ロスジェネはえてしてこだわりすぎる

タグ:松村沙友理

びーむ色調補正3

涙を流す年長組、笑顔で見送る年少組


前の記事からの続きです。

まいやんのメッセージ、そしてソロ曲『じゃあね。』。
さらに感謝に溢れた手紙を読んだ後に「まいやんがいないとまちゅ頑張られへんねん…」と駄々をこねる松村沙友理を経て『しあわせの保護色』でライブは幕を閉じました。

そしてモバイル会員限定のアフター配信がスタートします。

まいやんを見送るために4期生から始まり1期生へと繋がる列が作られ、ひとりひとりと抱き合って言葉を交わしていきます。

ここでも数多くの印象に残るシーンがありました。

まずトップバッターだった遠藤さくらが他のメンバーとまいやんがハグするたびにのぞき込んでいる姿が可愛いかった笑

感激して涙にくれる弓木奈於を支える金川紗耶

梅澤美波大園桃子がまるで生ちゃんとまっつんのようにまいやんを取り合います。
そしてぞのっちにかけられた言葉「頑張るんだよ」にはちょっとグッときました。

その生田絵梨花松村沙友理も、まんま同じような取り合いを見せます。
がっちり決まった生田固めを「はよ終わらんかいワレ」という顔で威嚇するまっつん。

そしてようやく自分の番が来ると、言葉もなく抱き合いました。

いくばくかの時が過ぎ、マイクに入らない声でなにかを伝えるまいやん。
動きを止めた人形のようにしがみついたままのまっつん。
あの日地下鉄のホームで始まったふたりの日々が駆け巡ります。

長い長い無音の時間のあと、ようやくふたりは離れます。

ほどけた後はまいやんの涙を指ですくってなめようとして、また周囲をドン引かせていたりしましたが笑


この日全体を通して、まっつんと真夏さんは大泣きし生ちゃんと飛鳥ちゃんは微笑んでいました。

同じ苦楽を共にした1期生でも、隣にいて互いに弱さを見せあえる存在だった(まさに『ガールズルール』ですね)同世代のメンバーは寂しさに泣き、頼もしい背中を見てきた年少メンバーは感謝の笑顔を見せる。

上手く言えませんが、なんだかそれがとてもリアルで美しいと感じました。

きっとお姉さん組は年少メンバーに恥ずかしくない姿を見せようとずっと頑張ってきたのでしょう。そして年少組もそれを十分理解して感謝して、いつしか彼女たち自身も立派な大人へと成長してきた。

そんな素敵な関係性だったのではないでしょうか。

祭りの後の静けさに


アフター配信は1期生によるバスツアーへと続きます。

実はここでもうひとつ、個人的にはこの日一番ぐらい強く印象に残ったシーンがありました。

ふいに口を開いたのは齋藤飛鳥でした。
「まいやんの未来がすっごく楽しみ。何にでもなれちゃうもん」

それに対しおどけるまいやん。
「ヒーローになれる?」

「なれるよぉ、もちろん!」
何をそんな当たり前のことをと言わんばかりに目を見開く飛鳥ちゃん。

間髪入れず真夏さんが叫びます。
「もう私たちのヒーローだよ!」

内心「あれ?悪の帝王シロンジョ様(※)だったのでは?」と思いましたがそれは野暮というもの笑
※「埼玉から来た見せかけ天使」こと「さゆレンジャー」の宿命のライバルとして『NOGIBINGO!』内で2度にわたり死闘を繰り広げた

まいやんという存在が、どれほどメンバーにとって特別なものであったのか。
どれほど彼女たちを力づけ、前に進ませてきたのか。

白石麻衣への絶対的な信頼。

それが窺い知れる一幕でした。


こうして祭りの後の余韻を残し、まいやんは卒業していきました。

これからの白石麻衣と乃木坂46に、幸多からんことを。


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びーむ色調補正3

後輩との絆、大人メンバーとの絆


前の記事からの続きです。

『失いたくないから』に続き、各期の後輩たちとのパフォーマンスへ。
『バレッタ』『逃げ水』『夜明けまで強がらなくてもいい』と、それぞれの期が初めて参加したシングル曲。これはライトファンも一定数観ているであろうことを踏まえての選曲でしょうか。

リアルタイムでは「期別曲やればいいのに…」と思っていましたが、今にして思えば白石麻衣が『三番目の風』や『I see…』に入っても違和感の方が強かった気もします。『ライブ神』はちょっと観てみたかったですけど笑

1期の時と同様、ふたりずつまいやんに歩み寄り抱き合う演出。そして大間奏でのメッセージも共通です。

印象に残ったのはとりわけまいやんに懐いていた大園桃子

卒業発表後、まい姉さんを「笑顔で見送りたい」と何度も言っていた彼女。
加入当初は事あるごとに泣いていましたが、少しずつゆっくりと成長し最近では滅多なことでは涙を見せなくなっていた彼女。ここはこらえきれず泣きじゃくります。

しかしこの後はアフター配信での最後のハグまで笑顔でやり抜いたぞのっち。
強くなった自分を見せてまいやんに心配させまいというその気持ちが観る者にも伝わりました。


ここで一旦映像が挟まれ、その中では「大人メンバー」への特別な思いが語られます。

そして『立ち直り中』のイントロへ。好きなんですよこの曲。

大人メンバーって具体的にはデビュー直後に高校を卒業している93年組までを指すんでしょうかね?
94年組は結成当初バリバリの女子高生で大人って感じじゃなかったし、最多人数でわちゃわちゃしてましたし。

通常のライブであればユニット曲コーナーだったであろうこのセクション。
そこをすべて大人メンバーとの楽曲にし、しかもそれが8曲も続いたことにその絆が表れているように感じました。

そしてやっぱりまいやんは初期の楽曲に思い入れがあるように思います。

元祖ダンス曲『セカラバ』、鉄板ユニット曲『偶然』『でこぴん』『せっかち』、そしてホワイトハイ唯一の楽曲『渋谷ブルース』。
その多くが2012年末のZepp Tokyoライブや翌年のZepp真夏の全国ツアーなど、まだホールツアーすらできない頃から歌ってきたもの。

ライブが好きな彼女にとって忘れえぬ曲たちなのではないでしょうか。


この後、ライブは一気にエンディングへ向けて加速します。

『シンクロ』『インフル』。問答無用のレコ大受賞曲2連発。

続いて流れ出したイントロは、あの曲でした。

全員で作った花道


『サヨナラの意味』。

この曲がセトリに入っていることに、さらにこのライブ終盤で使われることにちょっと驚きました。

だって、この曲はどうあがいても「橋本奈々未の歌」じゃないですか。
ななみんの卒業後は「橋本奈々未を想って歌う歌」でしたよね。

センターが齋藤飛鳥であろうが、4期単独ライブの全員センター企画で「尊敬する同郷の先輩の曲です」と語った金川紗耶であろうがそれは変わることはありませんでした。

それを、白石麻衣卒コンのクライマックスで使う。

イントロ。
全員でまいやんを見送る花道を作ります。もうこの時点で私は泣きそうでした笑

そこから左右に展開し、歌い出すとまたふたりずつまいやんに歩み寄り抱き合います。

もうここからは息つく暇もない名シーンの連続。

最初は齋藤飛鳥秋元真夏
西野七瀬も白石麻衣もいなくなる乃木坂で、キャプテンとして後輩を引っ張らなければいけない真夏さんと「エース」として看板を背負わなければならない飛鳥ちゃん。

泣き崩れる真夏、対照的に笑顔の飛鳥が彼女ごとまいやんを抱きしめる姿にこちらの胸もまた締めつけられます。

高山一実と星野みなみが続き、この後は4期生から順に期をさかのぼっていきます。

後ろに退いてからボロ泣きする賀喜遥香

何度も泣きそうになりながら懸命に我慢して最後は必死に笑顔を見せようとするけれど、うまく笑えず泣き笑いになる柴田柚菜

久保史緒里と佐藤楓のあたりから歌えなくなるまいやん。

「うおぉぉん」という声が聞こえそうなくらい大泣きしている新内眞衣

樋口日奈と和田まあやの1期年少コンビを経て、最後は生田絵梨花松村沙友理でした。
笑顔で支える生ちゃん。悲しそうな顔でうつむくまっつん。

大の仲良しで、まいやんを愛し愛されたふたり。
冠番組でも『乃木撮』でも、まいやんを取り合うふたりの微笑ましい姿を何度も見せてくれました。

でも、それも今日で終わりなのです。

いくまいさゆ。
あんたたち、最高だったよ!


間違いなくこの日のハイライトとなった『サヨナラの意味』。

「橋本奈々未の歌」という「呪縛」。そう言ったら少し大げさかもしれません。
でもそれだけななみんの存在は大きかった。
そしてそれを解き放てるのはきっと、白石麻衣だけだったのでしょう。

この日をもって、ななみんを想う歌から乃木坂の卒業ソングへ。新たな意味を持つ楽曲へと昇華した『サヨナラの意味』。

この先も歌い継がれる、乃木坂を見守ってくれる1曲になりました。

後ろ手でピースしていたあの人のことは決して忘れないけれど。


続きます。

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タオル補正
『世界中の隣人よ』
感染拡大防止の呼び掛けを目的として作成された楽曲。新型コロナウイルス対策の活動支援を目的として配信シングルとしてリリースし、その収益を全額寄付する予定。
2020年5月25日公式Youtubeチャンネルで公開。歌唱メンバーは白石麻衣を含む全在籍メンバー、ならびに卒業生11人。

本当に大きなグループになったもんだ


イントロのリフは『羽根の記憶』にだいぶ似てますが、楽曲全体としては『悲しみの忘れ方』ですね。合唱曲っぽい、というか実際に合唱曲をイメージして作られたのでしょう。シンプルなメロディ。アレンジもピアノとストリングスを中心にした実にシンプルなもの。

『忘れ方』も名曲と評価される方が一定数おられるのは承知しているのですが、個人的には正直あまりこういう曲はピンと来ないんです。

でもそういうことじゃないですよね。

こういうチャリティーソングを乃木坂が歌うようになった。
まずそのこと自体にちょっと感慨深いものがあります。

『忘れ方』では深く傷ついた自分と目の前の彼女を励ます歌でした。
それがこの『隣人』では見知らぬ「あなた」への愛情と感謝を歌っています。

『忘れ方』はドキュメンタリー映画の主題歌で『隣人』はチャリティーソングなんだから当たり前かもしれません。

でも、この歌詞をてらいもなく歌える、歌っても恥ずかしくないグループに乃木坂がなった。

今の状況の中で世界に向けてメッセージを発信するグループになった。
本当にビッグネームになったんだな、って思いました。

予想通り、でも胸が締めつけられる


そしてMV。
やっぱり泣きそうになりました。



以下、順に好きなポイントを挙げていきます。(カッコ内はMVの時間)

公式サイトに「卒業生多数参加」「神宮球場の現在の様子」と明記されてたので心構えはできていました。

それでもやっぱり、白石麻衣で始まったAフレにそのまま西野七瀬が登場した時(0:43)はウッと来ました。予想通りなのに、胸が締めつけられる。

サビ前、星野みなみがふと外を眺めるシーン(1:21)では『羽根の記憶』で彼女が見せた同じ仕草を思い出します。彼女はこういう「ふとした」表情が本当に上手いですよね。

そして若月佑美と衛藤美彩の美形コンビ(1:38)。
さらに斉藤優里と能條愛未というグループに明るさを加えていたふたり(1:46)が続き、ソファの上に胡坐をかいてゆらゆらと揺れる生駒里奈(1:51)で1番が終わります。

ほんの少しふっくらしたように見える生駒ちゃんの、ずっと何かと闘っている感のあった彼女とは違う、穏やかで柔らかな表情。安定感がありすぎて若干影のフィクサー風味もありますが笑

1番は1期生たちでまとめられていました。

みんな大人になったなあ。
でもやっぱ今も乃木坂だな。そんなことを感じました。

間奏で描かれる人気のない東京の風景がまた切ない気分にさせ、2番に入ります。

そこでいきなり登場するのが斎藤ちはると市來玲奈の局アナコンビ(2:14)。ちょっとしたサプライズですね。

その後は2期生以降の後輩たちが登場してきます。

その中でも特に、大園桃子の彼女にしか出せない陽だまりのような表情(2:39)が素晴らしい。

ぶりっ子をする新内眞衣(2:55)を挟み、2番でサビへのブリッジを務めたのは久保史緒里のまっすぐな瞳(3:04)。

ストレッチする遠藤さくら。歯を磨く賀喜遥香。そして丼でメシを喰らう松村沙友理笑(3:15)
ビジュアルの強い3人がそれぞれの魅力全開。個人的にはここの流れが一番好きです。

伊藤かりんと相楽伊織。卒業したふたりの暖かなイメージ(3:22)。
岩本蓮加の自粛期間中も完成度が上がっているんじゃないかと思わせるビジュアル(3:27)。

立ち昇る乃木坂感


そして大間奏。

閑散とした神宮球場が映し出されます(3:53)。
そこから紫のサイリウムで埋め尽くされたライブの映像(4:21)に切り替わり、さらに無人の神宮が再び紫の海となるCG(4:33)へと。

そりゃ色んなこと思い出して、もう二度とこんな日が来ないかもしれないとも思って胸が締めつけられますよ。

 ララララ ラララララ…

いつかまた。その願いが空へと羽ばたきます(5:09)。

そして一番心を揺さぶられたのは5:22からのメンバー連打。

桜井玲香能條愛未北川悠理伊藤理々杏早川聖来衛藤美彩市來玲奈矢久保美緒林瑠奈伊藤かりん掛橋沙耶香金川沙耶黒見明香弓木奈於松尾美佑斉藤優里相楽伊織中村麗乃阪口珠美佐藤璃果若月佑美斎藤ちはる吉田綾乃クリスティー田村真佑佐藤楓柴田柚菜生駒里奈

1期も2期も3期も4期も新4期も卒業生も。

16歳から27歳までいて。入りたての新人から局アナからレジェンド(そして人妻)までいて。ビジュアルもキャラクターも表情もそれぞれで。

さらに言ってしまえば卒業生を除けば主にここまでのシーンで取り上げられていなかった、比較的地味なメンバーたちで。

それでも皆が醸し出す、驚くほどの乃木坂感。

以前24th選抜に関する記事でこんな文章を書きました。

 私の思う乃木坂は眩いほどの純白ではなく、生成り。

 『シンクロニシティ』のMVを思い出してください。メンバーたちが着ていた衣装は確かに純白でした。しかしその撮影場所はスポットライトに照らされたステージではありませんでした。窓から差し込む木漏れ日を背に踊る彼女たち。その姿は柔らかな色味を纏っていました。



そして今回の『隣人』。
屋内での撮影。多くのメンバーは恐らく自宅なのでしょう。カーテンや壁の前で歌っているため、全体の色味は柔らかなアイボリー。生成り。

そして彼女たちから立ち昇る「乃木坂感」。

生駒ちゃんが『シンクロニシティ』のMVを観た時に言ったのと同じ台詞が頭に浮かびます。

 ああ…乃木坂だ

こんな状況でも、ここには確かに乃木坂があって、今も「やっぱ乃木坂だな!」と思わせてくれる。

きっと私はこの僅か14秒の間にそのことを感じて感動したんだと思います。

初代キャプテンで始まり、同じく初代センターで締めているのもいいですね。

そして締めの生駒ちゃん前で柴田柚菜が発する「乃木坂感」の強さたるや。
乃木坂の熱狂的なファンである彼女がこうしてそれを体現しているのはなんだかとても素敵なことだと思います。


離れてもみんな乃木坂。

これまで誰かの卒業を見送る時、残される側のメンバーがたびたび口にしてきた言葉です。

今回のMVはこの言葉が紛れもない真実であることを目に見える形で証明してくれたという意味でも非常に意味深いものとなりました。

乃木坂LLCの本気、見せてもらいました。


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