ロスジェネはえてしてこだわりすぎる

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2022年も既に半分が経過してしまいましたが、臆面もなく今年もこの企画をやります。

「独断と偏見で選ぶ!価格帯別腕時計ベストバイ2021年版」

2020年版はこちら。


2019年版はこちらです。


対象は2021年に発売されたモデルですが、本数限定のモデルは対象外としています。

価格帯は実勢価格だとブレるので定価で区分しました。
記載の価格はいずれも記事作成時点のもので新品税込です。
また併記している実勢価格は各店舗の表示価格=ポイント還元等を含まない金額となります。

それでは価格の安い方から順に発表します。

アンダー5万円部門


GM-2100-1AJF/カシオ

クオーツ。20気圧防水。SS&樹脂ケース+樹脂バンド。ケース径44.4mm

言わずと知れた人気者、メタルカシオーク。

2019年にリリースされたG-SHOCKのGA-2100シリーズは、その特徴的な八角形ベゼルがロイヤルオークを思わせるということで「カシオーク」と呼ばれ人気を博しました。
そのベゼルカバーをステンレスにした「メタルカバード」モデルがこちらのGM-2100シリーズ、通称「メタルカシオーク」です。

こちらの時計については以前に記事にしていますのでその魅力の詳細はこちらをご覧ください。

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一言でいうならば、カシオークのメタル化というユーザー待望の新製品をこの価格でチープにならずに仕上げたその「まとめ上げ方」が非常に優れています。

便宜上一本選ぶ必要があるため(※)ベストバイという観点から最もプレーンなシルバーダイヤル・ブラックベルトのモデルにしました。
※カシオさんのシリーズ名は非メタルを含む「GA-2100シリーズ」なため
定価:26,400円(税込、以下同じ)
実勢価格:19,980円~(楽天市場調べ、以下同じ)

発売当初は売り切れ続出でしたが現在は普通に買えるようですね。(実店舗では今でも全モデル揃っているのを見るのは珍しいですが)
それにしても2万円という実勢価格は、安い

既に様々なバリエーションが存在しますし、GM-S2100というスモールサイズ(横40.4mm)のモデルも発売されています。
さて、ベストバイはこちらなのですが既に記事にしている時計ですので「次点」も発表します。

アンダー5万円部門・次点


レコードレーベル・ツノクロノ/シチズン

Ref. AN3660-81A
クオーツ。5気圧防水。SSケース+SSブレス。ケース径38mm

実は「ド本命」ともいえるメタルカシオークとこちらとで最後まで迷いました

1970年代に販売されたシチズン初の本格クロノグラフ「チャレンジタイマー」。
公式サイトによれば「ケースの12時側に配置されたプッシュボタンがツノのように見えることで、「ツノクロノ」の愛称で呼ばれてきたアイコンモデル」。

そんなオリジナルのデザインをクオーツとして手ごろな価格で復刻したモデルです。

余談ですがセイコーにも同じく1970年代に「ツノクロノ」と呼ばれる「スピードタイマー」を出していたので、東京オリンピック開催に合わせて復刻されないか秘かに期待していました。
そして確かに「スピードタイマー」を冠するコレクションは発表されたのですが…まあ現在のセイコーさんにこんな奇抜なデザインのためにムーブメントを新規開発する甲斐性などあろうはずもなく笑、3時側にボタンが配置されたごく普通のクロノグラフでした。

話をシチズンに戻しましょう。

こちらのモデルの最大の特徴は「第一印象での再現性の高さ」

実は(機械式からクオーツになったこともあり)細かな部分は色々変わっているにもかかわらず、オリジナルのデザイン上の特徴である「ツノ」と「ポテっとしたケースデザイン」さらに横幅38mmというサイズ感を踏襲しているため、一見しての再現度が実に高く感じられます。

なんというか、実に「それっぽい」。そして「機械式じゃないのは残念だけど、この値段ならいいか」と思わせる価格設定も絶妙。

 

バリエーションはパンダダイヤルとネイビーダイヤルの2種類。それ以外にもセレクトショップとのコラボモデルがリリースされています。

個人的には圧倒的にパンダのAN3660-81Aが好みですね。

定価:26,400円
実勢価格:26,400円

このどこかレトロフューチャー感のある時計と今を時めくメタルカシオークの定価が同じというのも面白い。

ちなみに記事作成時点ではパンダダイヤルは品切れで中古もプレミアム価格でした。
ディスコンのアナウンスはされていませんのでいずれ入荷されると思いますが、見つけたら早めに決断した方が良いかもしれません。

2022年にはスターウォーズとのコラボモデルもリリースされます(9月発売予定)。



カシオークとは


2019年8月にリリースされたG-SHOCKのGA-2100シリーズ。

その最大の特徴は八角形のベゼル。

公式サイトによれば「初代モデル“DW-5000C”のコンセプトを受け継ぎ、更なる薄型化を果たしたデジタル・アナログコンビネーションモデルです」。

確かにDW-5000Cやその流れをくむ5600シリーズもよくよく見れば八角形なのですが、イメージ的には四角。それに対しこちらのベゼルは正八角形に近い形状です。

オクタゴンベゼルとくれば時計好きが想像するのはもちろん、オーデマ・ピゲのロイヤルオーク。ということで「カシオーク」と呼ばれ大ヒットモデルとなりました。本家は価格が数百倍ですが笑
「オーク」ならば当然メタルモデルへの期待は膨らむばかり。
事実、メタル化するサードパーティ製のカスタムパーツが流通していたりします。

そして2021年8月、満を持して「メタルカシオーク」がリリースされました。
「フルメタル」ではなく、ベゼルカバーにステンレスを用いた「メタルカバード」です。
(個人的には「カシオークメタル」の方が語呂が好きなんですがほとんどのサイトが「メタルカシオーク」と表記しているのでそれに合わせます)

標準サイズのGM-2100とスモールサイズのGM-S2100の2サイズ展開です。
(紛らわしいので以下「ノーマル」「スモール」と表記します)

極めて優れたデザイン


 

そのメタルカシオーク。
これがまためちゃめちゃ格好いい。

社外カスタムパーツはまあ素直にというか安易にというか、ロイヤルオークっぽくしようとするんですよ。八角形の各頂点にビスが打ってあったりオーク調のブレスだったりと。

やっちゃいたい気持ちはすごく分かるしそれなりに雰囲気出るだろうとは思うんですけど、それって極論すればロイヤルオーク風のガワにG-SHOCKをポンしたオマージュウォッチじゃないですか。
私の感覚としてはオマージュウォッチが中身はセイコーとかMIYOTAを搭載してます、っていうのと何も変わりません。(いやまあ機能面では確かにG-SHOCKなのでしょうが)

それに対して本家CASIOが出すのはもちろんそんなもんじゃない。

GA-2100という新たなアイコンにいかにメタルパーツを組み合わせればかっちょいいか、それを突き詰めたデザイン。
そこに「ロイヤルオークに似せよう」という意志は微塵も感じられません。

どうしても素材の特性上「のっぺり」した印象を与える樹脂製モデル。
それに対しこちらのメタルはなかなか見事に立体感を出しています。
ベゼル表面が円周状のサテン、ケース&ラグの表面がポリッシュ、そして側面は線状のサテン。この加工の組み合わせに痺れますね。

ちなみにですがロイヤルオークは表面・側面とも縦目のサテンで、ベゼル・ケース&ラグ・ブレスの「斜面」だけポリッシュと思われます。

ノーマルはそれだけでなくダイヤル表面とインデックスにもかなり強めに縦目のサテン。
さらにラバーベルトには徐々に小さくなるチェッカーパターン。
無骨さを強調するために凝ったディテールが加えられているというのが個人的に好みです。

いや、なんというか実によく練られたデザイン(って言うと偉そうですが)。

それに対しスモールは文字盤は恐らくサンレイ仕上げ、インデックスはミラー仕上げ、ベルトはプレーンと全体に「ツルっとした」印象。
ノーマルの無骨なディテールが採用されていないため、メーカー側の分類通りややレディース寄りと感じます。サイズ的にはユニセックスだと思うんですけどね。

もうひとつ特筆したいのが、こちらは「細腕さんでもギリいけるG-SHOCK」なこと。

G-SHOCKって基本的に巨大な時計で細腕さんお断りなんですよ。
私がこれまで記事にしてこなかったのもそれが大きな理由のひとつです。

実際にメガヒットしたフルメタルG-SHOCK、GMW-B5000Dは買う気満々で腕に乗せてみたんですが、腕とブレスの間にどうにもならない隙間が空いてしまい購入を断念しました。
メタルカシオークのサイズはノーマルが厚さ 11.8 ㎜、横 44.4 ㎜、縦 49.3 ㎜。スモールが厚さ 11 ㎜、横 40.4 ㎜、縦 45.9 ㎜。

私は極細手首なんですが、ノーマルでもギリギリいける感じでした。

実は49.3 mmという縦径はGMW-B5000と全く同じ。
ですがベルトの素材や切込みが入っていることによりギュッと曲げられるので手首にフィットするのでしょう。

共通スペックとしては耐衝撃構造、20気圧防水、ワールドタイム、クオーツ。

第1弾ではノーマルが4種、スモールが3種の計7つのバリエーションが発売されました。

GM-2100-1AJF

シルバーダイヤル&ベゼルにブラックベルトのプレーンモデル。

GM-2100B-3AJF

カーキダイヤル&ダークグレーIP加工ベゼル、カーキベルト。



GM-2100B-4AJF

レッドダイヤル&ダークグレーIP加工ベゼル、ブラックベルト。


GM-2100N-2AJF

ダイヤル&IP加工ベゼル、ベルトまですべてネイビー。



GM-S2100B-8AJF

ダイヤル&IP加工ベゼル、ベルトまですべてダークグレー。



GM-S2100-3AJF

カーキダイヤルにシルバーベゼル、カーキベルト。



GM-S2100PG-1A4JF

ピンクゴールドダイヤル&IP加工ベゼルにブラックベルト。



価格とまとめ


ノーマルのIP加工ありは定価28,600円(税込、以下同じ)、なしが26,400円。
スモールは同じくIP加工ありは26,400円、なしが24,200円。

G-SHOCKはいわゆる時計屋さん以外でも取り扱われており実勢価格は結構ばらつきがありますが、だいたい1割引きでポイント10倍還元。実質価格は上から23,166円、21,384円、19,602円となります。

結論としては「まあそりゃどう考えても売れるでしょうね」
樹脂モデルのG-SHOCKに興味がなかった層にも訴求する魅力ある商品だと思います。

G-SHOCKでこの価格で、チープに見えないところが素晴らしい。
やはり何といっても2100シリーズの基本デザインが非常に優れているのだと思います。
そこに加えられた金属の光沢の使い方も上手い。基本的にワントーンでまとめているのも好感が持てます。


弱点としてはソーラーじゃなく電池式なことですね。
あとはやや視認性に難ありという口コミも散見されました。これはワントーンの弊害なのでデザインと実用性のどちらを取るかという話になるのですが。

個人的には、ノーマルの方のデザインが好きなんですがサイズはスモールの方が合っているのでそこがちと残念。

G-SHOCKなので今後も様々なバリエーション展開が期待できます。
まずはGM-2100-1AJFをブラックダイヤルにした至極プレーンなモデルを出してほしいところです。

もっと言えばそれがスモールのサイズでなおかつノーマルの無骨ディテール(縦目サテン、チェッカーベルト)だったら最高。たぶん買っちゃいます。

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