ロスジェネはえてしてこだわりすぎる

タグ:秋元真夏

びーむ色調補正3

笑顔の理由


ここまで印象的なシーンを列挙してきましたが、実は個人的に最も強く印象に残ったのは卒業スピーチの中で松村沙友理が語った感謝の言葉です。

「たくさんの人が私に笑顔の印象を持ってくださっているのは、外に出る時に楽しい気持ちになれるようにマネージャーさんがいつも盛り上げてくれるからだと思います」

これまでも常日頃から多くのメンバーがスタッフさんへの感謝を口にしてきました。
ただ、ここまでしっかりと具体的な貢献を言葉にしたことはほとんどなかったのでは。

スタッフさんも乃木坂が大好きで乃木坂のために一生懸命で。
メンバーもちゃんとそれを理解していて感謝している。

私がこの言葉から感じたのは、そんな暖かな関係性でした。

乃木坂って、暖かい。

我々ファンの側が「乃木坂のこういうところが好き」で「バックヤードでも実際にそうだったらいいな」と願うイメージ。
まさにその部分が実際に存在しており、しかもそれがグループ内だけでなく周囲の人々も含めてであることを示唆するメンバーの発言。

嬉しいですよね。

これまでもたびたびこのようなコメントが出てきました。

2020年12月の4期ライブで筒井あやめはライブの感想を聞かれ「何とも言えない暖かい空気感が4期生は初めからあって今回も私自身その空気に支えられた」と語りました。

2021年3月の9thバスラ1期ライブで「いい人の周りにはいい人が集まる」と言った星野みなみ。

そう考えるとこの日も随所に乃木坂の「暖かさ」を感じさせる場面がありました。

1期生コーナーでの『泣いたっていいじゃないか?』。
松村沙友理のラストライブで高山一実センター曲を選ぶという、その優しさ。

前の記事で「舞台メンはみんな超絶」と書いたように、自身の舞台公演期間中なのにそれでもライブに参加するメンバーたち。

この日の前後も久保史緒里以外にも生田絵梨花、伊藤理々杏、中村麗乃、清宮レイ、筒井あやめが舞台の公演期間中でした。それでもみんな2DAYSのうちどちらかに出てくるその気持ちというか心意気。
無理はしてほしくないけど、本人たちが「先輩の最後のライブに出たい」と思ってくれているならそれはやっぱり我々の好きな乃木坂だよなあ。

同じく前の記事でも書いた『でこぴん』。

まっつんが自身の卒コンという晴れ舞台であのエピソードを語るのも、『でこぴん』の歌唱メンバーに葉月を入れて披露するのもいい。

凄く失礼な表現なのは重々承知していますが、決して人気メンバーというわけではない葉月をここで大々的にフィーチャーして特別な曲『でこぴん』をやるという乃木坂の暖かさ。

ああ、乃木坂っていいなあ。
そうしみじみ言いたくなりますね。



「ホントかっこいいよね。わかる」


そしてまっつん最後の出演となった『乃木坂工事中』での大縄跳び46回チャレンジ。

堀ちゃんの時の「2期生ハウス」と同様に自分にとってのアフター配信というかカーテンコールという感じでした。

もう全編が名シーン。

飛ぶ前に「ちょっと1回みんなで気合い入れよう」と言って輪になる1期生。
「できる!」「うちらはできる!」からの円陣。
それをキラキラした尊敬と憧れの目で見つめている梅澤美波と久保史緒里。

かくいう私も正直、ここ最近の1期生を観ている時の感情はずっと「楽しいのに涙が出そう」です。

最初のトライが38回で失敗に終わり、ガチで落胆する1期生たち。
高山一実は「もう多分無理だと思います」秋元真夏は「たぶんあともう1回(が限界)」。

再度トライ。
「がんばってください!」と叫ぶ清宮レイ。

そして悲願達成の瞬間。
悲鳴のような歓声を上げながら笑顔でバンザイする後輩たち。

泣き崩れる松村沙友理。

 1期生で10年間ずっとやってきて
 なんでも頑張ったらうちらに達成できないことはないんだな

その言葉に真夏さんも生ちゃんも樋口日奈も、そして「泣いちゃうんだ、それで」と憎まれ口をたたいていた齋藤飛鳥までもがもらい泣き。その飛鳥ちゃんの頭を優しくなでる星野みなみ。

成功した後に設楽さんが「久保ももう泣く寸前でしたね」って言ってましたけどそれ日村さんですよね。そもそも久保ちゃんはがっつり泣いてましたし。

そんな彼女の「先輩方あまりにもかっこ良すぎて」に日村さんが「ホントかっこいいよね。わかる」と相槌を打っていたのもなんかグッときました。

最後の生ちゃんの高音「難しいですよ!なあ!?」も良かった。

これもまた愛情にあふれた暖かくて優しい時間。

本当に素晴らしいフィナーレでした。


かずみん「みんなと一緒ならなんでも出来る!」


前へ    次へ
3/3ページ


note上で乃木坂46に関する有料記事を公開しています。どちらも無料で読める部分がありますのでぜひご覧ください。

『アンダラ伝説』¥300
伝説のアンダーライブ2ndシーズンを題材にしたセミドキュメンタリー小説。あの頃の熱量を叩き込んだ渾身の50,000文字です。
 

マガジン「2019年の乃木坂46」¥200
当ブログに掲載された記事を再構成し加筆したもの。総文字数10万文字、加筆部分だけでも22,000文字以上のボリュームでブログをご覧の方にも楽しんでいただけることと思います。



びーむ色調補正3
乃木坂黎明期にグループを牽引した「御三家」最後のひとり、松村沙友理。
ついにその卒業コンサートの日が来てしまいました。

その第1部は悲願のさゆりんご軍団ライブ。
なぜ卒業「コンサート」なのに軍団は「ライブ」なのだろうかと思わなくもありませんが笑

しんどい、でも素晴らしい


セットリストはこちら。

Overture(鼻歌Ver.)
01. ぐんぐん軍団
02. 白米様

替え歌コーナー
03. さゆりんごが咲く頃
04. 何度目の軍団か?
05. ライス!
06. りんごのパクリから(with秋元真夏、鈴木絢音)

07. 大嫌いなはずだった。(with秋元真夏、鈴木絢音)
08. 働き方改革
09. さゆりんご募集中

例によって印象に残ったシーンを挙げていきます。

そもそも『Overture』の替え歌を鼻歌でやるというのが既にまっつんイズム全開。

オープニングは軍団の自己紹介ソング『ぐんぐん軍団』。

伊藤かりん、佐々木琴子、中田花奈という卒業生たちが当たり前のように出てきますが、そもそも卒業生が乃木坂のライブに出ること自体が異例中の異例。ましてや琴子は他事務所だし。私の記憶が確かなら2ndバスラのアンコールに岩瀬佑美子と宮沢成良が登場して以来ではないでしょうか。(あれは出演ではなく飛び入りでしたし)

それにしても琴子美人だな~どうにか乃木坂で活かす方法はなかったのかと、いまだにしつこく思ってしまいます笑



少し大人っぽくなった印象の彼女。
こんなにしっかり歌声を聴いたのは初めてな気がします。さゆりんご軍団以外でソロ歌唱パートってありましたっけ?

そしてキラーチューン『白米様』はフルコーラス!

続く替え歌コーナーで改めて思い知らされます。
やっぱ俺、まっつんのセンス好きだな~。

『ライス!』の「炊く前 米 米 米よ 炊けたら メシ メシ メシよ~」とか抜群じゃないですか。

『さゆりんごマジョリティー』やらんのかとはちょっと思いました。

『りんごのパクリから』での秋元真夏との茶番が微笑ましいというか涙が出そうになるというか。そして真夏さんリスペクト軍団も既にもう真夏さんと鈴木絢音の2人しか残っていないという事実に切なさがこみ上げます。

軍団でハワイ旅行したいねトークの中での
松村「お金出すよ!」
琴子「じゃあ振り込んどいてください」
松村「それは話が違う」のやり取りも面白かった。

JAの人、前に積まれている唐揚げの量多すぎじゃないですかね?

ラストの『さゆりんご募集中』もフルコーラスだったのが良かった。

そして50年後の武道館はちょっと私は無理っぽいのでもう少し早めに実現していただけると助かります。



とまあつらつらと書いてきましたが、個人的に最も印象に残ったのはクライマックスの『大嫌いなはずだった。』。

この日が初披露だったそうです。

そもそも個人的にはボカロをまったく聴かないのでHoneyWorksさんも知りませんでしたし、この曲も初めて聴きました。

正直、甘酸っぱい青春ストーリーの断片をひたすら積み上げたようなこの曲の歌詞はおっさんには…まあ少なくとも私にはしんどかった。
冠番組でやる妄想シチュエーション系とか懐かしの「乃木恋リアル」のような気恥しさを1曲通して見せられ続ける感覚というか。

ですが、これがまた良かったんですわ。
いや、しんどかったんですよ。最後までずっと「この歌詞はおっさんにはしんどいな~」と思いながら聴いていて、なのに終わった時の感想は「でもすげえ良かったな」でした。

その理由として思い当たるのは、この軍団ライブで唯一のシリアスな楽曲だったという点。

そう、我々は初めて「さゆりんご軍団(with真夏さんリスペクト軍団)の本気」を目にしたのです。

基本的に「まっつんが面白いと思ったことをやる」というコンセプトで進んできたさゆりんご軍団。でもそれは結果的に軍団員のアイドル性(※)の高さを笑いというオブラートにくるんでしまっていたのではないか!それは天才・松村沙友理とは思えない失策だったのではないか!などと今さらにも程がある感情がこみ上げてきて我ながら始末に負えないです笑
※この記事における「アイドル性」は「萌え」とか「胸キュン」させる能力、ぐらいの表層的な意味で使っています

まあ軍団に限らず、乃木坂って基本「ゴリゴリのアイドル」やらないじゃないですか。
上で書いた妄想シチュエーションや乃木恋リアルもあくまでも「演じています」「ファンサービスです」というスタイルでやって、その後照れるところまでがワンセットですよね。

ファンも概ね「ナチュラル」であることを是としているように思います。
それこそ真夏さんやまっつんは「ぶりっ子」だけど、そのふたりでさえそうでない部分を特に隠そうとしない。あくまでも引き出しのひとつという位置づけです。

普段グループでは使っていないアイドル性。
しかしこの曲で私が目にしたのは寺田蘭世や鈴木絢音、そして佐々木琴子が本気でアイドルをやり切った時の破壊力でした。

だとすると天才・松村沙友理はそのラストステージで我々にこう言いたかったのかもしれません。

「普段やってないだけで、乃木坂ちゃんが本気出したらめっちゃアイドルなんやで!」



前へ    次へ
1/3ページ


note上で乃木坂46に関する有料記事を公開しています。どちらも無料で読める部分がありますのでぜひご覧ください。

『アンダラ伝説』¥300
伝説のアンダーライブ2ndシーズンを題材にしたセミドキュメンタリー小説。あの頃の熱量を叩き込んだ渾身の50,000文字です。
 

マガジン「2019年の乃木坂46」¥200
当ブログに掲載された記事を再構成し加筆したもの。総文字数10万文字、加筆部分だけでも22,000文字以上のボリュームでブログをご覧の方にも楽しんでいただけることと思います。



びーむ色調補正3
前の記事では個人的に印象に残ったシーンを列挙しましたが、この記事ではタイトルにもあるふたりのメンバーについて主に取り上げます。

松村沙友理の帰る場所


この日のハイライトのひとつだった、生田絵梨花プロデュースによる松村沙友理の『釣り堀』。

 いつも頑張っているから、さゆりんごを乃木坂46を、たまにはサボってみよう
 いつでもこの場所はあるから、自分の好きなようにいていいよ

私はこの生ちゃんのコメントの時点でもう心がかき乱されました。

いや、それそのままあんたにも言いたいわ!
っていうか1期生みんなそうだよな!真夏さんもかずみんも、飛鳥ちゃんも。

乃木坂内では後輩にちゃんとした姿を見せて、外出たら大きくなった乃木坂の看板背負って。大変だよな。すごいな。

このところ3期生たちが一気に「看板背負ってる感」出してきてくれて頼もしいし、どこか「少しでも先輩を楽にしてあげたい」っていう感じがするのが痺れるよな。

…みたいなことをゴチャゴチャ考えているうちに曲が始まりました笑

ステージの上、最新シングル『僕は僕を好きになる』の衣装で踊るメンバーたちの姿を遠い客席から眺めるまっつん。
生ちゃんの意図は「たまにはちょっと休んで」なんでしょう。でも私には正直「もう乃木坂じゃなくなった彼女が外から乃木坂を観ている」姿にしか見えませんでした。

…と書いていたらたった今(2021/4/15)松村沙友理さんの卒業が発表されました。
だとすれば当日には語れなかった生ちゃんの本当の意図はこうだったのかもしれません。

 ずっと、さゆりんごを乃木坂46を頑張ってきてくれたから、もう自分のために生きていいんだよ
 卒業してもずっとここに乃木坂はあるから、辛くなったらいつでも連絡してね

ふいに立ち上がり、ステージに背を向け歩き出すまっつん。客席からロビーへ、そして会場外へと。

ラスト、ベンチに横たわり居眠りする彼女にそっとブランケットがかけられ、母親のような表情をしたメンバーたちがまっつんの身体を優しくさする。

いや泣いちゃうよ。こんなの観せられたら。

などとこちらは感傷的になっているというのに、有無を言わさず始まるのが和田まあや主演のインド映画『ガールズルール』。このとてつもない落差。

ナンセンスでごった煮で、最終的にはさっき俺を泣かせたはずのまっつんが「1日に100枚ナンを食べる女」を演じていました。

なんちゅーカオス。ジーニアスとしか言いようがない。

そして「まあやのモノマネが好きなんですよね」という煽りVのコメントが全く本編と関係ない。マシュマロぐらい関係ない。

どう考えても唯一無二の存在ですよね…寂しいな、ホントに。




齋藤飛鳥が末っ子に戻れる場所


いきなりですが、可愛かったですよねこの日の齋藤飛鳥。
いやもちろんいつも可愛いですし、秋元真夏プロデュースの「あしゅりん」に引っ張られたわけでもありません(むしろ個人的にはああいうの苦手です笑)。

凄くシンプルに言えば、とても自然に笑っていました。
たぶん、久しぶりにのびのびと「末っ子としての自分」を満喫していたからだと思うんです。

以前に私は2019年真夏の全国ツアーのライブレポで飛鳥への依存度の高さを危惧し「飛鳥ちゃんを壊すな」と書きました。



そう言いたくもなるぐらい、西野七瀬卒業後のライブでは常に彼女が中心で多くの負担を背負っていました。(白石麻衣や生田絵梨花が欠場しがちということもあります)

そして3期4期から見れば、加入時点で既に憧れのスーパーエースだったであろう飛鳥。
ずっと背中を見せてきたプレッシャーは我々ファンの想像も及ばないほど大きかったのではないでしょうか。

でもこの日は1期生ライブ。

スーパーエースの鎧を脱いで、あの頃のあしゅりん…っていうと怒られそうなので「最年少の飛鳥ちゃん」でいられる場所。

気心の知れた同期であり「何をやっても乃木坂」な歴史に裏打ちされた底力のあるメンバーたちに囲まれて、きっとここ数年のライブの中で最もリラックスしていたのではないでしょうか。

最初の『マネキン』からしてそうです。全体ライブだとこの曲も飛鳥センターが多いですが、この日の彼女は後ろの方で和田まあやとじゃれていました。個人的には1期生の中でこういう「その他大勢感」を出している時の飛鳥が大好物笑

『でこぴん』もこれがもし全体ライブであれば白石麻衣ポジションもやっぱり飛鳥だったんじゃないでしょうか。(樋口日奈が悪いという意味ではなく。前の記事で書いた通りむしろ嬉しい)

そして8人それぞれが入れ替わりながらセンターを務め、敢えて言わずともサラッと「全員センター」をやってのけます。

気づけばラストまでほとんど飛鳥がセンターに立つことはなく、そしてそれがごく自然なことに感じられました。

やっぱり同期って特別なんだな、と思います。

まあやが46時間TVで「飛鳥昔は明るかったじゃん!」と発言していましたが、そんな昔の飛鳥が垣間見られた気がしました。

アンコール、やり切った笑顔で互いの顔を見やる8人の姿はもう歴戦の勇者そのものでした。

もう大勢いなくなって、今ここにいる仲間の残り時間もほんの少しで。

だからこそ愛情を思い切り溢れさせよう。
この時間を無邪気に、全力で楽しもう。

8人全員がそう感じているような、そんな空気感。

一体、どれだけのものを越えてここにたどり着いたんだろう。
そう思うと、最高に楽しいのにこちらの胸も締めつけられます。


以前に4期生ライブのレポで書いた、ファンの側が「乃木坂のこういうところが好き」とか「バックヤードでも実際にそうだったらいいな」と願う部分。

それが本当だと思わせてくれるシーンがこの日もありました。

お姉さん組と年少チームの曲を交換したところと、アンコールでの後輩曲3連打。
いわゆる自分の「持ち曲」ではない楽曲を本当に楽しそうにパフォーマンスするメンバーたち。

過去何度もメイキング映像で流された、自分がステージに上がっていない時も袖やモニターで観ながら一緒に踊っている姿が思い出されます。

みんな、グループがそしてメンバーのことが大好きでしょうがない。

年少チームはお姉さんたちに憧れ、お姉さんは年少メンバーを愛で。
同じ構図が今では先輩と後輩の間にも存在しているという奇跡のような幸福。

乃木坂独特の「多幸感」。

その源をこの日の1期生ライブで改めて感じることができました。

前へ   次へ
2/2ページ


note上で乃木坂46に関する有料記事を公開しています。どちらも無料で読める部分がありますのでぜひご覧ください。

『アンダラ伝説』¥300
伝説のアンダーライブ2ndシーズンを題材にしたセミドキュメンタリー小説。あの頃の熱量を叩き込んだ渾身の50,000文字です。
 

マガジン「2019年の乃木坂46」¥200
当ブログに掲載された記事を再構成し加筆したもの。総文字数10万文字、加筆部分だけでも22,000文字以上のボリュームでブログをご覧の方にも楽しんでいただけることと思います。



びーむ色調補正3

8/33(34)


前日の2期生ライブの余韻も色濃く残る中行なわれた1期生ライブ。

正直、始まる前は少し怖さのようなものを感じていました。

わずか8人。たった8人。

いや、人数でいえば前日の2期生だって同じです。

でも我々は33人で始まった乃木坂46を見てしまっている。

相次ぐ卒業生を成長著しい3期4期で埋めてきたのがここ数年の乃木坂でした。
1期至上主義のファンの中には大きくメンバーが入れ替わってしまったグループを認めない人もいることでしょう。私自身は現在の乃木坂も本当に素晴らしいと思っていて、だからこそ推しである井上小百合が卒業してもグループを応援し続けています。

ただ、この日は1期生だけ。

白石麻衣も西野七瀬も生駒里奈も桜井玲香も若月佑美も衛藤美彩も深川麻衣も温泉トリオも、そして橋本奈々未もいない1期生。

それは果たして「乃木坂」なのか。

何年も応援してきた1期生たちを「こんなの乃木坂じゃない」と感じてしまうのではないか。そんな漠然とした不安を抱えながらTVの前に座っていました。

セットリストはこちらです。

Overture
01. 制服のマネキン(センター:生田絵梨花・星野みなみ)
02. 会いたかったかもしれない(センター:生田絵梨花)
03. 指望遠鏡(センター:星野みなみ)
04. 君の名は希望(センター:齋藤飛鳥)

他己プロデュースコーナー(演者/プロデュース)
05. 13日の金曜日(生田絵梨花/星野みなみ)
06. Out of the blue(秋元真夏/齋藤飛鳥)
07. 僕のこと、知ってる?(高山一実/松村沙友理)
08. 命は美しい(樋口日奈/星野みなみ)
09. ロマンスのスタート(齋藤飛鳥/秋元真夏)
10. 欲望のリインカーネーション(星野みなみ/和田まあや)
11. 釣り堀(松村沙友理/生田絵梨花)
12. ガールズルール(和田まあや/松村沙友理)

13. でこぴん(センター:樋口日奈)
14. ここじゃないどこか(センター:高山一実)

15. インフルエンサー(センター:高山一実・樋口日奈)
16. あの日 僕は咄嗟に嘘をついた(センター:和田まあや)
17. Against
18. 裸足でSummer
19. ごめんね、スムージー(センター:星野みなみ・松村沙友理)
20. 心の薬

21. ぐるぐるカーテン(センター:生田絵梨花・星野みなみ)

EN1. 思い出ファースト(センター:秋元真夏)
EN2. ボーダー(センター:松村沙友理)
EN3. I see…(センター:星野みなみ)

EN4. 左胸の勇気(センター:生田絵梨花・齋藤飛鳥)

観終わった時の気持ちをどう言葉にすればいいんでしょう。

色んな記憶と感情が揺さぶられたけど、一言でいうならば幸せな時間でした。




「奇跡のような者たちが集まった」


例によって印象に残ったシーンを挙げていきます。

本日のビジュアル仕上がってんなあメンバーは、齋藤飛鳥と悩むところですが星野みなみ

結成当初から見てきた古参からすると、目くるめく名シーンの連続でした。

まず最初の『マネキン』からして色々思うところがありますよね。
2017年東京ドームのオープニング曲。そして生駒里奈の「死ぬまで私の代名詞と言わせてください」。

全体ライブだと飛鳥センターでやることが多いこの曲ですが、そこは1期ライブ。
オリジナルフロント生生星のうち2枚が現役ですから素直に生田絵梨花星野みなみがセンターに立ちます。
しかもいつ以来なのかちょっと思い出せないぐらい久々の「胡坐振り付け」。

どうしてもコスプレ感が強くなってしまうこの曲の衣装をなんとなく(「難なく」ではない)着こなしてみせる齋藤飛鳥と星野みなみはさすがとしか言いようがない笑

MCを挟んでメンバープロデュース企画、真夏の全国ツアーでやった「ジコチュープロデュース」の他己版ですね。

トップバッターは生田絵梨花センターで、乃木坂史上屈指の可愛い衣装を誇る『13日の金曜日』。こんなにAフレのボーカルが安定したこの曲を聴くのは初めてだ笑
この衣装を着る星野みなみ松村沙友理というのも新鮮。

そして「日本でいちばん優しい女性」こと高山一実は『僕のこと、知ってる?』をピアノ弾き語りで披露。というフェイク。エンディングだけ本当に弾いたのですが、めちゃめちゃ手が震えていたのがなんとも微笑ましかったですね。

そしてこの日のハイライトのひとつでしょう、生田絵梨花プロデュースによる松村沙友理の『釣り堀』でファンをしんみりさせてからの和田まあや『ガールズルール』というとてつもない落差。(ここは後の記事で別途書きます)

MCでこのコーナーを振り返った時の生田絵梨花秋元真夏に対するコメント「いい感じに腹が立った」がなんか横澤夏子や吉住あたりの女芸人に対する誉め言葉っぽい。

そして大人っぽいパフォーマンスを誉められた星野みなみが「じゃあこれからは乃木坂のセクシー担当で!」と意気込むも、色めき立った周囲の「いいんですかあ!?」に一瞬で腰が引けて「嫌ですやっぱ」も面白かったですね。

続いてお姉さん組と年少組が曲を入れ替えるという企画。

『でこぴん』のセンター、すなわち白石麻衣ポジションが樋口日奈なのが良かった。

そして『ここじゃないどこか』では可愛い声を出そうとして全然出せていない高山一実
メンバーが幕を持つ演出はシンプルに1stバスラの再現だったんですね。
一瞬『走れ!Bicycle』を全握で初披露した時に、選抜メンバーがスタンバイするのをアンダーメンバーが持った幕で隠すという屈辱の記憶のオマージュ…というかそれを乗り越えて今があるというメッセージかと思ってしまいましたがそれは穿った見方が過ぎますね。

『ごめんね、スムージー』。
一度もオリジナルメンバーで披露することが叶わなかったこの曲をセレクトしたのは「温泉トリオへのメッセージだ!」と思いたいところですが、単に「この曲、可愛くて好き~」ぐらいのゆるい理由でしょうね笑

そして生田絵梨花ピアノ伴奏での『心の薬』!これにはちょっと「うおっ」と声が出ました。

古参オタにとってはとてもとても特別な曲です。
最初のプリンシパル。彼女たちが初めて見た地獄。今となっては笑い話かもしれないけれど、当時は本当にボロボロになった記憶。

そして『ぐるぐるカーテン』で本編は幕を閉じます。

アンコール1曲目。
そこから怒涛の後輩曲3連打。

エンディング目前のメンバーたちの感想がまた、なんとも胸に沁みるものでした。

「いい人の周りにはいい人が集まる」そう言った星野みなみ

違いますよね。
いい人には、周りまでいい人にしてしまう力があるんです。
北野優二(『いいひと。』の)がそうであったように。

松村沙友理の「本当に素敵なライブになったんじゃないかな」という言葉にはメンバーの素直な満足感が表れていたように思います。

最後の最後に歌われたのがデビューシングル、ではなくそのアンダー曲というのがまた最高じゃないですか。

そういえばこれ、最初のプリンシパルのエンディング曲でもありましたね。


終わってみれば私が開演前に感じていた不安など、まったくの杞憂でした。

たった8人でも、乃木坂を象徴するメンバーが卒業しても。
地味めなセトリでもセンターに誰が立っても後輩の曲をやっても。

もう、何をやっても乃木坂。猫語でさえ笑

やっぱり1期生は「余裕」とか「懐の深さ」とか「地力」とかそういうものが違います。

なぜなら彼女たちがThe Originalだから。



前へ   次へ
1/2ページ


note上で乃木坂46に関する有料記事を公開しています。どちらも無料で読める部分がありますのでぜひご覧ください。

『アンダラ伝説』¥300
伝説のアンダーライブ2ndシーズンを題材にしたセミドキュメンタリー小説。あの頃の熱量を叩き込んだ渾身の50,000文字です。
 

マガジン「2019年の乃木坂46」¥200
当ブログに掲載された記事を再構成し加筆したもの。総文字数10万文字、加筆部分だけでも22,000文字以上のボリュームでブログをご覧の方にも楽しんでいただけることと思います。



びーむ色調補正3

涙を流す年長組、笑顔で見送る年少組


前の記事からの続きです。

まいやんのメッセージ、そしてソロ曲『じゃあね。』。
さらに感謝に溢れた手紙を読んだ後に「まいやんがいないとまちゅ頑張られへんねん…」と駄々をこねる松村沙友理を経て『しあわせの保護色』でライブは幕を閉じました。

そしてモバイル会員限定のアフター配信がスタートします。

まいやんを見送るために4期生から始まり1期生へと繋がる列が作られ、ひとりひとりと抱き合って言葉を交わしていきます。

ここでも数多くの印象に残るシーンがありました。

まずトップバッターだった遠藤さくらが他のメンバーとまいやんがハグするたびにのぞき込んでいる姿が可愛いかった笑

感激して涙にくれる弓木奈於を支える金川紗耶

梅澤美波大園桃子がまるで生ちゃんとまっつんのようにまいやんを取り合います。
そしてぞのっちにかけられた言葉「頑張るんだよ」にはちょっとグッときました。

その生田絵梨花松村沙友理も、まんま同じような取り合いを見せます。
がっちり決まった生田固めを「はよ終わらんかいワレ」という顔で威嚇するまっつん。

そしてようやく自分の番が来ると、言葉もなく抱き合いました。

いくばくかの時が過ぎ、マイクに入らない声でなにかを伝えるまいやん。
動きを止めた人形のようにしがみついたままのまっつん。
あの日地下鉄のホームで始まったふたりの日々が駆け巡ります。

長い長い無音の時間のあと、ようやくふたりは離れます。

ほどけた後はまいやんの涙を指ですくってなめようとして、また周囲をドン引かせていたりしましたが笑


この日全体を通して、まっつんと真夏さんは大泣きし生ちゃんと飛鳥ちゃんは微笑んでいました。

同じ苦楽を共にした1期生でも、隣にいて互いに弱さを見せあえる存在だった(まさに『ガールズルール』ですね)同世代のメンバーは寂しさに泣き、頼もしい背中を見てきた年少メンバーは感謝の笑顔を見せる。

上手く言えませんが、なんだかそれがとてもリアルで美しいと感じました。

きっとお姉さん組は年少メンバーに恥ずかしくない姿を見せようとずっと頑張ってきたのでしょう。そして年少組もそれを十分理解して感謝して、いつしか彼女たち自身も立派な大人へと成長してきた。

そんな素敵な関係性だったのではないでしょうか。

祭りの後の静けさに


アフター配信は1期生によるバスツアーへと続きます。

実はここでもうひとつ、個人的にはこの日一番ぐらい強く印象に残ったシーンがありました。

ふいに口を開いたのは齋藤飛鳥でした。
「まいやんの未来がすっごく楽しみ。何にでもなれちゃうもん」

それに対しおどけるまいやん。
「ヒーローになれる?」

「なれるよぉ、もちろん!」
何をそんな当たり前のことをと言わんばかりに目を見開く飛鳥ちゃん。

間髪入れず真夏さんが叫びます。
「もう私たちのヒーローだよ!」

内心「あれ?悪の帝王シロンジョ様(※)だったのでは?」と思いましたがそれは野暮というもの笑
※「埼玉から来た見せかけ天使」こと「さゆレンジャー」の宿命のライバルとして『NOGIBINGO!』内で2度にわたり死闘を繰り広げた

まいやんという存在が、どれほどメンバーにとって特別なものであったのか。
どれほど彼女たちを力づけ、前に進ませてきたのか。

白石麻衣への絶対的な信頼。

それが窺い知れる一幕でした。


こうして祭りの後の余韻を残し、まいやんは卒業していきました。

これからの白石麻衣と乃木坂46に、幸多からんことを。


前へ    次へ
3/3ページ


note上で乃木坂46に関する有料記事を公開しています。どちらも無料で読める部分がありますのでぜひご覧ください。

『アンダラ伝説』¥300
伝説のアンダーライブ2ndシーズンを題材にしたセミドキュメンタリー小説。あの頃の熱量を叩き込んだ渾身の50,000文字です。
 

マガジン「2019年の乃木坂46」¥200
当ブログに掲載された記事を再構成し加筆したもの。総文字数10万文字、加筆部分だけでも22,000文字以上のボリュームでブログをご覧の方にも楽しんでいただけることと思います。



このページのトップヘ