ロスジェネはえてしてこだわりすぎる

タグ:井上和

びーむ色調補正3
前の記事では2日間の印象に残ったシーンを挙げました。

関連記事:


「座長」川﨑桜


この横浜公演で初披露された最新5期生曲『17分間』。

言い尽くされていますが実にAKB的だなあ。

正直、この曲を今の5期生に歌わせる必然性が感じられません。
メロディラインも「あの子を見ている(だけのウジウジした)僕」の歌詞も個人的にはあまり好物ではないですね笑

『絶望の一秒前』『バンドエイド剥がすような別れ方』で「未成熟でありながらどこか達観した」主人公像で非常に優れたパッケージを提供したのですから、それに続くものが見たかったところです。

まあその2曲はどちらも2022年の乃木坂で間違いなく5本の指に入る楽曲だけに、こちらの期待値が大きすぎたのかもしれません。

「こういうの(=王道アイドル)もできる」というのは非常に重要なのですが、3期4期の初期期別曲とは違うアプローチでここまで成功してきただけにちょっと肩透かしを食らった感覚。

「5期生としてこうあるべき」よりも「センター川﨑桜ならこういう曲だよね」という方が優先されたのでしょうか。

確かにガチ恋ファンが多いと噂されるさくたんには良く似合う楽曲ですね。
ただ彼女をセンターにしてこういうド直球のアイドルラブソングを歌わせるならせめてその年齢も踏まえて大学生設定にすればいいのに。それこそこの日のライブで披露した『ロマンスのスタート』みたいに。

この日後半の「5期生SPECIAL LIVE」では、その川﨑桜が「座長」扱いでした。

実は私はそれにちょっと驚きました。
よく考えればアンダーライブや真夏の全国ツアーの慣例通り「ライブ開催時の最新曲センター」が務めるという形なのですが、座長がいるならそれは井上和だと思い込んでいたので。

誤解しないでいただきたいのですが、別にさくたんではダメとかそういう意味では全くありません。
単純に3期4期は初の単独ライブにおいて初代期別センターが座長を務めてきたので、その刷り込みが強すぎたのです。

どちらも前年12月にお披露目、2月のバスラにスポット登場という流れから5月に開催された単独ライブ。
3期生は2017年5月、AiiA 2.5 Theater Tokyo。座長は『思い出ファースト』センター大園桃子。
4期生は2019年5月、横浜アリーナ。同じく『4番目の光』センターの遠藤さくら。

ふたりとも初の期別曲(3期『三番目の風』、4期『キスの手裏剣』)から2曲連続でセンターに選ばれたタイミングでした。
さらに桃子とさくちゃんはともに次のシングルで表題曲の抜擢センターへと駆け上がります。

つまり3期4期では初代センターと2曲目のセンター、初単独ライブの座長、そして表題曲抜擢センターという4つの役割が同一人物だったわけです。

それに対し5期生はすべて違うメンバー。

このあたりが実に興味深いですね。

まあ5期生は中西アルノ関連で様々な思惑が入り乱れた感もありますし、その後の騒動により色々当初予定が狂った部分もあるとは思いますが。

関連記事:


井上和が運営の思うスピアヘッドであり、その期待に応えていることに疑問の余地はありません。

しかしその和ちゃんを2曲目ではセンターにせず「ひっこめる」ことができたのは英断でした。
これにより彼女の負担を多少なりとも軽減するとともに、無駄にアンチを増やさずにすみました。

もちろんこれは運営が「この子は放っておいても人気が出る」と信頼しているからですし、また和ちゃん以外にも早いうちから前に出してみたいと思わせるメンバーがいたからでもあるでしょう。

『17分間』では前2作のセンターである井上和と菅原咲月が2列目中央を固めていることで5期生の「層の厚さ」を目に見える形で示すのにも成功していますね。『ジャンピングジョーカーフラッシュ』での遠藤さくらと賀喜遥香がフロント両サイドでどっしりした安定感を与えていたことを思い出させます。

いずれにせよ3期4期で確立した「新人期別別働隊による超促成栽培プログラム」を踏襲しつつも、前例に固執しすぎずにバランスを取った采配をしていると感じます。


願わくば、臆することなく


『2019年の乃木坂46』に収録した4期生の初単独ライブレポで、私はこんなことを書いています。

 先輩たちがたどり着いた場所を守る3期
 先輩たちがたどってきた道を再び歩むのが4期

 そんなイメージの対比によってこれからの乃木坂は転がっていくのではないだろうか。

 「乃木坂感」の1期、「個性」の2期と3期を経て、4期で再び「乃木坂感」に戻る

 乃木坂運営のこの取り組みは非常に興味深いアプローチである。

 かつて世代交代に成功したグループアイドルはいない。
 どうしてもオリジナルメンバーや黄金期と呼ばれるメンバーと比較され尻すぼみになる。かといってイメージが変わりすぎてもファンに「別物」と言われ否定されてしまう。

 ずっと同じで飽きられるのとも、どんどん変わって原型を留めなくなるのとも違う、循環

(「【ライブレポ】4番目の光、11の煌めき~2019.05.25 『Sing Out!』発売記念 4期生ライブ@横浜アリーナ」より)

そして現在。

それぞれが先輩の誰ともかぶらない強い個性を持ち、かつタレント性が高い5期生たち。
やはり3期生を思わせます。

ここでまた「個性」に戻り、再びの循環が行なわれたのです。

この先、彼女たちが何を見せてくれるのか。

3期生と同じように「乃木坂感を纏っていく過程」の物語なのか。
それとも新たな乃木坂像を描いてみせるのか。

どちらも魅力的ですが、願わくば後者を。

「乃木坂を守る」3期、「乃木坂感を振りまく」4期。
そんな頼もしい先輩たちが周りにいるのですから、5期生には臆することなく進んでほしいです。

ちょっとぐらいグループのイメージからはみ出してしまったとしても、きっと乃木坂感に溢れる6期生が入ってきてくれるでしょうし笑

note上で乃木坂46に関する有料記事を公開しています。どちらも無料で読める部分がありますのでぜひご覧ください。

『アンダラ伝説』¥300
伝説のアンダーライブ2ndシーズンを題材にしたセミドキュメンタリー小説。あの頃の熱量を叩き込んだ渾身の50,000文字です。
 

マガジン「2019年の乃木坂46」¥200
当ブログに掲載された記事を再構成し加筆したもの。総文字数10万文字、加筆部分だけでも22,000文字以上のボリュームでブログをご覧の方にも楽しんでいただけることと思います。



 


びーむ色調補正3
2022年12月に行なわれた「新・乃木坂スター誕生!LIVE」。

横浜公演2DAYSを両日観に行くことができました。

個人的には2020年2月の8thバスラ以来となる乃木坂ライブの現地参戦。
まさかそれが5期生のしかも番組企画のライブとは思ってもみませんでしたが笑

当記事ではまず2日間それぞれのセットリストと印象に残ったシーンを挙げていきます。
現場なので配信の時とは比較にならない粗さです笑

DAY1


01. One Night Carnival(小川彩、奥田いろは、菅原咲月、冨里奈央、中西アルノ)
02. 残酷な天使のテーゼ(井上和)
03. タイムマシンにおねがい(五百城茉央、池田瑛紗、一ノ瀬美空、岡本姫奈、川﨑桜)

<ソロコーナー>
04. ここでキスして。(中西アルノ)
05. 慟哭(菅原咲月)
06. ありがとう(冨里奈央)
07. 純愛ラプソディ(奥田いろは)
08. 赤いスイートピー(川﨑桜)
09. 世界中の誰よりきっと(岡本姫奈)
10. プラネタリウム(一ノ瀬美空)
11. 時をかける少女(小川彩)
12. 糸(五百城茉央)
13. ルージュの伝言(池田瑛紗)
14. Story(井上和)

15. 夏色(一ノ瀬美空、奥田いろは)
16. シーズン・イン・ザ・サン(五百城茉央、菅原咲月、冨里奈央)
17. Sunny Day Sunday(池田瑛紗、井上和、中西アルノ)
18. ふわふわ時間(岡本姫奈、小川彩、奥田いろは、川﨑桜、冨里奈央)
19. お願いマッスル(井上和withVTR串田アキラ)
20. まだ若い君へ(カフェオーレ=五百城茉央、奥田いろはwithオズワルド畠中悠)

SPゲスト・trf YUKI
21. masquerade(YU-KI&一ノ瀬美空、小川彩、菅原咲月)
22. EZ DO DANCE(YU-KI&一ノ瀬美空、小川彩、菅原咲月)
23. CRAZY GONNA CRAZY(YU-KI&全員)

VTR「5期生ジャスチャーゲーム」

<乃木坂46 5期生SPECIAL LIVE>
Overture
01. バンドエイド剥がすような別れ方
02. ガールズルール(センター:一ノ瀬美空)
03. ロマンスのスタート(センター:川﨑桜)
04. きっかけ(センター:井上和) 
05. 狼に口笛を(センター:五百城茉央)
06. 裸足でSummer(センター:奥田いろは)

07. 17分間
08. 絶望の一秒前

EN
EN1 ダンケシェーン
EN2 乃木坂の詩


オープニングは千葉県出身者から成るユニット「千葉魂」による『One Night Carnival』。
番組で同曲を披露した際には不在だった菅原咲月が加入。役職は「新入り」とのこと。次期総長を狙っているそうです。編み込みヘアがすこぶる可愛い

ソロコーナー、『ありがとう』で思うように歌えず涙ぐんだ冨里奈央
彼女がついこの間まで中学生だった(小川彩とひとつしか違わない)という事実をみんな忘れがちですよね。
そんな彼女を励ますように瞬く間にターコイズ×ターコイズに染まった客席も素敵でした。

『赤いスイートピー』川﨑桜の登場した瞬間の圧倒的なアイドル感。客席からため息のような何とも言えないどよめきが起こります。
松田聖子さんも楽曲そのものもまさしくレジェンドですからこの曲自体がアイドル感の塊みたいなものなのですが、それが似合ってしまう姿にちょっと驚かされました。

そして『Sunny Day Sunday』が凄くいい。
個人的に中西アルノはこういう楽しげな曲で楽しそうにしている方がずっといいと思います。

ひたすら楽しい『お願いマッスル』。

trfYU-KIさんとのコラボでスタ誕ライブは終了。

幕間VTRはジェスチャーゲーム。
「ライブに来たオランウータン」をやり切った一ノ瀬美空に好感。

5期生ライブは最新曲『17分間』のセンターである川﨑桜がいわゆる「座長」扱いでした。
この点については次の記事で別途書きます。


DAY2


01. 残酷な天使のテーゼ(井上和)
02. タイムマシンにおねがい(五百城茉央、池田瑛紗、一ノ瀬美空、岡本姫奈、川﨑桜)
03. One Night Carnival(小川彩、奥田いろは、菅原咲月、冨里奈央、中西アルノ)

<ソロコーナー>
04. ひこうき雲(五百城茉央)
05. 赤いスイートピー(川﨑桜)
06. 真夜中のドア〜stay with me(小川彩)
07. プラネタリウム(一ノ瀬美空)
08. 元気を出して(冨里奈央)
09. 卒業(菅原咲月)
10. 点描の唄(奥田いろは)
11. VALENTI(岡本姫奈with一ノ瀬美空、小川彩)
12. ルージュの伝言(池田瑛紗)
13. First Love(中西アルノ)

14. 夏色(一ノ瀬美空、奥田いろは)
15. シーズン・イン・ザ・サン(五百城茉央、菅原咲月、冨里奈央)
16. Sunny Day Sunday(池田瑛紗、井上和、中西アルノ)
17. ふわふわ時間(岡本姫奈、小川彩、奥田いろは、川﨑桜、冨里奈央)
18. お願いマッスル(井上和withVTR串田アキラ)
19. SWEET 19 BLUES(一ノ瀬美空、川﨑桜、中西アルノ)

20. ひとり(ゴスペラーズ&井上和)
21. やさしさに包まれたなら(ゴスペラーズ&5期生全員)
22. ガッツだぜ!!(5期生全員)

VTR「5期生ジャスチャーゲーム」

<乃木坂46 5期生SPECIAL LIVE>
Overture
01. バンドエイド剥がすような別れ方
02. ガールズルール(センター:一ノ瀬美空)
03. ロマンスのスタート(センター:川﨑桜)
04. きっかけ(センター:井上和) 
05. 狼に口笛を(センター:五百城茉央)
06. 裸足でSummer(センター:奥田いろは)

07. 17分間
08. 絶望の一秒前

EN
EN1 ハウス!
EN2 乃木坂の詩


概ねDAY1と変わらないのですが楽しかったです笑

『真夜中のドア』の小川彩、中学生だということに改めて驚愕。
いや本当に凄いですね。全員参加曲でも太い声が聞こえてきて、誰かと探すと彼女でした。この先長きにわたって乃木坂のボーカルを支えられる人材だと思います。

世界的タンバリニストの座へ駆け上がった一ノ瀬美空

「『お願いマッスル』は緊張しない」という井上和の発言。

同じく和ちゃん、この日のゲストであるゴスペラーズさんとのコラボで『ひとり』を歌います。
サビ前「吸い込まれてく」の「く」の出がちょっと揺らいだのにエスカレーションさせる部分で見事にリカバリしたのは感心しました。

ジェスチャーゲームで期待通りに勘が鋭い五百城茉央

そのいおちゃん、5期生ライブの『17分間』で二手に分かれて小芝居をする振り付けでの表情が抜群に可愛い。

前日は曲終わりの井上和のキメ顔を抜かないという残念なカメラワークだった『絶望の一秒前』がこの日は改善されていてひと安心。

それはさておき現場で聴く『絶望の一秒前』、めちゃめちゃいいですね。

もちろんこれは楽曲自体の力が非常に大きく作用しているし、大音量でのうねるベースと4つ打ちが凄く気持ちいいってのもあるんですけど。

なんかすげえアンセム感あるんすよ。
5期生全員のモードがちょっと切り替わる感じというか。

特別な意味のある楽曲。
それが日産スタジアム、全ツを経てクオリティが上がり思い出も重ねられて。

本人たちにとって特別な曲を、観る者にもちゃんと「特別なもの」と感じさせる

それが既にできている5期生はやっぱり凄いと思うんですよ。


2日間通じてのビジュアル仕上がってんなあメンは、やっぱり井上和
ちょっと品がない表現になりますが、本当にお顔が強い。

私は46時間TVの5期生お披露目会の時点で「様々な表情を見せつつそのどれもが綺麗」と表現していましたが、この2日間も全く同じことを思いました。

関連記事:


スタ誕ライブでは(恐らくカバーということもあって)あまり表情を緩めることがなかったのですが、乃木坂曲のライブになるとずっと楽しそう。そして「くしゃっと笑う」彼女はこの日も実に魅力的に映りました。


続きます。

note上で乃木坂46に関する有料記事を公開しています。どちらも無料で読める部分がありますのでぜひご覧ください。

『アンダラ伝説』¥300
伝説のアンダーライブ2ndシーズンを題材にしたセミドキュメンタリー小説。あの頃の熱量を叩き込んだ渾身の50,000文字です。
 

マガジン「2019年の乃木坂46」¥200
当ブログに掲載された記事を再構成し加筆したもの。総文字数10万文字、加筆部分だけでも22,000文字以上のボリュームでブログをご覧の方にも楽しんでいただけることと思います。



 


タオル補正
11月5日に公式Youtubeチャンネル『乃木坂配信中』上で31stシングル『ここにはないもの』が生配信にて初披露され、結果的にそこが選抜発表の場になりました。

Who’s next?


いつも選抜発表の記事ではまずセンターについて書くのですが、今回は現エース齋藤飛鳥の卒業シングルですから彼女がセンターなのは当然至極。

ということでまずは5期生を今回の選抜に入れなかったという判断について考察します。

いくつか考えられる理由はありますね。

飛鳥卒業と同時に5期生を入れても目立たないこと。

今作のプロモーション期間が、5期生の出演する「新・乃木坂スター誕生! LIVE」と丸かぶりなこと。

そして年末大型歌番組にも同曲で多数出演するであろうことを考えると、初めての期別単独ライブ+シングルプロモーション+年末進行を新人に課すのは酷なこと。

このあたりが主なものでしょうか。

まあ、やむを得ないかなとは思います。
ここで5期にパンクされても困る。

それでも個人的には井上和とあと何人かには、飛鳥の背中を見ておいてほしかった
一緒にシングルプロモーション期間を過ごしてほしかった。

問答無用の大エースである飛鳥がどのようにシングルのセンターとして楽曲に向き合い、MV撮影やTV出演に臨むのか。その現場に立ち会うという経験を5期生にさせることができなかったのが残念でなりません。

もうひとつ気になるのが、今回入れなかったことによって32ndシングルで再び5期生抜擢センターの可能性が高まったように思えること。



次作はそれと似た状況。
しかし4期でセンター候補となる遠藤さくらと賀喜遥香は既にそれぞれ2回のセンター経験がある。

そう考えると、結構な確率(個人的には70%以上かと)で井上和センター
『Actually…』の惨事を踏まえて両サイドも5期生で固める『夜明けまで強がらなくてもいい』パターンでしょうね。

これ、大反対です。
まあ勝手に予想して勝手に反対するのもいかがなものかと思いますが笑

私は和ちゃんのことを、それこそ白石麻衣ばりに「認めざるを得ない」逸材だと思っています。それでもわざわざアンチがつく押し出し方をするのはデメリットの方が圧倒的に大きい。

そもそも既に「新人抜擢センター」は中西アルノで消化している。
あれを「なかったことにする」のは違うんじゃないかと。
そして凄く変な表現になりますが、アルさんが(本人の側にも一因があったとはいえ)抜擢センターに伴うアンチを引き受けてくれたのですから。

であれば32ndは敢えてのかきさく=賀喜遥香と遠藤さくらのWセンターが良いのでは。

あのふたりが並んだ時の「ビシッと背骨が通った感覚」
白石西野Wエースを思い出させるような絶対的な安心感。
乃木坂ファンであれば周知のことかもしれませんが、TVでしか乃木坂を観ない層にもそれを提示するのは意味のあることだと思います。

その両サイドは素直に山下美月と与田祐希で挟みましょう。

5期生は3人を歌番組でカメラに抜かれる2列目中央に配置してしっかりお披露目。
いったん2列目に置くことによって和ちゃん以外のふたりも「聖域感」が薄れて、以降の変動(ストレートに言えば序列の)に対応しやすいというメリットがあります。

とはいえそこを誰にするかは非常に荒れるところでしょうね。
まあミーグリの完売状況がはっきり単独2位になった川﨑桜は当確でいいのでは。
個人的には2列目からスタート=聖域化しないのであれば、お姉さん組に先にチャンスをあげてほしいという気がします。

5期生はこれまで3期や4期とは若干違うステップを踏んできています。

プリンシパルも単独ライブもやらない。
単独ライブを経験せぬまま真夏の全国ツアーに参加する。
「5番目のなんとか」という楽曲も作られない。

私としてはそこに「2列目中央に新人を並べる」という新しい売り出し方も加えてほしいと考えています。


続きます。

note上で乃木坂46に関する有料記事を公開しています。どちらも無料で読める部分がありますのでぜひご覧ください。

『アンダラ伝説』¥300
伝説のアンダーライブ2ndシーズンを題材にしたセミドキュメンタリー小説。あの頃の熱量を叩き込んだ渾身の50,000文字です。
 

マガジン「2019年の乃木坂46」¥200
当ブログに掲載された記事を再構成し加筆したもの。総文字数10万文字、加筆部分だけでも22,000文字以上のボリュームでブログをご覧の方にも楽しんでいただけることと思います。



タオル補正
30thシングルのラストは5期生について。

青く塗りつぶせ


私はかつて『2019年の乃木坂46』内の2019年4期生初単独ライブat横浜アリーナの記事で「個性」の3期、「乃木坂感」の4期と評しました。(ちなみに1期は「オリジン」、2期は「個性」だと思っています)

では、5期は?

まだわかりません笑

なんでしょうね。完成度が高いのは間違いない

過去、特に4期の時に顕著だった「加入当初にわざと野暮ったくする」=薄いメイク、アイドルらしいぱっつん前髪などが施されていない。

『三番目の風』も『4番目の光』も、今改めて観ると変な表現ですがちゃんと当時からメンバーは可愛い。でも初見の時に感じたのは素朴さや幼さ、垢抜けなさでした。(そしてそれは好ましいものでした)

それに対し5期生曲『バンドエイド剥がすような別れ方』のMV(記事作成時点ですでに300万回再生を超えました)からはほとんどそういった印象を受けません。

もちろん既に『絶望の一秒前』でMV撮影は経験しているというアドバンテージはあります。
でもお見立て会からまだ半年なのも事実。ちなみに(加入からではなく)お見立て会からの期間で比較すると『三番目の風』は3ヶ月半、『4番目の光』で5ヶ月半です。

そう考えるとやはり、この「出来上がってる感」は驚異的



ここで改めて私の思う乃木坂感を言葉にすると、「清楚」「儚げ」「華奢」で「ガツガツしない」「体温低そう」。さらに付け加えるなら、どこか「ノスタルジック」で「切ない」。

それを踏まえて『バンドエイド』のMVを観ると、乃木坂感とそうでないものが絶妙にミックスされているように感じます。

まず楽曲そのものについて。

疾走感のあるアレンジ。
サビは絶対にどこかで聴いたことのある笑コード進行にキャッチ―な8分連打のメロディ。
ド王道のアイドルの夏ソングの体裁でありながら、そこに載る詞が「夏の終わり、恋の終わり」であるのが乃木坂らしさ。

ロケ地は10thシングル『何度目の青空か?』と同じ。

止めを刺すのがサビのダンスシーンでの全面、青。
青い衣装と足元の青、空の青。どうしたって観る者に『ガールズルール』を想起させます

もちろん5期生たちの透明感あふれるビジュアルも実に乃木坂。

とまあ、これだけ乃木坂感と過去作のリフレインが重ねられています。

にもかかわらず、どこか私は「乃木坂っぽくなさ」も感じていました。

それはきっと、5期生の発する「生命力」や「力強さ」
それが顕著に現れるのがダンスシーンでのビビッドな色合いです。

乃木坂のMVって、基本「くすんだ色合い」「ザラっとした質感の画面」が多い。特に表題曲はほぼすべてがそうです。
それはメンバーの「儚さ」「ノスタルジック」という持ち味を強調してきました。

今作もドラマパートはかなり暗く、ブルーグレーのフィルターをかけたような色味。

しかしサビのダンスパートでは一転、鮮やかな青が画面を覆いつくします
アスペクト比も全画面に切り替えられて一気に抜けるような開放感。

細かにカット割りを変えながら寄りと引きを繰り返し動き続けるカメラアングル。
ラスサビではやや下からのアングルが多用され、抜けに映る青空。

そこで伸びやかに舞い踊る5期生たちは力強い生命力にあふれています

上で挙げた『ガールズルール』は同じ青でも淡い色彩。

一番近しいものは…と記憶を辿って思い当たったのは『太陽ノック』。
あのMVもサビは屋外の緑の中でのダンスシーン。乃木坂カラーの紫衣装と鮮やかなコントラストを見せていました。

ただその『太陽ノック』でさえ『ガルル』と同じく、どこかソフトフォーカスで木漏れ日のような光の処理がされていました。

単に4Kになったから、ではないでしょう。
ビビッドカラーで次々と前に出てくる5期生たちの堂々たる姿は、やはりどこか「乃木坂らしからぬ」もの笑

淡い光の中で不安げなメンバーたちが踊っていた『三番目の風』『4番目の光』とは明らかに違うアプローチがなされています。

全体としては乃木坂感たっぷりの舞台設定をしながら、ダンスパートではそれと違う姿を印象づける。

乃木坂感が、あるけどない

まさにそんなMVだと思います。

その対比の中でもうひとつ面白いのが、センターが菅原咲月であるということ。

「華奢」という点にかけては恐らく現在5期生内だけでなくグループでも屈指であろう彼女。
ビジュアルイメージとしての乃木坂感は5期生で一番でしょう。

ここでも絶妙なバランスが取られていると感じます。

そのセンターっぷりがまた、良い。

何度も書いてきましたが彼女は本当にフォトジェニック。
2:58の屋上で佇むシーンなんて抜群ですよね。

あとはやっぱり2:17の誰もが一撃で恋に落ちる菅原咲月
あの井上和をして「男の子が恋に落ちる瞬間に遭遇した」と言わしめた、その破壊力!

この後バリバリに意識してしまっているなぎちゃんと全く何とも思ってないさっちゃんのコントラストが素晴らしい。

出番という意味では菅原咲月一本かぶりなのですが、不思議と他のメンバーにもちゃんと見どころがある印象なのも良いですね。(全員ではありませんが)

彼女はいわゆる「触媒」型のセンターなのかもしれません。


見覚えのある顎のライン


ラストシーン。

英語教師が黒板にこう書きます。

 And the eleven of them became friends little by little.
 「そして11人は、少しずつ仲間になっていった」

あれ…途中のシーンで板書していた時は左利きだったのに、ここでは右で書いてる。

いつかどこかで見た記憶のある外はねショートカットと顎のライン。

これ、生駒ちゃんですよね?

仮に私のこの推測(妄想ともいう)が正しければ、きっとこうなります。

 And the eleven of them became friends (of us) little by little.
 「そして11人は、少しずつ(私たち乃木坂の)仲間になっていった」

あんなことがあって、デビュー10周年がぐちゃぐちゃになった。

それでも大切なのはこれから先。

彼女たち5期生がメンバーを、スタッフさんを、ファンを、そして乃木坂46を愛してこのグループを守るために精一杯頑張ってくれるのなら。

 私たちは仲間だ

 あなたたちは、乃木坂46だ

 たとえその歩みが、少しずつであったとしても。

本当にあれが生駒里奈で、こういう意図が込められていたら痺れますね。

いやでもわざわざ利き腕の違う人が板書しているシーンを入れているんだから、妄想じゃない気がしてきました笑


note上で乃木坂46に関する有料記事を公開しています。どちらも無料で読める部分がありますのでぜひご覧ください。

『アンダラ伝説』¥300
伝説のアンダーライブ2ndシーズンを題材にしたセミドキュメンタリー小説。あの頃の熱量を叩き込んだ渾身の50,000文字です。
 

マガジン「2019年の乃木坂46」¥200
当ブログに掲載された記事を再構成し加筆したもの。総文字数10万文字、加筆部分だけでも22,000文字以上のボリュームでブログをご覧の方にも楽しんでいただけることと思います。



タオル補正
前回の記事では中西アルノ抜擢の一連の流れで個人的に不満に思うことを書き連ねました。

関連記事:


相反する動き


46時間TVでの『Actually…』初披露時、モニターに映し出された空虚なキャッチコピー。

何が空虚ってキャッチコピーの中身がいかにも「後付け」で「本当は運営も別にそんなこと思ってない」と感じさせたこと。

「かつてない歌声」
いやまあグループ内でこの手の歌声は今いないですけど。
それって新人抜擢センター(=卒業まで選抜聖域!)にするほど価値のあることですかね。

「発見された新たな可能性」
何の可能性でしょうか?
20人近くで歌う乃木坂46において1人突出した歌唱力(中西さんが本当に突出しているかどうかは今のところまだ不明)の持ち主がいたところでグループにとってさほどプラスにはならない、なんならむしろ悪目立ちする。
そんなことは私のような素人が指摘するまでもなく明らか。

オーディションの主催にはソニーが名を連ねているわけですから、歌一本で勝負できる素材ならソロデビューさせるでしょう。
それこそmiletさんあたりと勝負できるってんならさせればいいんですよ。

でも実際はそうじゃないんでしょ?
それなりの歌唱力とちょっと独特の雰囲気はあるけど、ソロでやって勝算があるほどのポテンシャルは特に見出してないわけですよね。

要するに中西さんセンターという決定事項に対し無理やりひねり出した売り文句。

もっとはっきり言えば「異物、放り込んでみました」という本来の売り文句はさすがにストレートすぎて言えないのでなんかそれっぽい言葉を並べてみただけ。

私にはそう見えます。

まあ5期生ドキュメンタリー内のオーディション当時の映像を観ると、明るくて可愛くて綺麗な子たちばかり何百人も見続けている時に中西さんのようなダークな雰囲気の子が入ってきて、しかもあの声で尾崎豊の『I LOVE YOU』を歌えばそりゃインパクトあったろうなとは思います。言ってしまえばイメージ戦略の勝利。

ですが、プロである運営側が素人のイメージ戦略に翻弄されてどうする笑


いちファンに過ぎない私には内部での意思決定プロセスなど知る由もありません。

でも結成以来の乃木坂を見てきた者としては「秋元康のゴリ押し」という印象を受けました。

上手い例えじゃないかもしれませんが、文武両道が伝統の名門校(7年連続甲子園出場、うち全国制覇2回)に理事長が独断で暴走族の1年生ピッチャーを連れてきて「こいつをエースにしろ」と強制するみたいな感じですかね。要するにまんま中原裕の『ぶっちぎり』ですが。

さらに言えば秋元康が中西アルノをゴリ押しして、今野さんが井上和で保険をかけたように見えます。

中西さんの抜擢でインパクトを与えようという動きと、逆にそのショックを和らげようという動きの両方があるんですよね。

プロフィール動画の公開が五十音順ではなかった(4期生は五十音順でした)ので井上さんをスピアヘッドとして使っているのは明らか。後に判明した5期生の期別曲センターも彼女です。

インパクトを最大にするなら中西さんはお見立て会のセンターからも外し、29thシングル選抜発表は46時間TVの最後でいきなりやればいい。
なのに『乃木坂工事中』で5期生センターを発表しファンに耐ショック姿勢を取らせ、お見立て会でもセンターのひとりに中西さんを含めていました。

なんかこの辺りの一見矛盾や混乱を感じさせる動きが、そのまま中西さん単独センター賛成派と反対派のせめぎ合いのように見えます。
『インフルエンサー』が井上さんと中西さんのWセンターだったというのがある意味象徴的。

お披露目直前に秋元康はラジオで「5期生は面白い」と発言していました。これも井上さんを念頭に置いていたら「面白い」という表現にはならないと思うんですよ。
文春が早々に「(中西さん抜擢は)秋元康の鶴の一声、ではない」と書いたことも余計に怪しさを増しました笑



貴重なものは希少なもの


1期生がほとんどいなくなって個人で顔と名前が知られているメンバーが少ない。
ミーグリも握手会と比べれば売れ行きが厳しい。
だから何らかのテコ入れをしなければならない。
仕掛けるならデビュー10周年+46時間TV+5期生お披露目で注目が集まっているここしかない。

ここまではわかります。

でもそこで「新人でしかも尾崎豊みたいな子が、いきなりトップアイドルの乃木坂46のセンターに抜擢されたら面白くない?」という思いつき一発。

わかりません笑

話題性重視のサプライズなんてさんざんAKBでやった手法だし
新人ひとりを抜擢センターで放り込むのも堀未央奈の焼き直しだし
一本かぶりの演出も欅坂46の平手友梨奈を思い出させます。

そもそも平手友梨奈を成功体験と捉えているのが驚き。
というかこれも中西さん抜擢を秋元康主導と感じる一因ですね。
ソニーにしてみれば9thシングル発売延期し2年近くシングルをリリースできなかった欅坂末期はとてもじゃないですがビジネスとして成功とは言えませんから。

仮に中西アルノを祭り上げたあのスタイルで新規ファンを獲得したとして、それが「乃木坂ファン」になりますかね。
それと引き換えに去る既存ファンはどれだけいる想定だったんですかね。

あくまでも現場での体感的にですが、3期と4期は新規ファンを連れてきたと思います。
5期生も「普通にやっていれば」一定数の新たなファンをもたらしたに違いありません。

試算くらいはしてみたんでしょうか。
それとも運営が持っている数字からは「新メンバーは新規ファンを連れてこない」という結論が出ているんでしょうか。


秋元康はよく「予定調和はつまらない」と言っています。

でも私からすると今回の「テコ入れのために炎上商法」の方がずっと予定調和。

むしろ大人数アイドルグループで世代交代を成功させようと苦闘している現在の乃木坂46こそ未開の地を目指す開拓者なんですけどね。

たぶん秋元康は自分の得意とする思い付きや仕掛けなしで売れてしまった乃木坂が気に食わないんだろうなあ、と思います。

気に食わないが言い過ぎならば「理解できない」かもしれません。
女の子の集団で仲良しでみんなお互いを誉め合うなんて「嘘くさい」と思ってるんでしょうね。

 ホント、わかってねえな。

東京03の大名作コント「バンドの方向性」の台詞を借りれば

 本当にセンスがないよ。

エンタテインメントでも現実でも、ギスギスしたものが見たければ他にいくらでもあるんですよ。

不安定でストレスフルな今の時代に、暖かくて平和な時間を提供できる乃木坂がどれほど希少で貴重な存在かを全くわかってない。


最後に5期生曲『絶望の一秒前』について。

開放感のある楽曲、それとは裏腹なタイトル、そしてかすかな希望の欠片ぐらいしかない歌詞。
曲先であることを考えると今回の騒動と炎上をある程度予期し、そのうえでスタートを切る5期生たち(そしてその中心に立つ井上和)への当て書きのようにも思えます。

いい曲だと思います。個人的にはだいぶ好き。

あと1番のラストで菅原咲月の長尺アップがあるのですが、これが実にフォトジェニック。
プロフィール動画といい、彼女は映像に強い印象です。

それだけに公式Youtube上でMVが公開されていないのが歯がゆい。
活動自粛ふたりの影響でコメント欄が荒れるのを恐れてなのでしょうか。


(ちなみに選抜発表のたびに書いてきたアンダーについての考察はアンダラのライブLVレポの方に書く予定です)



note上で乃木坂46に関する有料記事を公開しています。どちらも無料で読める部分がありますのでぜひご覧ください。

『アンダラ伝説』¥300
伝説のアンダーライブ2ndシーズンを題材にしたセミドキュメンタリー小説。あの頃の熱量を叩き込んだ渾身の50,000文字です。
 

マガジン「2019年の乃木坂46」¥200
当ブログに掲載された記事を再構成し加筆したもの。総文字数10万文字、加筆部分だけでも22,000文字以上のボリュームでブログをご覧の方にも楽しんでいただけることと思います。



このページのトップヘ