ロスジェネはえてしてこだわりすぎる

タグ:2020新作

「独断と偏見で選ぶ!価格帯別腕時計ベストバイ2020年版」のインデックスと雑感です。

価格帯は定価で区分しています。
対象は2020年に発売されたモデルですが、本数限定のモデルは外しています。

当サイトはアフィリエイトプログラムで雀の涙未満の微々たる収益を得てはおりますが、本文の内容は100%私の個人的な意見であり忖度は一切ございません。

アンダー5万円部門


SBSA045/セイコー

自動巻き。10気圧防水。SSケース+SSブレス。ケース径40mm
国内正規版セイコー5の第2弾、スムースベゼルの「ボーイ」。
コンパクトでシンプルでスポーティ。その使い勝手の良さに加え定価で3万円に抑えた価格も魅力。

アンダー5万円部門・次点


アトランティスヌプシ/タイメックス

クオーツ。10気圧防水。レジンケース+レジンバンド。ケース径40mm
1990年代のモデルを日本限定で復刻。
定価アンダー1万円とお求めやすい。そしていい意味でのおもちゃっぽさやチープさ=トイ感が抜群。

両モデルの魅力や実勢価格など、詳細な情報は個別記事へどうぞ

5~10万円部門


SZSB011/セイコー

自動巻き。10気圧防水。SSケース+SSブレス。ケース径39.9mm
当サイトではおなじみ「俺たちのプアマンズGS」。
歴代プアマンズGS史上最もGSっぽい、その極めてシンプルで落ち着いたデザインによる汎用性の高さが売りです。

5~10万円部門・次点


オリエントスター スポーツコレクション ダイバー/オリエント

Ref.RK-AU0306L
自動巻き。200m防水。SSケース+SSベルト。替えシリコンラバーベルト付属。ケース径43.6mm
独特の丸みを帯びたそのデザインにより2019年のグッドデザイン賞を受賞したモデルのカラーバリエーション。
ツールとしての高い視認性を保ちつつも全体としてスタイリッシュな印象に仕上がっています。

両モデルの魅力や実勢価格など、詳細な情報は個別記事へどうぞ
>>>「5~10万円部門」

10~30万円部門


SBDC109/セイコー

自動巻き。200m防水。SSケース+SSブ レス。ケース径42.7mm
初の「植村ダイバー現代デザイン」。
伝説的モデルのデザインエッセンスをかなり残してこの価格とサイズ感で出してくれたことだけで個人的には満足です笑

このモデルの魅力や実勢価格など、詳細な情報は個別記事へどうぞ
>>>「10~30万円&30~50万円部門」

30~50万円部門


ブラックベイ フィフティエイト/チューダー

Ref.M79030B
自動巻き。200m防水。SSケース+SSベルト。ケース径39mm
チューダーの一番人気、「ブラックベイ フィフティエイト」。そのネイビーブルー。
絶妙なサイズ感と高い実用性、クラシカルなデザインに質感の良さと実に「まとまりのいい」時計です。

このモデルの魅力や実勢価格など、詳細な情報は個別記事へどうぞ

50~70万円部門


カレラ キャリバー ホイヤー02 スポーツクロノグラフ/タグ・ホイヤー

Ref.CBN2A1B.BA0643
自動巻き。100m防水。SSケース+SSブレス。ケース径44mm
タグ・ホイヤーのフラッグシップ、カレラ。その本流であるレーシングクロノグラフ。
それをド直球、ど真ん中のストレートのデザインで仕上げた素直に格好いい時計。
質感やスペックも含め、ほとんど欠点らしい欠点のないモデル。

このモデルの魅力や実勢価格など、詳細な情報は個別記事へどうぞ
>>>「50~70万円部門」

70~100万円部門


ポルトギーゼ・オートマティック40/IWC

Ref.IW358303
自動巻き。3気圧防水。SSケース+レザーベルト。ケース径40.4mm
リーフ針、アラビアインデックス、スモセコというオリジナルのデザインコードを踏襲しつつサイズダウンと自動巻きで実用性を向上と、オリジナルの延長線上にありながら同時にまぎれもなく最新のポルトギーゼ。
名門の歴史ある美しい時計です。

このモデルの魅力や実勢価格など、詳細な情報は個別記事へどうぞ
>>>「70~100万円部門」


ぜひ各個別記事もご覧ください。

2020年の腕時計価格についての雑感


定価の価格帯別に時計を並べてベストバイを選ぶ中で、その価格について思うところを最後に書きます。

前回同様に、今回も一番迷ったのは30~50万円部門でした。

今は定価でここのゾーンの時計が本当に少ない。ロレックスはもちろんオメガもブライトリングも出してないですしタグ・ホイヤーもカレラのほとんどのモデルはここに収まっていません。

ベストバイに推したチューダー以外で個人的に興味を惹かれるブランドではノモスとかジンぐらいかな。そのあたりが相当魅力的かつ納得のいく価格設定のモデルを出してこない限り、ベストバイという観点では手堅い作りのチューダーを選んでしまいます。(ただチューダーにはプレミアム価格という別の欠点があるわけですが)

かつて「ボリュームゾーン」と言われたこの価格帯。腕時計全体の価格高騰により層が薄くなっているというのは正直とても残念です。
ただ逆に言えば各ブランドにとっては狙い目だと思うんですけどね。
日本のように10年前から所得水準が大きく変わっていない国では「高級時計が欲しい」と思った時に手が届く範囲は変わっていないわけですから、この価格帯に対するニーズは間違いなくあるはず。

かつてはGS(グランドセイコー)の機械式やスプリングドライブの一部もここにいたんですが、ラグジュアリー化に舵を切ってセイコーとは別ブランド扱いになってからはひとつ上の価格帯になってしまいました。

個人的にGSは絶対にこの価格帯を手放しちゃいけないと思うんですが…せめてメカニカルとスプリングドライブの最安値モデルはここに収めておくべきではないでしょうか。
実際のセイコーさんはこのあたりはプロスペックスやプレザージュの限定モデル、そしてアストロンの上位モデルで埋める戦略のようです。

逆に激戦区だったのが実は10~30万円部門。

記事ではセイコーダイバーのことしか書いていませんが、これは2020年セイコーダイバーモデルチェンジしすぎ問題による単なる結果論。ファースト&植村の現代デザインという優れたモデルがどちらもここに含まれたというだけの話で、別にセイコーが無双していたわけではありません。

セイコー以外でもロンジンやハミルトンにボールウォッチなど、個性あふれる魅力的な時計が数多くありました。10万円前後ではティソもいいですね。記事では次点以降まで触れると長くなりすぎるのでばっさりカットしたというのが実際のところです。

やはりモーリス・ラクロア「アイコン」の大ヒットがこのクラスの市場に活気を与え、新たなボリュームゾーンへ押し上げたように思います。そして上の価格帯と比べストロングポイントをはっきり示した時計が多いので見ていて面白い。

そしていわゆる中堅ブランドは、はっきり30万円を意識した値付けをしているように見えます。だから激戦区になるしお得感もある。

ここより上の価格帯のブランドはそのへんに正直、無頓着な気がします。日本国内定価が50万を切るのとちょっと超えるのとではユーザーの印象が全然違うんですけどね。正規品を売りたいのであればそこはもっと考えるべきではないでしょうか。

そういう意味でギリギリ40万円アンダーに抑えてきたチューダーのフィフティエイトは評価できるし上手いと思うんですよね。

10~30万円の充実ぶりを鑑み、次回はこの価格帯もふたつに分けようかと思っています。今回ですら全5回の記事だったのがさらに長くなってしまうのですが…


「独断と偏見で選ぶ!価格帯別腕時計ベストバイ2020年版」のラストを飾るのは70~100万円のゾーンです。
昨年も書きましたがこの上はもう限度がないし、いわゆる「普通のサラリーマン」が買える価格ではない(と私は思う)のでこの価格帯までとしています。

対象は2020年に発売されたモデルですが、本数限定のモデルは対象外としています。

価格帯は実勢価格だとブレるので定価で区分しました。
記載の価格はいずれも記事作成時点のもので新品税込です。
また併記している実勢価格は各店舗の表示価格=ポイント還元等を含まない金額となります。

当サイトはアフィリエイトプログラムで雀の涙未満の微々たる収益を得てはおりますが、本文の内容は100%私の個人的な意見であり忖度は一切ございません。

70~100万円部門


ポルトギーゼ・オートマティック40/IWC

Ref.IW358303
自動巻き。3気圧防水。SSケース+レザーベルト。ケース径40.4mm

美しい時計です。

正直これ以上の言葉はすべて蛇足のような気がしますが、もう少しつけ加えるなら

名門の歴史ある美しい時計。

オリジナルは1939年に遡ります。

既に精度の高い懐中時計メーカーとしての地位を確立していたIWC。
そこを訪れた2人のポルトガル人紳士がこんな注文をします。

「懐中時計並の精度を備えた腕時計がほしい」

その要望を満たすためにIWCは懐中時計のムーブメントを大型の腕時計ケースに収めるという手段を取りました。

なんて素直。

これは結果として横幅42mmという「巨大な」時計を生むことになりました。一般的な腕時計のサイズが横幅30~35mm程度だった時代ですから当時としては型破りなサイズ感。

しかしダイヤルや針は落ち着きのあるデザイン(懐中時計からの流用とも言われます)で、ドレスウォッチの体裁が保たれていました。

ここに「大きなサイズ」でありながら「上品なデザイン」という特徴をもったポルトギーゼが完成します。

ただやはりそのサイズが一般向けではなかったのでしょう、当時の生産数は決して多くなかったようです。

そんなポルトギーゼが復活したのは1993年。

IWC創業125周年記念モデルとして「ポルトギーゼ・ジュビリー」がリリースされ、腕時計好きの注目を集めました。
さらに1998年に発売された「ポルトギーゼ・クロノグラフ」がその人気を決定づけます。その後20年以上ほぼデザイン変更なく生産され続けている傑作で、現在ではドレス系クロノグラフとしては屈指の人気と知名度を誇るモデルへと成長しました。
そんな歴史をもつポルトギーゼの2020年新作がこちらのモデル。
オリジナルの流れをくむ3針スモールセコンド仕様です。

上で書いた「ジュビリー」をはじめ、過去にも3針スモセコモデルはたびたびリリースされてきました。それらは皆、オリジナル同様に42mmから45mmの大きなサイズ。(デカ厚ブームを経た現在では「ドレスウォッチとしては大きい」ですが)

それに対しこちらはそのモデル名にもある通り40mm(正確には40.4mm)。

そう、アイデンティティのひとつである「大きなサイズ」を手放したのです。
しかし腕元での存在感はなかなかのもの。これはクロノグラフ同様にベゼルがギリギリまで絞られている=ダイヤルの面積が大きいためでしょう。

そしてデザインはもう「らしさ」に溢れています。

まずは流麗なリーフ針の美しさ。上品なアプライドのアラビアインデックス。
ダイヤルとインダイヤル両方の外周はクラシカルなレイルウェイ。スモールセコンドが青針なのもいいですね。



個人的にはポルトギーゼの素晴らしさって「トゥーマッチなところがひとつもない、行き届いた品の良さ」だと思っています。

このモデルはまさにそれ。

全体に控えめながらしっかりと立体感がある、見るからに「いい時計」です笑

スペック云々の時計ではないと思いますが一応書いておくと、パワーリザーブ60時間の自社製キャリバー搭載で裏蓋スケルトン。防水性能は3気圧と低めなので雨の多い季節は気を遣う必要がありますね。

バリエーションは針とインデックスがブルーのIW358304、ブルーダイヤルIW358305、18KゴールドケースのIW358306(これは値段が倍以上します)。

定価:797,500円(税込、以下同じ)
実勢価格:732,300円~784,300円(楽天市場調べ)

まだ実勢価格はこなれていないようですが、人気が高そうなのでどこまで安くなるかはわかりませんね。

改めてまとめると、
まちがいなくオリジナルの延長線上にありながら、同時にまぎれもなく最新のポルトギーゼ。
リーフ針、アラビアインデックス、スモセコというオリジナルのデザインコードを踏襲しつつサイズダウンと自動巻きで実用性を向上させた非常に優れたモデルです。

「独断と偏見で選ぶ!価格帯別腕時計ベストバイ2020年版」の第4弾は50~70万円のゾーンです。
対象は2020年に発売されたモデルですが、本数限定のモデルは対象外としています。

価格帯は実勢価格だとブレるので定価で区分しました。
記載の価格はいずれも記事作成時点のもので新品税込です。
また併記している実勢価格は各店舗の表示価格=ポイント還元等を含まない金額となります。

当サイトはアフィリエイトプログラムで雀の涙未満の微々たる収益を得てはおりますが、本文の内容は100%私の個人的な意見であり忖度は一切ございません。

50~70万円部門


カレラ キャリバー ホイヤー02 スポーツクロノグラフ/タグ・ホイヤー

Ref.CBN2A1B.BA0643
自動巻き。100m防水。SSケース+SSブレス。ケース径44mm

タグ・ホイヤーのフラッグシップ、カレラ。

ただ「カレラ」という名前を持つモデルは現行機だけでも大量にあり、シンプルな3針からゴリゴリのスケルトンクロノグラフまでデザイン的にはかなり多くのバリエーションを持つ、わりと節操のないシリーズ笑です。ちなみにレディースモデルやクオーツもあります。

ただその本流は1963年のオリジナルから続くレーシングクロノグラフ。
ムーブメントも自社開発の「ホイヤー02」を搭載しているのが上位モデルです。

そして2020年に登場したこちらのモデルは王道のレーシングクロノデザイン。まあ「デイトナ系」とも言いますが笑

サーキュラーサテン処理の施されたダイヤル。サーキュラー=circulerでしょうから同心円状のサテン処理ということですね。光沢は抑えめでありながら表情のあるダイヤルに堂々としたバーインデックス。そのインデックスと時分針にはたっぷりの夜光。

ド直球。ど真ん中のストレート。
何て言うんですかね、普通に素直に格好いい笑

そもそも1963年の初代カレラのデザイン上の特徴は「内側をえぐったラグ」と「フランジつまりダイヤル外周の傾斜(=チャプターリングでしょうか)上に印字されたタキメーター」。

すなわちラグとベゼルの両方が細身であるために、レーシングウォッチでありながらもドレッシーな外観を備えていたわけです。公式サイトではそれを「腕元のレースカー用ダッシュボード」そして「エレガントなスタイル」と表現しています。

このモデルはタキメーターこそベゼル上にありますがラグはしっかり継承しており、スポーティに振れ過ぎずエレガントさを感じさせます。



高い質感にセラミックベゼル。タグ・ホイヤーお得意の人間工学に基づくH型ブレス。
そして80時間というかなりのロングパワーリザーブに100m防水。裏蓋スケルトン。

サイズは横径44mmで細腕さんにはちと大きいのですが、カレラにしてはラグが短めなので縦径は49.5mmに留まっています。

バリエーションはブルー、グリーン、ブラック&ゴールド。

定価:676,500円(税込、以下同じ)
実勢価格:446,800円~513,000円(楽天市場調べ)

実勢では30~50万円のベストバイに挙げたブラックベイフィフティエイトとほぼ同じですね笑
ほとんど欠点らしい欠点のないモデルだと思います。
デイトナ以外で王道のレーシングクロノが欲しければ非常にいい選択肢ではないでしょうか。

まあデイトナ買える人はデイトナ買えばいいんです。でも記事作成時点で中古でも300万以上の値がついていますからね。

ちなみに同時期にオリジナルの復刻版(Ref.CBK221B)も1,860本限定で出ています。
またプレーンベゼルでタキメーターなしのオリジナルに近いイメージのモデル(Ref.CBN2010他)も存在しています。
前者が39mm、後者は42mmとやや小ぶりのサイズですのでこちらを好まれる方もおられるでしょう。


関連記事:
独断と偏見で選ぶ!価格帯別腕時計ベストバイ① アンダー5万円部門【2020年版】
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独断と偏見で選ぶ!価格帯別腕時計ベストバイ③ 10~30万円&30~50万円部門【2020年版】
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独断と偏見で選ぶ!価格帯別腕時計ベストバイ(インデックス)【2019年版】

「独断と偏見で選ぶ!価格帯別腕時計ベストバイ2020年版」の第3弾は10~30万円と30~50万円のゾーンです。
対象は2020年に発売されたモデルですが、本数限定のモデルは対象外としています。

価格帯は実勢価格だとブレるので定価で区分しました。
記載の価格はいずれも記事作成時点のもので新品税込です。
また併記している実勢価格は各店舗の表示価格=ポイント還元等を含まない金額となります。

当サイトはアフィリエイトプログラムで雀の涙未満の微々たる収益を得てはおりますが、本文の内容は100%私の個人的な意見であり忖度は一切ございません。

10~30万円部門


SBDC109/セイコー

自動巻き。200m防水。SSケース+SSブレス。ケース径42.7mm

2020年にモデルチェンジしまくったセイコープロスペックスのスキューバダイバー系のほとんどがこのレンジ。

すなわち大ヒットした(っぽい)SBDC101も含まれるのですが、私の独断と偏見ですのでこちらのSBDC109をセレクト。

汎用性という意味では101の方が優位ですが、この109はなんといっても初の「植村ダイバー現代デザイン」であることが売り。伝説的モデルのデザインエッセンスをかなり残してこの価格とサイズ感で出してくれたことを素直に喜びたいです。

その魅力の詳細はこちらの記事をご覧ください。

関連記事:


定番の200m防水、サファイヤクリスタル風防、そして70時間ロングパワーリザーブの6R35ムーブメントという充実したスペックも魅力ですね。

他にカーキにラバーベルトの111、さらに5,500本限定ですがブルーの123というバリエーションがあります。

定価:154,000円(税込、以下同じ)
実勢価格:139,900円~154,000円(楽天市場調べ、以下同じ)

これまた既に記事にしている時計ですので次点を…と思いましたがそれも記事にしているSBDC101です。ということで次の価格帯へ。

30~50万円部門



ブラックベイ フィフティエイト/チューダー

Ref.M79030B
自動巻き。200m防水。SSケース+SSベルト。ケース径39mm

チューダーの看板ダイバーズ「ブラックベイ」。
1958年のチューダー サブマリーナ(Ref.7924)にインスパイアされたシリーズです。

元々ロレックスのディフュージョン(=普及版)ブランドとしてスタートしたチューダー。
オリジナルモデルはロレサブ(ロレックス サブマリーナ)とほぼ変わらない基本デザインで時針もベンツ針でした。

ブラックベイで採用されている通称「イカ針」ことスノーフレーク針は1969年のRef.7016が初出のようです。

すなわちブラックベイは過去のサブマリーナのデザインをいいとこ取りしてまとめたモデルと言えるでしょう。

リューズガードがないことやミニッツサークル(分目盛りの外周円)など、現行ロレサブとデザイン上でも差別化が図られています。

そしてこのフィフティエイトは横径が39mm。
もはや現行では貴重な存在となったアンダー40mmのダイバーズです。

無印ブラックベイの41mmからサイズダウンし同時に厚さも3mm抑えるという変更により、コンパクトなスポーツウォッチを愛するユーザーから絶大な支持を集めました。

現在ではブラックベイGMTを凌ぎ同社の一番人気といっても過言ではないでしょう。正規店でお目にかかれることは稀…というか私は見たことがありません。

その2020年新作がこちらのネイビーブルー。

ちなみに2018年発表の第1弾はブラック(Ref.79030N)。ゴールドで統一された針・インデックスのフチ・印字、さらにベゼル12時位置のレッドマーカーとクラシカルなイメージを強調したデザインでした。



そんなある意味「押しが強いアンティーク感」のブラックに対し、こちらのブルーは差し色もなく飾り気のないデザイン。
クラシカルでありながら同時にどこかスマートでもあり、トータルで程よい落ち着きを感じさせます。

ブレスが綺麗にテーパーしているのではなく、ケースから一コマ目と二コマ目で横幅が変わっているあたりは無骨さを残していて良いですね。

70時間ロングパワーリザーブの自社ムーブメント搭載。ベルト違いのバリエーションとしてシンセティックレザーとファブリックストラップの2種類があります。

ただ残念ながらこちらの時計、現在はプレミアム価格がついています。

定価:399,300円
実勢価格:469,050円~521,985円

まあ発売後3年経つブラックすらいまだにプレミアム価格(ブルーとほぼ同価格)なぐらいですから。

絶妙なサイズ感と高い実用性、クラシカルなデザインに質感の良さ。
並行新品で30万円強ぐらいで買えたら素晴らしく魅力的なモデルなんですけどね。


関連記事:
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独断と偏見で選ぶ!価格帯別腕時計ベストバイ(インデックス)【2019年版】

「独断と偏見で選ぶ!価格帯別腕時計ベストバイ2020年版」の第2弾は5~10万円のゾーンです。
対象は2020年に発売されたモデルですが、本数限定のモデルは対象外としています。

価格帯は実勢価格だとブレるので定価で区分しました。
記載の価格はいずれも記事作成時点のもので新品税込です。
また併記している実勢価格は各店舗の表示価格=ポイント還元等を含まない金額となります。

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5~10万円部門


SZSB011/セイコー

自動巻き。10気圧防水。SSケース+SSブレス。ケース径39.9mm

2020年、当サイト内でトップクラスのアクセス数だったのがこの「プアマンズGS」の記事でした。

 

詳細は上のリンク先記事をご覧いただければと思いますが、この時計の魅力はなんといっても「歴代プアマンズGS史上最もGSっぽいデザイン」。

ムーブメントがエントリー機の4R系とか風防がサファイヤクリスタルじゃないとか端々でコストダウンはしているのですが、ことデザインに関してはセイコーさんにありがちな「廉価モデルをわざとちょっとダサくする」がほとんど見受けられません。

ベストバイはシルバーダイヤル+メタルブレスのSZSB011にしました。口コミによれば光の当たり具合によってはシャンパンとかアイボリーのような色味とのこと。
極めてシンプルで落ち着いたデザインで汎用性が高いのが売り。他にも時計を持っている人ならオン専用時計としてブラックのレザーベルトに換装するのもありですね。

他にブラックダイヤルの012、ブルーダイヤルの013、ブラックダイヤルに針とインデックスがゴールドの014というバリエーションがあります。

定価:52,800円(税込、以下同じ)
実勢価格:31,680円(楽天市場調べ、以下同じ)

しかも今年に入って1万円以上値下げされ、コスパ抜群の1本になりました。
実勢価格としてはアンダー5万円のベストバイとほぼ変わらないという笑
ベストバイはこちらなのですが既に記事にしている時計ですのでアンダー5万円部門と同様に「次点」も発表します。

5~10万円部門・次点



オリエントスター スポーツコレクション ダイバー/オリエント

Ref.RK-AU0306L
自動巻き。200m防水。SSケース+SSベルト。替えシリコンラバーベルト付属。ケース径43.6mm

国産機械式時計の雄、オリエント。そのハイエンドラインである「オリエントスター」。
とはいえ価格帯は10万円前後に抑えられています。

こちらの「ダイバー」は2019年のグッドデザイン賞を受賞したモデルのカラーバリエーションになります。

最大の特徴は独特の丸みを帯びたそのデザイン。

Rがついて表面がこんもりとしたベゼル。楕円形で構成された時分針とインデックス。そこに細身のラグを合わせているのもいいですね。
オリエントスターのアイデンティティであるパワーリザーブ表示も健在。

ツールとしての高い視認性も保ちつつも全体としてスタイリッシュな印象です。

ISO準拠の200mダイバーズで風防はサファイヤクリスタル、パワーリザーブ50時間と基本スペックも充実。

ただ厚さ14 ㎜、横43.6 ㎜、縦51.1 ㎜というサイズ感は細腕さんにとってはかなりギリギリのラインですね。

定価:91,300円(税込、以下同じ)
実勢価格:54,303円~91,300円(楽天市場調べ、以下同じ)

こちらのモデルは基本2割引きの実勢73,040円のポイント10倍還元で実質65,000円強。ただ例によってオリエントはさらに引くショップがあるので、記事作成時点では家電量販店系で54,303円(ただしポイント還元率は1倍)からありました。

 

本当はこのオレンジとブルーのツートンベゼルにグレーダイヤルという組み合わせの0308Nが個人的にはどストライクです。ただこちらは「プレステージショップ限定(=流通限定)」で定価販売なのが残念なところ。ちなみにポイント還元は10倍で実質82,170円です。

その他のバリエーションとしてブラック(0309)・ブルー(0310)・グリーン(0307)のモデルが存在します。

人と違うダイバーズが欲しくて、セイコーダイバーのような「歴史的デザイン」に対するこだわりもなければかなりいい選択肢ではないでしょうか。


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