前の記事では今回の騒動に関して自分自身の感情が整理しきれないことを書きました。
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今回は中西アルノ個人に対する拒否反応と、彼女を選んだ大人たちへの拒否反応がマイナスの相乗効果(アナジー効果というらしいです)を発生させ、猛烈なバッシングを呼ぶことになりました。
でも結局のところ、ほとんどが「彼女をセンターに置いてしまった」ことによるのだと思います。
個人的には正直(真偽不明のSNS上の発言は別にしても)「被写体モデル」という経歴自体を受け入れがたく感じるので中西さんに責任がないとは思いません。
それでも中西さんが抜擢センターではなく5期生のひとりとして「普通に」加入していたら。
乃木坂に貢献しようと歌もダンスもバラエティも…なんなら胸キュンゼリフとかも笑、一生懸命頑張る姿を見せていたら。
時間はかかるでしょうが、最初に感じた拒否反応は薄れていったと思うんですよ。
だからといって彼女を抜擢した誰かの思惑のように、選抜定着するほどの人気を得るに至ったかといえばそれは大いに疑問ですが。
正直、今回の一連の流れ全部が腹立つ笑
「全部」と書きましたが、「お披露目すらされていない史上最速の抜擢センター」についてはまあ別にいいんです。
これまでだって(嫌な言葉ですが)「最初からの運営推し」であるメンバーがいたのは事実です。お見立て会の時点で誰かしらがセンターに立ってきたわけですから。
そしてそこから大園桃子と遠藤さくらが期別曲センター、シングル表題抜擢センターに選ばれてきたのですから、それと大差はない気がします。
ダメなのは、たったひとりで選抜に放り込んだこと。
結成当初からの乃木坂ファンとしてはもう完全に『バレッタ』の堀未央奈がフラッシュバックするんですよ。
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その堀ちゃんに猛烈にアンチがついたという過去の反省を踏まえて3期ではWセンター、4期では3人フロントと試行錯誤してきたという認識だったんですが。
(個人的には『2019年の乃木坂46』で書いた通りそもそも新人抜擢センター自体に反対ですが、一応の正解は4期の3人フロントだと思っています)
タイミングの悪さもあの時を彷彿とさせます。
白石麻衣センターの6thシングル『ガールズルール』で大きく売り上げを伸ばし、誰が見ても次の一手が重要というタイミングでファンの期待の真逆をいく。
今回も過去最大規模のオーディションの合格者として期待を煽り、ひとりずつ動画公開と焦らしたうえで井上和のインパクトもありかなり注目を集めていました。
そして翌日から46時間TVが始まるという期待感の膨らむタイミングでの「5期単独センター」発表。
あの冷や水を浴びせる感じがまさに堀ちゃんの時と同じ感覚。
当時はまだ乃木坂結成から2年ちょいで「運営は全体的に乃木坂ファンの嗜好を読めていなかった」のだと思いますが、あれから8年半もの歳月が流れファンの傾向も十分に理解できているはずなのに。
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そして個人的に特に不快に感じるのは、
中西さん自身の「被写体モデル」という経歴や「心身のバランスを崩し中高一貫の女子校から定時制へ転校」という過去をすべて知りながら…というかむしろその「異質さ(乃木坂内においては、です)」を感じさせるプロフィールゆえに彼女を抜擢したふしがあること。
(運営は活動自粛発表の際に「SNS上にて様々な憶測や、投稿が飛び交っている状況をうけ、本人に事実確認を行った」つまり「それまでは知らなかった」というニュアンスの説明をしています)
それを強く感じさせるのが『Actually…』のMV(オリジナル版)。
『乃木坂配信中』内の「46分TV」では齋藤飛鳥が「アルノが活動自粛しているという今の状況と偶然リンクしちゃってる」と語っていましたが、いくらなんでもリンクしすぎている。
飛鳥&美月センターバージョンのMVが騒動後に取り急ぎ撮影されたことはメンバーのコメントから明らかなのですが、そうでなければ「最初から大炎上して活動自粛というシナリオだった」と言われても信じる人がいそうなくらいです。
いくつも示唆的なシーンがあります。
「彼女が来たことでみんなの間に取り返しがつかない亀裂が走るんじゃないか」と怯える山下美月。
「このまま戻って元のところに私の居場所なんてあるんでしょうか」と尋ねる中西アルノに「やっぱりあなたは仲間たちのところに戻らない方がいいのかもしれない」と答える齋藤飛鳥。
飛鳥はラストでも美月にこう語りかけます。
これでいいの
いいことにするの
これからも胸を張って、堂々と生き延びていきましょう
こんなものを観せられては、今回の騒動が起こるまで運営が中西さんの過去を知らなかったとはとても思えないですね。
過去に心身のバランスを崩したことがある中西さんを、乃木坂内で最もアンチがつく場所である「新人抜擢単独センター」に置くというのも個人的には考えられないです。
続きます。
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「今にして思うこと」は各記事の末尾に「追記」という形で新たに文章を加え、さらに書き下ろしとして4期生の初冠番組であった『乃木坂どこへ』を振り返っています。
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