ロスジェネはえてしてこだわりすぎる

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2020年1月に復活した機械式アルピニスト。

シリーズ名としては1960年代からありますが、そのスタイルが確立したのは1995年発売のSVCF005/007/009。それ以降はサイズやムーブメントは変わったもののデザインエッセンスは四半世紀の間ほぼ不変。

最大の特徴はインナーベゼルの簡易方位計。そして偶数時はアラビア数字、奇数時はくさび型が交互に並ぶいわゆる飛びアラビア数字のインデックスにコブラ針です。

マニアの間での異名は「和製エクスプローラー」。

アウトドアウォッチという出自やコブラ針(むこうはベンツ針ですが)と飛びアラビア数字インデックス(むこうは3・6・9ですが)がロレックス「エクスプローラー(以下「エク1」)」を思わせるというのがその由来です。

リンク先記事にその歴史や特徴を詳しく書いていますのでよろしければご一読ください。

 

そのアルピニストに、25年目にして初めてデザインバリエーションが登場しました。
一言でいえばシンプル版アルピニスト。マニアとしては「あれ、これ本気でエク1に寄せてきたんじゃ?」と思わざるを得ません笑

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標準モデルからの変更点

1月に出たSBDC087/089/091/093(便宜上、以下「標準モデル」)との変更点は以下の通りです。

まず一番目につくのが簡易方位計ならびにそれを操作する4時位置のリューズがなくなったこと。アルピニストのアイデンティティである簡易方位計を手放すという思い切った変更です。

そしてさらに思い切ったのが今回発表された3モデルすべてが岩肌のようなざらつきを表現したグラデーションダイヤルというラインナップ。以前に紹介したオリエントスターアウトドアのRK-AU0206Bに似ていますね。

 
さらに細かく見ていくと、インデックスがアプライドから退色ベージュのプリントに。外周もドット夜光以外退色ベージュ。外周の細かい秒目盛りもなくなりました。

デイト表示は黒地に白文字(標準モデルと逆)でサイクロップスレンズもなし。
3時位置のリューズガードもなくなっていますね。

とにかく全体にシンプルになりました。

その分、厚さ 12.9 ㎜、横 38 ㎜、縦 46 ㎜とサイズがコンパクトになっています(ちなみに標準モデルは厚さ 13.2 ㎜、横 39.5 ㎜、縦 46.4 ㎜)。現行機械式プロスペックスでは最小となる38mm径が嬉しいですね。

それ以外の基本スペックは標準モデルとほぼ同じ。
おなじみ70時間パワーリザーブの6R35ムーブメントに20気圧防水、風防はサファイヤクリスタルで裏蓋スケルトン。そしてレザーベルトモデルはDバックル標準装備となっています。例によって全モデル流通限定=値引きなしです。

SBDC115

標準モデルでは一番人気(と思われる)グリーン、そのグラデーションダイヤル。あちらと同様に針とSEIKOマークはゴールド。こちらはメタルブレスを装備。

SBDC117

ブルーグラデーションダイヤルに同色のレザーベルト。針とSEIKOマークはシルバー。

SBDC119

ブラックグラデーションダイヤルに同色のレザーベルト。針とSEIKOマークはシルバー。

凄くいい、だからこそ気になる


下のまとめで改めて書きますが、いい時計だと思います。

ただ…個人的には色々惜しい。

まず、インデックスがプリントなこと。

コスト削減なんですかねぇ。ここは頑張りどころだったと思うんですが。標準モデルと同じアプライドインデックス使えばいいのに。使いまわしで済むんだし。

まあ無理やり好意的に解釈すればヴィンテージのエク1もプリントインデックスですからそれに寄せたと言えなくもない笑

ただ、この時計ではインデックスと外周がヴィンテージテイストのベージュ。
そして夜光は針と外周上のドットで、それは白なんですよね。

ん~、なんかちぐはぐに感じます。
夜光が退色してベージュになる方が自然じゃないでしょうか。

さらに言えばブラックとブルー文字盤は針とSEIKOマークがシルバーなのも気になります。ここはグリーンと同じようにゴールドにしてベージュのプリントと色調を合わせるべきなのでは。

そして誰もが思うことでしょうが、なぜプレーンなダイヤルがない?デフォあっての変わり文字盤でしょうが。

オリエントスターアウトドアは格好いいしこれも実物はかなり良さそうです。ただ、まず普通のやつをくれまいか。

あとはリューズガードも残してほしかったですね。

 

今後のバリエーションとして期待したいのは以下のふたつ。

まずはエクスプローラーっぽくすることに全振りしたバージョン。

普通のブラック文字盤に現行セイコー5と同じ「フチありアプライド」インデックスでエク1っぽく。当然インデックスのフチと針とSEIKOマークはすべてシルバー。であればリューズガードもなしのままで。メタルブレス。
インデックスと外周のプリントと夜光はどちらも白で。これをどちらも退色ベージュにした限定モデルとか出したらめちゃめちゃ売れそう笑

続いてアルピニストの色を強く残すならこんな感じでしょうか。

ブラック文字盤で標準モデルと同じアプライドインデックス(フチだけでなく全面)。インデックスと針とSEIKOマークはすべてシルバーでこちらはリューズガードあり。メタルブレス。
外周のプリントと夜光はどちらも白で、細かい秒目盛りも復活。

どちらも見てみたいけど、特に前者の「全力エク1」は本気でやってくれないかなあ。

セイコーさん、アイディア料は現物支給でオーケーですよ笑


価格とまとめ


定価は標準モデルから5,500円(税込、以下同じ)安い設定になり実勢でメタルブレスが79,200円、レザーベルトが77,000円。実質はポイント10倍でそれぞれ71,280円と69,300円。

上ではぶつくさ文句を言っていますが「アルピニスト」の名を冠した時計であること、そして「和製エクスプローラー」というかねてからの愛称に一歩近づいたデザイン変更であることを考えるとどうしても色々言いたくなるってだけです。

その辺の思惑を抜きにすると悪くない…どころか優秀なフィールドウォッチだと思います。

70時間パワーリザーブの6R35ムーブメント搭載機では最安値。
そして細腕さん待望の38mm径。

この2点だけでも高く評価したいですし、加えて20気圧防水ですから使い勝手としては抜群にいい。(その意味では文字盤のクセだけがちょっと気になりますが)

標準モデルも仕上げが良かったので、恐らくこちらも価格以上の仕上げなのでしょう。時計単体としては魅力十分です。

ましてこの加工文字盤に魅力を感じる人であれば強くお勧めできます。

以前に紹介したオリエントスターアウトドアや、そこでも取り上げたハミルトン「カーキフィールド」あたりとともに、アンダー10万円のフィールドウォッチとして非常に有力な選択肢だと思います。





オリエント。
一言でいえばセイコー、シチズン、カシオに続く日本第4の腕時計メーカーです。

いや正確に言うとセイコーグループの中核企業であるセイコーエプソンの1ブランドだったり(事業統合されているので)と色々ややこしい話があるのですが。そこを書くと亀戸だ諏訪だとセイコーの歴史の話までなってしまうので今回は省略します(いずれGSの記事を書く時にでも)

まあ家電量販店に行って日本製の腕時計を探せば大抵の店舗で上に書いた3社に次ぐ売り場を確保しているでしょう。

メイドインジャパンの機械式腕時計を探すならセイコーかオリエント。安さを求めるのであればオリエント。そしてもうひとつ、個性を求める場合もオリエント。

個人的には結構好きです。

繰り返しになりますがとにかくクセが強い、そして安い。

創業は1950年。今年でちょうど70周年です。
それを記念して2020年3月に復刻されたのが「キングダイバー」。

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インナーベゼルにブロードアロー


初出は1965年。

最大の特徴はインナーベゼル(風防の内側にあるベゼル)。力強いアロー針も含め、個人的にはロンジン「レジェンドダイバー」を思い出します。

インナーベゼル自体がクラシカルな意匠ですよね。
現行でパッと思いつくのは他にIWC「アクアタイマー」ぐらい。ちなみにアクアタイマーの1stモデルはバーインデックスでキングダイバーに近いイメージですが、1967年初出なので実はキングダイバーの方が先に出てます。現行はスマートなデザインでリューズも2時4時ではなく3時9時なのでちょっと印象が違いますが。
あとは6時位置の湾曲した曜日表示。日付とは別の場所。その上に「22」と石の数が書かれているのもアンティークっぽい。オリジナルは25石なので数が違うのはご愛敬です。

意匠的にはオリジナルの雰囲気をかなり忠実に踏襲しています。
相違点…というかブラッシュアップされたのは平面だった針が2面になったこと、インデックスがエンボスからアプライドになったこと。質感向上ですね。


それ以外ではサイドの処理とかラグの長さといったケースまわりのつくりがちょっと違うぐらいでしょうか。

RN-AA0D11B

ブラックダイヤル。オリジナルカラーはこれですね。モデル名末尾のアルファベットは文字盤カラーを表しているようです。限定1,000本。

RN-AA0D12R

深い色味のボルドーっぽいレッドダイヤル、ブラックベゼル。ちょっと特殊な組み合わせですね。限定500本。



RN-AA0D13E

グリーンダイヤル。こちらのベゼルはグリーン…だと思います。末尾の「E」はエメラルドかな?限定500本。


RN-AA0D14G

ゴールドグラデーションダイヤル。「ジャガーフォーカス」と呼ぶそうです。さらにブロンズめっきのケースにレザーベルト。限定1,000本。



3月に出した復刻が好評だったようで、7月にほぼ同じものが再度発売されました。
違いは曜日表示が英語なことだけみたいですね。いや限定の再発を出すのは禁じ手でしょう。でもここまですぐだとむしろ潔い気がするしそんな何でもありなところも嫌いじゃない笑

RN-AA0D01B ブラックダイヤル。限定1,500本。
RN-AA0D02R レッドダイヤル。限定500本。
RN-AA0D03E グリーンダイヤル。限定700本。

なぜに後に出た方が通番が若いのかは理解に苦しみますが笑
せっかくキングダイバーを持つならクラシカルな漢字の曜日表示がいいような気もしますが、オリジナルも海外モデルは当然英語表示だったので別に復刻モデルとしての価値を損ねるものではないかと。

スペックと価格


サイズは厚さ14 ㎜、横43.8 ㎜、縦50 ㎜とやや大きめ。ただオリジナルも横43 mmなので幅はそれほど変わりません。写真を比較する限りでは厚みはちょっと増していそうです。

パワーリザーブ40時間。20気圧防水で雨の日も気にせずガンガン使えます。ISO規格準拠のダイバーズではありません。そのためカテゴリは「3針」にしています。


これで実勢価格アンダー4万円なんですよ。

定価49,500円(税込、以下同じ)、実勢価格は2割引きで39,600円。ポイント10倍の店を選べば実質35,640円。

安いなあ。

諸々ディスコンして安価なモデルが消えつつある機械式セイコーダイバーだと一番安くても実勢で5万強のサムライSBDY009とかですから。
むしろ値段的にはセイコー5が比較対象かな。

まあISO規格のダイバーズウォッチじゃないとかツッコミどころはありますが、この値段で歴史的モデルの復刻を手にできるんですから、興味があれば買いです。

個人的に1本選ぶとしたらやはりオリジナルに近いRN-AA0D11Bかな。




ROUND1,FIGHT!


日本国内正規販売開始からもうじき1周年を迎えるセイコー5。
先日スムースベゼルを取り上げたばかりですが、早くも次の展開が来ました。

ジョジョ、ブライアン・メイに続くコラボ。
今回のお相手は「ストリートファイターⅤ」です。



マンガ、ミュージシャン、そしてゲーム。

いずれも(程度の差こそあれ)世界中にファンがいるものをテーマにしているのが見て取れますね。

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基本的な構成要素はジョジョの時と同じ。

機能面はベースモデルと同様で、ムーブメントは4R36。10気圧防水にハードレックス風防で裏蓋はスケルトン。そしてケースと針の形状も同じですね。

ベゼルと文字盤、インデックスとベルトに個々のキャラクターのビジュアル・特性に合わせたモチーフを取り入れたデザインがなされています。そして裏蓋には「ストⅤ」ロゴと各キャラクターの必殺技コマンド入り。

ジョジョ同様、今回もなかなかに奇抜なデザインやカラーリングです。
自分の服装では普段使いできそうなのはリュウと春麗ぐらいかな。

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各モデルの特徴


リュウ SBSA079



最も標準的なダイバーズウォッチに近いデザイン。ベースカラーは白で文字盤とファブリックのベルトは道着っぽい表面。
そして最大の特徴であるベゼルの荒らし加工、さらに9時位置には風林火山を簡略化したマークがあります。

春麗 SBSA077



ブルーで統一された全体にエレガントなデザイン。ジョジョの方のコラボにいそう笑
12時位置の意匠、そして宝石っぽいインデックスを外周から離して配置しているのもよりスマートに見せようという配慮でしょう。ベゼルのローマ数字も珍しい、というか1~12の数字なので経過時間計測用ではなくもはやインデックスの役割ですね。

ケン SBSA080



リュウ同様に標準的なダイバーズデザインに近いのですが赤黒金というカラーリングと文字盤上の赤いラインにより若干禍々しい雰囲気がありますね笑

ガイル SBSA081



アースカラー、カモフラ文字盤、6時位置のワッペンに9時位置のドッグタグと、詰め込み過ぎではと思うほどミリタリー感満載。
アラビアインデックスとカウントダウンベゼルは良いですね。

ブランカ SBSA083



グリーンにオレンジとイエローを合わせたまとまりのあるカラーリング。NATOストラップの先端には「ブランカちゃん」。
こちらのベゼルはもはや完全にデザインパーツで目盛りもありません笑

ザンギエフ SBSA084



こちらは赤金黄色という極めて押しの強いカラーリング。6・9・12がビッグアラビアインデックスなのがセイコーには珍しいですね。このモデルだけデイデイトにサイクロップスレンズがついています。

価格と気になるモデル


2020年9月26日発売、限定各9,999本。

ジョジョは各1,000本だったのに多いな笑
でもブライアン・メイなんて9,000本で予約完売だったみたいですからね。

価格は一律で51,700円(税込、以下同じ)。これもまた流通限定なので値引きなし、ポイント還元率は10倍で実質46,530円。ジョジョと同じですね。

ストリートファイターファンでこの記事をご覧いただいている方のために書いておきますが、この値段はまあまあ妥当、っていうところです。

ベースとなったモデルが35,000円前後なのですが、大枠以外のデザインはすべて変更して個別パーツを新規作成し、なおかつライセンス料も払っているでしょうから+17,000円は「まあこんなもんかな」って感じです。

当たり前なんですがコラボ相手の愛好家を対象にしたコレクターズアイテム。
極端な言い方をすれば時計好きはハナから相手にしていない製品です笑

でも普段腕時計にはそんなに興味がない人に売れるものを作るのって冷静に考えれば凄くいいことですよね。

ジョジョもブライアン・メイもビジネス的には大成功でしょう。

これでセイコーさんが潤って、結果我々腕時計マニアが好む時計を安い値段で出してくれれば何の文句もないのですが、逆に最近のGSやプロスペックスは強気の値付けが多いのが気になります。


個人的にストリートファイターには特に思い入れがないので買う買わないまでのモチベーションはないのですが、いくつか興味を惹かれるモデルがあります。

リュウのベゼルの荒らし加工。
ガイルのアラビアインデックス。104とかオータヴィアっぽいですね。
そしてザンギエフのビッグアラビア。
この3つについては一般的なカラーリング、黒ベゼル黒ダイヤルとかペプシでも見てみたいです。正直現時点では可能性は極めて低いと思いますが、こういったコラボモデルでの新たなデザイン要素を標準モデルに還元してくれたら嬉しいですね。



このブログでも何度も取り上げてきたセイコー5。

2019年9月の日本国内正規販売復活を第1弾、ジョジョそしてブライアン・メイとのコラボを第2弾とすると、第3弾にあたるラインナップがこのたび発売されました。

前回の記事では5ファゾムスとかアトラスを希望したのですが無論かなえられるはずもなく笑

今回の目玉はこの「ボーイ」スムースベゼルバージョン。

実は既存デザインのカラーバリエーションも同時に出ているのですがなかなかエキセントリック方向に振れているので私はスルーです笑

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ちょいと「ブラックベイ」風味



最初は正直「なんか中途半端なもの出してきたな~」と思ったんです。
わざわざボーイからデザイン変えてインデックスも針も細身にしてイマイチ…と。

でも何度か見ているうちに気づきました。

これ、チューダー「ブラックベイ」のスムースベゼルモデルのイメージですね。
チューダーが「ブラックベイ32/36/41」と称しているこのあたりのモデル。
どうです、似てると思いませんか。

そう考えだすとなんだか12時位置の細長い三角インデックスも正解のような気がしてくるから不思議です笑

コンパクト&シンプル&スポーティ!



このモデルの魅力は何と言ってもそのサイズ感。

厚さ11.5 ㎜、横40 ㎜、縦44.6 ㎜に抑えてきました。
SBSA001が厚さ13.4 ㎜、横42.5 ㎜、縦46 ㎜ですからそれぞれ1.9mm、2.5mm、1.4mm小さくなっています。加えてこのシンプルなデザインですからかなりコンパクトな印象を与えるかと。

まあ個人的には例によってワンサイズ下(できれば横36mm)を希望したいところですが。

そして上でも書いていますがインデックスがすべて細めに(ドットも少し小さめに)、時分針も細めになり分針はデザインも大きく変わっています。
分針も元のデザインで細身にしたらどうだったか見てみたい気もしますが、まあこれはこれで良いかと思います。

敢えて挙げればベゼルの1段目がフラット(っぽい)なのが少し気になりますね。恐らく厚みを抑えるための工夫なのでしょうが。まあ考えようによってはSUSのDNAと言えなくもない笑


サイズとデザイン以外の基本スペックは第1弾、第2弾と同じです。

ムーブメントは入門機の4R36。デイデイト表示のパワーリザーブ41時間。風防はハードレックスで裏蓋スケルトン、それに10気圧防水。なので「ダイバーズデザインの普通の時計」です。いや回転ベゼルじゃなくなった分、ダイバーズデザインからも少し離れたかな。

カラーバリエーションも豊富でグレー、ブルー、ブラックがメタルブレスとNATOベルト。
(相変わらずメタルブレスとNATOベルトで値段が同じなのはちょっと笑っちゃいますけど)

メタルのみがブラック文字盤の針とインデックスのフチがゴールドのSBSA047、ローズゴールドコンビのSBSA048、イエローゴールドコンビのSBSA050。NATOのみがカーキのSBSA055となっています。

価格とまとめ

気になるお値段は定価30,800円(税込、以下同じ)から。第1弾から-2,200円ですね。
流通限定なので割引はなし、ポイント10倍で実質27,720円。ゴールドコンビモデル2種は37,400円の実質33,660円となっています。

これまたなかなか悪くないチョイスだと思います。

伝統の「ボーイ」の顔でないのは少し残念ですが、どシンプルで見ているうちにだんだんかっこよく感じてくるデザイン。気軽に使える機械式時計でスポーティな雰囲気もあり、サイズも良好。何と言っても実質アンダー3万なのが非常にいい。

「ブラックベイ」のこれみたいにベージュのステッチレザーベルトなんか付けたらかなりいい感じになりそう。起毛っぽいのも合うと思います。
少し話は変わりますが、第1弾で一番人気だったオールブラックのSBSA025のバリエーションが増えました。

メタルブレスのSBSA075、そして今回のスムースベゼルのSBSA059です。

値段はSBSA075が42,900円の実質38,610円、SBSA059が35,200円の実質31,680円。
ただSBSA075は記事作成時点で楽天市場では 「ザ・クロックハウス」さん しか取り扱っていませんでした。




2020年「本当にお願いだから落ち着いてくれ」と言いたくなるようなペースで魅力的な新製品をリリースし続けるセイコー。

また来ました。というかついに来ました。

セカンドダイバー、通称「植村ダイバー」が初めて現代デザイン版としてリリースです!

フルリニューアルしたファーストダイバー現代デザインを購入したユーザーの絶賛レビューを眺めながらじっと我慢していたあなた。

6月末でキャッシュレス5%ポイント還元が終わってしまうのは百も承知で、それでも歯をくいしばって耐えていたそこのあなた。

こいつを待ってたんですよね?私もです笑

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植村ダイバー(セカンドダイバー)とは、その歴史


セカンドダイバー(以下「セカンド」)の名称通り、セイコーの150mダイバーズウォッチの第2弾としてリリースされたモデルで初出は1970年。当ブログでもファーストと3rd(タートル)についてはたびたび取り上げてきましたが、その両者の中間に位置するモデルです。

通称「植村ダイバー」。

冒険家の植村直己さんが1974年から76年にかけての北極圏12,000km横断の際に使用したことからそう呼ばれています。
1984年に冬季マッキンリー単独登頂に成功した直後に消息を絶った植村さんの伝説とともに、このモデルもセイコーダイバー屈指の人気と知名度を誇ってきました。

そんな伝説と高い人気のゆえに生半可な復刻はできないと感じてのことでしょうか、セイコーが続々とヴィンテージダイバーの復刻を出す中で最後まで登場しなかったのがこのセカンド。

しかし2019年夏、ついに完全復刻SBDX031がリリースされます。

かなり高い再現性でその唯一無二のデザインが表現されていましたが、495,000円(税込、以下同じ)という値段と45mmのサイズがネックになったか、世界2,500本限定ですがこの記事作成時点でもまだ若干ですが新品在庫があるようです。
そしてこのたび、価格を抑えた現代デザイン版が待望の登場です!

現代デザインの特徴と基本スペック


そして今回の現代デザインですが、ざっくりまとめると以下の2点になります。

1.デザインは結構オリジナルに近い
2.オリジナルよりサイズが小さい

いや、凄くいいじゃないですか!

まずデザイン。
セカンドの最大の特徴は何と言っても独特なケース形状、とりわけ4時位置のリューズガードです。
一見3rdに似ていますが、そちらがほぼ左右対称なのに対しセカンドはリューズを包み込むようなラインになっています。

そしてこの不格好なフォルムがもの凄く格好いい。

そしてスクエアに近い短いインデックス。今回のモデルでは若干テーパードさせているようですが「四角くて短い」という印象を損ねるほどではありません。

 

細かいところでは時分針がファースト現代デザイン(SBDC101等)と同じ、秒針も形状はSUMO(SBDC083等)と同じようですね。
でもオリジナルの秒針同様、赤い部分をドットにしているのが芸が細かい!先端のニードルをなくしてしまえばほぼオリジナルと同じなんですが…まあ例によって完全復刻との住み分けで致し方ないところなのでしょう。

さらに細かいことを言えばベゼルの書体とかリューズのデザインとかも違うのですが、そこまで言うならSBDX031買えってことなんでしょう笑

写真の印象では若干SBDX031より縦長に見える気がしますが、縦横比はほぼ同じでした。


サイズは厚さ13.2 ㎜、横42.7 ㎜、縦46.6 ㎜。
SBDX031が厚さ13 ㎜、横45 ㎜、縦49.7 ㎜ですから厚さはほぼ同じで横2.3 mm、縦は3.1mm小さくなっています。
オリジナルの迫力は多少薄れますが、実用性はこちらの方がかなり上。極細腕の自分としても嬉しい限りです。オリジナル至上主義の方にはSBDX031がありますしね。

ムーブメントはおなじみの70時間ロングパワーリザーブ6R35。200m潜水用防水で風防はサファイアガラス。まっすぐせり上がったボックス型ではなく周囲を斜めに落としたドーム型のようです(真正面からの写真でダイヤル上の目盛りが2重に見えるのはこの部分に映りこんでいるものと思われます)。以上が基本スペックとなります。

SBDC109

ブラックダイヤルにブラックベゼルのプレーンなモデルです。オリジナルはラバーベルトですがこちらはメタルブレス装着。
ちなみにセイコーグローバルブランドコアショップのみでの販売、いわゆる流通限定モデルです。



SBDC111

SBDC109からダイヤルとベゼルのカラーをカーキに変更。そしてシリコンラバーベルト。同じく流通限定モデルです。



価格とまとめ


価格はSBDC109が154,000円で111は132,000円。
ファースト現代デザイン+10,000円という値付けにしてきました。

流通限定モデルで値引き対象外ですので実勢価格も上の通り。楽天市場での実質価格はまだポイント付与率にばらつきがありますが、ヨドバシがポイント10倍で販売していますのでいずれ他店も追随するものと思われます。

とするとSBDC109が138,600円で111は118,800円となります。


改めてまとめると、植村ダイバー初の現代デザインはオリジナルの雰囲気をうまく残しつつサイズダウンして実用性を高めた非常に魅力的なモデルです。

もうひと声、安くなんなかったのかなとは思いますけど、めちゃくちゃ欲しい。

もうこの際ファースト現代デザインもこのセカンドも3rdも買ってしまおうか、なんて自暴自棄に笑なりそうです。

実際にこれ発売されたら(2020年7月17日発売予定)その3つを並べて店頭で悩む人が続出しそう。(タートルの最新型は今のところネット限定ですけど)

いやそれを言ったら本当はSUMOも欲しいんだけどな…

あ~欲しい笑


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