐希

影ナレは乃木坂46合同会社代表、今野義雄氏。

オープニングは5期生から順に期別での登場。
5期生井上和に触発されたか、遠藤さくらが「4期生でーす!」と彼女らしからぬ元気さで挨拶。すると梅澤美波も負けじと声を張り上げ、鈴木絢音はもはやヤケ気味に「2期生でーす!!」。
その後まったり登場する1期生というコントラストも良かった。

『逃げ水』。大園桃子の位置に立ったのは岩本蓮加でした。

この日の『スカイダイビング』はちゃんとヒコーキ振り付けやってくれて嬉しかった笑

『三番目の風』、こちらのセンターは与田祐希!走りながら「桃」ポーズを決めてみせます。

『日常』センターは久保史緒里。これについては別途書きます。

『誰よりもそばにいたい』。
佐藤楓が語るアンダラへの想い。7万人のうち何人に届いたかはわからないけれど。
ラストをハモったのはアンダーの矜持でしょう。

齋藤飛鳥のMC「生きて帰れないぐらい頑張らないと」。

そして西野七瀬登場。『帰り道は遠回りしたくなる』。
後ろで大泣きする佐藤楓

間のVでの遠藤さくらの「先輩のポジションに入るプレッシャーって本当に凄くて」という発言。

雨の中での『夜明けまで強がらなくてもいい』。

『Sing Out!』で顔を見合わせてニッコリするれんたま=岩本蓮加阪口珠美

『しあわせの保護色』では背後の仕切り板が動いていて「まいやん出るな」から予想通りの白石麻衣登場。予想通り泣く梅澤美波

『世界中の隣人よ』。
目を潤ませる山下美月。大きく息をつく早川聖来
コロナ禍初期の全てが突然に止まったあの日々は、メンバーにとって我々の想像以上に辛い時期だったのだろうと思わせます。

『ごめんねFingers crossed』で前日同様に美しい掛橋沙耶香

そして『最後のTight Hug』で生田絵梨花登場!他事務所の人も来た!即泣く秋元真夏岩本蓮加梅澤美波そして久保史緒里という3期生たちも軒並み泣いています。

ここまでの25曲で「今日はここまで」が流れますが、いやこの日は2022年も含むはずでは笑

そして『Actually…』のイントロが流れ、中西アルノが真ん中に進み出ます。
ややまばらな拍手。歌い出した彼女は涙声でした。

中西さん一本かぶりだったオリジナルとは歌割から変更されていました。
「普通の」乃木坂のシングル曲のようにメンバーが順に歌い繋いでいき、それに伴い順に抜かれていくカメラワーク。

オリジナルと(中西さん活動自粛中の)齋藤飛鳥・山下美月Wセンター版を足して2で割ったようなこの日のバージョン。

私は、これこそが『Actually…』の完成形だと感じました。

騒動を受け止めつつ、中西さんをスポイルしない。
まあ言ってしまえばそのバランスを取りにいっただけだとは思います。

それはその通りなのですが、思いのほか出来がいい。
オリジナルがいかに「出来上がりを無視してインパクトだけ狙いにいった」ものであるのかを浮き彫りにしたというか。

Wセンターバージョンの時も同じこと言いましたけど、最初からこれやっときゃ良かったんですよ。

ひとつだけ苦言を呈すなら、Wセンター版では裏センターとして存在感を発揮していた与田祐希が中西さんの陰に隠れて完全に見えないのでポジションを半ずらしにしてほしいです笑



とてもとても幸せな時間


バスラの印象に残ったシーンに戻ります。

『Actually…』の余韻が残る中、モニターには遠藤さくらが27thシングルでセンターに選ばれた際のブログが映し出されます。

 とにかく私は、
 どう思われても何を言われても、ただ前を向いて頑張り続けるしかないです。



そこからの『制服のマネキン』。半泣きのさくちゃん。震える指先。

齋藤飛鳥の「ここにいるみんなのことがとっても大切です」という言葉。

レアなフルサイズの『裸足でSummer』!

アンコール、メンバーが東側ステージと西側ステージに分かれて登場することがアナウンスされ、ひとりずつ交互に発表していきます。6thバスラ「シンクロニシティライブ」のアンコールで神宮と秩父宮のメンバーを交互に発表したやつの再現ですね。

ここで卒業生も登場することが発表され大歓声。本編には出演しなかった高山一実松村沙友理も登場。

いくまいさゆ=生田絵梨花白石麻衣松村沙友理の揃い踏み。

そしてまいやんが叫びます。

 日産スタジアムぅ~
 出し切れぇぇぇ~!!

『ガールズルール』。
もう場内は完全に歯止めが利かない状態になっていました。

白石麻衣松村沙友理の「バルシャーク」。その視線の先にはバナナマンのふたり。日村さんの本家(ではない)バルシャーク。とてもとても、幸せな時間。

続く『ロマンスのスタート』で煽ろうとするも息が切れて声を出せない西野七瀬

気がつけば生田絵梨花齋藤飛鳥をガッチリと「生田固め」に捕らえ、西野七瀬にハグされた与田祐希が大粒の涙を流していました。

なんだ。なんだこれ。
もう二度と見られなかったはずの光景が、今まさに繰り広げられている。

幸福感、いや多幸感。

ずっと甘噛みする高山一実すらそれを増幅します。

秋元真夏の締めの言葉がまた良かった。

 素敵なメンバーたちと一緒に乃木坂を作ってこれたことが、人生の誇りになりました

キャプテンになってから彼女は力のある言葉を語れるようになったと思います。


続きます。

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伝説のアンダーライブ2ndシーズンを題材にしたセミドキュメンタリー小説。あの頃の熱量を叩き込んだ渾身の50,000文字です。
 

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過去に当ブログに掲載した記事を再構成し加筆したもの。総文字数10万文字、加筆部分だけでも22,000文字以上のボリュームでブログをご覧になった方にも楽しんでいただけることと思います。



タオル補正
前回の記事では中西アルノ抜擢の一連の流れで個人的に不満に思うことを書き連ねました。

関連記事:


相反する動き


46時間TVでの『Actually…』初披露時、モニターに映し出された空虚なキャッチコピー。

何が空虚ってキャッチコピーの中身がいかにも「後付け」で「本当は運営も別にそんなこと思ってない」と感じさせたこと。

「かつてない歌声」
いやまあグループ内でこの手の歌声は今いないですけど。
それって新人抜擢センター(=卒業まで選抜聖域!)にするほど価値のあることですかね。

「発見された新たな可能性」
何の可能性でしょうか?
20人近くで歌う乃木坂46において1人突出した歌唱力(中西さんが本当に突出しているかどうかは今のところまだ不明)の持ち主がいたところでグループにとってさほどプラスにはならない、なんならむしろ悪目立ちする。
そんなことは私のような素人が指摘するまでもなく明らか。

オーディションの主催にはソニーが名を連ねているわけですから、歌一本で勝負できる素材ならソロデビューさせるでしょう。
それこそmiletさんあたりと勝負できるってんならさせればいいんですよ。

でも実際はそうじゃないんでしょ?
それなりの歌唱力とちょっと独特の雰囲気はあるけど、ソロでやって勝算があるほどのポテンシャルは特に見出してないわけですよね。

要するに中西さんセンターという決定事項に対し無理やりひねり出した売り文句。

もっとはっきり言えば「異物、放り込んでみました」という本来の売り文句はさすがにストレートすぎて言えないのでなんかそれっぽい言葉を並べてみただけ。

私にはそう見えます。

まあ5期生ドキュメンタリー内のオーディション当時の映像を観ると、明るくて可愛くて綺麗な子たちばかり何百人も見続けている時に中西さんのようなダークな雰囲気の子が入ってきて、しかもあの声で尾崎豊の『I LOVE YOU』を歌えばそりゃインパクトあったろうなとは思います。言ってしまえばイメージ戦略の勝利。

ですが、プロである運営側が素人のイメージ戦略に翻弄されてどうする笑


いちファンに過ぎない私には内部での意思決定プロセスなど知る由もありません。

でも結成以来の乃木坂を見てきた者としては「秋元康のゴリ押し」という印象を受けました。

上手い例えじゃないかもしれませんが、文武両道が伝統の名門校(7年連続甲子園出場、うち全国制覇2回)に理事長が独断で暴走族の1年生ピッチャーを連れてきて「こいつをエースにしろ」と強制するみたいな感じですかね。要するにまんま中原裕の『ぶっちぎり』ですが。

さらに言えば秋元康が中西アルノをゴリ押しして、今野さんが井上和で保険をかけたように見えます。

中西さんの抜擢でインパクトを与えようという動きと、逆にそのショックを和らげようという動きの両方があるんですよね。

プロフィール動画の公開が五十音順ではなかった(4期生は五十音順でした)ので井上さんをスピアヘッドとして使っているのは明らか。後に判明した5期生の期別曲センターも彼女です。

インパクトを最大にするなら中西さんはお見立て会のセンターからも外し、29thシングル選抜発表は46時間TVの最後でいきなりやればいい。
なのに『乃木坂工事中』で5期生センターを発表しファンに耐ショック姿勢を取らせ、お見立て会でもセンターのひとりに中西さんを含めていました。

なんかこの辺りの一見矛盾や混乱を感じさせる動きが、そのまま中西さん単独センター賛成派と反対派のせめぎ合いのように見えます。
『インフルエンサー』が井上さんと中西さんのWセンターだったというのがある意味象徴的。

お披露目直前に秋元康はラジオで「5期生は面白い」と発言していました。これも井上さんを念頭に置いていたら「面白い」という表現にはならないと思うんですよ。
文春が早々に「(中西さん抜擢は)秋元康の鶴の一声、ではない」と書いたことも余計に怪しさを増しました笑



貴重なものは希少なもの


1期生がほとんどいなくなって個人で顔と名前が知られているメンバーが少ない。
ミーグリも握手会と比べれば売れ行きが厳しい。
だから何らかのテコ入れをしなければならない。
仕掛けるならデビュー10周年+46時間TV+5期生お披露目で注目が集まっているここしかない。

ここまではわかります。

でもそこで「新人でしかも尾崎豊みたいな子が、いきなりトップアイドルの乃木坂46のセンターに抜擢されたら面白くない?」という思いつき一発。

わかりません笑

話題性重視のサプライズなんてさんざんAKBでやった手法だし
新人ひとりを抜擢センターで放り込むのも堀未央奈の焼き直しだし
一本かぶりの演出も欅坂46の平手友梨奈を思い出させます。

そもそも平手友梨奈を成功体験と捉えているのが驚き。
というかこれも中西さん抜擢を秋元康主導と感じる一因ですね。
ソニーにしてみれば9thシングル発売延期し2年近くシングルをリリースできなかった欅坂末期はとてもじゃないですがビジネスとして成功とは言えませんから。

仮に中西アルノを祭り上げたあのスタイルで新規ファンを獲得したとして、それが「乃木坂ファン」になりますかね。
それと引き換えに去る既存ファンはどれだけいる想定だったんですかね。

あくまでも現場での体感的にですが、3期と4期は新規ファンを連れてきたと思います。
5期生も「普通にやっていれば」一定数の新たなファンをもたらしたに違いありません。

試算くらいはしてみたんでしょうか。
それとも運営が持っている数字からは「新メンバーは新規ファンを連れてこない」という結論が出ているんでしょうか。


秋元康はよく「予定調和はつまらない」と言っています。

でも私からすると今回の「テコ入れのために炎上商法」の方がずっと予定調和。

むしろ大人数アイドルグループで世代交代を成功させようと苦闘している現在の乃木坂46こそ未開の地を目指す開拓者なんですけどね。

たぶん秋元康は自分の得意とする思い付きや仕掛けなしで売れてしまった乃木坂が気に食わないんだろうなあ、と思います。

気に食わないが言い過ぎならば「理解できない」かもしれません。
女の子の集団で仲良しでみんなお互いを誉め合うなんて「嘘くさい」と思ってるんでしょうね。

 ホント、わかってねえな。

東京03の大名作コント「バンドの方向性」の台詞を借りれば

 本当にセンスがないよ。

エンタテインメントでも現実でも、ギスギスしたものが見たければ他にいくらでもあるんですよ。

不安定でストレスフルな今の時代に、暖かくて平和な時間を提供できる乃木坂がどれほど希少で貴重な存在かを全くわかってない。


最後に5期生曲『絶望の一秒前』について。

開放感のある楽曲、それとは裏腹なタイトル、そしてかすかな希望の欠片ぐらいしかない歌詞。
曲先であることを考えると今回の騒動と炎上をある程度予期し、そのうえでスタートを切る5期生たち(そしてその中心に立つ井上和)への当て書きのようにも思えます。

いい曲だと思います。個人的にはだいぶ好き。

あと1番のラストで菅原咲月の長尺アップがあるのですが、これが実にフォトジェニック。
プロフィール動画といい、彼女は映像に強い印象です。

それだけに公式Youtube上でMVが公開されていないのが歯がゆい。
活動自粛ふたりの影響でコメント欄が荒れるのを恐れてなのでしょうか。


(ちなみに選抜発表のたびに書いてきたアンダーについての考察はアンダラのライブLVレポの方に書く予定です)



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前の記事では今回の騒動に関して自分自身の感情が整理しきれないことを書きました。

関連記事:


Anergy


今回は中西アルノ個人に対する拒否反応と、彼女を選んだ大人たちへの拒否反応がマイナスの相乗効果(アナジー効果というらしいです)を発生させ、猛烈なバッシングを呼ぶことになりました。

でも結局のところ、ほとんどが「彼女をセンターに置いてしまった」ことによるのだと思います。

個人的には正直(真偽不明のSNS上の発言は別にしても)「被写体モデル」という経歴自体を受け入れがたく感じるので中西さんに責任がないとは思いません。

それでも中西さんが抜擢センターではなく5期生のひとりとして「普通に」加入していたら。
乃木坂に貢献しようと歌もダンスもバラエティも…なんなら胸キュンゼリフとかも笑、一生懸命頑張る姿を見せていたら。

時間はかかるでしょうが、最初に感じた拒否反応は薄れていったと思うんですよ。

だからといって彼女を抜擢した誰かの思惑のように、選抜定着するほどの人気を得るに至ったかといえばそれは大いに疑問ですが。

正直、今回の一連の流れ全部が腹立つ笑

「全部」と書きましたが、「お披露目すらされていない史上最速の抜擢センター」についてはまあ別にいいんです。
これまでだって(嫌な言葉ですが)「最初からの運営推し」であるメンバーがいたのは事実です。お見立て会の時点で誰かしらがセンターに立ってきたわけですから。
そしてそこから大園桃子と遠藤さくらが期別曲センター、シングル表題抜擢センターに選ばれてきたのですから、それと大差はない気がします。

ダメなのは、たったひとりで選抜に放り込んだこと。

結成当初からの乃木坂ファンとしてはもう完全に『バレッタ』の堀未央奈がフラッシュバックするんですよ。

関連記事:


美しい世界に紛れ込んだ異物。

その堀ちゃんに猛烈にアンチがついたという過去の反省を踏まえて3期ではWセンター、4期では3人フロントと試行錯誤してきたという認識だったんですが。
(個人的には『2019年の乃木坂46』で書いた通りそもそも新人抜擢センター自体に反対ですが、一応の正解は4期の3人フロントだと思っています)

タイミングの悪さもあの時を彷彿とさせます。

白石麻衣センターの6thシングル『ガールズルール』で大きく売り上げを伸ばし、誰が見ても次の一手が重要というタイミングでファンの期待の真逆をいく。

今回も過去最大規模のオーディションの合格者として期待を煽り、ひとりずつ動画公開と焦らしたうえで井上和のインパクトもありかなり注目を集めていました。
そして翌日から46時間TVが始まるという期待感の膨らむタイミングでの「5期単独センター」発表。

あの冷や水を浴びせる感じがまさに堀ちゃんの時と同じ感覚。

当時はまだ乃木坂結成から2年ちょいで「運営は全体的に乃木坂ファンの嗜好を読めていなかった」のだと思いますが、あれから8年半もの歳月が流れファンの傾向も十分に理解できているはずなのに。



そして個人的に特に不快に感じるのは、

中西さん自身の「被写体モデル」という経歴や「心身のバランスを崩し中高一貫の女子校から定時制へ転校」という過去をすべて知りながら…というかむしろその「異質さ(乃木坂内においては、です)」を感じさせるプロフィールゆえに彼女を抜擢したふしがあること。

(運営は活動自粛発表の際に「SNS上にて様々な憶測や、投稿が飛び交っている状況をうけ、本人に事実確認を行った」つまり「それまでは知らなかった」というニュアンスの説明をしています)

それを強く感じさせるのが『Actually…』のMV(オリジナル版)。
『乃木坂配信中』内の「46分TV」では齋藤飛鳥が「アルノが活動自粛しているという今の状況と偶然リンクしちゃってる」と語っていましたが、いくらなんでもリンクしすぎている。

飛鳥&美月センターバージョンのMVが騒動後に取り急ぎ撮影されたことはメンバーのコメントから明らかなのですが、そうでなければ「最初から大炎上して活動自粛というシナリオだった」と言われても信じる人がいそうなくらいです。

いくつも示唆的なシーンがあります。

「彼女が来たことでみんなの間に取り返しがつかない亀裂が走るんじゃないか」と怯える山下美月。

「このまま戻って元のところに私の居場所なんてあるんでしょうか」と尋ねる中西アルノに「やっぱりあなたは仲間たちのところに戻らない方がいいのかもしれない」と答える齋藤飛鳥。

飛鳥はラストでも美月にこう語りかけます。

 これでいいの
 いいことにするの
 これからも胸を張って、堂々と生き延びていきましょう

こんなものを観せられては、今回の騒動が起こるまで運営が中西さんの過去を知らなかったとはとても思えないですね。

過去に心身のバランスを崩したことがある中西さんを、乃木坂内で最もアンチがつく場所である「新人抜擢単独センター」に置くというのも個人的には考えられないです。


続きます。

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やっちまったな。

TVの前でそう思いました。

『乃木坂工事中』ラストの29thシングル選抜発表で明かされた5期生抜擢単独センター。
私はこの瞬間にそれが中西アルノであることを確信し、比較的冷静に絶望していました笑

もちろんその時はまさかここまでの騒動に発展するとは思ってもみませんでしたが。


発端は「29thセンターは5期生の中西アルノ」というリーク。
私はこれを5期生のお披露目となったプロフィール動画が公開されるより前=5期生の名前が明らかにされる前から目にしていました。

そして2月8日に公開された5期生メンバーの名前が「中西アルノ」だった時には心底がっかりしました。「なんだあのリーク、マジだったんじゃん」と。
公開された彼女の映像が個人的にあまりピンとこなかったこともその思いに拍車をかけます。

そして動画公開直後からどんどん出てきた彼女の過去に関する良くない噂。

なんかもう、あ~あって感じでしたね。
この時点ではまだリークがガセであるという一縷の希望にすがっていました。

しかし最初に書いた通り『工事中ラスト』での29thシングル選抜発表。
センターが5期生、かつひとりだけの抜擢であるとわかった時点で観念しました。

46時間TVでのお見立て会でも「苦手だわ~」と感じていた私は、スペシャルライブでの『Actually…』初披露で中西さん一本かぶりの歌割と演出にさらに落胆させられます。



当然のごとくネットは大荒れ。
しかし話はこれだけでは終わりません。

初披露直後から、彼女のものと噂されるSNSでさらに悪い内容のものが出てきたのです。

気がつけば乃木坂の公式Twitterの返信が外国語だけになるという異常事態が発生していました。
恐らく中西さん関連の返信がすべてNGワード扱いになって弾かれ、上手くブロックできなかった外国語の書き込みだけ表示されたのでしょう。

ネット上での非難はどんどん激しさを増していき、3月3日にはついに公式サイト上で中西さんの活動自粛が発表されました。


46時間TV内での初披露そして同日の『テレ東音楽祭』でのパフォーマンスを観た時の第一印象は「新たに戴いた巫女である女王(卑弥呼のイメージ)とそれを祭り上げる侍女たち」でした。振り付けもどこかシャーマニズムっぽい感じですし。

そして中西さんの自粛後に『シブヤノオト』で披露された齋藤飛鳥と山下美月のWセンターによるWithoutアルノバージョンを観た時には正直「最初からこれやりゃ良かったんだよ」と思いました。

しかし。

続けて比較のためにと改めて『テレ東音楽祭』を観直した時に、私は驚きました。

 気持ち悪い。

真っ先にきたのがその感覚。

改めて見た中西さんは即位した女王卑弥呼ではなく

生贄に見えました。

中西アルノセンターの『Actually…』。
あれは戴冠ではなくは禍々しい生贄の儀式だったのです。

今でもうまく言葉にできない


なんというか、個人的に今回の騒動では色々考えさせられました。

1ヶ月経った今でも正直うまく消化できていません。

「これだけファンの感情を波立たせた時点で今回の仕掛けは成功だった」とか秋元康がほくそ笑んでそうで勝手に腹が立ちますが笑

自分の中で感情と理屈がぶつかることはままあるのですが、そうではなく理屈と理屈がぶつかる感じ。

 人は過去の過ちをいつまでも責められるべきではない
 けれど人は自分の行動に伴う結果に責任を負わなければならない

中西さんの過去の経歴や彼女のものとされるSNS上の発言(公式サイトによれば少なくとも一部は本人のもののようです)の結果、「乃木坂のセンターに抜擢される」という立ち位置にはふさわしくないと多くのファンから拒絶されることになった。

それは自身の行動の結果だから彼女は受け止めなければならない。

だからといって彼女に向けて度を越した言葉を投げたり、ずっと執拗に叩き続けることが正当化されるわけでは決してない。

 人は変われる
 でも本当の意味で変われる人なんてほんの一握りだ

中西さんがどうかはわかりません。もしかしたら既に変わっているのかもしれない。
でも人はそうそう変われるものではないというのもまた事実だと思います。

しかもそれは簡単に周囲から判断できることではないし、まして我々ファンは「見えているごく一部」から推測するしかありません。
「以前の自分ではないので応援してください」と言われても、今の時点では素直に受け入れられないですね。

もうひとつ凄く思うのが

 運営はファンに対し「お前らは黙って金払ってればいいんだ」「どうせ何やってもお前らは推し可愛さにCD買うんだろ」という態度ではいけない
 でも運営がファンの言いなりになることは絶対に間違っている

ということ。

既に書いているように私個人としては中西さんに対し否定的な見方をしています。
でもそんな私でも今回の「活動自粛」という決定が悪しき前例になることを非常に危惧しています。

彼女を猛烈に攻撃していた一部の人たちが「俺たちの声が運営を動かした」という甚だしい考え違いをしてしまわないか。
そういう人たちがこの先も何か自分の意に沿わないことがあると関係するメンバーや運営に異常に攻撃的にならないか、と。
(そもそも攻撃していた人たちのすべてが元から乃木坂ファンだったのか、という疑問もありますが)

今回の罵詈雑言で埋め尽くされたネットや日本語の書き込みが消えた公式Twitterは本当におぞましい状況でした。

あんな状態を見ていたらメンバーたちはファンに対し恐怖感を抱きますよ。
もちろん新規のファンだってつかないでしょう。

うまく言葉にできませんが、
叩かれるのを恐れて何も発言できないようなメンバーの姿は絶対に見たくない。

強くそう思うんです。


続きます。

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前の記事では5期生のお見立て会について書きました。

あらかじめ語られるトラジディー


楽しかった46時間TVのフィナーレ、スペシャルライブ。

その最終盤で行なわれた29thシングルセンター発表。
空虚なキャッチコピーの後に表示された「中西アルノ」の文字。

それはあらかじめ予想された悲劇でした。


そこからずっと耐ショック姿勢を固めてきたので「あ~はいはいそうだろうと思ってましたよ」という感じ(もちろん落胆はしましたが)。

ただ直後の歌披露は、まるで悪い夢を見ているようでした。

サビ前まではほとんど中西さんのソロ歌唱。1番のラストまでほとんど歌いっぱなし。
彼女にだけフォーカスした振り付けとカメラワーク。

それ以外のメンバーでカメラに抜かれるのは齋藤飛鳥と山下美月ぐらい。
与田祐希、遠藤さくら、賀喜遥香ですらほとんど映りません。

「もう決まったことだから仕方がない」と中西さんのセンターを受け入れようと構えていたところにあの一本かぶりの歌割と演出。

 そりゃねえだろ
 乃木坂は中西アルノのバックダンサーじゃねえぞ

さすがに顔から血の気が引く思いでした。

事前リークを知っていたファンの方で私と同じ感想を抱いた人も多いのではないでしょうか。

この後からの大荒れは29thシングルについての記事で別途扱うとして、46時間TVの記事として書いておきたいことがあります。

それは現在の乃木坂の顔であるメンバーたちの電視台。


乃木坂を甘く見るな


齋藤飛鳥のタップダンス。
山下美月の殺陣。
賀喜遥香は46時間でメンバー全員のイラスト完成。
遠藤さくらのハウスダンス。
そして与田祐希の『逃げ水』ギター弾き語り。

どれも生披露でした。

表題曲センター経験者。
既にグループ内で確固たる地位を確立し、もはや何かを証明する必要のない彼女たち。
そんな5人が、奇しくも全員「チャレンジングな課題を」「生披露する」ことを選んだその意味。

いや、これはきっと「奇しくも」ではない。

メンバーのコメントからすると46時間TVの準備期間は2~3週間。(発表は1ヶ月前でした)

29thシングル選抜発表は一説によれば1月8日と言われていますから、中西さんの抜擢センターを知ってから電視台で何をやるのか決めたと考えるのが自然でしょう。恐らくはあの一本かぶりの歌割とダンスフォーメーションも知った上で。

そう思うと、彼女たち5人の電視台にはこんなメッセージが込められているように思えてなりません。

 乃木坂を甘く見るなよ

 その真ん中に立つってのは、そんな簡単なことじゃねえぞ

誰に対して?

中西アルノに。
秋元康に。
今野さんに。
今回の決定に関わった大人たちに。

そしてそこにはきっと、我々ファンに対するメッセージも込められていたのではないでしょうか。

元々は電視台でチャレンジングな課題に挑むメンバーはそれほど多くありません。
前回で言えば生田絵梨花、渡辺みり愛、金川紗耶ぐらいでしょうか。前々回はほぼゼロです。

それなのに今回、センター経験者が揃ってその選択をした。

さらに言えば、乃木坂愛では人後に落ちない久保史緒里が「乃木坂のピアノの文化を終わらせちゃいけない」とピアノの生演奏。(個人的には『羽根の記憶』という選曲にも「継承」の意志を感じました)

関連記事:


筒井あやめは書道パフォーマンス生披露。
そしてキャプテン秋元真夏も事前収録でしたが一輪車での演技。

つまり『Actually…』のフロントと2列目のほぼ全員が何らかのチャレンジをしていたのです。
(そんな中、副キャプテン梅澤美波が唯一ただの食べロケというのがなんか逆に面白かった笑)

久保ちゃんは「もうちょっと自分を追い込みたい」と譜面の難易度を上げ、飛鳥ちゃんはタップダンス披露後に倒れこみながら「チャレンジするのが乃木坂」と言い放ちました。

私にはそれらが単なる偶然とは思えません。

恐らくメンバーたちも予期していたのではないでしょうか。
今回のセンターとフォーメーションが大きな論争を巻き起こし「乃木坂終わった」というような意見が出ることを。
そしてファンからも「こんなの乃木坂じゃない」という声が(これまでの乃木坂を大切に思うあまりに)上がることも。

だから彼女たちは、乃木坂を愛するファンに向けてこう言いたかったのだと思います。

 乃木坂を甘く見るなよ

 こんぐらいで終わるわけねえだろ

なんて男前。

その下にあるもの


そしてもうひとつ、鈴木絢音の電視台。

事前の予告では「狂気的な彼女」というタイトルが明かされていました。
実際に電視台が始まった時に画面に表示された文字は

「真っ白いものを汚したい」。

この時点で思いました。まんま欅じゃん。
欅坂46のファーストアルバム『真っ白なものは汚したくなる』を直接的に想起させるサブタイトル。

控えめな音量でBGM(これも自作)が流れる中、真っ白な服を纏った絢音ちゃんが真っ白な壁と向き合います。

そして無言のままそこに色とりどりのペンキをぶちまけて汚していきます。

ただひたすらに。
ほとんどカメラに背を向けたまま。

美しくて不穏な静けさ、とでも表現すればいいのでしょうか。
鈴木絢音にしか出せない空気でその場が満たされます。

そしてそれは突然に終わりました。
満足したのか、ペンキが尽きたのか。私には「飽きた」ように見えました。

その後にMCのメンバーと会話をしながら「実は…」と真っ白に見えた壁に貼られていたシールをはがしていきます。

そこに現れたのは

 Effort Thanks Smile

言わずと知れた、乃木坂の基本精神でした。


ひとりだけにフォーカスした演出が欅坂的、もっと言えば『不協和音』以降の瓦解への道を進み始めた欅坂を思わせる『Actually…』。

その初披露を観た後に私が思い出したのは、絢音ちゃんがこの電視台につけた「真っ白いものを汚したい」というサブタイトルでした。

本人は「真っ白なものを汚してみたかったの~」とケラケラ笑いながら語っていましたが、こちらはどうしても勘ぐってしまいます。

不遇の2期と言われてきた。彼女自身も「実は29thが初めての連続選抜」。
そして抜擢センターとして強烈な反感を買った堀未央奈を同期として友人としてずっと見てきました。

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そこへ今回発表された堀未央奈以来となる、単独での新人抜擢センター。

それに対し鈴木絢音が何も思わないはずがないし、ましてや鋭い言語感覚を持つ彼女が何の考えもなくこの言葉をチョイスしたとはちょっと考えにくい。

もちろん真っ白いもの=乃木坂です。

 たとえ表面的にはどんなに汚されたとしても

 その下にはちゃんと「努力、感謝、笑顔」がある

 乃木坂の10年間の歴史をなめるなよ

 私たちは汚されたりなんかしない

鈴木絢音はそう言いたかったのではないでしょうか。

そう考えるとなんだか「狂気的な彼女」も「欅的な彼女」のダブルミーニングな気がしてきました…まあこれはさすがに考えすぎですね笑


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