ロスジェネはえてしてこだわりすぎる

タグ:小川彩

タオル補正

それが当たり前になればいいのに


前の記事では37th『歩道橋』を「3期4期5期の代表作」と評しました。

関連記事:


そのセンターを任されたのは遠藤さくら

近年で最小のミーグリ部数ゆえ、セールス的には底。
これまでであれば山下美月が担ってきたであろう「一番厳しいとこ」
それを背負うところにまで遠藤さくらが来たのです。

運営からの絶対的な信頼。堂々たるエースに成長しました。
感慨深いです。

逆に、小川彩を3列目にしたのはどうなのか。
せっかく前作で一気にフロントにもってきたのだから継続性という意味でもここは2列目にしておくべきだったのでは。そうすれば38thでセンターにするという線も残ったのに。
ちょっと運営の「腰が引けた」感がして残念です。

奥田いろはの初選抜。

前作フル完売させた彼女を6期加入前に一度選抜に入れておきたいというのは理解できます。運営的にも『ロミオ&ジュリエット』に続き『1789』のヒロイン役も射止めたいろはを後押ししてあげたい気持ちはあるでしょう。

林瑠奈の選抜復帰。

これも「わかる」。私は林ちゃんの評価が高いので笑
ちゃんと喋れるかしこ。目を引く美人かつ個性のあるビジュアル。グループ内での推し変ではなく「外から」ファンを連れてくる可能性があるメンバーのひとり。だからなるべく外仕事をさせたいし選抜にしておきたいところです。

6期生が本格的に合流するとどうしても選抜発表での注目はそちらに集まるのでその前に、というのは正しい判断だと思います。

わからない…というか釈然としないのは、選抜を外れたのが菅原咲月冨里奈央であること。

私にはまた「結局落としやすいところを落としただけ」が繰り返されたように見えます。

15th『裸足でSummer』の井上小百合と伊藤万理華のように。
そして26th『僕は僕を好きになる』での北野日奈子のように。

関連記事:
 

「アンダーを知らないメンバーをアンダーに落とすとモチベーションが心配だからアンダーでも気持ちを切らさずに活動した実績があるメンバーが落とされる」。
これは単なる推測です。

しかし運営がそう考えているようにしか見えない采配が過去にあったのも事実。
もしこれが本当なのであれば全員一度はアンダーを経験させてくれよ、とは思いますね。

例えば五百城茉央、一ノ瀬美空、川﨑桜の3人は32ndでの初選抜(抜擢センター中西アルノを除けば5期生で最初の選抜入り)から一度も選抜を外れていません。

別に3人のうち誰かが選抜から外れるべきとか言うつもりはありません。でももし今後人気が落ちて来た時に「外しづらい」。
連続選抜により清宮レイや柴田柚菜が他推しのファンからのヘイトを溜めてしまったのと同じ状況にならないかという懸念はあります。

メンバーからすれば選抜に出たり入ったりが一番辛い。かつて誰か(たしかきいちゃん)がそう語っていました。

でも個人的には「それが当たり前になればいいのに」

綺麗事なのは重々承知しています。妄想の類だとも思います。
でもあの頃は中元日芽香と北野日奈子のふたりだけだったいわゆる「ボーダーメン」が10人ぐらいいて、2~3シングルに1回ぐらい選抜入りできれば。出入りが激しいストレスを分かち合えるメンバーが何人もいて。選抜が遠すぎる閉塞感も軽減されて。

それが理想だと思ってしまうのです。

当サイトはアフィリエイトプログラムで雀の涙未満の微々たる収益を得てはおりますが、本文の内容は100%私の個人的な意見であり忖度は一切ございません。
最後に次作の予想を。

今から既に、待ち遠しいです。

38thはいよいよ6期生参加でしょう。
とはいえ表題参加ではなく期別曲での参加という4期生までのやり方に戻すと思います。

個人的には23rd『Sing Out!』の時と同じように、アルバム→シングルの順で短い期間で出してほしいです。
この時新人だった4期生はアルバムで『キスの手裏剣』シングルで『4番目の光』、そして24th『夜明けまで強がらなくてもいい』が表題初参加でした。
今回は12thバスラの円盤が2月にあるのでそこまでリリースは詰め込まないかな?という気もしますが。

39thで6期生抜擢センターというのもほぼ間違いないかと。

その場合38thの方のセンターが全ツ座長扱い(=39thはツアー終盤でリリース)でしょう。
さらに38thセンターは5月の味の素スタジアムでのバスラも最新曲センターとして迎えることになります。

それを考えるとやはり井上和かと

3年前の10thバスラ、日産スタジアム2DAYS14万人。
そこで「はじっこで何度も同じ振り付けを練習していた」5期生が、3年の時を経て堂々たる主力として6期生にその背中を見せつける

これはこの先のグループにとって必要なステップという気がしますね。

ただ井上和だと3年連続夏の座長になるのでさすがにそれは避けるとすれば賀喜遥香
さくちゃんが『歩道橋』でエースの貫録を見せただけに、かっきーにもWエースの一角として格好いいとこ見せてほしいです。

個人的には上でもちらっと書いた通り、小川彩に託してほしいと思っています。
あの若さと小さな身体で、常に期待以上のものを見せてきたあーや

高校3年生。後輩の加入。
その溢れんばかりのポテンシャルを解放するにはいいタイミングです。


『アンダラ伝説』 kindle版
伝説のアンダーライブ2ndシーズンを題材にしたセミドキュメンタリー小説。あの頃の熱量を叩き込んだ渾身の50,000文字です。


『2020年の乃木坂46』 kindle版
過去に当ブログに掲載した記事を再構成し加筆したもの。
総文字数84,000文字、加筆部分だけでも10,000文字以上のボリュームでブログをご覧になった方にも楽しんでいただけることと思います。

「今にして思うこと」は各章の末尾に「追記」という形で新たに文章を加え、さらに書き下ろしとして4期生の初冠番組であった『乃木坂どこへ』を振り返っています。


『2019年の乃木坂46』 kindle版
過去に当ブログに掲載した記事を再構成し加筆したもの。
こちらは総文字数10万文字、加筆部分だけでも22,000文字以上のボリュームです。


Kindle本が読み放題になる Kindle Unlimited の新規登録は こちら から。 
初めてご利用の方は30日間の無料体験が可能。期間終了後は月額980円です。

びーむ色調補正3
今年で3年連続となる「スタ誕ライブ」。

個人的にも3年連続の参戦です。

2年半の集大成


セットリストはこちら。

01. ケセラセラ(全員)
02. 君に届け(五百城茉央・岡本姫奈・川﨑桜・冨里奈央)
03. シャボン玉(一ノ瀬美空・井上和・小川彩・菅原咲月・中西アルノ)

<ソロコーナー>
04. ふめつのこころ(池田瑛紗)
05. 人生(五百城茉央)
06. SAKURA(川﨑桜)
07. I BELIEVE(一ノ瀬美空with井上和・小川彩)
08. 三日月(中西アルノ)
09. 100万回の「I love you」(菅原咲月)
10. 君の知らない物語(井上和)
11. 春よ、 来い(ピアノ:小川彩 歌:奥田いろは)

12. NO MORE CRY(五百城茉央・池田瑛紗・岡本姫奈・冨里奈央)
13. 気分上々↑↑(一ノ瀬美空・川﨑桜・菅原咲月・中西アルノ)

SPゲスト・ゴスペラーズ

14. ひとり(ゴスペラーズ&井上和)
15. ロビンソン(ゴスペラーズ&井上和・中西アルノ)
16. YOUNG MAN (Y.M.C.A.)(ゴスペラーズ&全員)

17. できっこないを やらなくちゃ(全員)


<乃木坂46 5期生SPECIAL LIVE>
Overture
01. 絶望の一秒前
02. いつの日にか、あの歌を
03. バンドエイド剥がすような別れ方
04. 熱狂の捌け口 
05. 「じゃあね」が切ない
06. 考えないようにする
07. 心にもないこと
08. 17分間
09. おひとりさま天国

EN
EN1 ダンケシェーン
EN2 太陽ノック(センター:岡本姫奈)
EN3 乃木坂の詩


印象に残ったシーンはごく軽めに。

『シャボン玉』!これ聴きたかった!アァーイ!

『I BELIEVE』。
決していわゆる「歌メン」ではない一ノ瀬美空の歌唱の安定感。元々得意でも武器でもないけれど、ちゃんと歌に向き合ってきた2年半を感じさせます。

『君の知らない物語』、そしてゴスペラーズさんとの共演で感じた井上和の「失敗しなさ」

和ちゃんにはここ一番で絶対に外さないという信頼感がありますね。
これまでもたびたびバックヤードで悩んだり泣いたりする姿を見せてはいますが、本番ではことごとく成功してきました。

それを「スター性」の一言で片づけるのはあまりにも安易だし失礼でしょう。
相当な陰の努力があるというのは大前提として、彼女は「失敗に見せない」力が凄いのだと思います。

井上和がやり切った顔をしていたら失敗に見えない
それは乃木坂の歴代エースたちを、特に白石麻衣を彷彿とさせるものでした。

当サイトはアフィリエイトプログラムで雀の涙未満の微々たる収益を得ておりますが、本文の内容は100%私の個人的な意見であり忖度は一切ございません。
11thバスラ5期生ライブの記事では「素質に恵まれた「持てる者」であるゆえに彼女たちの想いや努力は見えにくい」と書きました。

関連記事:


しかしこの日はそれ=彼女たちの想いや努力がありありと見えました。

『春よ、 来い』

番組内で「小川彩 横浜アリーナへの道」と大々的にフィーチャー。
露骨に煽られた期待で、あーやにはかなりのプレッシャーがあったことでしょう。

そこへきて直前に奥田いろはの体調不良。
自身の演奏だけでも不安なのに、いろはの体調の心配まで加わります。

そもそも披露できるのかが不透明なまま、それでも土曜夜、日曜昼と公演は続いていき。
夜の部開演間際に発表された「奥田いろは一部出演」。
それを見た誰もが「あの曲のために出てくるんだな」と思ったことでしょう。

登場したふたりの姿に沸き上がる歓声。
その波が引いた静寂の後、奏でられるアルペジオ。
息を詰めるように聴き入る客席。

曲が終わり、あーやといろはを包んだ万雷の拍手
涙で進行できなくなったオズワルド伊藤さんを「泣いてるんですかぁ~?」といじりながら泣き笑いするふたり。


そして。

この日最も心を揺さぶられたのは終演後でした。

鳴り止まなかったんですよ、Wアンコールが

いったい何分続いたのでしょう。
客電がついて外周の看板にも電気が入り、もうメンバーが登場しないことは明らか。
それでも彼女たちを求める声は止みませんでした。

もうそれがすべてを表しているかと。

5期生2年半の集大成。

スタートは9人。ふたりが遅れて合流。
そしてすぐに「アルノ事変」。ふたりが活動自粛。
そんな異常事態の中、9人で始まった冠番組。

ここまでお披露目からたった2ヶ月。2ヶ月ですよ。
さらにその翌月には日産スタジアム、7万人の前での10thバスラ2DAYS。

「激動」という言葉すら生易しく思えるほどの大荒れのスタートを切った5期生

そんな彼女たちの活動において、間違いなくひとつの軸であり心の拠り所だったであろう5期生単独冠番組。
どう考えても間もなく6期生にバトンタッチするであろうその「ホーム」。

その集大成をこのライブで見せてやるという11人の気迫。
それがファンに届いたからこそ、あんなにも鳴り止まなかったのです。

それは同時に彼女たちの素晴らしき、そして凄まじき2年半に対するスタンディングオベーションでもありました。



『アンダラ伝説』 kindle版
伝説のアンダーライブ2ndシーズンを題材にしたセミドキュメンタリー小説。あの頃の熱量を叩き込んだ渾身の50,000文字です。


『2020年の乃木坂46』 kindle版
過去に当ブログに掲載した記事を再構成し加筆したもの。
総文字数84,000文字、加筆部分だけでも10,000文字以上のボリュームでブログをご覧になった方にも楽しんでいただけることと思います。

「今にして思うこと」は各章の末尾に「追記」という形で新たに文章を加え、さらに書き下ろしとして4期生の初冠番組であった『乃木坂どこへ』を振り返っています。


『2019年の乃木坂46』 kindle版
過去に当ブログに掲載した記事を再構成し加筆したもの。
こちらは総文字数10万文字、加筆部分だけでも22,000文字以上のボリュームです。


Kindle本が読み放題になる Kindle Unlimited の新規登録は こちら から。 
初めてご利用の方は30日間の無料体験が可能。期間終了後は月額980円です。


 


タオル補正
前の記事では免除制度と年少メンの「嚙み合わせの悪さ」について書きました。

関連記事:


当記事ではようやく、小川彩のフロント登用についてです。

必要な最後のひと押し


前の記事のタイトルは「最年少を育てることの難しさ」でしたが、あれちょっと語弊がありますね。正確に言うと「最年少の人気をここぞのタイミングで伸ばすことの難しさ」です。

岩本蓮加も筒井あやめもちゃんと育ってはいるんです。
ふたりとも本当に綺麗なお姉さんになりましたし、ステージ上の姿は堂々たるもの。

ただ、そのふたりでも現時点でフロントクラスの人気を得るには至らなかった。

であれば「破格」小川彩をどうすればいいのか。

運営は丁寧に気を遣ってあーやをここまで育ててきました。
アンダラに早くから参加させて「叩き上げ」の場数を踏ませ、同時に冠番組や公式Youtubeそしてライブでは多くの見せ場を準備。

ずっと「アンダーの新人」としては異例なほどフィーチャーされてきた。それはまあ事実でしょう。それをゴリ押しと言いたくなる人がいるのもわかります。

でも声を大にして言いたいのは、彼女が強い印象を残してきたのは「お膳立てされた場」だけではないということ。

新参者での『君の名は希望』ピアノ弾き語り。2度目のスタ誕ライブ『冬のうた』で見せた涙。『セラミュ』水野亜美役での完全2次元ビジュアルと落ち着き払った演技。そして35thアンダラ最終日の『ブランコ』。
他の5期生たちと同じ条件で与えられたチャンスにおいて、いくつも記憶に残るシーンを見せてくれました。

あとはミーグリ人気だけ。であれば、運営が最後のひと押しをすればいいんです。
あの齋藤飛鳥だってそうだったのですから。

センターに立つひとつ前の14thシングル『ハルジオンが咲く頃』期間中の『乃木坂工事中』での「齋藤飛鳥・独り立ち計画」。
要するに飛鳥ちゃんのひとりでできるもん企画でしたが、完全に彼女ひとりをフィーチャーしたこの日の放送を観ながら私は「ああこれもうフルスイングで飛鳥ちゃん売り出すのね、うんうんそれ凄くいいと思うよ」と思っていました。

関連記事:


同じ『ハルジオン』での握手完売速度は白石西野橋本生田衛藤深川に次ぐ7番手タイ。ようやく秋元真夏に並ぶところまで来たという段階。
いや当時の秋元真夏に並ぶってとんでもないことなんですが、決して最速で完売していたわけではなかったのです。

それでも当時のファンは15th『裸足でSummer』の飛鳥センターを諸手を挙げて歓迎しました。

2016年の夏。
欅坂46のデビュー。3期生オーディションも開催中。
この状況で未来を託すなら飛鳥しかいない。

そんな共通認識があったように思います。

6期生オーディション開催中の今年の夏。

あの夏の1期2期の世界、そして3期を迎え入れる世界に向けたラストピースが齋藤飛鳥だったのであれば。
今年の夏にその役割を果たすのはやはり、小川彩しかいないと思うのです。

本当なら一気にセンターにしてもよかった。
飛鳥が『裸足でSummer』のセンターに立ったのが高校3年生、18歳の夏。
あーやは今年高校2年生ですから、決して早すぎることはありません

史上初の前作アンダーからセンターはさすがにアンチがつくと運営が考えたか。
あるいは今年の全ツがドームツアーゆえに、それをセンターとして引っ張るのはさすがに負荷が大きすぎるという判断が働いたのかもしれませんね。

もうひとつだけ、小川彩について書いておきたいのは「休まない」こと。

「休まない」エースの系譜。西野七瀬も齋藤飛鳥も遠藤さくらもそうです。

富士登山でも見せたその「フィジカルの強さ」。5期生最年少にして最も多くのライブをこなしてきた彼女の「健康」。それはこの先きっと大きな武器になるでしょう。

当サイトはアフィリエイトプログラムで雀の涙未満の微々たる収益を得てはおりますが、本文の内容は100%私の個人的な意見であり忖度は一切ございません。
既にだいぶ長くなったのであとは雑感を。

フロントに立ったもうひとりの5期生が池田瑛紗というのも興味深い。

現役藝大生というハイパースペックにあの超絶ビジュアル
気を抜いている時は糸目ですが、外仕事で目をかっぴらいている『なんて美だ!』は毎回驚くほどの仕上がり。

個人的にはセンタータイプではない(歌唱面で)と思っているのですが、フロント固定にすれば新規ホイホイになる可能性も感じます。それこそ橋本奈々未のように。


中西アルノ選抜復帰。

彼女の選抜入りが是か非か、なんて話題にすらならないところまですっかり受け入れられたアルさん。
約2年半前の大混乱から、見事に立て直してきました。

当時、私はこんなことを書いています。

 個人的には正直彼女の加入前の活動を受け入れがたく感じます。
 それでも中西さんが抜擢センターではなく5期生のひとりとして「普通に」加入していたら。
 乃木坂に貢献しようと歌もダンスもバラエティも…なんなら胸キュンゼリフとかも笑、一生懸命頑張る姿を見せていたら。
 時間はかかるでしょうが、最初に感じた拒否反応は薄れていったと思うんですよ。

関連記事:


まさに「一生懸命頑張る姿」を見せてきたアルさん。

スタ誕のコントでの振り切った姿。「中西アル・パチーノ」の強烈ウィッグ
『NHK俳句』『Spicy Sessions』とふたつのレギュラー番組。
座長も務めたアンダラ。
冠番組でもすっかりどんくさキャラが定着し活躍。

そして『乃木坂工事中』での「5期生忘年会」で2023年のMVPとして全ツの座長を務めた井上和が選出され「この1年が終われてよかった…」と涙にくれた時のこと。

アルさんはこう言いました。

「不器用なヤツだ。当たり散らしていいんやで同期には」

素敵な言葉ですね。


最後に、アンダーについて。

完全にミーグリ完売速度が筒井あやめ以上だったメンバー(+免除組)というシビアな線引きとなった今作。

アンダーセンターは5期生の奥田いろはでした。

前作のミーグリ完売実績ではアンダー最上位ではなかった彼女。しかし今作ではなんと前回の10/15から30部6次フル完売させてきました。
『ロミオ&ジュリエット』効果なのかそれだけでここまでいくものなのか
ちょっと驚きました。

結果的にここまで5期生の話に終始することになりました。
それは36thシングルをフォーメーション視点から見ると、5期生がグループのエンジンになっているということなのでしょう。

でも、だからこそ4期生の活躍が見たい。

とりわけアンダーは31stアンダラ以来となるZeppツアー
確実に一定数存在するであろう「アンダラのファン」(「推しメンがアンダーにいるファン」ではなく)からするとたまらないですよね。

フロントに立つ林瑠奈、黒見明香や再起を期す柴田柚菜をはじめとして、存在感を見せつけてほしいです。


『アンダラ伝説』 kindle版
伝説のアンダーライブ2ndシーズンを題材にしたセミドキュメンタリー小説。あの頃の熱量を叩き込んだ渾身の50,000文字です。


『2020年の乃木坂46』 kindle版
過去に当ブログに掲載した記事を再構成し加筆したもの。
総文字数84,000文字、加筆部分だけでも10,000文字以上のボリュームでブログをご覧になった方にも楽しんでいただけることと思います。

「今にして思うこと」は各章の末尾に「追記」という形で新たに文章を加え、さらに書き下ろしとして4期生の初冠番組であった『乃木坂どこへ』を振り返っています。


『2019年の乃木坂46』 kindle版
過去に当ブログに掲載した記事を再構成し加筆したもの。
こちらは総文字数10万文字、加筆部分だけでも22,000文字以上のボリュームです。


Kindle本が読み放題になる Kindle Unlimited の新規登録は こちら から。 
初めてご利用の方は30日間の無料体験が可能。期間終了後は月額980円です。

タオル補正
前の記事では今作のタイムライン上の位置づけについて書きました。

関連記事:


免除制度と最年少


今回最大のトピックとなった小川彩のフロント登用。

(アルさんはいったん置いておいて)井上和以外にもうひとり、単独センターを張れる人材を5期生から輩出する。
これは6期生加入そして抜擢までの残り時間を考えると、現在のグループ運営における最優先事項と言っても過言ではありません。

これまでたびたび書いてきたように、ずっと「5期の2番手が決まらない」状態が続いてきました。ミーグリも常に2次完売させてきたのは和ちゃんだけですが、逆に3次以内であれば何人ものメンバーが完売させ続けています。

その中では相対的に完売速度が遅かった小川彩。
過去2作は4次完売。その前は6次完売でした。

恐らくそれゆえにでしょう、彼女のフロントに対し意見は割れました。

「時期尚早」と「いやむしろ一気にセンターにするべきだった」。
私は無論、後者です。

破格。
個人的には生田絵梨花を彷彿とさせる、と思っています。

関連記事:
 

そして「いずれセンターに立つべき存在」と運営が認識している…少なくともその可能性を感じているのであれば、売り出すのは今しかない。

なぜなら最年少を育てることには特有の難しさがあるからです。

「超彫刻」岩本蓮加と「完璧」筒井あやめというふたりの逸材ですら表題曲センターに立てていない。最年少ではないですが遡れば「可愛いの天才」星野みなみもそうでした。

まず、乃木坂は伝統的に年少メンが握手人気では苦戦します。
「若すぎる」メンバーを推すことに心理的抵抗を感じるファンもいるように思います。そしていわゆる「対応の良さ」という面ではある程度年齢が上の方が有利なのは当然のこと。

にもかかわらず、握手(ならびにミーグリ。以下「握手」)の免除制度により「最年少メンが完成する≒人気が爆発するより前」に免除になってしまうというパラドックスが発生するのです。

ちなみに「免除制度」とは握手の通算完売部数が一定数を超えたメンバーがその次作から個別握手不参加になること。公式に言明されたものではありませんが実際にみんなそうだったので、まあ暗黙の了解ですね。

1期2期は初期にフル完売なんて夢のまた夢という握手が売れない時代を経験し、そこから地道に積み重ねてようやく免除まで到達しました。齋藤飛鳥の免除は実に24thシングルから。既に大エースとして君臨している時です。

しかし3期生以降、格段に新人の売り出し方法は整備され、期を重ねるごとにブラッシュアップ。
ファンも「新人加入」に慣れ、グループに新たな活力をもたらす存在として歓迎する文化が定着します。「新しもの好き」や「古参になりたい」ファンも一定数いて、乃木坂は新人の握手が売れるグループとなりました。

つまり期の最年少メンは「新人ブーストはかかる」けれど「同期の中ではやや不利」という微妙な状況になります。
結果として「案外早いけれど同期のトップ人気メンよりは遅いタイミングで免除」しかも「まだ人気が爆発する前の可能性もある」。

この免除のタイミングが曲者。
免除とはすなわち、最も目に見える人気指標である握手人気がわからなくなる=そのメンバーの人気に対するファンのイメージがその時点で固定されるということです。

ちょうど「人気爆発中」「最速完売継続中」ならいいのですが、仮に完売速度が低下傾向であれば「逃げ切った」という印象になりますし、上昇中でも選抜内で中位ぐらいであれば「センターやフロントには人気不足」と言われてしまう。
しかも一部の例外を除き免除=選抜固定。他推しのファンが色々言いたくなる気持ちもわからんでもありません。

当サイトはアフィリエイトプログラムで雀の涙未満の微々たる収益を得てはおりますが、本文の内容は100%私の個人的な意見であり忖度は一切ございません。

叩き上げかエリートか


もうひとつ、齋藤飛鳥という奇跡が逆に呪縛となっている気もします。

選抜とアンダーを行き来した叩き上げで乃木坂のすべてを知り、気がつけば美しく成長し、ライジングスターとして一気に階段を駆け上り、やがて絶対的センターとなり、次世代へと継承する最年少メン。

ファンはどこかでそんな奇跡の再来を求めている

関連記事:


「叩き上げ」を意識してか、れんたんにはアンダラもその座長も経験させ少しずつ階段を上らせました。

握手人気もじわじわ上がり、握手として発売された最後のシングルである25th『しあわせの保護色』の頃にはフル部数3次完売=最速に次ぐ速度まで到達します。
しかし一気にフロント、センターというタイミングはありませんでした。

あやめんは逆に(みなみちゃんと同じ)エリートコース。
24th『夜明けまで強がらなくてもいい』では同期抜擢センター遠藤さくらの隣に立ち、その中学生とは思えぬビジュアルの完成度で瞬く間に人気を集めます。

続く25thでは恐らく乃木坂史上初となる中学生でのフル部数2次完売を成し遂げます。この時に彼女以外の同期でフル2次完売したのは遠藤さくら、賀喜遥香、掛橋沙耶香の3人ですから、4期の中でも一歩先んじていたことがわかります。

しかしふたりともコロナ禍によるオンライン化以降徐々に完売速度を落とします。
れんたんもあやめんも「愛嬌」より「美貌」が売りですから、オンラインより圧倒的にリアル向き

以前に書いた通りオンラインミーグリはもちろん有力な人気指標ですけれど、握手時代よりさらに「ファンの一部」の意志を表すものに過ぎなくなりました。そんな「オンライン化による人気のねじれ」に該当するメンバーのように思います。

関連記事:
 

このふたりは「乃木坂46メッセージ」の売り上げでは常に上位にランクインしている(※)のでファンの数はグループ内でも上位なのは間違いないのでは。
※性質上「積み上げ」が強い指標とはいえ、集計タイミングによっては井上和と互角以上

既に免除のれんたん、そして次の次から免除が予想されるあやめん。
やや完売速度を落としてフィニッシュしたふたりは、今後フロントに立つと「フロントには人気不足」という声が一部から上がるでしょう。

運営がこのふたりの人気はミーグリ完売状況より高いと(そしてフロント級だと)判断しているのであれば、それを証明するためだけにでも以前の全国握手会と同じように「抽選制でない」かつ「免除メンも参加する」リアルミーグリを開催してもいいと思いますけどね。

そこでかつての与田祐希や山下美月がその行列の長さで人気を見せつけ有無を言わさずレジェンドたちに割って入ってフロントに立ったように、その人気を証明できれば。福神やフロント、そしてセンター争いに加わっても異論は抑えられるのではないでしょうか。

…と、アイマスクをした筒井あやめがセミを食べながら冷静に「セミですね」とのたまう『乃木坂工事中』を観ながら思いました笑

完全に小川彩ではなく「免除制度論」と岩本蓮加、筒井あやめの話になってしまいましたので、記事を分けます。


続きます。

『アンダラ伝説』 kindle版
伝説のアンダーライブ2ndシーズンを題材にしたセミドキュメンタリー小説。あの頃の熱量を叩き込んだ渾身の50,000文字です。


『2020年の乃木坂46』 kindle版
過去に当ブログに掲載した記事を再構成し加筆したもの。
総文字数84,000文字、加筆部分だけでも10,000文字以上のボリュームでブログをご覧になった方にも楽しんでいただけることと思います。

「今にして思うこと」は各章の末尾に「追記」という形で新たに文章を加え、さらに書き下ろしとして4期生の初冠番組であった『乃木坂どこへ』を振り返っています。


『2019年の乃木坂46』 kindle版
過去に当ブログに掲載した記事を再構成し加筆したもの。
こちらは総文字数10万文字、加筆部分だけでも22,000文字以上のボリュームです。


Kindle本が読み放題になる Kindle Unlimited の新規登録は こちら から。 
初めてご利用の方は30日間の無料体験が可能。期間終了後は月額980円です。

びーむ色調補正3
いいものを観た

この日現地参戦した私が、終わった瞬間にしみじみ思ったことです。

もはや卑怯


セットリストはこちら。

Overture
01. ジャンピングジョーカーフラッシュ
02. バンドエイド剥がすような別れ方
03. 自惚れビーチ(センター:冨里奈央)
04. 思い出が止まらなくなる
05. 13日の金曜日(センター:筒井あやめ)
06. 錆びたコンパス(センター:筒井あやめ)
07. あの日 僕は咄嗟に嘘をついた(センター:小川彩)
08. 嫉妬の権利(センター:柴田柚菜)
09. 不等号(センター:金川紗耶)
10. 狼に口笛を(センター:黒見明香)

<ユニットコーナー>
11. ブランコ(センター:小川彩)
12. 羽根の記憶(センター:林瑠奈)
13. その女(センター:金川紗耶)
14. Against(センター:清宮レイ)

15. ハウス!
16. 扇風機

<企画コーナー>
「あーやと遊ぼう」

17. 日常(センター:筒井あやめ)
18. Hard to say(センター:菅原咲月、冨里奈央)
19. さざ波は戻らない(センター:林瑠奈)
20. 踏んでしまった
21. Actually. . . 
22. 夜明けまで強がらなくてもいい(センター:筒井あやめ)
23. 車道側

EN
EN1. ざぶんざざぶん
EN2. 太陽ノック
EN3. 左胸の勇気(センター:筒井あやめ)

WEN
WEN1. ジャンピングジョーカーフラッシュ


Overtureに続いて流れて来たのはド派手なイントロ。

『ジャンピングジョーカーフラッシュ』。
もうこの瞬間に客席はあっさり沸点越えしてました。

期待感でパンパンに膨れ上がったところにニトログリセリンを放り込むようなものですからね。完全に出来上がりきった客席。2014年の有明コロシアムみたいだ。

そして息もつかせず『バンドエイド剝がすような別れ方』。

現在の乃木坂ブチ上げ曲で5本の指に入るであろう両曲のオリジナルセンターが揃い踏みした今回のアンダラ。そりゃセトリに入れるでしょうよ。

でもド頭で2曲続けるか!しかもフルで。
もはや卑怯だ笑

しかしそれ以外はいつものアンダラ同様に、アンダー楽曲中心の構成。
例外はユニットコーナーとトロッコ曲と『Actually...』『夜明けまで強がらなくてもいい』ぐらいですね。

新旧アンダラのアンセム『錆びたコンパス』『あの日 僕は咄嗟に嘘をついた』。
2期生全員アンダーだった『嫉妬の権利』。
中元日芽香の想い『不等号』。
初期アンダラの鉄板曲『13日の金曜日』『狼に口笛を』。

アンダラが初めてなファンにも、そしてもちろん初参加となる筒井あやめと菅原咲月にも「これがアンダラだよ」と伝えるような選曲です。

ユニットコーナーでアンダー楽曲史に残る名曲『ブランコ』が入ったのもセトリを締めた要因でしょう。
それをまた小川彩という、最年少でありながらもはやひとつの磁場になっているメンバーのセンターでやるというのが素晴らしい。

この日のハイライトのひとつ、清宮レイ渾身の『Against』。こちらについては彼女の卒業の記事で書くつもりです。

企画コーナーで一度完全に緩めた空気を一気に引きずり戻す『日常』。

どこまでいっても北野日奈子のものであるはずのこの曲を、自分のものの「ように」してみせた筒井あやめ。11thバスラ4期生ライブで『思い出ファースト』のセンターを務めた時にも感じた、彼女のスペシャリティ。
最後の薄ら笑いのド迫力

そこから近年のアンダー楽曲を連ね、超速の『踏んでしまった』。
畳み掛ける『Actually…』。オリジナルの清宮レイによる最後の英語台詞

「私にとってとても大切な曲」ここまできて何をやるのかと思えば『夜明けまで強がらなくてもいい』。

筒井あやめの座長挨拶。
そして本編ラストはみんな待ってた『車道側』

アンコールはあやレイファイナル
そしてWアンコールでは私服姿の奥田いろはも加わって2度目の『ジャンフラ』。

大満足の素晴らしいセトリでした。

この日のビジュアル仕上がってんなあメンはやっぱり、筒井あやめ
デコ出しで美形お姉さんっぷりが強調されていた金川紗耶林瑠奈のふたりも印象に残りました。フレッシュなフロント3人との対比という面でも非常に良かった。

関連記事:


当サイトはアフィリエイトプログラムで雀の涙未満の微々たる収益を得ておりますが、本文の内容は100%私の個人的な意見であり忖度は一切ございません。


梅澤美波は今回のアンダラを観て「未来の乃木坂を見てるみたい」と語ったそうです。

それもそのはず。

山下美月が卒業し、いよいよ4期Wエース「かきさく」=賀喜遥香と遠藤さくらが乃木坂の先頭に立ちました。
これから4期5期の時代が始まります。すなわちある意味「4期5期ライブ」でもあったこの日のメンバーが中心となる未来がもうすぐそこまで来ているということです。

しかもこの日の最年長は金川紗耶と佐藤璃果の2001年組ですからかきさくと同い年。
つまりこの日のアンダラはさらにその先の、やがて来る「かきさく後」の世界を垣間見せるものだったのです。

もちろんここに井上和をはじめとした5期生選抜組5人が加わります。その頃には6期生からも何人か「センター級」「エース格」が生まれていることでしょう。

それでもその時に筒井あやめがひとつの柱として存在してくれたら
中学生にしてかきさくとともに抜擢フロントを経験し、ふたりの苦悩とその後のエースへの歩みをそばで見てきた彼女がいてくれたならなんと心強いことか。ましてや彼女は和ちゃんと同い年なのです。

ここではあやめんにフォーカスを当てて書いていますが、もちろん彼女以外でもかきさく後に「4期生ここにあり」と感じさせてくれるメンバーがいることを願っています。

余談ですが個人的には岩本蓮加もしれっとその頃まで在籍していてほしい。
彼女は2003年組(あやめんのひとつ上の代)のしかも早生まれなので3年後の夏でもまだ23歳ですからね。


続きます。

『アンダラ伝説』 kindle版
伝説のアンダーライブ2ndシーズンを題材にしたセミドキュメンタリー小説。あの頃の熱量を叩き込んだ渾身の50,000文字です。


『2020年の乃木坂46』 kindle版
過去に当ブログに掲載した記事を再構成し加筆したもの。
総文字数84,000文字、加筆部分だけでも10,000文字以上のボリュームでブログをご覧になった方にも楽しんでいただけることと思います。

「今にして思うこと」は各章の末尾に「追記」という形で新たに文章を加え、さらに書き下ろしとして4期生の初冠番組であった『乃木坂どこへ』を振り返っています。


『2019年の乃木坂46』 kindle版
過去に当ブログに掲載した記事を再構成し加筆したもの。
こちらは総文字数10万文字、加筆部分だけでも22,000文字以上のボリュームです。


Kindle本が読み放題になる Kindle Unlimited の新規登録は こちら から。 
初めてご利用の方は30日間の無料体験が可能。期間終了後は月額980円です。


 


このページのトップヘ