ロスジェネはえてしてこだわりすぎる

タグ:林瑠奈

タオル補正

それが当たり前になればいいのに


前の記事では37th『歩道橋』を「3期4期5期の代表作」と評しました。

関連記事:


そのセンターを任されたのは遠藤さくら

近年で最小のミーグリ部数ゆえ、セールス的には底。
これまでであれば山下美月が担ってきたであろう「一番厳しいとこ」
それを背負うところにまで遠藤さくらが来たのです。

運営からの絶対的な信頼。堂々たるエースに成長しました。
感慨深いです。

逆に、小川彩を3列目にしたのはどうなのか。
せっかく前作で一気にフロントにもってきたのだから継続性という意味でもここは2列目にしておくべきだったのでは。そうすれば38thでセンターにするという線も残ったのに。
ちょっと運営の「腰が引けた」感がして残念です。

奥田いろはの初選抜。

前作フル完売させた彼女を6期加入前に一度選抜に入れておきたいというのは理解できます。運営的にも『ロミオ&ジュリエット』に続き『1789』のヒロイン役も射止めたいろはを後押ししてあげたい気持ちはあるでしょう。

林瑠奈の選抜復帰。

これも「わかる」。私は林ちゃんの評価が高いので笑
ちゃんと喋れるかしこ。目を引く美人かつ個性のあるビジュアル。グループ内での推し変ではなく「外から」ファンを連れてくる可能性があるメンバーのひとり。だからなるべく外仕事をさせたいし選抜にしておきたいところです。

6期生が本格的に合流するとどうしても選抜発表での注目はそちらに集まるのでその前に、というのは正しい判断だと思います。

わからない…というか釈然としないのは、選抜を外れたのが菅原咲月冨里奈央であること。

私にはまた「結局落としやすいところを落としただけ」が繰り返されたように見えます。

15th『裸足でSummer』の井上小百合と伊藤万理華のように。
そして26th『僕は僕を好きになる』での北野日奈子のように。

関連記事:
 

「アンダーを知らないメンバーをアンダーに落とすとモチベーションが心配だからアンダーでも気持ちを切らさずに活動した実績があるメンバーが落とされる」。
これは単なる推測です。

しかし運営がそう考えているようにしか見えない采配が過去にあったのも事実。
もしこれが本当なのであれば全員一度はアンダーを経験させてくれよ、とは思いますね。

例えば五百城茉央、一ノ瀬美空、川﨑桜の3人は32ndでの初選抜(抜擢センター中西アルノを除けば5期生で最初の選抜入り)から一度も選抜を外れていません。

別に3人のうち誰かが選抜から外れるべきとか言うつもりはありません。でももし今後人気が落ちて来た時に「外しづらい」。
連続選抜により清宮レイや柴田柚菜が他推しのファンからのヘイトを溜めてしまったのと同じ状況にならないかという懸念はあります。

メンバーからすれば選抜に出たり入ったりが一番辛い。かつて誰か(たしかきいちゃん)がそう語っていました。

でも個人的には「それが当たり前になればいいのに」

綺麗事なのは重々承知しています。妄想の類だとも思います。
でもあの頃は中元日芽香と北野日奈子のふたりだけだったいわゆる「ボーダーメン」が10人ぐらいいて、2~3シングルに1回ぐらい選抜入りできれば。出入りが激しいストレスを分かち合えるメンバーが何人もいて。選抜が遠すぎる閉塞感も軽減されて。

それが理想だと思ってしまうのです。

当サイトはアフィリエイトプログラムで雀の涙未満の微々たる収益を得てはおりますが、本文の内容は100%私の個人的な意見であり忖度は一切ございません。
最後に次作の予想を。

今から既に、待ち遠しいです。

38thはいよいよ6期生参加でしょう。
とはいえ表題参加ではなく期別曲での参加という4期生までのやり方に戻すと思います。

個人的には23rd『Sing Out!』の時と同じように、アルバム→シングルの順で短い期間で出してほしいです。
この時新人だった4期生はアルバムで『キスの手裏剣』シングルで『4番目の光』、そして24th『夜明けまで強がらなくてもいい』が表題初参加でした。
今回は12thバスラの円盤が2月にあるのでそこまでリリースは詰め込まないかな?という気もしますが。

39thで6期生抜擢センターというのもほぼ間違いないかと。

その場合38thの方のセンターが全ツ座長扱い(=39thはツアー終盤でリリース)でしょう。
さらに38thセンターは5月の味の素スタジアムでのバスラも最新曲センターとして迎えることになります。

それを考えるとやはり井上和かと

3年前の10thバスラ、日産スタジアム2DAYS14万人。
そこで「はじっこで何度も同じ振り付けを練習していた」5期生が、3年の時を経て堂々たる主力として6期生にその背中を見せつける

これはこの先のグループにとって必要なステップという気がしますね。

ただ井上和だと3年連続夏の座長になるのでさすがにそれは避けるとすれば賀喜遥香
さくちゃんが『歩道橋』でエースの貫録を見せただけに、かっきーにもWエースの一角として格好いいとこ見せてほしいです。

個人的には上でもちらっと書いた通り、小川彩に託してほしいと思っています。
あの若さと小さな身体で、常に期待以上のものを見せてきたあーや

高校3年生。後輩の加入。
その溢れんばかりのポテンシャルを解放するにはいいタイミングです。


『アンダラ伝説』 kindle版
伝説のアンダーライブ2ndシーズンを題材にしたセミドキュメンタリー小説。あの頃の熱量を叩き込んだ渾身の50,000文字です。


『2020年の乃木坂46』 kindle版
過去に当ブログに掲載した記事を再構成し加筆したもの。
総文字数84,000文字、加筆部分だけでも10,000文字以上のボリュームでブログをご覧になった方にも楽しんでいただけることと思います。

「今にして思うこと」は各章の末尾に「追記」という形で新たに文章を加え、さらに書き下ろしとして4期生の初冠番組であった『乃木坂どこへ』を振り返っています。


『2019年の乃木坂46』 kindle版
過去に当ブログに掲載した記事を再構成し加筆したもの。
こちらは総文字数10万文字、加筆部分だけでも22,000文字以上のボリュームです。


Kindle本が読み放題になる Kindle Unlimited の新規登録は こちら から。 
初めてご利用の方は30日間の無料体験が可能。期間終了後は月額980円です。

びーむ色調補正3
前の記事ではこの日のセトリについての感想、そして梅澤美波の「未来の乃木坂を見ているみたい」というコメントについて思うところを書きました。

関連記事:


当記事ではこの日に感じた「あの頃の匂い」について。

こんな最高の瞬間を


あの頃。
もちろん、初期アンダラのことです。

当時と通じる何かを感じたそのひとつの要因は前の記事に書いた沸点越えの熱気。
そして「有明」という舞台設定も影響していたかもしれません。

でもたぶん一番の理由は刹那性

常に存続の危機と隣り合わせ。
無料の招待イベントでも集客できなかった幕張メッセでの初回開催。
続くO-EASTでは募集期間が終了するも、運営から「まったく、埋まっていない」と言われメンバーが2次募集を懇願しました。

「次がある保証なんてどこにもない」から「今この瞬間に死ぬ気でやるしかない」。
それがスタート当時のアンダラでした。

そしてもうひとつ、アンダラはその構造上「別れ」が内在しています。

常に1回限りの座組
誰かが選抜入りすればもうこのメンバーは揃わない。
むしろアンダラで活躍すればするほど選抜が近づく=ここからいなくなる確率が高い。

文字通りの一期一会。

ある意味「特殊選抜」だった今回はこの刹那性=2度と揃わないメンツ感が満載でした。
さらにラストには「サンフラワー」清宮レイとの別れが待っていたのです。それこそ2ndシーズンでの伊藤寧々のように。

この日2度歌われた『ジャンピングジョーカーフラッシュ』。

意味もなくはしゃいでバカみたいに笑った愚かで愛おしい日々の記憶
底抜けに明るいのに、そこに込められた刹那性ゆえに沁みる曲です。(とりわけ私のようなおっさんには)

そしてまさしく4期の青春そのもののような楽曲であるにもかかわらず「16人の4期生」では一度も披露することが叶いませんでした。

今回の15人もこの日が最後。

でも。だからこそ。
メンバーたちは必死に互いに顔を見合わせながら歌うのです。

忘れないでくれよ。

俺たちの合言葉を。

こんな最高の瞬間があったことを。

ジャンジャンジャンピングジョーカー…

当サイトはアフィリエイトプログラムで雀の涙未満の微々たる収益を得ておりますが、本文の内容は100%私の個人的な意見であり忖度は一切ございません。


「個として、そして集団としてより良くあるために」


山下美月卒業に伴う3期全員選抜の副産物として生まれた今回の「史上最強アンダー」。

本当に素晴らしいライブであり、かつこの先に多くの実りを予感させるものでした。

例えば筒井あやめは座長挨拶でこう語りました。

 みんな1人ひとり自分にできることをやって
 このアンダーライブという場所を守るために頑張って

アンダーライブという場所
新人抜擢フロントといういわば「エリートコース」を歩んできたあやめんが、アンダラという乃木坂の重要なファクターを体感し、そこを「守るべき場所」と知りました。

菅原咲月

『セラミュ』の主演、生放送『ラヴィット!』レギュラー、そして初のアンダラ=誰よりも覚える曲が多いという状況。
それでも自身のブログで「辛かったし、苦しい時もあったけれど」、「全て出し切った」「楽しかった」と言い切った彼女。

称賛に値します

そして「急遽キャプテンに任命された」という松尾美佑を筆頭に、初めて「3期生のいないアンダラ」を任された4期生たち

アンダラに初めて参加した28th『マシンガンレイン』から2年半。
3期4期だけになった31st『悪い成分』からはまだ1年4ヶ月しか経っていません。
3期生の場合は和田まあやが長く在籍してくれたため(そして1期全員選抜『しあわせの保護色』の時はアンダラが開催されなかったため)どちらも4年8ヶ月ありました。

ついこの間3期が引っ張る時代が始まったはずなのに、もう自分たちがその立場に立たなければいけなくなった。

その戸惑いと恐怖

ましてや座長は初アンダラの同期あやめん。
「支えなければ」そう思ったでしょう。
自分には何ができるのか。何をしなければいけないのか。そう自問自答したことが彼女たちの言葉から見て取れます。

開幕直前のブログにこう綴った矢久保美緒

 不安がないと言えば嘘になります。でも絶対に大丈夫だと言えるほど練習しました。
 だから期待して、待っていてくださいね。

松尾美佑は後にこう振り返りました。

 今回のライブはみんなそれぞれ思っている不安な部分があったからこそ、
 それぞれが得意な事で助け合えて心強かったです。

そしてこう総括したのは林瑠奈でした。

 15人それぞれが自分の役割を模索しながら、
 個として、そして集団としてより良くあるために、足を止めずにいた期間だったと思います。


この日に出演したメンバーたちそれぞれが今後どのような乃木坂人生を送るかはわかりません。

階段を駆け上がるメンバーも、そうでないメンバーもいるでしょう。

それでもこの日彼女たちがひとつになって作り上げた35thアンダラ千秋楽はきっと、また新たな伝説となって乃木坂の歴史とファンの記憶に刻まれることでしょう

少なくとも私の記憶には深く刻まれました。


『アンダラ伝説』 kindle版
伝説のアンダーライブ2ndシーズンを題材にしたセミドキュメンタリー小説。あの頃の熱量を叩き込んだ渾身の50,000文字です。


『2020年の乃木坂46』 kindle版
過去に当ブログに掲載した記事を再構成し加筆したもの。
総文字数84,000文字、加筆部分だけでも10,000文字以上のボリュームでブログをご覧になった方にも楽しんでいただけることと思います。

「今にして思うこと」は各章の末尾に「追記」という形で新たに文章を加え、さらに書き下ろしとして4期生の初冠番組であった『乃木坂どこへ』を振り返っています。


『2019年の乃木坂46』 kindle版
過去に当ブログに掲載した記事を再構成し加筆したもの。
こちらは総文字数10万文字、加筆部分だけでも22,000文字以上のボリュームです。


Kindle本が読み放題になる Kindle Unlimited の新規登録は こちら から。 
初めてご利用の方は30日間の無料体験が可能。期間終了後は月額980円です。


 


びーむ色調補正3
いいものを観た

この日現地参戦した私が、終わった瞬間にしみじみ思ったことです。

もはや卑怯


セットリストはこちら。

Overture
01. ジャンピングジョーカーフラッシュ
02. バンドエイド剥がすような別れ方
03. 自惚れビーチ(センター:冨里奈央)
04. 思い出が止まらなくなる
05. 13日の金曜日(センター:筒井あやめ)
06. 錆びたコンパス(センター:筒井あやめ)
07. あの日 僕は咄嗟に嘘をついた(センター:小川彩)
08. 嫉妬の権利(センター:柴田柚菜)
09. 不等号(センター:金川紗耶)
10. 狼に口笛を(センター:黒見明香)

<ユニットコーナー>
11. ブランコ(センター:小川彩)
12. 羽根の記憶(センター:林瑠奈)
13. その女(センター:金川紗耶)
14. Against(センター:清宮レイ)

15. ハウス!
16. 扇風機

<企画コーナー>
「あーやと遊ぼう」

17. 日常(センター:筒井あやめ)
18. Hard to say(センター:菅原咲月、冨里奈央)
19. さざ波は戻らない(センター:林瑠奈)
20. 踏んでしまった
21. Actually. . . 
22. 夜明けまで強がらなくてもいい(センター:筒井あやめ)
23. 車道側

EN
EN1. ざぶんざざぶん
EN2. 太陽ノック
EN3. 左胸の勇気(センター:筒井あやめ)

WEN
WEN1. ジャンピングジョーカーフラッシュ


Overtureに続いて流れて来たのはド派手なイントロ。

『ジャンピングジョーカーフラッシュ』。
もうこの瞬間に客席はあっさり沸点越えしてました。

期待感でパンパンに膨れ上がったところにニトログリセリンを放り込むようなものですからね。完全に出来上がりきった客席。2014年の有明コロシアムみたいだ。

そして息もつかせず『バンドエイド剝がすような別れ方』。

現在の乃木坂ブチ上げ曲で5本の指に入るであろう両曲のオリジナルセンターが揃い踏みした今回のアンダラ。そりゃセトリに入れるでしょうよ。

でもド頭で2曲続けるか!しかもフルで。
もはや卑怯だ笑

しかしそれ以外はいつものアンダラ同様に、アンダー楽曲中心の構成。
例外はユニットコーナーとトロッコ曲と『Actually...』『夜明けまで強がらなくてもいい』ぐらいですね。

新旧アンダラのアンセム『錆びたコンパス』『あの日 僕は咄嗟に嘘をついた』。
2期生全員アンダーだった『嫉妬の権利』。
中元日芽香の想い『不等号』。
初期アンダラの鉄板曲『13日の金曜日』『狼に口笛を』。

アンダラが初めてなファンにも、そしてもちろん初参加となる筒井あやめと菅原咲月にも「これがアンダラだよ」と伝えるような選曲です。

ユニットコーナーでアンダー楽曲史に残る名曲『ブランコ』が入ったのもセトリを締めた要因でしょう。
それをまた小川彩という、最年少でありながらもはやひとつの磁場になっているメンバーのセンターでやるというのが素晴らしい。

この日のハイライトのひとつ、清宮レイ渾身の『Against』。こちらについては彼女の卒業の記事で書くつもりです。

企画コーナーで一度完全に緩めた空気を一気に引きずり戻す『日常』。

どこまでいっても北野日奈子のものであるはずのこの曲を、自分のものの「ように」してみせた筒井あやめ。11thバスラ4期生ライブで『思い出ファースト』のセンターを務めた時にも感じた、彼女のスペシャリティ。
最後の薄ら笑いのド迫力

そこから近年のアンダー楽曲を連ね、超速の『踏んでしまった』。
畳み掛ける『Actually…』。オリジナルの清宮レイによる最後の英語台詞

「私にとってとても大切な曲」ここまできて何をやるのかと思えば『夜明けまで強がらなくてもいい』。

筒井あやめの座長挨拶。
そして本編ラストはみんな待ってた『車道側』

アンコールはあやレイファイナル
そしてWアンコールでは私服姿の奥田いろはも加わって2度目の『ジャンフラ』。

大満足の素晴らしいセトリでした。

この日のビジュアル仕上がってんなあメンはやっぱり、筒井あやめ
デコ出しで美形お姉さんっぷりが強調されていた金川紗耶林瑠奈のふたりも印象に残りました。フレッシュなフロント3人との対比という面でも非常に良かった。

関連記事:


当サイトはアフィリエイトプログラムで雀の涙未満の微々たる収益を得ておりますが、本文の内容は100%私の個人的な意見であり忖度は一切ございません。


梅澤美波は今回のアンダラを観て「未来の乃木坂を見てるみたい」と語ったそうです。

それもそのはず。

山下美月が卒業し、いよいよ4期Wエース「かきさく」=賀喜遥香と遠藤さくらが乃木坂の先頭に立ちました。
これから4期5期の時代が始まります。すなわちある意味「4期5期ライブ」でもあったこの日のメンバーが中心となる未来がもうすぐそこまで来ているということです。

しかもこの日の最年長は金川紗耶と佐藤璃果の2001年組ですからかきさくと同い年。
つまりこの日のアンダラはさらにその先の、やがて来る「かきさく後」の世界を垣間見せるものだったのです。

もちろんここに井上和をはじめとした5期生選抜組5人が加わります。その頃には6期生からも何人か「センター級」「エース格」が生まれていることでしょう。

それでもその時に筒井あやめがひとつの柱として存在してくれたら
中学生にしてかきさくとともに抜擢フロントを経験し、ふたりの苦悩とその後のエースへの歩みをそばで見てきた彼女がいてくれたならなんと心強いことか。ましてや彼女は和ちゃんと同い年なのです。

ここではあやめんにフォーカスを当てて書いていますが、もちろん彼女以外でもかきさく後に「4期生ここにあり」と感じさせてくれるメンバーがいることを願っています。

余談ですが個人的には岩本蓮加もしれっとその頃まで在籍していてほしい。
彼女は2003年組(あやめんのひとつ上の代)のしかも早生まれなので3年後の夏でもまだ23歳ですからね。


続きます。

『アンダラ伝説』 kindle版
伝説のアンダーライブ2ndシーズンを題材にしたセミドキュメンタリー小説。あの頃の熱量を叩き込んだ渾身の50,000文字です。


『2020年の乃木坂46』 kindle版
過去に当ブログに掲載した記事を再構成し加筆したもの。
総文字数84,000文字、加筆部分だけでも10,000文字以上のボリュームでブログをご覧になった方にも楽しんでいただけることと思います。

「今にして思うこと」は各章の末尾に「追記」という形で新たに文章を加え、さらに書き下ろしとして4期生の初冠番組であった『乃木坂どこへ』を振り返っています。


『2019年の乃木坂46』 kindle版
過去に当ブログに掲載した記事を再構成し加筆したもの。
こちらは総文字数10万文字、加筆部分だけでも22,000文字以上のボリュームです。


Kindle本が読み放題になる Kindle Unlimited の新規登録は こちら から。 
初めてご利用の方は30日間の無料体験が可能。期間終了後は月額980円です。


 


びーむ色調補正3
前の記事では印象に残ったシーンを列挙しました。

関連記事:


こちらではライブの中心となったふたりのセンター、伊藤理々杏と林瑠奈についてです。

支える先輩、向き合う後輩


この日、本編ラストの座長MCを務めたのは4期生の林瑠奈。

Wセンターのもうひとりである伊藤理々杏はこの場面に限らず、この日ずっと後輩である林ちゃんに花を持たせている感じがありました。
そしてその姿は非常に好感の持てるものでした。

自分の役割は初の4期生センターを支えること。そしてパフォーマンスで中心となること。

そのふたつにしっかりと集中できていた感じです。

理々杏自身、初のアンダーセンターでした。
相当、期するところがあったはずです。

まして33枚目シングルで選抜入りした際に「アンダーセンターは選抜入りへのラストチャンスだと思っていた」と語った彼女。

その認識がありながら、それでも理々杏はしっかりと後輩を立ててみせました。

彼女が自らその境地に達したのか誰かに言われてなのかはわかりません。
だとしてもまだ20歳の彼女がそれを受け入れるのは決して簡単なことではなかったでしょう。

それを単純に美談として語るのは違う気がしますが、ただただ「立派だな」と思います

そんな「一歩引いた」印象でありながら、パフォーマンスではちゃんと存在感をアピールしていたのも見事でした。


そして林瑠奈。

ド迫力だった『ショパンの噓つき』

シャンソン歌手のようなイメージの衣装と演出。

こういうの=宝塚やシャンソン歌手のような演出って基本アイドルは「パロディ」としてやるじゃないですか。
そしてそれは別に悪いことではないと思うんですよ。観客に「ゴージャス」を直感的に伝えることができますから。

それこそ例えば仮に生田絵梨花がこれをやっていてもやはり「パロディ」だったと思います。
それは歌唱力がどうとか演技力がどうのとかいう話ではなく、生ちゃんが持つコメディエンヌとしての資質と「陽」の力が強いから。そして「アイドル」自体が生田絵梨花のひとつの側面であって全体像ではないからです。

しかしこの日の林瑠奈は、真っ向からそして生真面目にその演出に向き合いました。

「パロディ」や「学芸会」にならないそのビジュアルと歌唱、それ以上に「佇まい」の説得力たるや。
「重厚」かつ「耽美的」と表現したくなるような素晴らしいパフォーマンスでした。

彼女には「湿度」があるのだと思います。
観る者を引きずり込むような、一種の緊張を強いる独特な雰囲気

個人的には舞台での演技を観てみたいと思いました。

当サイトはアフィリエイトプログラムで雀の涙未満の微々たる収益を得てはおりますが、本文の内容は100%私の個人的な意見であり忖度は一切ございません。


正解はそのうちわかる


もうひとつ、32ndアンダーについて語るなら触れずにはいられないことがあります。

4月7日放送の『ミュージックステーション』で披露された『人は夢を二度見る』。

大河ドラマの撮影で欠席する久保史緒里に代わり、山下美月とWセンターを務めたのは林瑠奈でした。

井上小百合推しの自分としては地上波生放送の歌番組でアンダーセンターが代打を務めるというだけでグッときてしまいます

大間奏。
メンバーたちが作った輪の中心で美月とハイタッチをする林ちゃん。

乃木坂ドリーム、とでも言えばいいのでしょうか。

8thバスラで挨拶をした直後にコロナ禍が始まり、握手会もライブも知らずにいた「新4期生」。

彼女たちが初めてファンと直接交流したのは26thシングル『僕は僕を好きになる』のミーグリ。既に加入から約1年が経過していました。

「初動」で躓いた影響は大きく、ミーグリ人気はなかなか上がりませんでした。
林ちゃんもほんの1年前(『Actually…』の時)まで完売はひとつかふたつの枠だけ。

そんな彼女が今、グループの顔のひとりである美月と笑顔でハイタッチを交わしている

最高にかっこ良く、痺れる瞬間でした。


しかしアンダラ閉幕後から体調不良でミーグリの欠席が目立ち始めた林ちゃんは6月に活動休止を発表します。

この1年で本当に大きな変化を経験した彼女。

大学に入学し。
バナナマン設楽さんに『乃木坂工事中』の「キメ顔グランプリ」で10thバスラの姿を「アイドルがステージで輝いているのを絵に描いたみたい」と褒められ。
ミーグリの完売が少しずつ増え。
ひとりで外番組に出演するようになり。
『ここにはないもの』で初選抜。
同シングルのカップリング『アトノマツリ』MVの編集を行い。
次作では「特別な想いを持っている場所」アンダーセンターに。

「いつか」と思っていた目標が、手を伸ばせば届く距離にあることに気づいてしまった

選抜入りした時の素直に喜べない姿。
アンダラの舞台裏で見せた不安気な表情。

今にして思えば、突然広がった自分の可能性に戸惑い混乱し怯えていたように見えます。


それでも、いわゆる「古参オタ」である私は思ってしまうのです。

林瑠奈なら

伊藤万理華のように、アンダラを再び「今一番熱いライブ」へと押し上げ。
その先に開ける道を、待望の(齋藤飛鳥以来誕生していない)「叩き上げのスター」への道を歩んでくれるのではないか、と。

ずっと乃木坂を見てきた運営も、彼女にその可能性を感じたから

4期生で最初にアンダーセンターとして選んだ。
生放送での代打センターとして選んだ。

私にはそう思えます。


ここまでおっさんオタの勝手な期待を書いてきてしまいましたが、
林瑠奈さんがご自分のペースでゆっくりとお身体を癒されることを心から願っています。


『2020年の乃木坂46』 kindle版
過去に当ブログに掲載した記事を再構成し加筆したもの。
総文字数84,000文字、加筆部分だけでも10,000文字以上のボリュームでブログをご覧になった方にも楽しんでいただけることと思います。

「今にして思うこと」は各記事の末尾に「追記」という形で新たに文章を加え、さらに書き下ろしとして4期生の初冠番組であった『乃木坂どこへ』を振り返っています。


Kindle本が読み放題になる Kindle Unlimited の新規登録は こちら から。 
初めてご利用の方は30日間の無料体験が可能。期間終了後は月額980円です。

また、note上で乃木坂46に関する有料記事を公開しています。どちらも無料で読める部分がありますのでぜひご覧ください。

『アンダラ伝説』¥300
伝説のアンダーライブ2ndシーズンを題材にしたセミドキュメンタリー小説。あの頃の熱量を叩き込んだ渾身の50,000文字です。
 

マガジン「2019年の乃木坂46」¥200
当ブログに掲載された記事を再構成し加筆したもの。総文字数10万文字、加筆部分だけでも22,000文字以上のボリュームでブログをご覧の方にも楽しんでいただけることと思います。



 


びーむ色調補正3
個人的には本当に久しぶりとなるアンダラ現地参戦。

Wセンターとはいえ4期生初となるアンダーセンター林瑠奈、さらに5期生合流と「ここは観ておいた方がいい」予感でいっぱい

幸いにも千秋楽のチケットが取れたので行ってきました。

「ネクスト・ビッグ・シング」冨里奈央


セットリストはこちら。

01. 新しい世界(3期生)
02. マシンガンレイン(4期生)
03. 左胸の勇気(5期生→全員)

Overture

04. さざ波は戻らない
05. ここにいる理由(センター:林瑠奈)
06. あの日 僕は咄嗟に嘘をついた(センター:伊藤理々杏)

<チーム理々杏VSチーム林>
07. 音が出ないギター(センター:伊藤理々杏、佐藤、吉田、黒見、矢久保、冨里、中西)
08. 命は美しい(センター:吉田綾乃クリスティー、理々杏、佐藤、黒見、矢久保、冨里、中西)
09. ショパンの嘘つき(センター:林瑠奈、阪口、向井、北川、清宮、池田、小川、奥田)
10. ごめんねFingers crossed(センター:阪口珠美、向井、北川、清宮、林、池田、小川、奥田)

11. ありがちな恋愛(センター:伊藤理々杏/林瑠奈)
12. 狼に口笛を(センター:佐藤楓)
13. 13日の金曜日(センター:向井葉月)

<ユニットコーナー>
14. Out of the blue(黒見明香、矢久保美緒、池田瑛紗、冨里奈央)
15. アトノマツリ(北川悠理、林瑠奈)
16. もしも心が透明なら(阪口珠美、佐藤楓、向井葉月、清宮レイ、小川彩)
17. パッションフルーツの食べ方(伊藤理々杏、吉田綾乃クリスティー、奥田いろは、中西アルノ)

18. 自惚れビーチ(センター:清宮レイ)
19. 口ほどにもないKISS
20. 嫉妬の権利(センター:北川悠理/矢久保美緒)
21. 届かなくたって…
22. 錆びたコンパス(センター:吉田綾乃クリスティー)
23. 日常(センター:向井葉月)
24. 誰よりそばにいたい(センター:伊藤理々杏/林瑠奈)

EN
EN1. そんなバカな…
EN2. ガールズルール(センター:林瑠奈)
EN3. 乃木坂の詩

WEN ロマンスのスタート


印象に残ったシーンを挙げていきます。

まずこの日のビジュアル仕上がってるメンは冨里奈央
ライブ中盤から、彼女のあざといポーズがモニターに映し出されるたびに客席が沸く現象が起きていました。まさに「ネクスト・ビッグ・シング」。

個人的には高身長と長い手足を活かした彼女の躍動感のあるダンスも印象に残りました。
舞台上のメンバーを直接(モニターではなく、という意味です)観ている時にダンスで目を引かれて「あれ、誰だろ?」とオペラグラスで確認すると冨里奈央、ということが何度かありました。

「集団として踊っている中で目を引く」という意味ではこの日、それこそ佐藤楓と双璧だったのではないかと思います。

当サイトはアフィリエイトプログラムで雀の涙未満の微々たる収益を得てはおりますが、本文の内容は100%私の個人的な意見であり忖度は一切ございません。


オープニングは各期の「初めて参加したアンダー曲」。

『ここにいる理由』そして『あの日 僕は咄嗟に嘘をついた』のイントロで上がる、全体ライブでの披露時とは明らかにボリュームが違う歓声。

『音が出ないギター』での伊藤理々杏のロングトーン。

『ショパンの嘘つき』と林瑠奈については別途書きます。

『ごめんねFingers crossed』!
どよめく客席。そしてセンターが阪口珠美であることに気づいてさらに沸き上がる歓声。

『Out of the blue』が意外と似合う黒見明香(いやそもそもオリメンですけど)。
想定通り、いやそれ以上に似合う冨里奈央

オリジナルは長身美脚ユニット(梅澤美波、中村麗乃、早川聖来、松尾美佑)の『もしも心が透明なら』。それを真ん中で踊る小川彩。驚愕の15歳を支える先輩たち。

もういっちょ珍しい曲来た『パッションフルーツの食べ方』。
オリジナルは梅澤美波、久保史緒里、与田祐希、遠藤さくらというエース級なのだが何とも地味なこの楽曲。

中西アルノがフェイクで下パートだったのですが、下支えが実に上手い。やはり彼女の低音には魅力があります。余談ですが『超・乃木坂スター誕生!』での『今夜はブギーバック』の歌い出しも素晴らしかった

その本編最終ブロック。

怒涛のアンダー曲連打。
サイリウムカラー固定曲の連続で忙しかったですが笑
『錆びたコンパス』から『日常』というアンダラの誇る両アンセムの流れは圧巻でした。

ラスト前のMCまでは座長以外が入れ替わり立ち代わりセンターを務める構成。
29thアンダラ(座長は佐藤楓)もこのパターンで、その時は「もっとでんちゃん一本かぶりでもいいのでは」とややネガティブに捉えていました。

でもこの日は最初のブロックからチーム対抗までは、かなりセンターふたりにフォーカスしていたので良いかと。

アンコールはブチ上げ曲+『乃木坂の詩』という実にスタンダードなもの笑

『ガールズルール』における林瑠奈の「これまでの人生ではっちゃけてこなかった人のフルスイング(山下美月も見せるあれです)」も非常に好感が持てました。

いや~、いいセトリでしたね。

アンダー楽曲中心。

まずオープニングと本編ラストでそれぞれ6曲と7曲連続披露とガッチリ固めています。
ライブ中盤はチーム対抗戦とユニットコーナーでバリエーションを見せましたが、その真ん中にも『狼に口笛を』『13日の金曜日』という重要な楽曲を配置。

そんな「重心の低い」構成。ユニット曲もマイナーめ。
そこへ突如割って入る『ごめんねFingers crossed』と『ありがちな恋愛』。

期待に応える部分とそれを良い方に裏切る部分のバランスが絶妙でした。

そして、各期の持ち味が実によくミックスされていました。

32ndが初めて「1期2期のいない世界」だった選抜とは違い、31stで既に先輩のいないアンダラを経験していたことも大きかったのだと思います。

言うまでもなく圧倒的な軸である3期
確かな自信を手にした4期
北川、矢久保、黒見、林と加入当初はダンスに苦労していたメンバー揃いなところがまたグッときますね。

そこにフレッシュさと勢い、そして明るさを加えた5期
それだけでなく各自の得意分野(例えば小川彩のダンス)では高い完成度も見せるところが凄い。

そしてこの日のライブをビシッと成立させたのは、ふたりのセンター。

伊藤理々杏と林瑠奈については次の記事で書きます。


続きます。


『2020年の乃木坂46』 kindle版
過去に当ブログに掲載した記事を再構成し加筆したもの。
総文字数84,000文字、加筆部分だけでも10,000文字以上のボリュームでブログをご覧になった方にも楽しんでいただけることと思います。

「今にして思うこと」は各記事の末尾に「追記」という形で新たに文章を加え、さらに書き下ろしとして4期生の初冠番組であった『乃木坂どこへ』を振り返っています。


Kindle本が読み放題になる Kindle Unlimited の新規登録は こちら から。 
初めてご利用の方は30日間の無料体験が可能。期間終了後は月額980円です。

また、note上で乃木坂46に関する有料記事を公開しています。どちらも無料で読める部分がありますのでぜひご覧ください。

『アンダラ伝説』¥300
伝説のアンダーライブ2ndシーズンを題材にしたセミドキュメンタリー小説。あの頃の熱量を叩き込んだ渾身の50,000文字です。
 

マガジン「2019年の乃木坂46」¥200
当ブログに掲載された記事を再構成し加筆したもの。総文字数10万文字、加筆部分だけでも22,000文字以上のボリュームでブログをご覧の方にも楽しんでいただけることと思います。



 


このページのトップヘ