ロスジェネはえてしてこだわりすぎる

タグ:2024新作



かつて当ブログには毎年恒例の「独断と偏見で選ぶ!価格帯別腕時計ベストバイ」という企画がありました。

2019年から2023年まで5年連続で選出していたのですが、2024年からはやめました。

過去分は以下のリンクからご覧ください。

2023年版


2022年版


2021年版


2020年版


2019年版


理由は腕時計価格があまりに高騰し、もはや「ベストバイ」という言葉にそぐわなくなったからです。とりわけ50万円から上の価格帯が。

それはそれとして笑、もし仮に2024年も同企画をやっていたら選出しただろうな、というのがこちらの1本。

海外向けセイコー5(=廉価版の7S系キャリバー搭載)の中でも人気の高いSNXS7xシリーズ(以下、「オリジナル」)をベースとして国内向けにリリースしたモデルです。

一見の価値あり


セイコーさんの公式サイトではこう説明されています。

 SNXSモデルの特徴であるコンパクトなサイズと、当時の開発部門が「へびたま」と愛称をつけていた中央が膨らんだフルフローの流れるようなケース形状(※)、その流れを邪魔しない4時位置のりゅうずを踏襲しつつ、様々な改良を加え進化を遂げています。
※蛇が卵を飲み込んだような柔らかな丸みを持つ独特のケースデザインのことを指す

「様々な改良を加え進化を遂げて」いるのがどこかというと、まずは仕上げ。

ケースとブレスは基本サテンで斜面がポリッシュ。きっちり立体感を出しており安っぽさは感じさせません
ラグの内側にカット(タグ・ホイヤー「カレラ」のような)さえあれば62GSを思わせます。さすがにあの強烈に美しいケースに「似てる」は言い過ぎですけど。

オリジナルはケースがポリッシュでブレスはサテン。そしてケースに一応斜面はあるものの緩めの仕上げなのであまり面が強調されておらず、ひと続きのつるんとした形という印象。まあそこがアンティークっぽいという捉え方もできますが。

そして最大の変更点がダイヤルデザイン

オリジナルは本当に何のてらいもない夜光バーインデックスに夜光バーハンド、そしてデイデイト。
ネット上ではロレックス「デイトジャスト」ライクなデザインと言われていることが多いですね。まあ似てますけど至極普通なデザインなので別にデイトジャストがオリジンというわけでもないでしょうに。

それに対し今作。
シンプルな夜光アプライドインデックスに夜光バーハンドという基本要素は同じですが。夜光はヴィンテージベージュ。

そしてオリジナルにはないチャプターリングを加えコントラストカラーを配す
個人的にはブライトリング「スーパーオーシャン」を思い出しました。
さらに秒針は差し色のオレンジ。

かなり攻めてますね。
でもどことなく品のある基本要素にスポーティなテイストがミックスしていて、個人的にはかなりいいデザインだと思います。
オリジナルをベースに1960年代5スポーツっぽさを載っけてきたというか。

 

そしてもうひとつ特筆したいのがSBSA255、その艶のあるブラックダイヤル

かつてのGS、しかも高価格帯を思わせるといったら褒め過ぎでしょうか。
少なくとも一見の価値はあります。

サイズは厚さ12.5mm、横37.4mm、縦44.7mm。
若干オリジナルより大きくなっているようですがそれでも十分コンパクト。
それ以外のスペックはパワーリザーブ41時間、ハードレックスガラス風防、裏蓋スケルトンで10気圧防水です。

カラーバリエーションは3色。
ネイビーダイヤルのSBSA253、ブラックダイヤルの255、シャンパンゴールドダイヤルでチャプターリングはブラックの257となっています。

価格とまとめ


定価は通常モデルが53,90円(税込、以下同じ)。

実勢価格は2割引きで43,120円。ポイント10倍のショップなら実質39,200円です。

この出来の良さで実質アンダー4万円は評価できる。



最後にまとめます。

この価格でこの質感。実にいいと思います。

クラシカルな要素にスポーツテイストという組み合わせも1960年代5スポーツの再解釈という感じで非常に好き。

ただここは賛否両論でしょう。

オリジナルは至極普通のデザインの一見安く見えないペラッとしたドレスウォッチが1万円前後で買える(!)というのが素晴らしかった。(現在は生産終了しています)
なので値段は仕方ないにしてもオリジナルと同じカラーリングのプレーンなモデルも出してユーザーに選ばせればいいのに

ちなみに一番人気だったと思われるSNXS79はチャコールグレー文字盤でチャプターリングも同色、夜光も白。ヴィンテージセイコーに多く見られファーストダイバーでも採用されている色味なのでマニア心をくすぐりますね。

というかここ数年のセイコーさんはベーシックなモデルを出さない悪い癖がありますね。

2025年に第2弾としてチャプターリングも同色で夜光も白というモデルを発売したのですが、今度は針がゴールド。ダイヤルもブルー、グリーン、ゴールドでした。
どれもなかなか格好いいのですが、まずはチャコールグレーとシルバーを出してくれよ…というのが正直なところです。

あと勝手な想像ですがたぶんそんなに人気がない笑ので早期ディスコンの危険がありそう。
普通に家電量販店でも扱っているモデルなので、少しでも気になった方はぜひ一度実物をご覧になることをお勧めします。

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ド王道のレーシングクロノ顔


カシオのフラッグシップといえば(G-SHOCKを別にすれば)、オシアナス。

それに対し今回取り上げるエディフィス(EDIFICE)はエントリーラインに位置します。

公式サイトによればキャッチコピーは「Speed & Intelligence」。
「ダイナミックなデザインと先進テクノロジーの融合で進化を続ける高機能スポーティメタルアナログウオッチ」とのことです。

海外市場では2000年から、日本国内でも2009年から販売されている息の長いブランドです。

かつてはF1のレッドブル・レーシングをサポート。
現在でも主に国内レーシングチームとパートナーシップを結び、コラボモデルも出しています。

そんな背景もあり、個人的なエディフィスの印象は「レーシング」「立体感のあるダイヤル」そして「若いデザイン」

オシアナスとの差別化の意味もあるのでしょう、「男の子ならこういうガチャガチャしたメカメカしいの好きだよね?」と言わんばかりのデザインが多いように思います。
そしてガチャガチャしたデザインに(またカシオに)ありがちなんですが、基本デカい。

現行ではこのモデル(EQB-501XD-1AJF)あたりが私のイメージするエディフィスです。


まあ正直なところ、いわゆる時計好きにはあんまり刺さらない時計かと。
フォローするわけではないですが、個人的には別に嫌いじゃないです。ただ私にはデカい。

しかし、今回紹介するこちらのモデルはひと味違います。

 

文字盤はド王道のレーシングクロノ風
1960年代のタグ・ホイヤー「カレラ」を思わせるシルバーとブラックのパンダダイヤル。
ラグと一体となったケースも実にクラシカル。(カレラは「内側をえぐった長いラグ」が特徴なのでそれとは違いますが)

素直に格好いい

まあ確かにケースのエッジは効いていないしブレスも軽いです。
でもこの値段でそこに文句を言うのは違うと思うし、むしろ「質感は高くない」けど「安くは見えない」とプラス評価すべきかと。


サイズは厚さ11 ㎜、横40 ㎜、縦 47 ㎜。
クオーツなので当然ですが「ちょうどいい」。もう1mmないし2mm横幅が小さければ最高ですが。

その他のスペックはサファイヤクリスタル風防に10気圧防水。

ほぼ文句なし

敢えて言うなら12時位置の「SAPHIRE」印字がいらないなあ。サファイヤクリスタル風防なのは実に良いのですが文字盤にまでそれを謳うのはいかがなものかと。

カラーバリエーションはこのパンダと逆パンダ、そしてブルー逆パンダ。逆パンダ2種は秒針が(ブルーはインダイヤルの針も)差し色のレッドになっています。

価格とまとめ




定価は26,400円(税込、以下同じ)。
実勢は1割引きの23,760円にポイント10倍で実質21,600円。

最後にまとめます。

ハンサムな顔立ちのクラシカルなレーシングクロノ。

これ、機械式で探したら余裕で50万円オーバーです。
クオーツとはいえその雰囲気をこの価格で楽しめるのは魅力的

抑えの効いたデザインなのでスーツにも合わせられます。
またブレスの軽さが気になるならレザーベルトに換装してしまえばいい。
思いっきりカレラを意識したパンチングレザーにするもよし。ベージュのスエードとか着ければさらにクラシカルで格好いいと思います。

機械式時計をメインで使っている方がサブで持つのも良いのでは

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「メタルブレス出してくんないかな」と思ってたら出た


約2年前に当ブログで「正直、大傑作」と評した「カーキ フィールド マーフ オート 38mm(以下「マーフ38」)」。

その素晴らしさの詳細はこちらの記事で熱く語っていますのでせひご覧ください。

関連記事:


マットなブラックダイヤルに全アラビアインデックスとコブラ針。すべてがヴィンテージベージュの夜光。
実にクラシカルでミリタリーでありながら野暮ったさのない優れたデザイン

コンパクトなサイズがもたらす汎用性。
パワーリザーブ80時間、サファイヤクリスタル風防、10気圧防水という高い実用性

簡単にまとめるとこんな感じです。

そして上の記事の最後に「あと注文をつけるならメタルブレスモデルもほしいかな」と書いたのですが、それが出ました。

38mm径も今回のメタルブレスも、ハミルトンはユーザーの要望に耳を傾けている感じがしていいですね。

今回装着されたのはほぼ全面サテン仕上げの3連ブレス。中央ゴマの側面だけがポリッシュされているようです。
イージークリック=工具なしでベルト交換可能な機能つき。(「クイックリリース」という呼び方の方が一般的かと思いますがハミルトンはこう称しています)
アジャスター穴が3つ空いているので細かな調整ができるのも地味に嬉しいですね。

!!!2025年04月02日追記!!!
ブレスモデルを実際に腕に乗せてきました。

下の写真から想像していたよりも肉厚で剛性が高そう。
ラグの湾曲に合わせたフラッシュフィット部が「こんもり」している感じ。かなりタフな印象で格好いいです。
半面、私は気になりませんが「重い」と感じる人がいるかもしれません。

ひとコマも比較的小さめで装着性も良好。トータル「かなりいい」です。

 

言ってしまえばベルトが変わっただけなのですが、予想通り格好いい。

そしてこれによって上の記事でも書いた通り全細腕さん待望の「エクスプローラーの代替品」として完全体になりました。

まあロレックス「エクスプローラー(以下「エク1」)」をエク1たらしめている要素は色々あるのですが、このマーフ38メタルが満たしているのは「小径のフィールドウォッチでメタルブレス」かつ「アラビアインデックスでスマートなデザイン」

ベンツ針ではなくコブラ針、「3・6・9」ではなく全アラビアインデックス。ですがむしろデザイン的にはエク1の影響を受けていないところに好感がもてます。

まあマイクロブランドでは正直「丸パクリじゃん」というデザインのものもありますが、個人的にはそれはさすがに抵抗があります。
とはいえ「3・6・9」または「3・6・9・12」でエク1に「似すぎない」デザインにしようとするとどうも垢抜けなくてしっくりこない。

インナーベゼルの簡易方位計に偶数時飛びアラビア数字インデックスというデザインのセイコー「アルピニスト」が「和製エクスプローラー」として大ロングセラーとなっているのもその独自性ゆえでしょう。


ついでにと言ってはなんですが、ホワイトダイヤルも同時に発売されました。こちらはレザーベルトのみの設定です。

ホワイトダイヤルは「カーキ フィールド」シリーズでは定番ですね。このモデルはサンドブラスト加工でダイヤル表面にざらつきが加えられています。
ただ個人的にはブラックの引き締まった表情の方が好きかな。

価格とまとめ




定価はメタルブレスが148,500円(税込、以下同じ)。
ホワイトダイヤルはブラックのレザーベルトと同じ136,400円。

既に楽天市場では並行店も取り扱いを始めており記事作成時点でメタルは132,800円、ホワイトは118,800円からありました。

ちなみに純正ブレス単品(品番:H6050000281)は20,460円。
同じくベルト単品(品番:H6000001431)は15,400円。

よって

メタルモデル+ベルト単品が定価163,900円
レザーモデル+ブレス単品が定価156,860円

ということになりますね。

普通はブレスモデルを購入して純正ベルトを追加する方が安上がりなのですが、逆になっているのは大ヒットモデルゆえの既存ユーザーへの配慮なのでしょうか

上で書いたようにイージークリックなので一度長さ調節をしてしまえば簡単に着脱可能なので季節ごとに変えてもいいかも。ただし純正レザーベルトには同機能はついていませんのでこちらは工具が必要です。

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最後にまとめます。

既に「ひとつの最適解」であったマーフ38にメタルブレスが装着されることにより夏場でも気兼ねなく使えるようになり、そしてなんといっても「エクスプローラーの代替品」として完全体になった。

正直「買わない理由がない」時計だと思います。(お金さえあれば…)

ブレスかベルトかはお好みですが、結局両方欲しくなる気がしますね笑


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